「タミフルの安全性を検証する!-−被害の実相に学ぶ−」 日本小児科学会自由集会が開催

日本小児科学会会場の京都国際会議場内で開かれ,各地の小児科学会員を含め50人の参加がありました。はじめに薬害タミフル脳症被害者の会の軒端氏よ り,当日の別所学会長との面談において,被害救済への協力,公開シンポジウム開催など要望された報告がありました。タミフル服用後に突然死や異常行動を経 験されたご家族からは,それぞれの平穏な日常の中で突如起こった事態について,どなたもが声を詰まらせて報告され,参加者に事の重大さが伝わったことと思 います。
続いて医薬ビジランスセンターの浜氏より講演がありました。異常行動に対する厚生労働省の注意喚起以降,タミフル不服用の異常行動の報告が増えて相対化 されているが,タミフルによるものはチアノーゼや蒼白,発汗などをともない,一時的心肺停止状態を含む呼吸抑制と考えられ,多数の突然死報告と共通するも のであり,また動物実験での突然死例からも裏付けられるもので,幅広い年齢層で報告のある突然死に注目すべきことを訴えられました。
この集会の趣旨は学会初日からの呼びかけビラで,全国からの多くの小児科学会員に手渡され,またマスコミ各社による報道がなされ,学会という場で被害者 の声が直接伝えられ,タミフルの被害に対する国民の関心を高め,それを生み出している製薬業界,学会,行政の責任を明らかにさせるよう社会問題化させる画 期的な一歩となりました。

(2007年4月)