医療問題研究会・奈良事務所を開設(NEWS No.449 p01)

医療問題研究会は城東区深江橋の事務所に引き続き、奈良市の近鉄学園前に新しく事務所を開設しました。

医問研は臨床薬理研や臨床懇話会の例会を積み重ね、EBMに基づいて薬剤やワクチンなどを科学的に評価し、学会発表や論文などで世に問うてきました。2011年3月の福島原発事故による大量放射能汚染以来、放射能による健康障害についての世界中の文献を検索、批判的吟味をおこなうとともに、市民講演会や避難児の健康相談会、小児科学会、公衆衛生学会、社会医学会での演題発表など、さらに活動分野が広がってきています。新しい事務所は、これらの要請に応え発展させるために活用していくものです。

2月10日(日)には、事務所開きを兼ねて「低線量・内部被曝問題」の公開勉強会を開催します。今年は3月の近畿小児科学会を経て、4月には広島で日本小児科学会の総会が開催されます。「150mSvまで安全」とする学会見解を撤回させ、子ども達を守る立場に立たせる取り組みを、全国の小児科医とともに進めなければなりません。そのための発表演題を中心に検討を行いますので、多くの皆さんの参加を呼びかけます。当日のテーマは

1. 甲状腺エコー検査に関して

2. 日本小児科学会150mSv撤回の運動

3. 近畿小児科学会のセッションテーマ「医療現場での被曝問題」

4. 福島県、原子力規制委員会の動きに関して

5. チェルノブイリに学ぶ

を予定しています。

奈良事務所の一部は奈良・市民放射能測定所が賃貸し、京都に引き続きいよいよ奈良でも市民の手による放射能の測定が開始され、3月10日(日)『3・11前日』にはオープンセレモニーが予定されています。放射能から子ども達を守るため、お互いの発展への協力関係を築いていきたいと思います。

また事務所の広いスペースは、講演会や上映会、避難者のお茶会、さらに健康相談会などにも利用でき、使いこなすために皆さんのアイディアをお待ちしています。放射能汚染とは長い腰を据えた闘いが必要です。奈良事務所がその支えとなることを願っています。

場所:奈良市学園前北2丁目1-6 セブンスターマンション103・104号 (近鉄奈良線学園前駅北口東向き徒歩100m)