大阪市私立保育園連盟(私保連) 小児保健研修会報告(NEWS No.463 p05)

大阪市内認可私立保育園315園(認定こども園含む2013/4/1現在)が加盟している大阪私保連。http://o-shihoren.or.jp/
子育て支援センターの運営、予算対策・研修・広報・調査研究、共済事業…その活動の中、職員の資質向上のため各種研修会も実施されています。各園から1名のみの参加で、申込み日時厳守の先着順150名定員。申込日時に事務局へfaxが一気に送信されてくるという熱心な研修会だそうです。その私保連から医療問題研究会に職員(保育士・栄養士・看護師等)対象「小児保健研修会」の講師依頼があり、医問研の先生方は、お忙しい中にもかかわらず依頼を受けて頂き、計4回コースの研修会を4人の先生方により実施されましたので報告します。
第1回は残暑厳しい9月。
我ら医問研のマドンナ伊集院真知子先生。
「子どもの発育・発達について学ぶ」
詳細な自己紹介で気さくな雰囲気から始まりました。「発育発達は何故学ぶのか?」
⇒自分自身も含む子どもの身体のしくみ(価値)を知り、それに裏付けられ人類の歴史から認識されるに至った「基本的人権」を享受する存在であることの確認…を踏まえた上で「発育」「発達」「乳児健診の発達評価」「後期10か月健診の意義」「5歳児検診・発達相談」と2時間半では終われない非常に内容の濃い講義。参加者は、今年卒業したばかりの若い保育士からベテラン園長までいる会場は、「なぜ学ぶのか?」「なぜ健診をしているのか?」と問われ『???』となりつつも、各自からの質疑応答の中で「問題行動をどう受け止めればいいか?」の質問に対し《R・S・イリングワース博士の「正常児」とは何か》の17章を紹介しつつ「その子の不安定さは何故なのか?表現力、感情調整の未熟・親との関係・力が有り過ぎるなど考えつつも、とにかく『その子』を受け止めることが大切…」との伊集院先生の熱い言葉が、若い保育士たちの心に特に響いたとの感想がありました。講義終了後も具体的なケース相談が続き、先生の優しさと思いつつも、職場で日々の忙しさに振り回され、ケース会議や研究が十分行い難い現場の現状も感じた研修会となりました。
第2回は晩秋の11月。
奈良 平城の宮から入江紀夫先生。
「感染症と予防接種」の講義。
・みんなホモサピエンスの子ども達~と始まり、宇宙は140億年前、地球誕生46億年前マグマオーシャン原子から…36億年前、単細胞生物出現 ブドウ球菌や大腸菌そしてバクテリアへの進化…10万年前ホモサピの誕生!! 地球の誕生~現在を1年とすると…最初の生命出現は3月頃…人類誕生は大晦日午後4時半頃…ホモサピの命の営み現在の説明までに 入江先生ならではの雄大なイメージ導入に グイグイ引き込まれていきます。微生物との共存、免疫機能、感染症との関係、発熱の意味、抗体獲得そして人工的につける免疫=ワクチン。『そうか、菌やウイルスは長い年月共存して来たんだ。感染症はすべて不要なものではないのだ』という単純明快な、でも忘れられていた大切なことが伝わっていきました。300もある保育園からの職員参加で、ワクチンに対しては各園様々な考え方がある中、原点に返って考え直す機会が与えられました。感染症やワクチンについては、保護者との関係で、たくさんの悩みを抱え、対応に苦慮していたようで、講義終了後も若い保育士から質問が続きました。
講義の後半、ワクチンの事が時間の関係で駆け足となってしまったり、質疑応答時間も短くなり とても残念で、また機会を頂きたいとの感想がありました。
また、来年も壮大な講義、よろしくお願いします。
次回、第3回「小児のけが」第4回「喘息とアレルギー」の報告をします。
川崎恵子

大阪市内認可私立保育園315園(認定こども園含む2013/4/1現在)が加盟している大阪私保連。http://o-shihoren.or.jp/子育て支援センターの運営、予算対策・研修・広報・調査研究、共済事業…その活動の中、職員の資質向上のため各種研修会も実施されています。各園から1名のみの参加で、申込み日時厳守の先着順150名定員。申込日時に事務局へfaxが一気に送信されてくるという熱心な研修会だそうです。その私保連から医療問題研究会に職員(保育士・栄養士・看護師等)対象「小児保健研修会」の講師依頼があり、医問研の先生方は、お忙しい中にもかかわらず依頼を受けて頂き、計4回コースの研修会を4人の先生方により実施されましたので報告します。
第1回は残暑厳しい9月。我ら医問研のマドンナ伊集院真知子先生。「子どもの発育・発達について学ぶ」詳細な自己紹介で気さくな雰囲気から始まりました。「発育発達は何故学ぶのか?」⇒自分自身も含む子どもの身体のしくみ(価値)を知り、それに裏付けられ人類の歴史から認識されるに至った「基本的人権」を享受する存在であることの確認…を踏まえた上で「発育」「発達」「乳児健診の発達評価」「後期10か月健診の意義」「5歳児検診・発達相談」と2時間半では終われない非常に内容の濃い講義。参加者は、今年卒業したばかりの若い保育士からベテラン園長までいる会場は、「なぜ学ぶのか?」「なぜ健診をしているのか?」と問われ『???』となりつつも、各自からの質疑応答の中で「問題行動をどう受け止めればいいか?」の質問に対し《R・S・イリングワース博士の「正常児」とは何か》の17章を紹介しつつ「その子の不安定さは何故なのか?表現力、感情調整の未熟・親との関係・力が有り過ぎるなど考えつつも、とにかく『その子』を受け止めることが大切…」との伊集院先生の熱い言葉が、若い保育士たちの心に特に響いたとの感想がありました。講義終了後も具体的なケース相談が続き、先生の優しさと思いつつも、職場で日々の忙しさに振り回され、ケース会議や研究が十分行い難い現場の現状も感じた研修会となりました。
第2回は晩秋の11月。奈良 平城の宮から入江紀夫先生。「感染症と予防接種」の講義。・みんなホモサピエンスの子ども達~と始まり、宇宙は140億年前、地球誕生46億年前マグマオーシャン原子から…36億年前、単細胞生物出現 ブドウ球菌や大腸菌そしてバクテリアへの進化…10万年前ホモサピの誕生!! 地球の誕生~現在を1年とすると…最初の生命出現は3月頃…人類誕生は大晦日午後4時半頃…ホモサピの命の営み現在の説明までに 入江先生ならではの雄大なイメージ導入に グイグイ引き込まれていきます。微生物との共存、免疫機能、感染症との関係、発熱の意味、抗体獲得そして人工的につける免疫=ワクチン。『そうか、菌やウイルスは長い年月共存して来たんだ。感染症はすべて不要なものではないのだ』という単純明快な、でも忘れられていた大切なことが伝わっていきました。300もある保育園からの職員参加で、ワクチンに対しては各園様々な考え方がある中、原点に返って考え直す機会が与えられました。感染症やワクチンについては、保護者との関係で、たくさんの悩みを抱え、対応に苦慮していたようで、講義終了後も若い保育士から質問が続きました。講義の後半、ワクチンの事が時間の関係で駆け足となってしまったり、質疑応答時間も短くなり とても残念で、また機会を頂きたいとの感想がありました。また、来年も壮大な講義、よろしくお願いします。
次回、第3回「小児のけが」第4回「喘息とアレルギー」の報告をします。
川崎恵子