今年も、フィリピンAKCDFの健康診察で、川の両岸に広がるスラムの改善、平和運動に取り組む人々との連帯を深めました。(NEWS No.467 p01)

今年のAKCDFの検診を7月12日(土)に実施してきました。山本さんが問診チェックで、AKCDFスタッフが体重身長測定、新しく参加された渡辺さんが診察介助とシュライバー、笠さんがパソコン記録、沙世ちゃんが歯ブラシとシールの渡し役、川崎さんが全体の調整とチームワークがばっちりでした。AKCDFの生徒数は153人のうち96人とその家族46人の検診を午前8時から開始して、12時半には終了できました。
今年も保健センターのドクターとワーカーのよる区の検診とロータリークラブによる歯科検診も併設で行われました。AKCDFの生徒のうちで上気道炎の子と胃腸炎の子、上腕の蜂窩織炎、心臓の汎収縮期雑音の子がいましたが、保健センターのドクターの治療につなげました。終了後、保健センターのドクターからは「来年もまた会いましょう。」といわれました。
健診結果の詳細は来月号で報告したいと思いますが、今月号ではイーストリバーサイドコミュニティーの近況とポールさんからのAKCDF支援のメッセージをお伝えします。
今フィリピンでは郊外に住宅(1ルーム)を建設し、ゴミ捨て場や川岸という劣悪な環境で生活している人たちに廉価な家賃で貸しています。以前は体育館のような集合住宅でトイレが1つしかないような建物を作っていました。入居してもすぐ出ていくようなところでした。今回は各家にトイレがある長屋風の住宅です。AKCDFのスタッフも3家族がイーストリバーサイドコミュニティーから「ガヤガヤ」等3地域の住宅に移っています。マニラの全域から移住しているといわれ、イーストリバーサイドコミュニティーも来年の3月ごろまでには全員の移住が終わると言われています。しかし、マニラ市街に出るには交通事情が良くても1時間はかかるところで混雑すると3時間4時間かかるそうです。AKCDFのスタッフは近くに賃貸の部屋を借りて通勤し、週末には家に帰るという生活です。また家賃も数年後には値上がりすることになっており、経済的に自立できない人はそこから出ていかざるを得ないということです。またイーストリバーサイドコミュニティーに新しくやってくる人もいます。フィリピン政府のやり方の不十分性を感じます。
AKCDF ディケアセンターの授業料は無料です。制服代や教科書代などの経費を保護者の経済レベル(1から3B)に応じて負担額を負担してもらっています。政府からの援助は一切なく、この費用はポールのコンサートの収益金やAKAYの募金やスタディツアー等で捻出しています。みなさんの積極的な支援をお願いします。

(保健所 森)