浮雲保健師ぶ~やんの呟き 「もしもし…はいはい」〜の巻(NEWS No.472 p06)

『夜分スミマセン。電話していいですか?』
以前一緒に仕事をしたことがある、保育士Aさんからのメール。そ~言われると 気になるので 『いつでも どーぞ』と返信する。しばらくして 携帯に電話。
久しぶりの挨拶もそこそこに 用件を聞くと、結婚され 男の子を出産して、産後一ヶ月とのこと。
私の頭のなかは 一気に 色々と考え始める。産前産後のこと?ベビーちゃんの病気のこと?何かな…?ドキドキ…

Aさん「1ヶ月になったので 役所から訪問に来た人から色々言われて、でもよくわからなくて…」
私「あぁ、新生児訪問指導ね。何か有った?ママのこと?」
A「いえ、母子ともに元気ですぅ~」

ここで ホット一息。

私「何言われた?助産師かな?」
A「さぁ?市役所のひとだと思うけど?」

=新生児訪問指導=とは 母子保健法に基づき 新生児の発育、発達栄養など育児上必要なことの指導を目的として、市町村が 出生通知をもとに生後28日以、内里帰り等の場合は 60日以内に保健師や助産師が訪問する事業である。
しかし、一般的には 何故我が家に来たのかわかっていないことが多々ある。まして「OO市役所 保健センターから来ました。」と言われれば、誰とか思わずに迎え入れる。助産師か?保健師か?そんなことはわからない。
今回Aさん宅に訪問したのは ちょっと高齢?の女性だったとのこと。体重を測って ベビーちゃんを 色々見て…。
『体重増えすぎ』『うんちの回数多すぎ』『服着せすぎ』…と、駄目出し連発され、これからの予防接種の説明は、『早く受けないといけないワクチンが いっぱいあるから、同時接種にしないと間に合わない』『有料だけど下痢が怖いからロタウィルスのワクチンを』『B型肝炎も、どこで伝染るかわからないし』『インフルエンザの予防接種はすぐ受けられないので、ベビーちゃんのために 両親が接種しておいたほうが良い』等など。公的な人からの指導とは思えない様なことまで、ご指導を受けた。
Aさん大混乱!!

親になると、もとの職業も どこへ行ったやら。産後のナーバスな精神状態の母体には元の職業なんて関係なく 人からの言葉は響く。『役所の人』の言葉には尚更。不安にかられていたら私の丸い顔が浮かんだそうな。
一つ一つ、言われたことを整理し、Aさん親子たちの状況を確認していきながら 電話で可能な限り 答えていく。
予防接種は 種類も多く どのママさんも悩みの種。とにかく一つ一つ説明していく。ウンチとかは 見ることが出来ないので とりあえず一般的なベビーちゃんの体調観察点や要受診となるポイントを説明。
少しづつ落ち着きを取り戻したAさん。
A「一杯、言われて。どーしたらいいか分からなくなって…」
私「ここで ホット一息。深呼吸しようね。またメールでもいいから、不安になったら連絡してね」
翌日のメールには、お礼の言葉とともに数枚添付ファイルが。クリックして見ると…ウンチのアップ写メでした(笑)

川崎恵子