あけましておめでとうございます(NEWS No.497 p01)

1月15日に新年会を開催しました。JIP浜六郎氏にも参加していただき、森氏の料理で、年間の総括方針など話し合いました。これを基に、今年の目標を考えてみましたのでご検討ください。

<新しい取り組み>

本ニュースが500号となる年、福島関連の研究・運動の前進、例会の充実を踏まえて、以下の課題についての討論会などの開催、それを踏まえて論文発表をめざします。

福島原発事故から、まる6年となります。被曝による様々な障害が、明らかになってくる時期です。他方で高度汚染地域への福島県民に対する帰還強制が強まる年ですので、それらのデータを科学的に分析する必要性がこれまでにも増して高くなっています。

1月には、ドイツの雑誌Strahlentelexに、流産・死産・周産期死亡などを2015年までの、これまで発表されていた論文のデータをリニューアルし、総合した論文が掲載される予定です。ドイツ在住の桂木氏が日本語訳をしてくれています。この内容の拡散が最初の重要な活動になると思われます。

甲状腺がんの異常多発がますます明白になってくる年でもありますので、引き続き、津田敏秀教授の分析に依拠しながら、医問研でも分析して学会などに発表予定です。

オプジーボなど極めて高額な薬の登場、多数のワクチン問題が山積みです。日本の健康保険制度を揺るがす、高額な薬が企業の勝手な価格設定で認可されています。これらには効果もなさそうなものがあり、それらに対する科学的批判をしてゆかなければなりません。一方ではオプジーボ問題を契機に、社会的に医薬品使用の適正化が日本ではじめてまともに論議されはじめたことが注目されます。

ワクチンに関しては、医問研としてこの間取り組みができていません。幸い、浜六郎氏らのJIPが今年ワクチンの特集を計画中とのことで、ワクチントークの方々との交流も含めて微力ながら取り組んでゆきたい課題です。

<従来の活動の充実>

例会では、寺岡氏の報告を中心に、学会発表、症例報告、参加者の意見などが議論される予定です。学会発表は、日本小児科学会、大阪・近畿小児科学会での発表、小児科学会・公衆衛生学会での各種集会、避難者健康相談会などへの協力(当面、2月19日大阪避難者健康相談会講演会、4月の日本小児科学会学術集会)がスケジュールです。

フィリピン健診:今年は、フィリピンに早めに到着して、観光も含めての検診の予定で、参加者も多くなりそうです。
情報発信の強化:医問研ニュース編集メンバーの拡充とホームページ充実、各種パンフレット作成などに取り組まなければなりません。

以上のすべての取り組みを通じて、新しいメンバーの参加をめざす一年になるようがんばってゆきましょう。

はやし小児科 林敬次