フィリピン、マニラ幼稚園児健康診断に参加して(NEWS No.529 p06)

2019年7月13日、ZENKO Japanメディカル グループの一員としてフィリピン、マニラ空港から北へ50キロ、マラボン市にあるAKCIDF幼稚園の健康診断に歯科衛生士として、医師1名、看護師2名、理学療法士1名と共に参加いたしました。この健診は26年前より、医問研のメンバーが参加し地区の幼稚園児、及び周辺地区の小児を対象に、全身及び口腔の健診と実態調査が続けてこられたものです。
今回、歯科衛生士の私が参加することにより、模型や、見て分かる媒体を用いての歯の健康指導と口腔観察の参加協力してまいりました。
子供たちの歯を見て驚いたことは、全歯にわたって歯の根だけが残る残根状態の重症虫歯を持つ小児が多数見られたことです。日本もかっては、多くの子供に多数の虫歯を持つ時代がありましたが、現在では健康意識の高まりとともに、食生活の改善と歯みがきによる口腔清掃により、劇的に減少してきました。
虫歯は食生活の質、内容の乱れによっておこる生活習慣病であることから、将来の健康を損なう大きな要因になることを想像するに難くありません。国の貧富にかかわらず、日本の子供もフィリピンの子供も虫歯をつくらないような食生活と口腔清掃により、健康という幸福を得てほしいと心から願うものです。そのためには、まだまだ、まわりの国や富める人々の協力や、援助が必要と思われます。

今回も幼稚園経営者をはじめ、地域の歯科医師、ライオンズクラブ、ラサールの学生のボランティア活動を見ることができました。
日本の私たちもできることを考えていきたいと思います。

岩井紀代子