医問研2019年活動総括(NEWS No.532 p01)

この一年の医問研の活動を概括して、来年の方針を議論する材料にしていただければと思います。
1, 一昨年からの若い会員に加えて、今年も何人かの若い研究者との交流がありました。医問研例会の開催日を週末に設定するとの提案を検討中であり、若い方々の参加を期待しています。

2, 平和と民主主義の運動への参加。7月の「全交」、11月団結まつり、12月スピーキングツアーなどへ参加を呼びかけました。7月の全交集会にはアメリカで急速に支持を拡大しつつある米国民主主義的社会主義者DSAの方が参加され、Medicare for All政策を知りました(ニュース11月号参照)。

3, 例会は寺岡さんの問題提起のもと、入江さんのまとめで、今日最も重要な薬剤評価の学術的研究「リアルワールドデータ」、「ポリファーマシー」など多くの課題の勉強に取り組みました。NPOJIPの浜六郎氏にも多く参加していただき指導を受けました。医療関係以外の滝本さんの参加も例会を内容豊かにしてくれています。ご家族の抗がん剤の勉強に参加された若い方もおられました。

4, 学会活動は今年も高松氏を中心に活発に行われました。大阪小児科学会への福島関連の研究発表や地域医療委員会への参加、日本小児科学会・日本公衆衛生学会での自由集会への積極的参加で、今中哲二氏、山内知也氏、本行忠志氏、崎山比早子氏、矢ヶ崎克馬氏など多くの反原発の研究者から学ぶこともできました。日本小児科学会執行部から会員へ福島関連の研究をお願いするとの要請を受けました。

5, 福島関連での研究活動が進みました。山本(英彦)さんが長年取り組んできた甲状腺がんと被曝との関連を証明した山本・シェアプ(ドイツ)・林の論文がMedicineに掲載されました。この論文は共同通信社の配信で、6新聞に掲載去れ多くの人々に知られました。また、循環器・がん・喘息などの分析ができ、ニュースなどに発表されました。

6, 避難者の健康相談は、多くの方の参加を得て様々な相談に応じてきましたが、政府の非人道的な帰還政策により避難者が大幅に減少し、相談者も少なくなりました。その現状に合わせて、今後は高松こどもクリニック中心の健康相談に変更されました。

7, 医問研ニュースは。長年の課題だったA4版化ができました。そのため、内容の充実した文章が1Pにかけるようになり、字も少し大きくできるようになりました。また、ホームページへのアップを早め2ヶ月後としました。小林さんの「薬」コーナーがお休みになりましたが、その影響は大きいので、復帰が期待されます

8, フィリピン健診は、森(国悦)・山本(八穂)さん中心に、例年の検診は7月13日に現地の多くの医療・福祉関係の参加を得て実施しました。加えて、2月23日に「ミニ検診」と共に、伝統的な子育てとのミスマッチをおこす子どもへ対応するための教育プログラムが開始されました。

9, 日本コクランへの参加しコクラン活動への参加の端緒を作りました。

10, ワクチンの検討を目標にし、今年はHPVに関する検討を行い、例会で報告・討議しニュースに掲載しました。

以上の他にも様々な活動がありましたが、新年会で討議のうえ、来年の方針に反映いたします。

はやし小児科 林