政府の第7波対策は効果が期待できない。(NEWS No.563 p01)

日々の感染者数は、第6波をはるかに超えました。その増加原因の一つにオミクロン株の新しい変異株BA5がこれまでの株の1.3倍程感染力が強い事が挙げられています。感染者だけでなく入院数もかなり増加し、既に病床数のひっ迫が予想されています。

これに対し、7月15日岸田内閣は5項目の対策を発表しました。

第一が「ワクチン接種の加速化」です。世界中で、コロナ流行の波がワクチン接種率と関係なく推移していることは、当ニュースで再三指摘しています。さらに、今回の変異株BA5は、「免疫回避」がこれまでの変異株より強いとされています。mRNAワクチンは、オミクロン株に対する感染抑制はこれまでの株より弱いとされています。ノバルティス・武田の遺伝子組換えワクチンも、会社のデータでも従来株への「ワクチン効果」(感染抑制)は約90%ですが、オミクロン株には48%でした。BA5には効果なしの可能性大です。

ところで、厚労省は、コロナの感染率がワクチン接種者は未接種者の半分程と発表してきました。実は、これは感染者登録の人たちの「接種歴不明」を「未接種」に分類するとの改ざんの結果だったのです。それを指摘した名古屋大学小島名誉教授が「接種歴不明」を「接種」に分類すると、感染率は「接種」群の方が高くなったとのことです。こんなひどい不正でワクチンの効果を演出していたのです。コロナワクチンの「効果」は世界的にもこのようなデータ操作によることを示唆しています。ワクチンによる感染制御は不可能です。

第2の「検査のさらなる活用」では、検査を受ける場所を確保するとされていますが、無料と明示されていません。さらに、薬局で「安価かつ容易」に手に入る抗原キットを買って、自宅で実施するよう奨励され、ずさんな販売、診断が横行する可能性が大です。

第3の、「効率的な換気の提言」では、人が集まる施設や介護・医療機関での換気改善には相当な設備投資が必要ですが具体的な予算提示はありません。パーティションなどの並べ方など小手先の提言のみで、効果は期待できません。

第4の「医療機関の効率的確保」では、診療所・病院に多くの仕事を押し付けることしか考えられません。さらに、保健所に関しては「専門的な対応」以外は民間下請け(おそらくパソナなど派遣会社など)による「効率化」を打ち出しています。医療の拡充は言いません。

第5の、「基本的な感染対策の再点検と徹底」では、マスク着用や、3密、症状ある人の外出を避けるなどを呼び掛けているだけです。

その他、政府のアドバイサリーレポートでは、企業活動は制限しないでリモートなどのいっそうの活用、さらに職員のスマホなどによる健康管理=生活全体の管理が求められ、プライバシーを管理する権限を企業に与えることなどが危惧されます。

今回の政策では、効果なく、企業活動は制限せず、労働者の管理強化、保健所・医療機関合理化、製薬会社・診断薬企業の利益を拡大する方向が一層明らかになりました。これらとの闘いが求められています。