第27回統一マダン生野に参加して(NEWS No.563 p08)

6月5日、日曜日に生野区北巽の通称ロート公園で開催された第27回統一マダン生野に参加して来ました。マダンというのは朝鮮語で中庭を意味する言葉ですが、そこから派生して「祭り」や「うたげ」を意味します。朝鮮半島の統一をめざして、「民族はひとつ、祖国はひとつ、同胞はひとつ」を合言葉に在日朝鮮・韓国人、日本人の気持ちをひとつにして行こうということで開催される祭りです。大阪(生野)だけでなく、神戸や東京でも開催されて来ています。

今回は27回目ということですが、第1回目は1994年で、実は昨年と1昨年は、例によってコロナ禍のために中止となっていました。その意味で、今年は久々に集まったということで、お互いに、親交を温めあっていました。舞台では、20歳台になったばかりの舞台に初めて上がるという男女2人の司会で進行し、民族舞踊や大道芸のステージを楽しみました。

私は例のごとく冷麺の制作販売に取り組み、60食ほど販売できました。麺は「盛岡冷麺」という麺で、朝鮮半島からやって来た人が、盛岡という土地が平壌と緯度が同じで気候が似ていたので、作り始めて評判になった麺です。タレは市販の「追いがつおつゆ」2倍濃縮を椎茸と小エビの出汁で2倍に薄めたものにしました。

さて、南北のこれまでの統一に向けた動きは、南北共同宣言やオリンピックでの共同参加団結成などの動きは見られますが、統一への具体的な動きは進んでいません。

日本政府はロシアのウクライア侵略や北朝鮮のミサイル発射を口実に軍事費倍増を口にしています。本来は、平和関係の構築こそが求められなければならないと思います。

朝鮮戦争が休戦となって70年、未だに“終戦”を迎えていません。韓国を中心に「朝鮮半島終戦平和キャンペーン」が世界全体で12万人の賛同者を集めています。こうした取り組みを進め、戦争の終結をめざすことが日本の役目でしょう。それによって朝鮮半島の平和的統一も見えてくると思いました。

森 國悦