新型コロナワクチンで死亡増加(NEWS No.586 p06)

2019年12月中国から始まった新型コロナウイルス感染について2020年1月3日に日本での初発感染者が確認されて以降、2024年4月20日までに、日本での感染者数は延べ3000万人台と推定される。

政府データとして正確に追える2021年1月1日から2022年5月5日までの新規患者数は745,0401人。2023年5月には新型コロナウイルス感染は2類感染相当から5類相当となり、以後感染者数はCOVID19定点医療機関からの週次報告、重症者はG-MIS医療機関からの週次報告、死亡数は各都道府県からの月次報告となった。

2024年6月に入り、沖縄を中心に感染者数は増加傾向にあるが、本稿では、2類相当であった2023年5月8日までの新型コロナ騒動の中で、実はコロナワクチンで人民の側が多大な被害を被った点が多かったことを指摘したい。

コロナワクチンの評価を巡っては、2つの観点から検討する必要がある。第一はワクチンの有効性の評価という観点からである。これについて施政者の側はワクチン接種後の感染者数がむしろ多いのではないかという疑問については評価を避けながら、ワクチンの感染予防、重症化予防効果を強調し、予測ワクチン接種数の多さを強調しながら、言外にベネフィットの大きさを指摘してきた。が、接種回数が増えるにつれ新型コロナ感染者が増加しているというデータが出てきたため(例:イスラエルやUKなど。Our World in dataに報告された日本からのデータもある)、この論理は破綻してきた。2022年7月の第90回アドバイザリーボードでは国立感染症研究所の鈴木基氏、京大の西浦氏、北大の押谷氏らは(オミクロン株の流行を理由に挙げてはいるが)ワクチン効果の評価に接種回数はあてにならないという結論を発表している。

第二は安全性という視点からの評価であり、本稿の主題である。最も強調すべき点は、今までのワクチンに類を見ない接種後の死亡被害申請データが明らかとなり、現在も増加していることである。この過程は現在でも隠されていることが多く、これを明らかにすることが本論の目的でもある。

分析対象;2024年4月の第101回厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、以後、審議会と略)までにワクチン製造業者と接種医療機関から審議会に提出されている死亡者のデータ、死亡被害関係者が自治体を通じて提出した死亡被害申請データと、それに対しアドバイザリーボードに公表された「α、β、γ、空欄」という専門家評価の妥当性を比較、分析した。

分析方法;2014年以降の基幹統計である人口動態統計e-Statの「年次別年齢群別全人口動態統計」と、「簡単死因別年齢別死亡数」を用いて、新型コロナワクチン接種開始前の2014年―2019年を対照とした2020-23年の死亡率の比較対照分析である。

分析結果;まず2024年4月の第101回審議会データまでのワクチン接種後の死亡件数報告から2020人のデータベースを確定させた(39歳以下116例、40-64歳291例、65-79歳587例、80歳以上1007例、年齢不明19例)。

図1

(図1)にこの2020例について、接種から死亡原因と推定される症状出現までの日数を示した。接種当日発熱、翌日接種会場でなくなっているのが確認された例など、接種1日後の死亡がピークであった。接種一週間以内の症状出現の多さは、他原因の紛れ込みでなく、ワクチン接種が死因であることを強く示唆する。

図2

(図2)に解剖例数を示す。39歳以下で医療機関に運ばれ死亡が確認された人の43%が解剖されているなど、驚くべき数字であり、いかに死亡が突発的な事態であったことがわかる。

表1

(表1)にICD-10に基づく「死因簡単分類表」に基づく全人口に対する各死因について、2014-19年の死亡率を対照とした2020-23年の死亡率の比較対象研究を行った。例えば「総死亡」については、2014-19年の人口10.0-10.9人/1000人に対し2020-22年は11.5-12.6人/1000人と明らかに2020年以降で高いことがわかる。両群で共通でない死因としては、新型コロナ感染症はワクチン接種者からは除外されているため、この原因はコロナワクチンであることを強く示唆する。このほか、多くの死因に関して同様のプロセスで両群の比較対照研究が可能であり2014年―19年を対照にした2020-23年は少なくとも「総死亡」、「心停止」、循環器疾患による死亡の中の「その他の心疾患」死亡率が優位に2014-19年に比べて高かった。

結論;接種後1日を頂点とした1週間以内の死亡者の多さ、剖検率の高さ、比較対象研究の分析結果から、新型コロナワクチン接種後の死亡率の高さは、ワクチンによる可能性が高いと推定できる。したがって、コロナワクチン騒動については、実はコロナワクチンで人民の側が多大な被害を被った点が多かったことを指摘したい。(おわり)