書評:「私たちは売りたくない!」
-”危ないワクチン“販売を命じられた製薬会社現役社員の慟哭-
チームK著、方丈社1600円
週刊文集に「レプリコンワクチン(コスタイベ)」の製造発売会社Meiji Seikaファルマ社の「社員を名乗る人物ら」が書いたとされていると、紹介されていました。これは大変重要な本ではないかとすぐに買い求めました。
この本の書かれた理由など
著者たちは、同社の若い社員がmRNAコロナワクチンの接種後に急死したことを契機にmRNAワクチンを詳しく検討し始めたとのことです。
その後、自社がこれまでのmRNAワクチンよりも危険な可能性がある「コスタイベ」発売を強行しましたが、それは売ることはできないと、仕事と生活をかけて、この本の出版を決意したと書かれています。そのため、公的なデータ、例えば、厚労省の医薬品を認可する審議会の「審議報告書」に記載されているものなどを根拠にして、会社側の攻撃にも耐えられるように書かれています。以下は、その一部です。
mRNAワクチン全般について
有害作用について、mRNAワクチンはこれまでのワクチンより極めて多数の害を出しており、死亡認定数はインフルエンザワクチンの100倍以上とのデータを出しています。また、予防接種健康被害救済制度認定者数は、過去45年10億回数超の従来のワクチンでは3522人、うち死者151人、それに対しコロナワクチンではわずか3.5年、4億回で7938人、うち死者773人です。
「心筋炎はコロナにかかった方がワクチンによるよりはるかに多い」との比較方法が捏造。ワクチンでは、接種者全員が分母ですが、コロナ感染者の分母は、感染者のほんの一部の入院した患者だけです。年齢も違うデータで比較しています。小島勢二氏が告発した、厚労省が「接種不明」を「接種なし」にした捏造と似ています。
mRNAは超低温での保存が必要ですが、使用期限が途中で伸ばされ、効果がどうかも示されていません。他のワクチンなら、保存状態による力価のテストがされています。例えば、武田製薬のMRワクチンの力価が落ちたため回収になっていますが、mRNAではそのよう追跡はされていません。
この本の指摘をまとめると、ワクチンが社会に登場するまでの異常に早いスピード、有効性の検証が不十分、過去に例がないほどの副反応のきつさ、厚労省自身による、業務停止レベルの誤情報の意図的拡散、死亡事例が出ても接種中止とならず、事業継続の判断、有効期限の度重なる延長。
これらがコロナにより薬の製造販売が「市民の健康より企業の利益」が飛躍的に進んだ現実と私は思います。
「レプリコンワクチン」について
mRNA が体内で増殖するのが特徴ですが、他のmRNAワクチンと同様に、LNP(mRNAを包んで壊れないようにしている物質で、多くの有害作用の原因の一つとして疑われている)が使われているなど、他のmRNAワクチンの問題点を持っています。
認可した審査報告書でさえ、コナミティより(副作用が多い傾向であり)「コスタイベ」の「安全性が向上したとは言えない」としています。また、「コナミティ」と比べて抗体価上昇が長く続くことを示すデータが提出されています。これは、効果の長さを意味しますが、他方で有害作用が長く続くことも意味します。
自己増殖を止めるというのは本当か?ワクチンの設計としてブレイカーがなく、増殖が止まっていたとの証拠はマウスの実験だけしかないことも、不気味です。
コスタイベは、mRNAによって作られるスパイク蛋白の量が不明で、既存のmRNAワクチンより一層わからなく、mRNAの自己増殖型では、これまでのmRNAワクチンより、さらに危険度が高い可能性がある。などとの「あたりまえ」の批判がされています。
なお、ワクチンそのものが他人に移ること(シェディング)については不明=無いとの証拠もないとしています。
ワクチン開発の基本的な解説から見たmRNAワクチンと、レプリコンワクチンの問題点の指摘は大変重要と思われました。ご紹介しきれない重要なことが多く書かれているこの本の一読をお勧めします。
(はやし小児科 林敬次)