日本小児科学会(以後、日児)は11月16日の予防接種・感染症対策委員会の「2025/26シーズンの小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方」を発表しました。この中で、「生後6か月~17歳の健康な小児に関しては、COVID-19による疾病負荷や現在の諸外国の方針などを鑑みて『接種が望ましい』をやめて「保護者の希望があり、かかりつけ医との相談に基づいて接種を行うことができる」に変更しました。
この意味は、日児が健康な小児にはコロナ接種は推奨でも「望ましい」ものでもないと表明したのであり、コロナワクチンの効果のなさと不透明な安全性を考えると大きな進歩と考えられます。
私たちは、既に2021年の日児学術集会で当時「専門家」が主張していた「リスクが高い」お子さんへの接種についても、その根拠がはっきりしなく、安全性も確かでないコロナワクチンを接種することに疑問を表明しました。
その後、日児は2022年3月に接種対象者を12-17歳に、9月には5-11歳に拡大し、さらに11月には6か月以上にしました。しかも、「意義がある」を、「推奨する」に変え、一層強く勧めるようになりました。
私たちは、コロナワクチンの大部分を占めたm-RNAワクチンがランダム化比較試験RCTで驚くほどの「効果」を「証明」していることにも、当初から疑問を提唱して、タミフルと同様に、臨床試験の元データの解析が必要と考えていました。
2024年4月の日児総会で、日児のコロナワクチンを「推奨」する根拠にしていた論文とデータへの反論や、その中で認可の根拠となったRCTのFDAに提出したデータや、裁判で開示されたデータでその有益性よりも有害性の方が大きい可能性を指摘し、それらをまとめたパンフレット(当ホームページで紹介しています)を討議資料として配布し、その要旨を発言しました。
その後、2024年の「考え方」では、それまでの「推奨する」が「望ましいと考えます。」という弱い表現に変更されました。
そこで、2025年の総会では、これまでと同様に2024年の「考え方」が根拠としている文献やデータへの再度の批判のパンフレットの配布と発言をしました。そのような経過で、今年の「考え方」の変更が発表されたのです。
1990年代半ば、私たちは日本の薬剤認可の「全般改善度」を使った詐欺的な薬剤評価方法を日児や日本臨床薬理学会、コクラン共同計画での研究発表などでの批判活動で、「抗アレルギー薬」と「抗痴呆薬」などを市場から追い出し、日本の薬剤評価の根本を改善する役割を果たしました。
2009年より、タミフル問題で、学会活動やコクランでの活動により、抗インフルエンザ薬の世界的な批判の端緒を作り、薬剤評価全体での、企業の臨床試験の元データの開示が必要という「革命的」(ベン・ゴールドエイカー)な指摘をしました。
今回の日児の態度変更は、コロナワクチンに関する世界の流れの中で実現し、日本では小島勢二氏などコロナワクチンに対する科学的批判と被害者の方々の闘いがもたらしたもので、それらを私たちも多少とも担えたと思います。
今後、小児では、ハイリスクのお子さんへの接種問題などの課題にも力がある限り努力したいと考えています。