福島原発事故 Archive

  • Fukushima_naibuhibaku

    いちどくをこの本『フクシマの真実と内部被ばく』(NEWS No.451 p06)

    小野俊一著/七桃舎/2013年1月21日発行/1500円 著者は現在熊本市で内科医院をされている方ですが、東大精密機械工学科を卒業して東京電力に入社、本店の原子力技術安全グループに配属され、原発の安全性を実際に見てきた方です。 その仕事の中で、原発はあまにり未解決な安全問題だらけなことを知り、それを少しでもなくそうと努力したが、東電の責任をとらない重役達に失望して退社しています。その間の、安全問題に関する会社のひどい対応がいくつか紹介されています。

    Full Story

  • family

    甲状腺がん多発を隠す「専門家の理屈」(NEWS No.451 p08)

    福島の子どもの検診で10人の甲状腺がんが発見。それに対する「専門家」のいいわけを検証。 <頻度の問題> 小児の甲状腺がんの有病率は、大人と違って極めてまれであり、多くの国で100万に何人という単位です。しかし、この有病率は検診での発見率とは別の数字だと考えなければなりません。岡山大学の津田教授は、両者の違いを考慮しても、3人のすでに手術をしてしまったがんの頻度で通常の11.24倍、それに7人の細胞診でがんと診断された子どもを加え10名とすると37.48倍と計算しています。有意差検定では、10例で3.9×10のマイナス11乗%有意という、通常では全くあり得ない差になります。

    Full Story

  • radioactive

    医問研奈良事務所開き公開勉強会報告(NEWS No.450 p01)

    放射能から子どもを守るコラボレーション 学会(大阪)、4月の日本小児科学会(広島)での演題発表に向けて、公開の勉強会を開催しました。当日は早朝から、近鉄奈良線学園前駅前にある奈良事務所には、医問研会員のみならず、奈良・市民放射能測定所のスタッフや、メールで知った地域の方々の参加がありました。 まず山本さんから福島県民健診でみつかった甲状腺がんは、この年齢では有意に高い発見率であること、結節とのう胞の出現率についても自分の病院で調べた過去の検査と比べて高率なので、さらに詳しい調査が必要との報告がありました。

    Full Story

  • CT-scan

    低線量医療被曝を回避しよう-低線量被曝の障害は医療被曝で明らか-(NEWS No.448 p01)

    福島第一原発事故以来、放射線による被曝リスクが大きな問題となっているが、医療現場での日々の診療による医療被曝も重要な課題である。 わが国の医療被曝は世界で突出して高く、診断用放射線による発がんリスクは世界一と言われている。オックスフォード大学Berringtonらの研究グループによる『ランセット』に掲載された論文「診断用X線による発がんのリスク:英国および14ヶ国の評価」によれば、日本のがんの3.2%は診断被曝が原因で、発がんは年間7587名に及び、がん寄与度は英国の5倍であると推計している(Lancet 2004)。この発がん数の年間7587名は、1年間の交通事故死に匹敵する人数である。

    Full Story

  • image004

    福島小児の健康調査と甲状腺被ばくに対する考察(NEWS No.448 p03)

    2011年の福島原発事故後今日まで、人々の健康被害は多方面、長期に及ぶと考えられるが、今回は健康調査と甲状腺被ばくを考える。 チェルノブイリでは事故後小児の甲状腺がんが多発し、ウクライナだけで5000人以上の小児甲状腺がんが発症した。曲がりなりにも福島県が甲状腺検査を始めたのも、こういった事実背景を多くの人が知っているからである。その結果、40%にも及ぶ小児に甲状腺結節/のう胞が見つかり、38000人の検診で5mm以上の結節ないし20mm以上ののう胞を示した186名が精密検査の対象となり、60名が検査を実施、そのうち22名が再検査、一名にがんが見つかっている(23年度)。

    Full Story

  • radioactive

    大阪小児科学会発表報告(NEWS No.448 p04)

    医問研メンバーは大阪小児科学会(12月1日開催)で「低線量放射線障害の検討」と題する4演題を口演しました。私は、医問研が本年4月と9月に取り組んだ「福島避難者こども健康相談会」の報告を担当しました。 東京電力(株)福島第一原発炉心溶融(メルトダウン)により福島県浜通り・中通り地域は放射線管理区域以上の放射能汚染を蒙っています。この大惨事に直面した福島では、被ばくによる健康不安を医療機関で相談し難い状況や、福島県による県民健康管理調査に対する不信もあり、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」と市民放射能測定所(CRMS:Citizens Radiation Measuring Station)の要請に応えて、「子どもたちを放射能から守る全国小児科医ネットワーク」(代表:山田真 医師)による「こども健康相談会」が2011年6月より続けられており、医問研からも協力しています。

    Full Story

  • eyecatch-book

    『低線量・内部被曝の危険性 -その医学的根拠-』

    医療問題研究会の編集で 『低線量・内部被曝の危険性-その医学的根拠-』が出版されました。 日本の放射線被曝の「専門家」たちのほとんどは、非科学的で現実の現象を説明できない、そして原発推進派にとって有利な、逆に放射能汚染にさらされる市民にとって危険な理論をマスコミも利用して押し付けようとしています。 私たちは、低線量・内部被曝は、人体への強い障害性を持つと考えています。そこで、低線量・内部被曝について、被災者や市民の方々が自らの被曝を評価し、生活や運動に役立つ本をつくれないかと考えました。

    Full Story

  • slide20

    低線量・内部被曝の危険性 ーその医学的根拠-2/2

    前の記事の続きです。 以上です。 (検索用:原発、ドイツ、白血病、ベラルーシ、ICRP、食品安全委員会、ECRR、100mSv)

    Full Story

  • slide03

    低線量・内部被曝の危険性 ーその医学的根拠-1/2

    10月9日のMDS集会に発表した、スライドを紹介します。 次の記事へ続きます。 (検索用:原発、チェルノブイリ、プルトニウム、低線量、甲状腺がん)

    Full Story

  • 学会などの被曝に関する声明について(NEWS No.433 p04)

    学会などの被曝に関する声明について(NEWS No.433 p04)

    本年3月,東京電力福島第一原子力発電所の炉心溶融(メルトダウン)・水素爆発の発生後,放射性物質は放出され続けており,私達にとって「放射線被ばく」は避けて通れない問題となっています。私達の健康的な生活の守り増進するべき任務を担っている国内の学究団体が,この事態に対し提言している内容を,それぞれのホームページから調べてみました。一部抜粋して報告します。 日本学術会議:6月17日「放射線防護の対策を正しく理解するために」と題した会長談話を掲載しています。

    Full Story