433号2011年9月発行 Archive

  • 医問研編集『低線量・内部被ばくは危険―その医学的根拠―』まもなく発行(NEWS No.433 p01)

    医問研編集『低線量・内部被ばくは危険―その医学的根拠―』まもなく発行(NEWS No.433 p01)

    野田内閣は,原発推進を明言しました。それに対し,9月11-19に全国で反原発の行動が取り組まれ,19日には東京で6万人が立ち上がりました。マスコミはほとんど報道しませんでしたので,多くの方はご存じなかったかも知れませんが,これらの運動にはかってなく若いママたちや学生などが参加しています。 政府の押さえ込み政策は,「心配ない」だけでは通じないため,専門家による「低線量は恐くない」と医学を装った説明をすることと,食品などの汚染が「たいしたことはない」ことを強調することで乗り切ろうとしているように思えます。

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    フィリピン医療支援報告2(NEWS No.433 p03)

    2011年7月9日AKCDF MEDICAL MISSIONを終えて 今年の検診はAKCDFの生徒94人とその兄弟12人に対して行いました。我々以外にBARANGAYの医師が50人ほど地域の子どもたちの検診を実施し,歯科医による診察と処置も実施されました。POTRERO COUNCIL(区議会)を動かしての取り組みも,日本から毎年検診を実施してくれることが大きな力になっているとポールさんは語っています。

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  • 学会などの被曝に関する声明について(NEWS No.433 p04)

    学会などの被曝に関する声明について(NEWS No.433 p04)

    本年3月,東京電力福島第一原子力発電所の炉心溶融(メルトダウン)・水素爆発の発生後,放射性物質は放出され続けており,私達にとって「放射線被ばく」は避けて通れない問題となっています。私達の健康的な生活の守り増進するべき任務を担っている国内の学究団体が,この事態に対し提言している内容を,それぞれのホームページから調べてみました。一部抜粋して報告します。 日本学術会議:6月17日「放射線防護の対策を正しく理解するために」と題した会長談話を掲載しています。

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  • フランスの薬の独立情報誌編集部訪問記(NEWS No.433 p05)

    フランスの薬の独立情報誌編集部訪問記(NEWS No.433 p05)

    「プレスクリル誌」編集部訪問記 この夏に医問研有志による英国・仏国スタディツア-の一環として2011年8月18日(木曜日)午後にパリ市内で,フランスの薬の独立情報誌である,プレスクリルPrescrire誌の編集部を訪問しました。以下はその印象記です。出席者は,プレスクリル誌側から,クリストフ・コップ氏(医師,編集長)とピエール・シラク氏(薬剤師,副編集長),医問研側からは林,入江,柳,高松でした。 まずはプレスクリル誌の紹介ですが,フランスにおける医師,薬剤師の継続教育のための情報誌です。フランス語で書かれています。

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  • 浮雲保健師ぶ~やんの呟き(NEWS No.433 p06)

    浮雲保健師ぶ~やんの呟き(NEWS No.433 p06)

    「あれから・・・半年」 東日本大震災から半年が過ぎた。 「もう半年?」「まだ半年?」 思いや感じ方は人それぞれで,一人ひとり違う思いで半年目を迎えている。様々な親子が集まるつどいの広場でも,それぞれの形で震災と向き合っている。 ・地震直後に関東から大阪の実家へ帰郷していた親子。 ライフライン復旧までの数日と思い,着の身着のままで来た。まさか原発事故が起こる事など誰も予想できるはずもない。心配するおじいちゃん・おばあちゃんを説得できずに帰るに帰れない状況となり不安な毎日を送っての半年。関東の自宅近辺は元通りになっているとはいえ,飲料水はペットボトルが当たり前で,「1.2の震度は大丈夫」と,すっかり地震慣れしている友人の話を聞くと,ママも不安になり益々帰宅が遠のいてしまっている。

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  • いちどくをこの本『子ども虐待』(NEWS No.433 p07)

    いちどくをこの本『子ども虐待』(NEWS No.433 p07)

    『子ども虐待』 西澤 哲 著/講談社現代新書/740円(税別) 著者は大学卒業後,心理職として情緒障害児短期治療施設に就職し「虐待」を受けた子どもたちと出会う。5年間の職務ののち,本来は自分をもっとも愛し,守ってくれるはずの親からの激しい暴力や,「見捨てられた」と思えるような体験が子どもに与える心理的影響を理解したいと考え,1985年に渡米する。サンフランシスコ州立大学大学院教育学部カウンセリング学科で学び,虐待を受けた子どもの入所治療施設でインターンとして3年間勤務し,「トラウマという概念」を学ぶ。

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  • 寄稿 子どもに広がる精神科薬(NEWS No.433 p08)

    寄稿 子どもに広がる精神科薬(NEWS No.433 p08)

    9月6日フジテレビの「とくダネ」で,子どもの精神科医療の問題について特集されました。民放でここまでつっこんだ内容の番組は初のことです。 番組中では大人に1日60錠もの薬を処方されている例や,不登校の中校生にリスペリドン(統合失調症治療薬)を含む何種類かの向精神薬が処方されている例,自閉症と診断された2歳の子どもにドバストン(L-ドーパ,パーキンソン病の治療薬)が処方されている例が紹介されました。 もちろん,大人であっても1日60錠というのは多すぎますし,普通の不登校に薬は不必要です。

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