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	<title>医療問題研究会 &#187; 482号2015年10月発行</title>
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	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
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		<title>福島での甲状腺がん多発を証明した津田敏秀氏らの 論文が世界的な疫学雑誌に掲載される！（NEWS No.482 p01）</title>
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		<pubDate>Fri, 22 Jan 2016 03:03:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[482号2015年10月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[福島での甲状腺がん多発を証明した岡山大学津田敏秀教授らの論文が世界的に権威のある疫学雑誌に掲載されました。 これにより福島で甲状腺がんが多発していることが世界中に知られることになります。 これまで頑なに多発を否定してきた福島県、政府に対して、甲状腺がんとそれ以外の広範な障害に関する症例把握と科学的対処、被ばく線量の高い地域への帰還政策中止と避難の権利を要望するためにも大変意義のある論文掲載です。 この論文の結論は医問研が主張してきたことでもあり、大変うれしいことです。 その雑誌は「Epidemiology」で、国際環境疫学会が発行しています。 この論文の内容は、世界的に極めて強い力を持つ原子力産業やそれを後押ししている世界の政府にとって都合の悪いものですから、この論文への批判も極めて厳しいことが予想されます。 にもかかわらず同誌が掲載したことは、この論文の内容が環境疫学にとって非常に重要であることを認めたことによると思われます。 ちなみに、この雑誌は｢文献引用影響率｣という評価方法で、公衆衛生・環境・職業医学系統の160近い雑誌中6位という高いものです。(2014年) 論文の内容は、福島県健康調査の結果の集計から、甲状腺がん発生率は、１）同県中通り中部では全国平均の50倍（95%CI:25-90）、２）県内では発見率の低い所に対し高い地域では、オッズ比で2.6（95%CI:0.99-7.0）倍である、３）2巡目の検査では2次検査がされていない人から今後一人も発見されなくても、全国平均の12倍の高い率になる。 事故後4年での超音波検査による過剰な甲状腺がんの発見はスクリーニング効果説では説明がつかない、という結論です。 より詳しくは、ネットのFukushima Voice version 2に論文の要約と津田教授の記者会見で発表した文章と映像、それに疑問点への解説が載っていますので、ぜひご覧ください。 「ふくしま国際医療科学センター」は、この発表にびっくりしたのか、自らの見解を載せることができず、Scot Davisの「量反応関係が示されていない」などの意見を、津田氏の論文の意義を低めるかのように紹介しています。 ところがこの論評には、福島の検診方法が科学的でないとも記されているようで、その言い訳もしているというしろものです。 この件も含め、様々な批判や誹謗中傷まがいの「意見」がネットなどに流れ、それに対する丁寧な解説が津田教授からされています。 難しいところもありますが、これもぜひ見てください。 この論文が様々な角度から問題点を詳しく検討して完璧を期していることが理解できます。なお、論文はネット上から無料ですぐ入手できます。 はやし小児科　林]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>福島での甲状腺がん多発を証明した岡山大学津田敏秀教授らの論文が世界的に権威のある疫学雑誌に掲載されました。<span id="more-2483"></span><br />
これにより福島で甲状腺がんが多発していることが世界中に知られることになります。<br />
これまで頑なに多発を否定してきた福島県、政府に対して、甲状腺がんとそれ以外の広範な障害に関する症例把握と科学的対処、被ばく線量の高い地域への帰還政策中止と避難の権利を要望するためにも大変意義のある論文掲載です。<br />
この論文の結論は医問研が主張してきたことでもあり、大変うれしいことです。</p>
<p>その雑誌は「Epidemiology」で、国際環境疫学会が発行しています。<br />
この論文の内容は、世界的に極めて強い力を持つ原子力産業やそれを後押ししている世界の政府にとって都合の悪いものですから、この論文への批判も極めて厳しいことが予想されます。<br />
にもかかわらず同誌が掲載したことは、この論文の内容が環境疫学にとって非常に重要であることを認めたことによると思われます。<br />
ちなみに、この雑誌は｢文献引用影響率｣という評価方法で、公衆衛生・環境・職業医学系統の160近い雑誌中6位という高いものです。(2014年)</p>
<p>論文の内容は、福島県健康調査の結果の集計から、甲状腺がん発生率は、１）同県中通り中部では全国平均の50倍（95%CI:25-90）、２）県内では発見率の低い所に対し高い地域では、オッズ比で2.6（95%CI:0.99-7.0）倍である、３）2巡目の検査では2次検査がされていない人から今後一人も発見されなくても、全国平均の12倍の高い率になる。<br />
事故後4年での超音波検査による過剰な甲状腺がんの発見はスクリーニング効果説では説明がつかない、という結論です。</p>
<p>より詳しくは、ネットのFukushima Voice version 2に論文の要約と津田教授の記者会見で発表した文章と映像、それに疑問点への解説が載っていますので、ぜひご覧ください。</p>
<p>「ふくしま国際医療科学センター」は、この発表にびっくりしたのか、自らの見解を載せることができず、Scot Davisの「量反応関係が示されていない」などの意見を、津田氏の論文の意義を低めるかのように紹介しています。<br />
ところがこの論評には、福島の検診方法が科学的でないとも記されているようで、その言い訳もしているというしろものです。</p>
<p>この件も含め、様々な批判や誹謗中傷まがいの「意見」がネットなどに流れ、それに対する丁寧な解説が津田教授からされています。<br />
難しいところもありますが、これもぜひ見てください。<br />
この論文が様々な角度から問題点を詳しく検討して完璧を期していることが理解できます。なお、論文はネット上から無料ですぐ入手できます。</p>
<p style="text-align: right;">はやし小児科　林</p>
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		<title>臨床薬理研・懇話会８月例会報告（NEWS No.482 p02）</title>
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		<pubDate>Fri, 22 Jan 2016 03:03:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[482号2015年10月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=2486</guid>
		<description><![CDATA[Ⅰ．シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第7回（「統計でウソをつく方法を見破る」シリーズ改題） 「このランセット誌論文から臨床指針として何が得られるのか」 今回取り上げるのは、血糖値を健常人のレベルまで引き下げることによって、糖尿病患者の心血管イベントが減少することを期待して行われた「ACCORD試験」の、その後に出版された続報です（Lancet 2014; 384: 1936-41）。 ACCORD試験は、HbA1cが7.5%以上、年齢40〜79歳の心血管リスクの高い患者１万人余を対象として、HbA1c6.0%以下を目標とする「厳格管理群」を、7.0%〜7.9%の「標準管理群」と比較しました。 ところが中間解析で厳格管理群に死亡が多く発生したため、開始後3.7年で安全性から中止されました。非致死的心筋梗塞については厳格管理群が有意に少ない成績でした。 ここまでの成績がNEJM誌（2008; 358: 2545-59）に論文掲載され、結論は「2型糖尿病のハイリスク患者に、予期しない厳格管理による害が発生した」です。 試験は厳格管理群の全員を標準管理に切り替え、当初計画した時点までさらに1.2年間継続されました。 この結果もNEJM誌（2011; 364: 818-28）に論文掲載されています。 厳格管理群に全死因死亡や心循環死亡が多く、非致死的心筋梗塞が少ないという前報の結果は変わらず、論文の結論は「血糖値を健常人に近づけるという厳格血糖管理は、非致死的心筋梗塞を減少させたが、5年間全死因死亡を増加させた。ハイリスクの2型糖尿病患者に対し、厳格血糖管理の戦略は推奨できない」です。 それから3年経過して、ほぼ同じ著者たちにより追加解析した続報として発表されたのが今回の論文です。 今回の論文では、著者たちは非致死的心筋梗塞予防に厳格な血糖管理が有効であることを強調し、そのためにそれまでの論文で厳格管理群と標準管理群との間にみられたハザード比の有意な差が、HbA1c関連値を時間依存共変量として調整すると、有意な差がすべてなくなることを示しています。 Interpretationとタイトルされた結論は、「上昇した血糖濃度は、2型糖尿病と他の心血管リスクファクターを持つ中年患者における虚血性心疾患に対する管理可能な（modifiable）リスクファクターである」です。 しかし、心筋梗塞が減少しても全死因死亡や心循環死亡が増加し、その理由がはっきりしないのでは、「臨床指針」とはなりません。 臨床指針としては、先の論文の「ハイリスクの2型糖尿病患者に対し、厳格血糖管理の戦略は推奨できない」の方が明快で、今回の論文発表とランセット誌が論文を掲載したのは疑問です。 また、用いられた統計手法に関連した記載にも疑問があります。 生存時間解析ではCox比例ハザードモデルが広範に活用されます。 しかし、生存時間に共変量の影響がある場合、時間依存型変数をどのように扱うかは定まったものでなく、「統計学以外の分野の知識が必要なことが多く、様々な仮説を検討しながら探索的な解析を行うことになる」（「Cox比例ハザードモデル」中村剛著から要約、朝倉書店・医学統計学シリーズ、第5刷2008、49ページ）などとされています。 この論文からはHbA1cの経時的な値（下降した値）を累積してモデルに取り込んでいるようにも思われますが、論文に詳しい記載がありません。 時間依存型変数としてHbA1cに関連した値を利用し、その結果ハザード比の有意な差がなくなったことで、共変量効果（HbA1cに関連した効果）の方が主効果より寄与が大きい、言い換えれば厳格管理群と標準管理群の群効果よりHbA1c関連量の影響が大きい、したがってHbA1c値を下げることが重要と言いたいのでないかと思われます。 しかし、共変量を時間依存型としてモデルに導入すること自体が探索的立場であるだけに、詳しい記載が必要です。 薬剤師　寺岡]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>Ⅰ．シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第7回（「統計でウソをつく方法を見破る」シリーズ改題）<br />
「このランセット誌論文から臨床指針として何が得られるのか」</strong><span id="more-2486"></span></p>
<p>今回取り上げるのは、血糖値を健常人のレベルまで引き下げることによって、糖尿病患者の心血管イベントが減少することを期待して行われた「ACCORD試験」の、その後に出版された続報です（Lancet 2014; 384: 1936-41）。</p>
<p>ACCORD試験は、HbA1cが7.5%以上、年齢40〜79歳の心血管リスクの高い患者１万人余を対象として、HbA1c6.0%以下を目標とする「厳格管理群」を、7.0%〜7.9%の「標準管理群」と比較しました。<br />
ところが中間解析で厳格管理群に死亡が多く発生したため、開始後3.7年で安全性から中止されました。非致死的心筋梗塞については厳格管理群が有意に少ない成績でした。<br />
ここまでの成績がNEJM誌（2008; 358: 2545-59）に論文掲載され、結論は「2型糖尿病のハイリスク患者に、予期しない厳格管理による害が発生した」です。</p>
<p>試験は厳格管理群の全員を標準管理に切り替え、当初計画した時点までさらに1.2年間継続されました。<br />
この結果もNEJM誌（2011; 364: 818-28）に論文掲載されています。<br />
厳格管理群に全死因死亡や心循環死亡が多く、非致死的心筋梗塞が少ないという前報の結果は変わらず、論文の結論は「血糖値を健常人に近づけるという厳格血糖管理は、非致死的心筋梗塞を減少させたが、5年間全死因死亡を増加させた。ハイリスクの2型糖尿病患者に対し、厳格血糖管理の戦略は推奨できない」です。</p>
<p>それから3年経過して、ほぼ同じ著者たちにより追加解析した続報として発表されたのが今回の論文です。<br />
今回の論文では、著者たちは非致死的心筋梗塞予防に厳格な血糖管理が有効であることを強調し、そのためにそれまでの論文で厳格管理群と標準管理群との間にみられたハザード比の有意な差が、HbA1c関連値を時間依存共変量として調整すると、有意な差がすべてなくなることを示しています。<br />
Interpretationとタイトルされた結論は、「上昇した血糖濃度は、2型糖尿病と他の心血管リスクファクターを持つ中年患者における虚血性心疾患に対する管理可能な（modifiable）リスクファクターである」です。</p>
<p>しかし、心筋梗塞が減少しても全死因死亡や心循環死亡が増加し、その理由がはっきりしないのでは、「臨床指針」とはなりません。<br />
臨床指針としては、先の論文の「ハイリスクの2型糖尿病患者に対し、厳格血糖管理の戦略は推奨できない」の方が明快で、今回の論文発表とランセット誌が論文を掲載したのは疑問です。</p>
<p>また、用いられた統計手法に関連した記載にも疑問があります。<br />
生存時間解析ではCox比例ハザードモデルが広範に活用されます。<br />
しかし、生存時間に共変量の影響がある場合、時間依存型変数をどのように扱うかは定まったものでなく、「統計学以外の分野の知識が必要なことが多く、様々な仮説を検討しながら探索的な解析を行うことになる」（「Cox比例ハザードモデル」中村剛著から要約、朝倉書店・医学統計学シリーズ、第5刷2008、49ページ）などとされています。<br />
この論文からはHbA1cの経時的な値（下降した値）を累積してモデルに取り込んでいるようにも思われますが、論文に詳しい記載がありません。<br />
時間依存型変数としてHbA1cに関連した値を利用し、その結果ハザード比の有意な差がなくなったことで、共変量効果（HbA1cに関連した効果）の方が主効果より寄与が大きい、言い換えれば厳格管理群と標準管理群の群効果よりHbA1c関連量の影響が大きい、したがってHbA1c値を下げることが重要と言いたいのでないかと思われます。<br />
しかし、共変量を時間依存型としてモデルに導入すること自体が探索的立場であるだけに、詳しい記載が必要です。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡</p>
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		</item>
		<item>
		<title>原発事故後に急性心疾患が増加している（NEWS No.482 p03）</title>
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		<pubDate>Fri, 22 Jan 2016 03:03:07 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[482号2015年10月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[放射性セシウムは筋肉と結合しやすく、心筋を障害し、チェルノブイル事故の後も急性の心疾患が増加した報告がある。 以前に政府の死因統計で「急性心筋梗塞」、「虚血性心疾患」、「不整脈・伝導障害」、「心不全」、「突然死」に急性の心疾患が含まれていると考え、分析した結果、福島、宮城、茨城、岩手で2011年に有意な増加があったことを報告した。 今回、9月3日に2014年の統計が公表されたので、再検討を加え報告する。 その際、群馬県では「その他の心疾患」の計上が心疾患関係の20％を占める（他県は2％程度）ことが判明したため、その中に虚血性心疾患がかなり入り込んでいると考えられたので、「その他の心疾患」も分析対象に加え、各県とも６死因を分析対象とした。 同一の都道府県毎の傾向であるため、単純に死亡数の動向でトレンド解析を行った。 図１は全国の6死因での合計死亡数を実線で示したものである。 2001年～2010年までの経過を直線化（回帰直線）し、その延長線を太い一点鎖線で表示した。 その上下の細い一点鎖線は95％信頼区間を表示しており、2010までの傾向を持続している場合は95％の確率でこの間に収まることを示している。 2014年は95％信頼区間の下限を下回っているため増加から減少ないし横ばいに転じている可能性を示唆しているが、2011年、2012年まではほぼ直線的に増加している。 これに対して、図２福島県、図３茨城県、図４宮城県では2011年（○印で表示）が95％上限のラインを大きく上回って増加している。 このような現象のみられるのは3県以外では新潟県のみでその程度も顕著ではない。 岩手県では、2011年が上限ライン上である。 岩手県では、2011年が上限ライン上である。 津波の被害の大きかった岩手県よりも3県での増加が大きく、震災ストレスよりも放射性物質の影響が考えられた。 保健センター　森]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>放射性セシウムは筋肉と結合しやすく、心筋を障害し、チェルノブイル事故の後も急性の心疾患が増加した報告がある。<span id="more-2490"></span></p>
<p>以前に政府の死因統計で「急性心筋梗塞」、「虚血性心疾患」、「不整脈・伝導障害」、「心不全」、「突然死」に急性の心疾患が含まれていると考え、分析した結果、福島、宮城、茨城、岩手で2011年に有意な増加があったことを報告した。<br />
今回、9月3日に2014年の統計が公表されたので、再検討を加え報告する。</p>
<p>その際、群馬県では「その他の心疾患」の計上が心疾患関係の20％を占める（他県は2％程度）ことが判明したため、その中に虚血性心疾患がかなり入り込んでいると考えられたので、「その他の心疾患」も分析対象に加え、各県とも６死因を分析対象とした。</p>
<p>同一の都道府県毎の傾向であるため、単純に死亡数の動向でトレンド解析を行った。</p>
<p>図１は全国の6死因での合計死亡数を実線で示したものである。<br />
2001年～2010年までの経過を直線化（回帰直線）し、その延長線を太い一点鎖線で表示した。<br />
その上下の細い一点鎖線は95％信頼区間を表示しており、2010までの傾向を持続している場合は95％の確率でこの間に収まることを示している。</p>
<div id="attachment_2493" class="wp-caption alignnone" style="width: 441px"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-4-1.jpg"><img class="size-full wp-image-2493" title="482-4-1" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-4-1.jpg" alt="" width="431" height="260" /></a><p class="wp-caption-text">図1</p></div>
<p>2014年は95％信頼区間の下限を下回っているため増加から減少ないし横ばいに転じている可能性を示唆しているが、2011年、2012年まではほぼ直線的に増加している。</p>
<p>これに対して、図２福島県、図３茨城県、図４宮城県では2011年（○印で表示）が95％上限のラインを大きく上回って増加している。</p>
<p>このような現象のみられるのは3県以外では新潟県のみでその程度も顕著ではない。</p>
<p>岩手県では、2011年が上限ライン上である。</p>
<div id="attachment_2496" class="wp-caption alignnone" style="width: 441px"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-4-2.jpg"><img class="size-full wp-image-2496" title="482-4-2" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-4-2.jpg" alt="" width="431" height="229" /></a><p class="wp-caption-text">図2</p></div>
<div id="attachment_2497" class="wp-caption alignnone" style="width: 441px"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-4-3.jpg"><img class="size-full wp-image-2497" title="482-4-3" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-4-3.jpg" alt="" width="431" height="227" /></a><p class="wp-caption-text">図3</p></div>
<div id="attachment_2498" class="wp-caption alignnone" style="width: 441px"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-4-4.jpg"><img class="size-full wp-image-2498" title="482-4-4" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-4-4.jpg" alt="" width="431" height="220" /></a><p class="wp-caption-text">図4</p></div>
<div id="attachment_2499" class="wp-caption alignnone" style="width: 441px"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-4-5.jpg"><img class="size-full wp-image-2499" title="482-4-5" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-4-5.jpg" alt="" width="431" height="263" /></a><p class="wp-caption-text">図5</p></div>
<p>岩手県では、2011年が上限ライン上である。<br />
津波の被害の大きかった岩手県よりも3県での増加が大きく、震災ストレスよりも放射性物質の影響が考えられた。</p>
<p style="text-align: right;">保健センター　森</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>福島県甲状腺がん 2巡目の年間発見率（NEWS No.482 p05）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2016/01/news-482-2015-10-p05/</link>
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		<pubDate>Fri, 22 Jan 2016 03:02:56 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[482号2015年10月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=2502</guid>
		<description><![CDATA[8月31日に、6月30日現在の福島県「県民健康調査」結果を発表しました。 いわゆる「先行検査」（以下「先行」）はほとんど終了し、「先行」で112人、「本格検査」（以下「本格」）と合わせて137人のがんが発見され、104人が手術を受けています。 今回は、2巡目の「本格」を見てゆきます。 「本格」では「先行」の2011年度と12年度両地域を同時に検査していますが、それらを分けて考えます。（表）（2次検査が進んでいない2015年度は省略） 現在発見されたがんの1次検査受診者に対する比率は10万当り、2011年度と2012年度地域でそれぞれ41と10になっていました。 しかし、「本格」では2次検査に回っているのにまだ結果が確定していない人が2011年度地域で76人、2012年度地域で438人が残っています。 彼らからこれまでと同じ比率でがんが発見されるとすると、2011年度地域では10万人当り55.3、2012度地域は20.6になります。 全国統計の罹患率と比較するために、これらの値を年間発見率にします。 表の2011年度地域は「先行」から平均2.5年、2012年度地域は1.5年後に「本格」が実施されていたので、年間発見率では、それぞれ55.3/2.5＝22.1人と20.6/1.5＝13.7人になります。 全国平均の年間発生率は、「本格」の対象年齢より高い0-24歳でも、2001-10年の10年間平均で10万人当り0.63です。 「本格」の発見率は、その2011年度地域で35倍、2012年度地域で21.6倍でした。 「先行」での年間発見率は、2011年度地域で10万当り37.6、2012年度地域で22.1であり、それらより「本格」での発見率は減少傾向でした。 この傾向は、甲状腺がん、肺がんや大腸がんでの繰り返すスクリーニングの報告でも同様に見られますが、多くの調査で3巡目でも相当数の発見がなされています。 なお、2巡目の発見は1巡目で見逃されたがんの発見を含む可能性はありますが、見逃しは2巡目でも同様に生じますので、あったとしてもわずかと思われます。 そのため、繰り返すスクリーニングで高い発見率を示すことは、年々がんが発生ないし大きくなっていることを示しています。 今回の「本格検査」の結果は、福島では今後も全国平均よりはるかに多くのがんが発生・大きくなり、発見され続けることをより明確にしたと考えられます。 はやし小児科　林]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>8月31日に、6月30日現在の福島県「県民健康調査」結果を発表しました。<span id="more-2502"></span><br />
いわゆる「先行検査」（以下「先行」）はほとんど終了し、「先行」で112人、「本格検査」（以下「本格」）と合わせて137人のがんが発見され、104人が手術を受けています。</p>
<p>今回は、2巡目の「本格」を見てゆきます。<br />
「本格」では「先行」の2011年度と12年度両地域を同時に検査していますが、それらを分けて考えます。（表）（2次検査が進んでいない2015年度は省略）</p>

<table id="wp-table-reloaded-id-24-no-1" class="wp-table-reloaded wp-table-reloaded-id-24">
<tbody>
	<tr class="row-1">
		<td rowspan="2" class="column-1 rowspan-2"><b>本格検査結果</b></td><td colspan="2" class="column-2 colspan-2"><b>2014年度検査</b></td>
	</tr>
	<tr class="row-2">
		<td class="column-2"><b>2011年度地域</b></td><td class="column-3"><b>2012年度地域</b></td>
	</tr>
	<tr class="row-3">
		<td class="column-1">対象者</td><td class="column-2">49,454</td><td class="column-3">166,758</td>
	</tr>
	<tr class="row-4">
		<td class="column-1">1次検査実施者</td><td class="column-2">31,285</td><td class="column-3">117,780</td>
	</tr>
	<tr class="row-5">
		<td class="column-1">2次検査対象者</td><td class="column-2">305</td><td class="column-3">868</td>
	</tr>
	<tr class="row-6">
		<td class="column-1">2次検査実施者</td><td class="column-2">242</td><td class="column-3">510</td>
	</tr>
	<tr class="row-7">
		<td class="column-1">2次検査確定者</td><td class="column-2">229</td><td class="column-3">430</td>
	</tr>
	<tr class="row-8">
		<td class="column-1">がん</td><td class="column-2">13</td><td class="column-3">12</td>
	</tr>
	<tr class="row-9">
		<td class="column-1">発見率</td><td class="column-2">0.000415535</td><td class="column-3">0.000101885</td>
	</tr>
	<tr class="row-10">
		<td class="column-1"><b>対10万</b></td><td class="column-2"><b>41</b>.55346012</td><td class="column-3"><b>10</b>.18848701</td>
	</tr>
	<tr class="row-11">
		<td class="column-1">対10万年間発見率</td><td class="column-2"><b>16</b>.6213841</td><td class="column-3"><b>6</b>.79232467</td>
	</tr>
	<tr class="row-12">
		<td colspan="3" class="column-1 colspan-3"><b>検査確定率で推定</b></td>
	</tr>
	<tr class="row-13">
		<td class="column-1">発見率</td><td class="column-2">0.000553441</td><td class="column-3">0.000205665</td>
	</tr>
	<tr class="row-14">
		<td class="column-1">対10万</td><td class="column-2"><b>55</b>.34412811</td><td class="column-3"><b>20</b>.56652727</td>
	</tr>
	<tr class="row-15">
		<td class="column-1">対10万年間発見率</td><td class="column-2"><b>22</b>.1376513</td><td class="column-3"><b>13</b>.7110182</td>
	</tr>
	<tr class="row-16">
		<td class="column-1"></td><td class="column-2">１巡目から2.5年後として計算</td><td class="column-3">１巡目から2.5年後として計算</td>
	</tr>
	<tr class="row-17">
		<td class="column-1"><b>先行検査結果</b></td><td class="column-2">2011</td><td class="column-3">2012</td>
	</tr>
	<tr class="row-18">
		<td class="column-1">対象者</td><td class="column-2">47,768</td><td class="column-3">161,135</td>
	</tr>
	<tr class="row-19">
		<td class="column-1">1次検診受診者</td><td class="column-2">41,810</td><td class="column-3">139,339</td>
	</tr>
	<tr class="row-20">
		<td class="column-1">2次検診対象者</td><td class="column-2">221</td><td class="column-3">988</td>
	</tr>
	<tr class="row-21">
		<td class="column-1">2次検診確定者</td><td class="column-2">197</td><td class="column-3">899</td>
	</tr>
	<tr class="row-22">
		<td class="column-1">がん</td><td class="column-2">14</td><td class="column-3">56</td>
	</tr>
	<tr class="row-23">
		<td class="column-1">発見率</td><td class="column-2">0.000375642</td><td class="column-3">0.000441685</td>
	</tr>
	<tr class="row-24">
		<td class="column-1">対10万</td><td class="column-2">37.56418024</td><td class="column-3">44.1684939</td>
	</tr>
	<tr class="row-25">
		<td class="column-1">対10万年間発見率</td><td class="column-2"><b>37</b>.56418024</td><td class="column-3"><FONT color="red"><b>22</b></font>.08424695</td>
	</tr>
	<tr class="row-26">
		<td class="column-1"></td><td class="column-2">事故から1年後</td><td class="column-3">事故から2年後</td>
	</tr>
</tbody>
</table>

<p>現在発見されたがんの1次検査受診者に対する比率は10万当り、2011年度と2012年度地域でそれぞれ41と10になっていました。<br />
しかし、「本格」では2次検査に回っているのにまだ結果が確定していない人が2011年度地域で76人、2012年度地域で438人が残っています。<br />
彼らからこれまでと同じ比率でがんが発見されるとすると、2011年度地域では10万人当り55.3、2012度地域は20.6になります。</p>
<p>全国統計の罹患率と比較するために、これらの値を年間発見率にします。</p>
<p>表の2011年度地域は「先行」から平均2.5年、2012年度地域は1.5年後に「本格」が実施されていたので、年間発見率では、それぞれ55.3/2.5＝22.1人と20.6/1.5＝13.7人になります。</p>
<p>全国平均の年間発生率は、「本格」の対象年齢より高い0-24歳でも、2001-10年の10年間平均で10万人当り0.63です。<br />
「本格」の発見率は、その2011年度地域で35倍、2012年度地域で21.6倍でした。</p>
<p>「先行」での年間発見率は、2011年度地域で10万当り37.6、2012年度地域で22.1であり、それらより「本格」での発見率は減少傾向でした。</p>
<p>この傾向は、甲状腺がん、肺がんや大腸がんでの繰り返すスクリーニングの報告でも同様に見られますが、多くの調査で3巡目でも相当数の発見がなされています。<br />
なお、2巡目の発見は1巡目で見逃されたがんの発見を含む可能性はありますが、見逃しは2巡目でも同様に生じますので、あったとしてもわずかと思われます。<br />
そのため、繰り返すスクリーニングで高い発見率を示すことは、年々がんが発生ないし大きくなっていることを示しています。</p>
<p>今回の「本格検査」の結果は、福島では今後も全国平均よりはるかに多くのがんが発生・大きくなり、発見され続けることをより明確にしたと考えられます。</p>
<p style="text-align: right;">はやし小児科　林</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>文献紹介（NEWS No.482 p06）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2016/01/news-482-2015-10-p06/</link>
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		<pubDate>Fri, 22 Jan 2016 03:02:45 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[482号2015年10月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=2507</guid>
		<description><![CDATA[本年7月、毎日新聞に見出しが「低線量被ばくでもリスク」と書かれた記事が載りました。イギリスの医学誌ランセット・ヘマトロジーに掲載された疫学調査結果の報告記事でした。WHOの外部機関である国際がん研究機関(IARC：International Agency for Research on Cancer) が原子力施設労働者を対象として低線量被ばくによる白血病増加を明らかにした論文です。 序論は以下の内容でした。 「放射線治療以外では高線量電離放射線被ばくは稀であるが、低線量で反復性・持続性被ばくは過去25年間にわたって、ますます一般的になってきている。職業上や環境上の被ばく源は重要であるが、医療被ばくは最も大きく、この傾向に寄与している。1982年USAでは年間平均の医療被ばく線量は一人当たり、約0.5mGyであったが、2006年までには3mGyに増えていた。同じパターンが他の高収入の国々にも在り、UK(イギリス)では、放射線診断処置の使用が同じ期間で2倍以上になり、オーストラリアでは3倍以上になった。電離放射線は発がん物質なので、医療業務での使用は患者の被ばくに伴うリスクとのバランスを取らなければならない。 電離放射線被ばくの発がんリスク評価の第一の根拠は1985年8月広島・長崎原爆による日本人被爆生存者での疫学的研究である。原爆投下数年以内で被ばく者に白血病、主に骨髄性の過剰発生の証拠があった。これらの発見は電離放射線は白血病の原因となることを確立することには役立った。しかし、この証拠は概して急性・高線量被ばくに関係している。反復性・持続性低線量被ばくに伴うリスクは公衆衛生従事者にとって、より多くの与を有している。 国際原子力施設労働者調査(INWORKS：International Nuclear WORKers Study)は、低線量で持続性または間歇的な被ばくから人々を防護する科学的根拠を強めるために施行された。 この研究は、個人線量計で外部被ばく量をチェックされているフランス、UKとUSAの労働者を対象とした。彼らは被ばく後60年までフォローされた。この論文で我々は、INWORKS対象者での白血病、リンパ腫および多発性骨髄腫のデータを報告する。」 研究期間は3ヶ国全体で1944年から2005年までの60年間、研究規模は、フランス・UK・USAの原子力施設に少なくとも1年以上雇用された308,297人の被ばく量管理を受けた労働者を対象として、経過観察期間は822万人・年の大きさです。 医問研編著「低線量・内部被曝の危険性」で紹介しました「15ヶ国原子力関連企業労働者のがん研究」(Cardisら:2005年)で対象となった白血病死の80%以上はINWORKS参加3ヶ国からのデータで、この研究はCardisらの研究を引き継いだ結果を報告しています。赤色骨髄での累積線量の分布は、対象者の約75%(約22.5万人)は0～10mGy(≒mSv)の範囲内、90%は40.8mGy以下です。労働期間中の平均累積線量は15.9mGyで、中央値(この値の上下で同数の観察数)は2.1mGy、年間平均被ばく線量は1.1mGyでした。そして、白血病(慢性リンパ性白血病以外)による死亡者の53%は累積線量0～5mGyの範囲内から生じていました。INWORKSでは、1000mGyの被ばくを受けると白血病死亡は、3.96倍になるとの結果です。これらの数値を見ていると、本年6月安倍内閣が閣議決定した「年間被ばく線量50mSv以下での避難指示を2017年3月までに解除する」との内容が如何に非人道的かを再確認できます。 著者らの要約「この研究は持続性低線量被ばくと白血病死亡との関連を強く証明する。現在の放射線防護体系は急性被ばくから引き出されたモデルに基づいており、単位線量当たりの白血病リスクは、低線量では徐々に減少すると仮定されている。我々の結果は環境・医学診断・職業被ばくに特徴的な範囲の持続被ばく線量リスクの直接評価を与える。」　　小児科医　伊集院]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>本年7月、毎日新聞に見出しが「低線量被ばくでもリスク」と書かれた記事が載りました。<span id="more-2507"></span>イギリスの医学誌ランセット・ヘマトロジーに掲載された疫学調査結果の報告記事でした。WHOの外部機関である国際がん研究機関(IARC：International Agency for Research on Cancer) が原子力施設労働者を対象として低線量被ばくによる白血病増加を明らかにした論文です。<br />
序論は以下の内容でした。<br />
「放射線治療以外では高線量電離放射線被ばくは稀であるが、低線量で反復性・持続性被ばくは過去25年間にわたって、ますます一般的になってきている。職業上や環境上の被ばく源は重要であるが、医療被ばくは最も大きく、この傾向に寄与している。1982年USAでは年間平均の医療被ばく線量は一人当たり、約0.5mGyであったが、2006年までには3mGyに増えていた。同じパターンが他の高収入の国々にも在り、UK(イギリス)では、放射線診断処置の使用が同じ期間で2倍以上になり、オーストラリアでは3倍以上になった。電離放射線は発がん物質なので、医療業務での使用は患者の被ばくに伴うリスクとのバランスを取らなければならない。<br />
電離放射線被ばくの発がんリスク評価の第一の根拠は1985年8月広島・長崎原爆による日本人被爆生存者での疫学的研究である。原爆投下数年以内で被ばく者に白血病、主に骨髄性の過剰発生の証拠があった。これらの発見は電離放射線は白血病の原因となることを確立することには役立った。しかし、この証拠は概して急性・高線量被ばくに関係している。反復性・持続性低線量被ばくに伴うリスクは公衆衛生従事者にとって、より多くの与を有している。<br />
国際原子力施設労働者調査(INWORKS：International Nuclear WORKers Study)は、低線量で持続性または間歇的な被ばくから人々を防護する科学的根拠を強めるために施行された。<br />
この研究は、個人線量計で外部被ばく量をチェックされているフランス、UKとUSAの労働者を対象とした。彼らは被ばく後60年までフォローされた。この論文で我々は、INWORKS対象者での白血病、リンパ腫および多発性骨髄腫のデータを報告する。」<br />
研究期間は3ヶ国全体で1944年から2005年までの60年間、研究規模は、フランス・UK・USAの原子力施設に少なくとも1年以上雇用された308,297人の被ばく量管理を受けた労働者を対象として、経過観察期間は822万人・年の大きさです。<br />
医問研編著「低線量・内部被曝の危険性」で紹介しました「15ヶ国原子力関連企業労働者のがん研究」(Cardisら:2005年)で対象となった白血病死の80%以上はINWORKS参加3ヶ国からのデータで、この研究はCardisらの研究を引き継いだ結果を報告しています。赤色骨髄での累積線量の分布は、対象者の約75%(約22.5万人)は0～10mGy(≒mSv)の範囲内、90%は40.8mGy以下です。労働期間中の平均累積線量は15.9mGyで、中央値(この値の上下で同数の観察数)は2.1mGy、年間平均被ばく線量は1.1mGyでした。そして、白血病(慢性リンパ性白血病以外)による死亡者の53%は累積線量0～5mGyの範囲内から生じていました。INWORKSでは、1000mGyの被ばくを受けると白血病死亡は、3.96倍になるとの結果です。これらの数値を見ていると、本年6月安倍内閣が閣議決定した「年間被ばく線量50mSv以下での避難指示を2017年3月までに解除する」との内容が如何に非人道的かを再確認できます。<br />
著者らの要約「この研究は持続性低線量被ばくと白血病死亡との関連を強く証明する。現在の放射線防護体系は急性被ばくから引き出されたモデルに基づいており、単位線量当たりの白血病リスクは、低線量では徐々に減少すると仮定されている。我々の結果は環境・医学診断・職業被ばくに特徴的な範囲の持続被ばく線量リスクの直接評価を与える。」　　小児科医　伊集院</p>
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		<item>
		<title>いちどくを この本：『ファルマゲドン―背信の医薬』（NEWS No.482 p07）</title>
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		<pubDate>Fri, 22 Jan 2016 03:02:29 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[本の紹介]]></category>
		<category><![CDATA[482号2015年10月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[かつての医療は生命にかかわる病気の治療を目的としていたが、現代の医療は危険因子を修正する薬剤を使って慢性病を管理する方向に突き進んでいる。製薬企業が病気を売る世界だ。製薬企業は最も莫大な利益をあげている企業の一つであり、潤沢な資金でロビイストと影響力を買い、医師を振り向かせるだけでなく、患者グループを形成させて新薬のロビイ活動を展開させている。臨床試験のほぼすべてが製薬企業により設計・実施され、学術誌に発表された論文はゴーストライティングされている。 患者に対する医師の役割は、ガイドラインに結び付けられた目標に基づき、患者を｢教育｣して本人がかかっているとも思っていなかった疾患の治療を受けさせることになりつつある。 その治療法は、利益よりも障害をもたらす可能性がある。 新規性をもつ向精神薬の流れは1980年代半ばに止まってしまった。抗うつ剤は重い気分障害の治療に限定されていて、ベンゾジアゼピン系薬剤は依存性が問題となった。 大手製薬企業の戦略は、すべての不安症にはうつ病が隠れていると医師を説得すること、選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)は抗うつ剤であるだけでなく進歩した治療法であると思い込ませることだった。 躁うつ病は発生率が100万人に10人と稀で重篤な疾患だったが、躁うつ病にとって代わった双極性障害は100万人に5万人の割合で生じるとされる。 双極性障害の患者たちは、廉価な抗うつ剤や精神安定剤ではなく、新しくより高価な気分安定剤で治療すべきであるとされている。 SSRIは神経伝達物質の不均衡を改善するという宣伝に見るように、マーケッターは科学的知識のうち都合のよい部分だけを利用する。 企業のもう一つの戦略は、ある疾患の治療薬を売るためにその疾患自体を「売り込む」ことだ。 子ども時代のほとんどの悩みや異常は一過性だが、疾患や神経伝達物質の不均衡という観点で、治療が必要だと考えるように仕向ける。 比較試験は、製薬企業のマーケティングツールになってしまった。評価尺度や血液検査における、臨床的には意味があるといえないプラセボとのわずかな差が、統計的有意差にすり替わり、薬剤が効くというエビデンスができあがる。 さらにはガイドラインが最新の医薬品を処方させる手段となっている。 価値中立的なはずの英国のNICE(国立医療技術評価機構)は2006年のガイドラインで小児双極性障害に言及しなければならなくなった。 それまでは米国以外で子どもの双極性障害の存在自体が信じられていなかった。 しかし双極性障害の治療に関して製薬業界が策定したガイドラインとNICEのガイドラインとは見分けがつかない。 双極性障害のレッテルを貼られた活発すぎる子どもたちに鎮静剤の臨床試験をおこなえば目に見える効果が生じ、その臨床試験の結果はガイドラインを生み出す。ガイドラインがあれば疾患は本物とみなされる。愕然とするような事態が進行しているのだ。 これに対する著者の抜本的な改革案は、臨床試験の生データの公開、医薬品の特許制度および処方箋薬制度の見直し、臨床現場での効果や害作用のデータの共有から本来の医療を取り戻すというものだ。 製薬企業によって薬と病気が同時に売り込まれていく戦略が具体的な薬剤の事例を通じて理解することができるとともに、改革の方向も示唆されている。 是非一読されることを期待します。 いわくら病院　梅田]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img class="alignleft size-medium wp-image-2511" title="482-7" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/482-7-207x300.jpg" alt="" width="207" height="300" /></p>
<p>かつての医療は生命にかかわる病気の治療を目的としていたが、現代の医療は危険因子を修正する薬剤を使って慢性病を管理する方向に突き進んでいる。<span id="more-2510"></span>製薬企業が病気を売る世界だ。製薬企業は最も莫大な利益をあげている企業の一つであり、潤沢な資金でロビイストと影響力を買い、医師を振り向かせるだけでなく、患者グループを形成させて新薬のロビイ活動を展開させている。臨床試験のほぼすべてが製薬企業により設計・実施され、学術誌に発表された論文はゴーストライティングされている。</p>
<p>患者に対する医師の役割は、ガイドラインに結び付けられた目標に基づき、患者を｢教育｣して本人がかかっているとも思っていなかった疾患の治療を受けさせることになりつつある。<br />
その治療法は、利益よりも障害をもたらす可能性がある。</p>
<p>新規性をもつ向精神薬の流れは1980年代半ばに止まってしまった。抗うつ剤は重い気分障害の治療に限定されていて、ベンゾジアゼピン系薬剤は依存性が問題となった。<br />
大手製薬企業の戦略は、すべての不安症にはうつ病が隠れていると医師を説得すること、選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)は抗うつ剤であるだけでなく進歩した治療法であると思い込ませることだった。</p>
<p>躁うつ病は発生率が100万人に10人と稀で重篤な疾患だったが、躁うつ病にとって代わった双極性障害は100万人に5万人の割合で生じるとされる。<br />
双極性障害の患者たちは、廉価な抗うつ剤や精神安定剤ではなく、新しくより高価な気分安定剤で治療すべきであるとされている。</p>
<p>SSRIは神経伝達物質の不均衡を改善するという宣伝に見るように、マーケッターは科学的知識のうち都合のよい部分だけを利用する。<br />
企業のもう一つの戦略は、ある疾患の治療薬を売るためにその疾患自体を「売り込む」ことだ。<br />
子ども時代のほとんどの悩みや異常は一過性だが、疾患や神経伝達物質の不均衡という観点で、治療が必要だと考えるように仕向ける。<br />
比較試験は、製薬企業のマーケティングツールになってしまった。評価尺度や血液検査における、臨床的には意味があるといえないプラセボとのわずかな差が、統計的有意差にすり替わり、薬剤が効くというエビデンスができあがる。</p>
<p>さらにはガイドラインが最新の医薬品を処方させる手段となっている。<br />
価値中立的なはずの英国のNICE(国立医療技術評価機構)は2006年のガイドラインで小児双極性障害に言及しなければならなくなった。<br />
それまでは米国以外で子どもの双極性障害の存在自体が信じられていなかった。<br />
しかし双極性障害の治療に関して製薬業界が策定したガイドラインとNICEのガイドラインとは見分けがつかない。<br />
双極性障害のレッテルを貼られた活発すぎる子どもたちに鎮静剤の臨床試験をおこなえば目に見える効果が生じ、その臨床試験の結果はガイドラインを生み出す。ガイドラインがあれば疾患は本物とみなされる。愕然とするような事態が進行しているのだ。</p>
<p>これに対する著者の抜本的な改革案は、臨床試験の生データの公開、医薬品の特許制度および処方箋薬制度の見直し、臨床現場での効果や害作用のデータの共有から本来の医療を取り戻すというものだ。<br />
製薬企業によって薬と病気が同時に売り込まれていく戦略が具体的な薬剤の事例を通じて理解することができるとともに、改革の方向も示唆されている。<br />
是非一読されることを期待します。</p>
<p style="text-align: right;">いわくら病院　梅田</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>くすりのコラム　薬と犯罪（NEWS No.482 p08）</title>
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		<pubDate>Fri, 22 Jan 2016 03:02:14 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[くすりのコラム]]></category>
		<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[482号2015年10月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[「Operation　PANGEA」は国際刑事警察機構（ICPO）、世界保健機構（WHO）、世界税関機構（WCO）の主導の下、各国の警察などがインターネット上で模造、違法医薬品の広告・販売を一斉に取り締まる国際共同キャンペーンです。 今年は6月に115ヶ国で行われ、日本でも向精神薬の違法販売などの事件が報道されています。 10年ほど前、職場の10代の女の子がクラブで知り合った男の子に合コンで飲み物に何かを入れられました。男の子たちの挙動から不審に思い席を立った女の子たちは帰宅途中で皆眠ってしまい、それぞれ警察や駅員に保護されたそうです。 笑いながら不思議そうに何飲まされたんだろうと話す女の子に「レイプ薬」と呼ばれる薬の説明をしました。薬物混入は傷害事件だと説明し通報を勧めましたが、証拠の飲料も置いてきたしクラブで知り合ったという相手の連絡先も分からない、それにお母さんに怒られると彼女は言いました。 睡眠薬には服用後入眠までの出来事を覚えていない、途中覚醒時の出来事を覚えていないという一過性前向性健忘が現われるものがあります。 薬が効いている間の出来事について記憶が曖昧になり被害にあっても証言することが困難になります。このような犯罪を防止する目的のため、フルニトラゼパムに青色の着色剤が添加されるようになりました。 しかし厚生労働省は飲料に混入されたときに色調が変化するように製剤を変更するよう製薬会社に指導しただけで、味を変えることまでは要求しませんでした。 照明の暗い店で濃い色の飲料に混入すれば分からないかもしれません。 米国ではフルニトラゼパムは承認されておらず、また米国への持ち込みは一切禁止され、違反すれば厳しい罰則があります。 薬局に警察の捜査官が来たことがあります。 塩酸クロルプロマジン、塩酸プロメタジン 、フェノバルビタールが検出された遺体が見つかったが薬局の患者さんではないかと惨たらしい写真を持ってこられました。 別の事件でも海から上がった遺体の一部から同じ三成分が検出されたと聞いたことがあります。 これらの成分は統合失調症，老年精神病，躁病，うつ病又はうつ状態，神経症などの鎮静催眠に用いられる合剤と同じ成分です。 フェノバルビタールの血中半減期は37～133時間もあり、服用経験のない、つまり薬剤耐性のない人が服用した場合、普通では考えられないような長時間ぐっすり眠ってしまう薬なのです。 真摯に医療に取り組んでいる医療関係者ほど薬と犯罪が結びつかないようで、このような話を知人にすると一様に驚きます。 自分が調剤した薬にまつわる自殺や事件があっても警察から直接耳に入ることはありません。 薬を使った犯罪はネット社会の発展によりさらに身近な問題になりました。 「Operation　PANGEA」を主導している機関のように現場サイド（警察・医療・メーカー）の情報の共有化・対策が急がれます。 薬剤師　小林]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>「Operation　PANGEA」は国際刑事警察機構（ICPO）、世界保健機構（WHO）、世界税関機構（WCO）の主導の下、各国の警察などがインターネット上で模造、違法医薬品の広告・販売を一斉に取り締まる国際共同キャンペーンです。<span id="more-2515"></span><br />
今年は6月に115ヶ国で行われ、日本でも向精神薬の違法販売などの事件が報道されています。</p>
<p>10年ほど前、職場の10代の女の子がクラブで知り合った男の子に合コンで飲み物に何かを入れられました。男の子たちの挙動から不審に思い席を立った女の子たちは帰宅途中で皆眠ってしまい、それぞれ警察や駅員に保護されたそうです。<br />
笑いながら不思議そうに何飲まされたんだろうと話す女の子に「レイプ薬」と呼ばれる薬の説明をしました。薬物混入は傷害事件だと説明し通報を勧めましたが、証拠の飲料も置いてきたしクラブで知り合ったという相手の連絡先も分からない、それにお母さんに怒られると彼女は言いました。<br />
睡眠薬には服用後入眠までの出来事を覚えていない、途中覚醒時の出来事を覚えていないという一過性前向性健忘が現われるものがあります。<br />
薬が効いている間の出来事について記憶が曖昧になり被害にあっても証言することが困難になります。このような犯罪を防止する目的のため、フルニトラゼパムに青色の着色剤が添加されるようになりました。<br />
しかし厚生労働省は飲料に混入されたときに色調が変化するように製剤を変更するよう製薬会社に指導しただけで、味を変えることまでは要求しませんでした。<br />
照明の暗い店で濃い色の飲料に混入すれば分からないかもしれません。<br />
米国ではフルニトラゼパムは承認されておらず、また米国への持ち込みは一切禁止され、違反すれば厳しい罰則があります。</p>
<p>薬局に警察の捜査官が来たことがあります。<br />
塩酸クロルプロマジン、塩酸プロメタジン 、フェノバルビタールが検出された遺体が見つかったが薬局の患者さんではないかと惨たらしい写真を持ってこられました。<br />
別の事件でも海から上がった遺体の一部から同じ三成分が検出されたと聞いたことがあります。<br />
これらの成分は統合失調症，老年精神病，躁病，うつ病又はうつ状態，神経症などの鎮静催眠に用いられる合剤と同じ成分です。<br />
フェノバルビタールの血中半減期は37～133時間もあり、服用経験のない、つまり薬剤耐性のない人が服用した場合、普通では考えられないような長時間ぐっすり眠ってしまう薬なのです。</p>
<p>真摯に医療に取り組んでいる医療関係者ほど薬と犯罪が結びつかないようで、このような話を知人にすると一様に驚きます。<br />
自分が調剤した薬にまつわる自殺や事件があっても警察から直接耳に入ることはありません。<br />
薬を使った犯罪はネット社会の発展によりさらに身近な問題になりました。<br />
「Operation　PANGEA」を主導している機関のように現場サイド（警察・医療・メーカー）の情報の共有化・対策が急がれます。</p>
<p>薬剤師　小林</p>
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