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	<title>医療問題研究会 &#187; 487号2016年3月発行</title>
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	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
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		<title>臨床薬理研・懇話会2月例会報告（NEWS No.487 p02）</title>
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		<pubDate>Mon, 06 Jun 2016 07:25:19 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[487号2016年3月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=2807</guid>
		<description><![CDATA[Ⅰ．シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第12回 「抗がん剤の臨床評価（4）」　ベバシズマブ（アバスチン） 今回取り上げたのはベバシズマブ（アバスチン）。売り上げ断トツの抗がん剤で2013年推計785億円、現在1000億円超とされています。抗VEGF（Vascular Endothelial Growth Factor、血管内皮増殖因子）ヒト化モノクロナール抗体で、がんの進展に重要な血管新生を抑制する分子標的薬です。適応は、結腸・直腸がん、肺がん、卵巣がん、乳がん、悪性神経膠腫（こうしゅ、グリア細胞を発生母地とする脳腫瘍）の多岐にわたります。したがって文献も多いので、添付文書で最初に有効性の表が引用されている結腸・直腸がん対象のNO16966試験 （J Clin Oncol 2008； 26 ：2013-9）、およびKaplan-Meier曲線の図が引用されている乳がん対象のE2100試験 （NEJM 2007； 357： 2666-2646）、それにNO16966試験データに基づいて日本での費用対効果分析を行った論文（Int J Clin Oncol 2010； 15： 256-262）の3論文を取り上げました。 ＜文献1　（NO16966試験）＞ 未治療の転移性結腸・直腸がん患者におけるオキサリプラチン配合レジメン（ゼロックス療法）に対するアバスチンの上乗せ効果の検討 二重遮蔽試験で、プライマリーエンドポイントは生存（OS）でなく代替エンドポイントの無増悪生存（PFS）。割り付け症例数は1401例。結果は、アバスチンがPFSを1.4か月有意に延長（9.4か月対8.0か月）。OSは1.4か月延長傾向にあるものの有意差はない（21.3か月対19.9か月）。「奏効率」（response rate）は両群に差がない（47%対49%）。プロトコールでは病勢進行（disease progression）まで治療継続を許容したが、実際に病勢進行まで治療が継続されたのは、アバスチン群で29%、プラセボ群で47%のみに過ぎない。治療中断をもたらした有害事象はアバスチン群207例（30%）、プラセボ群141例（21%）。グレード3／4の有害事象は、555例（80%）対505例（75%）だが、「アバスチンで注意される有害事象」では111例（16%）対57例（8%）。その内容は、静脈血栓塞栓症54例（8%）対33例（5%）、高血圧26例（4%）対8例（1%）、出血13例（2%）対8例（1%）、動脈血栓塞栓症12例（2%）対7例（1%）などであった。 このようにアバスチンはPFSを1.4か月有意に延長したが、OSは変わらなく（奏効率も）、静脈血栓塞栓症、高血圧、出血、動脈血栓塞栓症などの重篤な害作用が多くみられた。 ＜文献2　（E2100試験）＞ 未治療の転移性乳がん患者におけるパクリタキセル単独治療に対するアバスチンの上乗せ効果検討 遮蔽試験でなく、オープンラベルの試験。プライマリーエンドポイントは、生存（OS）でなく代替エンドポイントの無増悪生存（PFS）。割り付け症例数は722例。結果は、アバスチンがPFSを5.9か月有意に延長（11.8か月対5.9か月）。OSは両群で変わらない（26.7か月対25.2か月）。奏効率は有意に高かった（36.9%対21.2%、P&#60;0.001）。 アバスチン上乗せ群に頻度が有意に高かった有害事象は、グレード3, 4の高血圧（14.8%対0.0%）、たんぱく尿（3.6%対0.0%）、頭痛（2.2%対0.0%）、脳血管虚血（1.9%対0.0%）、グレード3, 4 のニューロパチー（23.6%対17.6%）、疲労（8.5%対4.9%）、感染（9.3%対2.9%）であった。病態進行までの中断は、178例（51.3%）対117例（35.9%）、それらは集積した毒作用によるものであった。FACT-B質問紙調査で調べた生活の質（QOL）は両群で変わらなかった。 このようにオープンラベル試験で、アバスチンはPFSを5.9か月有意に延長したが、OSは変わらなく、高血圧、脳血管虚血、ニューロパチー、出血、感染などの重篤な害作用が多くみられた。 ＜文献3　（NO16966試験のデータを用いた薬剤経済学論文）＞ アバスチンは高価で月に30-40万円もするため、費用効果分析を行った。社会やヘルスケア支払者の観点からは、アバスチンの費用対効果はよいものでなかった。日本の患者の観点からは、日本は健康保険制度が充実しており患者負担が少ないため、患者が苦境のなかで支払いたいとする費用からみた費用効果は悪くなかった。しかし、出来高払いで患者負担が少ないことは、患者や医師が高価な医薬品を過使用することにつながる可能性があり、保険制度のこの点での妥当性の再考が必要であろう。 なお、プレスクリールのアバスチンの評価は、効果が生存（OS）延長などでしっかりと実証されたものと言えず、重篤な副作用が多いため、この医薬品は避けるのが最善としている。 活発な討議があったが、参加者のアバスチンの評価はこのプレスクリールの評価に収束されるものであった。問題はこのような医薬品が医療費の困窮が言われるなかで1000億円を超える売り上げを示していることにある。インフォームドコンセントが不十分にしかされない、患者が使用したくないというと病院から追い出されるなど、問題は深い。なお、今回初めて費用対効果の論文をとりあげたが、今回取り上げた論文が生存（OS）でなく代替エンドポイントである無増悪生存（PFS）のデータをもとに薬剤経済学分析を行っているのは不適切との指摘、また費用効果分析はやはり社会やヘルスケア支払者の観点から行うのが適切でないかとの指摘がされた。 薬剤師　寺岡]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>Ⅰ．シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第12回<br />
「抗がん剤の臨床評価（4）」　ベバシズマブ（アバスチン）</strong><span id="more-2807"></span></p>
<p>今回取り上げたのはベバシズマブ（アバスチン）。売り上げ断トツの抗がん剤で2013年推計785億円、現在1000億円超とされています。抗VEGF（Vascular Endothelial Growth Factor、血管内皮増殖因子）ヒト化モノクロナール抗体で、がんの進展に重要な血管新生を抑制する分子標的薬です。適応は、結腸・直腸がん、肺がん、卵巣がん、乳がん、悪性神経膠腫（こうしゅ、グリア細胞を発生母地とする脳腫瘍）の多岐にわたります。したがって文献も多いので、添付文書で最初に有効性の表が引用されている結腸・直腸がん対象のNO16966試験 （J Clin Oncol 2008； 26 ：2013-9）、およびKaplan-Meier曲線の図が引用されている乳がん対象のE2100試験 （NEJM 2007； 357： 2666-2646）、それにNO16966試験データに基づいて日本での費用対効果分析を行った論文（Int J Clin Oncol 2010； 15： 256-262）の3論文を取り上げました。</p>
<p><strong>＜文献1　（NO16966試験）＞</strong><br />
未治療の転移性結腸・直腸がん患者におけるオキサリプラチン配合レジメン（ゼロックス療法）に対するアバスチンの上乗せ効果の検討<br />
二重遮蔽試験で、プライマリーエンドポイントは生存（OS）でなく代替エンドポイントの無増悪生存（PFS）。割り付け症例数は1401例。結果は、アバスチンがPFSを1.4か月有意に延長（9.4か月対8.0か月）。OSは1.4か月延長傾向にあるものの有意差はない（21.3か月対19.9か月）。「奏効率」（response rate）は両群に差がない（47%対49%）。プロトコールでは病勢進行（disease progression）まで治療継続を許容したが、実際に病勢進行まで治療が継続されたのは、アバスチン群で29%、プラセボ群で47%のみに過ぎない。治療中断をもたらした有害事象はアバスチン群207例（30%）、プラセボ群141例（21%）。グレード3／4の有害事象は、555例（80%）対505例（75%）だが、「アバスチンで注意される有害事象」では111例（16%）対57例（8%）。その内容は、静脈血栓塞栓症54例（8%）対33例（5%）、高血圧26例（4%）対8例（1%）、出血13例（2%）対8例（1%）、動脈血栓塞栓症12例（2%）対7例（1%）などであった。<br />
このようにアバスチンはPFSを1.4か月有意に延長したが、OSは変わらなく（奏効率も）、静脈血栓塞栓症、高血圧、出血、動脈血栓塞栓症などの重篤な害作用が多くみられた。</p>
<p><strong>＜文献2　（E2100試験）＞</strong><br />
未治療の転移性乳がん患者におけるパクリタキセル単独治療に対するアバスチンの上乗せ効果検討<br />
遮蔽試験でなく、オープンラベルの試験。プライマリーエンドポイントは、生存（OS）でなく代替エンドポイントの無増悪生存（PFS）。割り付け症例数は722例。結果は、アバスチンがPFSを5.9か月有意に延長（11.8か月対5.9か月）。OSは両群で変わらない（26.7か月対25.2か月）。奏効率は有意に高かった（36.9%対21.2%、P&lt;0.001）。<br />
アバスチン上乗せ群に頻度が有意に高かった有害事象は、グレード3, 4の高血圧（14.8%対0.0%）、たんぱく尿（3.6%対0.0%）、頭痛（2.2%対0.0%）、脳血管虚血（1.9%対0.0%）、グレード3, 4 のニューロパチー（23.6%対17.6%）、疲労（8.5%対4.9%）、感染（9.3%対2.9%）であった。病態進行までの中断は、178例（51.3%）対117例（35.9%）、それらは集積した毒作用によるものであった。FACT-B質問紙調査で調べた生活の質（QOL）は両群で変わらなかった。<br />
このようにオープンラベル試験で、アバスチンはPFSを5.9か月有意に延長したが、OSは変わらなく、高血圧、脳血管虚血、ニューロパチー、出血、感染などの重篤な害作用が多くみられた。</p>
<p><strong>＜文献3　（NO16966試験のデータを用いた薬剤経済学論文）＞</strong><br />
アバスチンは高価で月に30-40万円もするため、費用効果分析を行った。社会やヘルスケア支払者の観点からは、アバスチンの費用対効果はよいものでなかった。日本の患者の観点からは、日本は健康保険制度が充実しており患者負担が少ないため、患者が苦境のなかで支払いたいとする費用からみた費用効果は悪くなかった。しかし、出来高払いで患者負担が少ないことは、患者や医師が高価な医薬品を過使用することにつながる可能性があり、保険制度のこの点での妥当性の再考が必要であろう。</p>
<p>なお、プレスクリールのアバスチンの評価は、効果が生存（OS）延長などでしっかりと実証されたものと言えず、重篤な副作用が多いため、この医薬品は避けるのが最善としている。<br />
活発な討議があったが、参加者のアバスチンの評価はこのプレスクリールの評価に収束されるものであった。問題はこのような医薬品が医療費の困窮が言われるなかで1000億円を超える売り上げを示していることにある。インフォームドコンセントが不十分にしかされない、患者が使用したくないというと病院から追い出されるなど、問題は深い。なお、今回初めて費用対効果の論文をとりあげたが、今回取り上げた論文が生存（OS）でなく代替エンドポイントである無増悪生存（PFS）のデータをもとに薬剤経済学分析を行っているのは不適切との指摘、また費用効果分析はやはり社会やヘルスケア支払者の観点から行うのが適切でないかとの指摘がされた。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡</p>
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		<title>医療トピックス　抗うつ剤による自殺行為の増加、5剤のSSRI／SNRIで検証／BMJ （NEWS No.487 p05）</title>
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		<pubDate>Mon, 06 Jun 2016 07:20:31 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[トピックス]]></category>
		<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[487号2016年3月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[抗うつ剤の有害事象として、攻撃行動の増加がみられ、小児／青少年では自殺行為も増えているとの北欧コクランセンターの研究成果が、BMJ誌オンライン版2016年1月27日号に掲載された。 抗うつ剤の臨床試験や治験総括報告書の有害事象のデータには限界があることも示された。 研究グループは、選択的セロトニン再取込み阻害剤（SSRI）およびセロトニン・ノルエピネフリン再取込み阻害剤（SNRI）に起因する重篤な有害事象の発現状況を調査するために、治験総括報告書に基づいて系統的なレビューを行い、メタ解析を実施した。 欧州および英国の医薬品規制機関（EMA、MHRA）から、5つの抗うつ剤（デュロキセチン、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、ベンラファキシン）の治験総括報告書を入手し、Eli Lilly社のウェブサイトからデュロキセチンとフルオキセチンの概略試験報告の情報を得た。 選択基準は、全患者の叙述（死亡、重篤な有害事象、その他の臨床的に重要なイベントの概要）または個々の患者の有害事象の一覧（患者識別子、有害事象［基本語、患者が使用した用語］、期間、重症度、転帰などの詳細を含む）が記載された二重目隠しプラセボ対照試験の論文とした。 主要評価項目は死亡および自殺行為（自殺、自殺未遂／準備行動、意図的自傷行為、自殺念慮）、副次評価項目は攻撃行動およびアカシジア（静坐不能症）とした。 70件の臨床試験（治験総括報告書68本、総頁数64,381頁）に参加した18,526例が解析の対象となった。 これらの臨床試験は試験デザインに限界があり、報告の方法にも乖離がみられ、有害事象がかなり過少に報告されている可能性が示唆された。 例えば、ベンラファキシンの試験を除くと、転帰の記述は付録の患者一覧にしかなく、それも32試験のみであった。症例報告書を入手できた試験は1件もなかった。 全体では、試験薬群とプラセボ群の間に、死亡（16例、すべて成人、OR：1.28、95％CI：0.40～4.06）、自殺行為（155件、1.21、0.84～1.74）、アカシジア（30件、2.04、0.93～4.48）には有意差はなかったが、攻撃行動は試験薬群で有意に頻度が高かった（92件、1.93、1.26～2.95）。 また、成人では自殺行為（OR：0.81、95％CI：0.51～1.28）、攻撃行動（1.09、0.55～2.14）、アカシジア（2.00、0.79～5.04）に有意差を認めなかったが、小児／青少年では自殺行為（2.39、1.31～4.33）と攻撃行動（2.79、1.62～4.81）の頻度が試験薬群で有意に高く、アカシジア（2.15、0.48～9.65）には有意な差はなかった。 Eli Lilly社のウェブサイトに掲載されているオンライン版の概略試験報告には、ほぼすべての死亡例が記載されていたが、自殺念慮の記載はなく、それ以外の転帰の情報も完全ではなかったことから、有害事象のデータを同定するための基礎的文書としては不適切と考えられた。 著者は、「臨床試験や治験総括報告書には限界があり、有害事象は正確に評価されていない可能性があるが、抗うつ剤により攻撃行動が増加し、小児／青少年では自殺行為と攻撃行動が倍増していることがわかった」とまとめ、「治療関連有害事象の発現状況を確実に解明するには、個々の患者データが必須であり、完全な情報を得るには患者の叙述、個々の患者の一覧表、症例報告書が必要である」としている。 本来攻撃行動や自殺行動に分類すべき事象がより軽症に扱われている。適切に分類されれば成人でも小児と同様に攻撃行動や自殺行動が増えている可能性が高い。SSRI／SNRIは小児では禁忌とし、成人でもやむを得ない事例以外は避けるべきだ。 いわくら病院　梅田]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>抗うつ剤の有害事象として、攻撃行動の増加がみられ、小児／青少年では自殺行為も増えているとの北欧コクランセンターの研究成果が、BMJ誌オンライン版2016年1月27日号に掲載された。<span id="more-2810"></span><br />
抗うつ剤の臨床試験や治験総括報告書の有害事象のデータには限界があることも示された。</p>
<p>研究グループは、選択的セロトニン再取込み阻害剤（SSRI）およびセロトニン・ノルエピネフリン再取込み阻害剤（SNRI）に起因する重篤な有害事象の発現状況を調査するために、治験総括報告書に基づいて系統的なレビューを行い、メタ解析を実施した。<br />
欧州および英国の医薬品規制機関（EMA、MHRA）から、5つの抗うつ剤（デュロキセチン、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、ベンラファキシン）の治験総括報告書を入手し、Eli Lilly社のウェブサイトからデュロキセチンとフルオキセチンの概略試験報告の情報を得た。</p>
<p>選択基準は、全患者の叙述（死亡、重篤な有害事象、その他の臨床的に重要なイベントの概要）または個々の患者の有害事象の一覧（患者識別子、有害事象［基本語、患者が使用した用語］、期間、重症度、転帰などの詳細を含む）が記載された二重目隠しプラセボ対照試験の論文とした。</p>
<p>主要評価項目は死亡および自殺行為（自殺、自殺未遂／準備行動、意図的自傷行為、自殺念慮）、副次評価項目は攻撃行動およびアカシジア（静坐不能症）とした。</p>
<p>70件の臨床試験（治験総括報告書68本、総頁数64,381頁）に参加した18,526例が解析の対象となった。<br />
これらの臨床試験は試験デザインに限界があり、報告の方法にも乖離がみられ、有害事象がかなり過少に報告されている可能性が示唆された。</p>
<p>例えば、ベンラファキシンの試験を除くと、転帰の記述は付録の患者一覧にしかなく、それも32試験のみであった。症例報告書を入手できた試験は1件もなかった。</p>
<p>全体では、試験薬群とプラセボ群の間に、死亡（16例、すべて成人、OR：1.28、95％CI：0.40～4.06）、自殺行為（155件、1.21、0.84～1.74）、アカシジア（30件、2.04、0.93～4.48）には有意差はなかったが、攻撃行動は試験薬群で有意に頻度が高かった（92件、1.93、1.26～2.95）。</p>
<p>また、成人では自殺行為（OR：0.81、95％CI：0.51～1.28）、攻撃行動（1.09、0.55～2.14）、アカシジア（2.00、0.79～5.04）に有意差を認めなかったが、小児／青少年では自殺行為（2.39、1.31～4.33）と攻撃行動（2.79、1.62～4.81）の頻度が試験薬群で有意に高く、アカシジア（2.15、0.48～9.65）には有意な差はなかった。</p>
<p>Eli Lilly社のウェブサイトに掲載されているオンライン版の概略試験報告には、ほぼすべての死亡例が記載されていたが、自殺念慮の記載はなく、それ以外の転帰の情報も完全ではなかったことから、有害事象のデータを同定するための基礎的文書としては不適切と考えられた。</p>
<p>著者は、「臨床試験や治験総括報告書には限界があり、有害事象は正確に評価されていない可能性があるが、抗うつ剤により攻撃行動が増加し、小児／青少年では自殺行為と攻撃行動が倍増していることがわかった」とまとめ、「治療関連有害事象の発現状況を確実に解明するには、個々の患者データが必須であり、完全な情報を得るには患者の叙述、個々の患者の一覧表、症例報告書が必要である」としている。</p>
<p>本来攻撃行動や自殺行動に分類すべき事象がより軽症に扱われている。適切に分類されれば成人でも小児と同様に攻撃行動や自殺行動が増えている可能性が高い。SSRI／SNRIは小児では禁忌とし、成人でもやむを得ない事例以外は避けるべきだ。</p>
<p style="text-align: right;">いわくら病院　梅田</p>
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		<title>溶連菌感染症後の尿検査の意義（NEWS No.487 p06）</title>
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		<pubDate>Mon, 06 Jun 2016 07:20:12 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[487号2016年3月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[A群溶血性連鎖球菌（以下溶連菌と略します。）感染による咽頭扁桃炎と診断された時、数週間後に尿検査をするから受診してね、といわれた経験がある方が多いと思われます。しかし、その尿検査で実際に異常があった方はとても少ないのではないでしょうか。何故尿検査をするのか、また、その臨床的意義について書かせていただきます。 1．尿検査は何故するのか。 溶連菌感染後の1−4週後に発症する合併症、溶連菌感染後急性糸球体腎炎（acute poststreptococcal glomerulonephritis、 以下APSGN）をスクリーニングするためです。溶連菌咽頭扁桃炎のAPSGNの発症率は、一般的に症候性は2％未満であるとされております。 2．APSGNはどんな病気か。 溶連菌の菌体成分に対する免疫複合体が腎臓に沈着して発症すると考えられています。 溶連菌の先行感染があり、尿検査で蛋白尿または血尿を認め、かつ血液検査で補体の一過性の低下があるものを診断します。 症状は、浮腫、血尿、高血圧があり、稀に急性腎不全や急激な血圧上昇による脳症をおこすことがあります。 しかし、小児では92-99％以上が、腎機能障害を残さないか、あっても極わずかであり、予後良好の疾患として知られています。 咽頭扁桃炎だけでなく、溶連菌感染による他の上気道感染や皮膚感染（‘とびひ’）の後にも発症します。 抗生剤内服による予防効果は認められておらず、また、早期発見時の進展予防効果のある治療もありません。 3． 全例尿検査の意義。 2007年の東京でのアンケート調査で医師52名中47名が全例に行っているとの報告からも、現在、本邦のほとんどで行われていると思われます。 しかし、発症期間の幅が広いが1回の尿検査でしかみないという矛盾があります。 そこから、本邦でもいくつかの研究がなされており、1回の尿検査は症候性の早期発見にはつながらなかったとされております（北海道の報告：185例の溶連菌扁桃炎と診断された児を1−4週間後の1回の尿検査でフォロー、入院加療が必要なAPSGNは0例で、3例が無症候性の可能性があったが、自宅での経過観察で尿所見は正常化した。長野での報告：159例の児を10-44日後の1回の尿検査でフォローしAPSGNはいなかった）。かといって、頻回の尿検査は発症率が低いことから、利益の得られない患者が圧倒的に多く、負担が大きすぎます。結局のところ、尿検査の意義は、そういった合併症があるため、よく観察してくださいという注意喚起であるといえるのではないでしょうか。そして、とびひや溶連菌による上気道感染でもおこる合併症であり、それらの疾患時にも発症の可能性と症状について説明することが大切でしょう。 小児科医　房安 参考文献： 1） J Am Soc Nephrol. 2008；19（10）：1855 2） 日児腎誌　2007； 20（2）： 105-110 3） 小児科臨床　2010； 63（10）： 2151-2155 4） 小児診療　2013； 76（5）： 863-866]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>A群溶血性連鎖球菌（以下溶連菌と略します。）感染による咽頭扁桃炎と診断された時、数週間後に尿検査をするから受診してね、といわれた経験がある方が多いと思われます。<span id="more-2814"></span>しかし、その尿検査で実際に異常があった方はとても少ないのではないでしょうか。何故尿検査をするのか、また、その臨床的意義について書かせていただきます。</p>
<h6>1．尿検査は何故するのか。</h6>
<p>溶連菌感染後の1−4週後に発症する合併症、溶連菌感染後急性糸球体腎炎（acute poststreptococcal glomerulonephritis、 以下APSGN）をスクリーニングするためです。溶連菌咽頭扁桃炎のAPSGNの発症率は、一般的に症候性は2％未満であるとされております。</p>
<h6>2．APSGNはどんな病気か。</h6>
<p>溶連菌の菌体成分に対する免疫複合体が腎臓に沈着して発症すると考えられています。<br />
溶連菌の先行感染があり、尿検査で蛋白尿または血尿を認め、かつ血液検査で補体の一過性の低下があるものを診断します。<br />
症状は、浮腫、血尿、高血圧があり、稀に急性腎不全や急激な血圧上昇による脳症をおこすことがあります。<br />
しかし、小児では92-99％以上が、腎機能障害を残さないか、あっても極わずかであり、予後良好の疾患として知られています。<br />
咽頭扁桃炎だけでなく、溶連菌感染による他の上気道感染や皮膚感染（‘とびひ’）の後にも発症します。<br />
抗生剤内服による予防効果は認められておらず、また、早期発見時の進展予防効果のある治療もありません。</p>
<h6>3．	全例尿検査の意義。</h6>
<p>2007年の東京でのアンケート調査で医師52名中47名が全例に行っているとの報告からも、現在、本邦のほとんどで行われていると思われます。<br />
しかし、発症期間の幅が広いが1回の尿検査でしかみないという矛盾があります。<br />
そこから、本邦でもいくつかの研究がなされており、1回の尿検査は症候性の早期発見にはつながらなかったとされております（北海道の報告：185例の溶連菌扁桃炎と診断された児を1−4週間後の1回の尿検査でフォロー、入院加療が必要なAPSGNは0例で、3例が無症候性の可能性があったが、自宅での経過観察で尿所見は正常化した。長野での報告：159例の児を10-44日後の1回の尿検査でフォローしAPSGNはいなかった）。かといって、頻回の尿検査は発症率が低いことから、利益の得られない患者が圧倒的に多く、負担が大きすぎます。結局のところ、尿検査の意義は、そういった合併症があるため、よく観察してくださいという注意喚起であるといえるのではないでしょうか。そして、とびひや溶連菌による上気道感染でもおこる合併症であり、それらの疾患時にも発症の可能性と症状について説明することが大切でしょう。</p>
<p style="text-align: right;">小児科医　房安</p>
<p style="text-align: right;">
<p>参考文献：<br />
1）	J Am Soc Nephrol. 2008；19（10）：1855<br />
2）	日児腎誌　2007； 20（2）： 105-110<br />
3）	小児科臨床　2010； 63（10）： 2151-2155<br />
4）	小児診療　2013； 76（5）： 863-866</p>
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		<title>いちどくを この本『下流老人　一億総老後崩壊の衝撃』（NEWS No.487 p07）</title>
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		<pubDate>Mon, 06 Jun 2016 07:19:47 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[本の紹介]]></category>
		<category><![CDATA[487号2016年3月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[『下流老人　一億総老後崩壊の衝撃』 藤田孝典：著 朝日新書　760円＋税 2015年6月12日刊行 下流老人とは、一億総老後崩壊を生み出す危険性がいまの日本にはあると警鐘する、著者による造語だ。下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者及びその恐れがある高齢者」と定義する。下流老人には次の3つが「ない」。①収入が著しく少「ない」。②十分な貯蓄が「ない」。③頼れる人間がい「ない」（社会的孤立）。言い換えれば「あらゆるセーフティネットを失った状態」である。 高齢になるほど働けないケースが増える。収入はおもに年金だけとなるが、年金が少ないと、蓄えを取り崩して、あっという間に貯蓄が減っていく。現状では国民年金は平均約5万円、厚生年金は約14万円。高齢者の約20％が貯蓄ゼロ世帯だ。このままだと高齢者の9割が貧困化し、貧困に苦しむ若者も増える。年収400万円の人でも、将来、生活保護レベルの生活になる恐れがある。生活保護を受給する高齢者は増加中で、2015年3月時点で65歳以上の78万6634世帯（受給世帯の約48％）が生活保護受給中だ。本書では現在推定600万～700万人はいるだろう下流老人の実情と社会的背景、自己防衛策まで展開されている。 下流老人による社会への悪影響を4つ挙げている。Ⅰ）親世代と子ども世代が共倒れする。Ⅱ）高齢者が邪魔者扱いされる。Ⅲ）若者が自分の将来や老後に希望が持てなくなり、若者世代の消費が低迷する。Ⅳ） 子どもをつくって家庭をもつことはリスクになるので、間接的に少子化を加速させる。下流老人の問題は全世代の問題ということがよくわかる。 著者は、高齢者が貧困に陥るパターンを5つに大別した。1）本人の病気や事故により高額な医療費がかかる。2）高齢者介護施設に入居できない。施設が少なく費用も高額だ。3）子どもがワーキングプアや引きこもりで親に寄りかかる。4）熟年離婚。5）認知症でも周りに頼れる家族がいない。そして高齢者の貧困は死に直結するのが恐ろしいところだ。 下流老人を生み出すのは国であり、社会システムである。著者は現在の社会システムに、収入面（年金制度）、貯蓄・資産面、医療、介護保険、住宅、関係性・つながりの構築、生活保護、労働・就労支援の分野での8つの不備を指摘する。一言でいうとセーフティネットの不備だ。子どもの貧困（2012年で16.3%）、働く世代の貧困（日本の相対貧困率は2012年で16.1%）は世代を連鎖して高齢者の貧困につながる。所得を再分配して生活保障を手厚くする必要がある。生活保護を受けやすくする、住いの貧困をなくすこと、さらには最低限の老後の生活資金を保障するシステムも必要だ。教育、福祉、介護といった異なる分野の連携なくして本質的な解決は見込めない。 著者はNPO法人代表理事で反貧困ネットワーク埼玉代表として生活困窮者全般からの相談を受けている。生存や尊厳にかかわる凄絶な相談や支援の体験をもとに、当面の自己防衛策にとどまらず、社会システムの改革の方向性も示している。是非一読を。 いわくら病院　　梅田]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/487-7.jpg"><img class="alignleft size-medium wp-image-2820" title="487-7" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/487-7-187x300.jpg" alt="" width="187" height="300" /></a>『下流老人　一億総老後崩壊の衝撃』<br />
藤田孝典：著<br />
朝日新書　760円＋税<br />
2015年6月12日刊行<span id="more-2819"></span></p>
<p>下流老人とは、一億総老後崩壊を生み出す危険性がいまの日本にはあると警鐘する、著者による造語だ。下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者及びその恐れがある高齢者」と定義する。下流老人には次の3つが「ない」。①収入が著しく少「ない」。②十分な貯蓄が「ない」。③頼れる人間がい「ない」（社会的孤立）。言い換えれば「あらゆるセーフティネットを失った状態」である。</p>
<p>高齢になるほど働けないケースが増える。収入はおもに年金だけとなるが、年金が少ないと、蓄えを取り崩して、あっという間に貯蓄が減っていく。現状では国民年金は平均約5万円、厚生年金は約14万円。高齢者の約20％が貯蓄ゼロ世帯だ。このままだと高齢者の9割が貧困化し、貧困に苦しむ若者も増える。年収400万円の人でも、将来、生活保護レベルの生活になる恐れがある。生活保護を受給する高齢者は増加中で、2015年3月時点で65歳以上の78万6634世帯（受給世帯の約48％）が生活保護受給中だ。本書では現在推定600万～700万人はいるだろう下流老人の実情と社会的背景、自己防衛策まで展開されている。</p>
<p>下流老人による社会への悪影響を4つ挙げている。Ⅰ）親世代と子ども世代が共倒れする。Ⅱ）高齢者が邪魔者扱いされる。Ⅲ）若者が自分の将来や老後に希望が持てなくなり、若者世代の消費が低迷する。Ⅳ） 子どもをつくって家庭をもつことはリスクになるので、間接的に少子化を加速させる。下流老人の問題は全世代の問題ということがよくわかる。</p>
<p>著者は、高齢者が貧困に陥るパターンを5つに大別した。1）本人の病気や事故により高額な医療費がかかる。2）高齢者介護施設に入居できない。施設が少なく費用も高額だ。3）子どもがワーキングプアや引きこもりで親に寄りかかる。4）熟年離婚。5）認知症でも周りに頼れる家族がいない。そして高齢者の貧困は死に直結するのが恐ろしいところだ。</p>
<p>下流老人を生み出すのは国であり、社会システムである。著者は現在の社会システムに、収入面（年金制度）、貯蓄・資産面、医療、介護保険、住宅、関係性・つながりの構築、生活保護、労働・就労支援の分野での8つの不備を指摘する。一言でいうとセーフティネットの不備だ。子どもの貧困（2012年で16.3%）、働く世代の貧困（日本の相対貧困率は2012年で16.1%）は世代を連鎖して高齢者の貧困につながる。所得を再分配して生活保障を手厚くする必要がある。生活保護を受けやすくする、住いの貧困をなくすこと、さらには最低限の老後の生活資金を保障するシステムも必要だ。教育、福祉、介護といった異なる分野の連携なくして本質的な解決は見込めない。</p>
<p>著者はNPO法人代表理事で反貧困ネットワーク埼玉代表として生活困窮者全般からの相談を受けている。生存や尊厳にかかわる凄絶な相談や支援の体験をもとに、当面の自己防衛策にとどまらず、社会システムの改革の方向性も示している。是非一読を。</p>
<p style="text-align: right;">いわくら病院　　梅田</p>
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		<title>くすりのコラム　食肉用動物用ワクチン（NEWS No.487 p08）</title>
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		<pubDate>Mon, 06 Jun 2016 07:19:29 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[くすりのコラム]]></category>
		<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[487号2016年3月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[私たちの食卓に欠かせないお肉や魚は畜産農家・養殖業者のおかげで消費者のもとに毎日届けられています。多頭飼育のため、感染症にかからないよう飼育することはとても難しいことです。 そこに使われるワクチンや医薬品について、消費者が関心を示さなかったためあまり知られていません。 各家庭で家事の担い手である人たちに魚の中には経口・浸漬・注射などの形でワクチンをしているものがあることを知っているかと尋ねるとみんな驚きます。 浅い海面で狭いところに押し込められて養殖することは自然に生きる魚より病気のリスクが高くなります。 それを防がなければ安く養殖魚を流通させることはできません。 2015年3月18日に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律関係事務の取扱いについて」の一部改正がありました。食 用動物に用いられるアジュバントを含む製剤に設定される使用期限（と畜場等への出荷前のワクチンを使用しないこととされる期間）の設定の考え方が変わったのです。 それまでは注射部位を顕微鏡下で局所反応消失を確認し出荷までの期間設定が行われてきましたが、ワクチンそのものを人が摂取した場合の健康影響を想定することに変わったのです。 これは非関税障壁の一因である各国の基準認証制度のハーモナイゼーションに向けた動きでした。 使用制限期間の比較の差が大きいものを見ると鶏サルモネラワクチン／アビプロSE300日（日本）、42日（米国）・鶏産卵低下症候群ワクチン／タロバックEDS300日（日本）、0日（EU）と大きな差がありました。 この差を埋めるため急いで改正したのです。 食品安全委員会動物用医薬品専門調査会・第9回会合議事録を見てみると少々不安になってきます。 「育成豚における安全性試験」で6週間という出荷制限をしているワクチンについて肉眼的には接種後4～11週で異常なくても病理組織学的検査では接種後10週でも肉芽組織が残っていると委員が指摘しています。 アジュバントが食品添加物で認められている、異物がなくなった肉芽組織は元々豚や牛の構成成分だけど本当に肉眼的に見えなければそれでいいのか、WHOは注射部位は可食部から外すという条項があると思う、日本では注射部位を切り取った枝肉の値段が下がるので嫌がられる、などの議論が繰り広げられていました。 結局、接種部位ばかり同じ人が食べるわけでもないし、一日摂取許容量（ADI）と許容残留量（MRL）を鑑みることなどを条件に改正通知が出されました。 議論のなかで「魚類の場合、もうヨーロッパ諸国ではアジュバントを一切禁止、ワクチンの場合はいれないということです。」という発言がありました。 ハードルを下げてしまった規制では接種回数を減らす目的で今まで使用したことがない強力なアジュバントが動物・魚用ワクチンに添加される可能性があります。 生食文化のある日本人が海外並みのワクチン使用（出荷）制限期間で飼育されたお肉や魚を食べることに不安を感じることは贅沢なのでしょうか？ 薬剤師　小林]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>私たちの食卓に欠かせないお肉や魚は畜産農家・養殖業者のおかげで消費者のもとに毎日届けられています。多頭飼育のため、感染症にかからないよう飼育することはとても難しいことです。<span id="more-2822"></span><br />
そこに使われるワクチンや医薬品について、消費者が関心を示さなかったためあまり知られていません。<br />
各家庭で家事の担い手である人たちに魚の中には経口・浸漬・注射などの形でワクチンをしているものがあることを知っているかと尋ねるとみんな驚きます。<br />
浅い海面で狭いところに押し込められて養殖することは自然に生きる魚より病気のリスクが高くなります。<br />
それを防がなければ安く養殖魚を流通させることはできません。</p>
<p>2015年3月18日に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律関係事務の取扱いについて」の一部改正がありました。食<br />
用動物に用いられるアジュバントを含む製剤に設定される使用期限（と畜場等への出荷前のワクチンを使用しないこととされる期間）の設定の考え方が変わったのです。<br />
それまでは注射部位を顕微鏡下で局所反応消失を確認し出荷までの期間設定が行われてきましたが、ワクチンそのものを人が摂取した場合の健康影響を想定することに変わったのです。<br />
これは非関税障壁の一因である各国の基準認証制度のハーモナイゼーションに向けた動きでした。<br />
使用制限期間の比較の差が大きいものを見ると鶏サルモネラワクチン／アビプロSE300日（日本）、42日（米国）・鶏産卵低下症候群ワクチン／タロバックEDS300日（日本）、0日（EU）と大きな差がありました。<br />
この差を埋めるため急いで改正したのです。<br />
食品安全委員会動物用医薬品専門調査会・第9回会合議事録を見てみると少々不安になってきます。<br />
「育成豚における安全性試験」で6週間という出荷制限をしているワクチンについて肉眼的には接種後4～11週で異常なくても病理組織学的検査では接種後10週でも肉芽組織が残っていると委員が指摘しています。<br />
アジュバントが食品添加物で認められている、異物がなくなった肉芽組織は元々豚や牛の構成成分だけど本当に肉眼的に見えなければそれでいいのか、WHOは注射部位は可食部から外すという条項があると思う、日本では注射部位を切り取った枝肉の値段が下がるので嫌がられる、などの議論が繰り広げられていました。<br />
結局、接種部位ばかり同じ人が食べるわけでもないし、一日摂取許容量（ADI）と許容残留量（MRL）を鑑みることなどを条件に改正通知が出されました。</p>
<p>議論のなかで「魚類の場合、もうヨーロッパ諸国ではアジュバントを一切禁止、ワクチンの場合はいれないということです。」という発言がありました。<br />
ハードルを下げてしまった規制では接種回数を減らす目的で今まで使用したことがない強力なアジュバントが動物・魚用ワクチンに添加される可能性があります。<br />
生食文化のある日本人が海外並みのワクチン使用（出荷）制限期間で飼育されたお肉や魚を食べることに不安を感じることは贅沢なのでしょうか？</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　小林</p>
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