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	<title>医療問題研究会 &#187; 488号2016年4月発行</title>
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	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
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		<title>臨床薬理研・懇話会3月例会報告（NEWS No.488 p02）</title>
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		<pubDate>Mon, 04 Jul 2016 05:41:31 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[488号2016年4月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[Ⅰ．シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第13回 抗凝固剤ワルファリンの適正使用 今回は抗凝固剤をとりあげました。脳卒中や全身性塞栓症などを予防する抗血液凝固療法は、投与量が多いと出血を来し、逆に投与量が少ないと脳卒中や塞栓症を予防できず、いずれも死亡や長期の障害をもたらす原因となるリスクの高い薬物療法です。長い間ビタミンK拮抗剤のワルファリンが、血液凝固能を測定し用量を調整して用いられてきました。ワルファリン使用の必要性の判断には、脳卒中リスクを計量化したCHADS2スコアが用いられます。血液凝固能モニタリングは、PT-INR（国際標準化プロトロンビン比）の目標値を設定、経過した時間の中で目標INR値が達成された時間の割合であるTTR（ time in therapeutic range）でワルファリン治療の質をみるなどで行われます。しかし必ずしもモニタリング法が確立していない現実があり、その合間を縫って「面倒な血液凝固能モニタリングがいらない」としてプラザキサ、イグザレルトなどのNOAC（新規経口抗凝固剤）が登場しています（モニタリングがいらないというNOACのPRには大きな疑問があります）。 目標INR値は欧米では2-3、日本では若年は2-3、高齢者では1.6-2.6が推奨されています。この日本の高齢者の目標値は2.6を超えると出血リスクが増すという日本の観察研究から設定されており、欧米でも2-3の目標値は大き過ぎるという文献があります。 今回とりあげた文献は、（1）関東労災病院における症例対照研究で大出血リスクに着目して日本の高齢者のINR目標値について考察した文献（J Pharm Health Care Sci 2016； 2：2）です。合わせて、（2）リアルワールドのデータからワルファリンの使用状況をみた「伏見AF（心房細動）レジストリー」の文献（Circ J 2014； 78：2166-72）も検討しました。 （1）　関東労災病院における症例対照研究論文 「ワルファリンを投与された日本の高齢者心房細動患者におけるPT-INRと大出血リスクの関係の評価のための最初のnested case-control study（コホート集団のなかでの症例対照研究） 」です。患者数は大出血を起こした「症例」が32例、これにマッチした大出血を起こしていない「対照」が64例で、平均年齢は81歳、CHADS2スコアの中間値は3で、血栓塞栓症のハイリスク患者です。 著者たちは高齢者でもPT-INR値3.0までは差支えないと読める考察をしていますが、言い過ぎでより慎重にした方がいいと考えられました。よく読めば抄録の結論でも「PT-INR3.0以上に対して2.50-2.99の大出血リスクが有意に低いかについて決めるにはさらなる研究が正当化されるだろう」と書いています。また脳卒中・大出血リスクのバランスに関しては、「研究の限界」で「われわれはPT-INR値と血栓イベントとの関係については分析できなかった。そうした目的には血栓イベントを起こした症例とそれにマッチした対照を集める必要があった」とも述べています。 （2）　伏見AFレジストリーのリアルワールドデータの論文 京都市伏見区は日本の典型的な都市コミュニティで人口は28万余、レジストリーには79医療機関が参加。フォローアップ完了は2914症例です。日本で最大の心房細動レジストリーであるJ-RHYTHMレジストリーが循環器センターでの専門医のレジストリーであるのに対し、開業医を多く含むレジストリーなのが特徴です。 今回のデータで特徴的なのは、ワルファリンの使用不使用で、脳卒中、大出血に差がないことです。著者たちは脳卒中リスクの少ない患者にワルファリンが過大に用いられ、一方脳卒中リスクの大きい患者にワルファリンが過少に用いられている、ガイドラインと合致しないワルファリンの不適切な使用実態を問題にしています。しかし、全死亡をみるとワルファリン不使用が大きいデータとなっています。リアルワールドのデータから適正使用への教訓を得るのは、いろいろな要素が入り組んでいてなかなか難しく、論文には書かれていない脳卒中リスクの指標であるCHADS2スコア分類別の脳卒中、大出血、全死亡の頻度を知りたいとのコメントも出席者から出ています。 この論文に併載されたエディトーリアルでJ-RHYTHM Registryの医師が、コミュニティでの臨床レジストリーデータの重要性を指摘し、伏見レジストリーに対し、管理戦略と患者アウトカムが改善され、ガイドラインとリアルワールドのギャップを埋めるプロスペクティブなデータを今後も提供されるよう期待を述べています。 今後ともレジストリー分野の論文も題材に考えて行こうと話し合われました。 薬剤師　寺岡]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>Ⅰ．シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第13回<br />
抗凝固剤ワルファリンの適正使用</strong><span id="more-2875"></span></p>
<p>今回は抗凝固剤をとりあげました。脳卒中や全身性塞栓症などを予防する抗血液凝固療法は、投与量が多いと出血を来し、逆に投与量が少ないと脳卒中や塞栓症を予防できず、いずれも死亡や長期の障害をもたらす原因となるリスクの高い薬物療法です。長い間ビタミンK拮抗剤のワルファリンが、血液凝固能を測定し用量を調整して用いられてきました。ワルファリン使用の必要性の判断には、脳卒中リスクを計量化したCHADS2スコアが用いられます。血液凝固能モニタリングは、PT-INR（国際標準化プロトロンビン比）の目標値を設定、経過した時間の中で目標INR値が達成された時間の割合であるTTR（ time in therapeutic range）でワルファリン治療の質をみるなどで行われます。しかし必ずしもモニタリング法が確立していない現実があり、その合間を縫って「面倒な血液凝固能モニタリングがいらない」としてプラザキサ、イグザレルトなどのNOAC（新規経口抗凝固剤）が登場しています（モニタリングがいらないというNOACのPRには大きな疑問があります）。</p>
<p>目標INR値は欧米では2-3、日本では若年は2-3、高齢者では1.6-2.6が推奨されています。この日本の高齢者の目標値は2.6を超えると出血リスクが増すという日本の観察研究から設定されており、欧米でも2-3の目標値は大き過ぎるという文献があります。</p>
<p>今回とりあげた文献は、（1）関東労災病院における症例対照研究で大出血リスクに着目して日本の高齢者のINR目標値について考察した文献（J Pharm Health Care Sci 2016； 2：2）です。合わせて、（2）リアルワールドのデータからワルファリンの使用状況をみた「伏見AF（心房細動）レジストリー」の文献（Circ J 2014； 78：2166-72）も検討しました。</p>
<p><strong>（1）　関東労災病院における症例対照研究論文</strong><br />
「ワルファリンを投与された日本の高齢者心房細動患者におけるPT-INRと大出血リスクの関係の評価のための最初のnested case-control study（コホート集団のなかでの症例対照研究） 」です。患者数は大出血を起こした「症例」が32例、これにマッチした大出血を起こしていない「対照」が64例で、平均年齢は81歳、CHADS2スコアの中間値は3で、血栓塞栓症のハイリスク患者です。</p>
<p>著者たちは高齢者でもPT-INR値3.0までは差支えないと読める考察をしていますが、言い過ぎでより慎重にした方がいいと考えられました。よく読めば抄録の結論でも「PT-INR3.0以上に対して2.50-2.99の大出血リスクが有意に低いかについて決めるにはさらなる研究が正当化されるだろう」と書いています。また脳卒中・大出血リスクのバランスに関しては、「研究の限界」で「われわれはPT-INR値と血栓イベントとの関係については分析できなかった。そうした目的には血栓イベントを起こした症例とそれにマッチした対照を集める必要があった」とも述べています。</p>
<p><strong>（2）　伏見AFレジストリーのリアルワールドデータの論文</strong><br />
京都市伏見区は日本の典型的な都市コミュニティで人口は28万余、レジストリーには79医療機関が参加。フォローアップ完了は2914症例です。日本で最大の心房細動レジストリーであるJ-RHYTHMレジストリーが循環器センターでの専門医のレジストリーであるのに対し、開業医を多く含むレジストリーなのが特徴です。</p>
<p>今回のデータで特徴的なのは、ワルファリンの使用不使用で、脳卒中、大出血に差がないことです。著者たちは脳卒中リスクの少ない患者にワルファリンが過大に用いられ、一方脳卒中リスクの大きい患者にワルファリンが過少に用いられている、ガイドラインと合致しないワルファリンの不適切な使用実態を問題にしています。しかし、全死亡をみるとワルファリン不使用が大きいデータとなっています。リアルワールドのデータから適正使用への教訓を得るのは、いろいろな要素が入り組んでいてなかなか難しく、論文には書かれていない脳卒中リスクの指標であるCHADS2スコア分類別の脳卒中、大出血、全死亡の頻度を知りたいとのコメントも出席者から出ています。</p>
<p>この論文に併載されたエディトーリアルでJ-RHYTHM Registryの医師が、コミュニティでの臨床レジストリーデータの重要性を指摘し、伏見レジストリーに対し、管理戦略と患者アウトカムが改善され、ガイドラインとリアルワールドのギャップを埋めるプロスペクティブなデータを今後も提供されるよう期待を述べています。</p>
<p>今後ともレジストリー分野の論文も題材に考えて行こうと話し合われました。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡</p>
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		<item>
		<title>第4回　低線量被ばくを考えるセミナーに参加して（NEWS No.488 p04）</title>
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		<pubDate>Mon, 04 Jul 2016 05:41:12 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[488号2016年4月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[4月2日に、大阪小児科学会地域医療委員会主催のセミナーで井戸謙一弁護士が講師を務める「司法から福島原発事故・低線量被ばくを考える」の講演を聞いて来ました。 井戸弁護士は、金沢地裁で裁判官として、北陸電力滋賀原発第2号機の運転差止め訴訟で請求認容判決を言い渡しましました。その後、弁護士として「子ども脱被曝裁判」で福島地裁へ、函館市の大間原発差止め訴訟で東京地裁へ、最近では、2月18日に京都地裁で福島原発事故による自主避難者への初の賠償命令（東電に3000万円の支払いを命じる）判決を勝ち取りました。 低線量被ばくについての講演は、医師や科学者からのお話しが十八番ですが、弁護士という立場から低線量被ばくについてのお話しをお聞きするのは初めてでした。司法の目から見た的確な言葉はとてもわかりやすかったです。 「年間1mSv以上の被曝をする恐れがある人は、訴える権利があると、これまでそう学んでいた。それなのに20mSvに跳ね上がった。ここまで醜いとは思わなかった。こういう事を恥じずに言える官僚は劣化している。」法律を改正せずに、被ばく限度を20倍に引き上げるのは違法行為であると言われているのです。 福島県民健康調査の中間とりまとめでも、甲状腺がんの多発は認めたものの、放射能との因果関係は認めようとしていません。そればかりか、福島第一原発事故の被害を最小限に抑える為に、原発事故の住民対策のモデルケースとして国際原子力推進グループは「福島」を利用しようとしています。 「調べない」「声をあげさせない」「情報を隠ぺいする」、許されないことです。 過去の公害事件で繰り返されてきたことと同じで、声を上げないと被害はなかったことにされてしまうのです。 自主避難者の方々も同様なことを言われています。「私たちはいなかったことにされてしまう。」と。 医師、弁護士、科学者、市民で手を取り合って間違いを正さない限り、この国は歪んだまま進んで行くでしょう。私たち市民にできることは、真実を知り、それを周りに伝えていくことが大切だと思います。 斉藤さちこ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>4月2日に、大阪小児科学会地域医療委員会主催のセミナーで井戸謙一弁護士が講師を務める「司法から福島原発事故・低線量被ばくを考える」の講演を聞いて来ました。<span id="more-2877"></span></p>
<p>井戸弁護士は、金沢地裁で裁判官として、北陸電力滋賀原発第2号機の運転差止め訴訟で請求認容判決を言い渡しましました。その後、弁護士として「子ども脱被曝裁判」で福島地裁へ、函館市の大間原発差止め訴訟で東京地裁へ、最近では、2月18日に京都地裁で福島原発事故による自主避難者への初の賠償命令（東電に3000万円の支払いを命じる）判決を勝ち取りました。</p>
<p>低線量被ばくについての講演は、医師や科学者からのお話しが十八番ですが、弁護士という立場から低線量被ばくについてのお話しをお聞きするのは初めてでした。司法の目から見た的確な言葉はとてもわかりやすかったです。</p>
<p>「年間1mSv以上の被曝をする恐れがある人は、訴える権利があると、これまでそう学んでいた。それなのに20mSvに跳ね上がった。ここまで醜いとは思わなかった。こういう事を恥じずに言える官僚は劣化している。」法律を改正せずに、被ばく限度を20倍に引き上げるのは違法行為であると言われているのです。</p>
<p>福島県民健康調査の中間とりまとめでも、甲状腺がんの多発は認めたものの、放射能との因果関係は認めようとしていません。そればかりか、福島第一原発事故の被害を最小限に抑える為に、原発事故の住民対策のモデルケースとして国際原子力推進グループは「福島」を利用しようとしています。</p>
<p>「調べない」「声をあげさせない」「情報を隠ぺいする」、許されないことです。<br />
過去の公害事件で繰り返されてきたことと同じで、声を上げないと被害はなかったことにされてしまうのです。<br />
自主避難者の方々も同様なことを言われています。「私たちはいなかったことにされてしまう。」と。</p>
<p>医師、弁護士、科学者、市民で手を取り合って間違いを正さない限り、この国は歪んだまま進んで行くでしょう。私たち市民にできることは、真実を知り、それを周りに伝えていくことが大切だと思います。</p>
<p style="text-align: right;">斉藤さちこ</p>
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		<item>
		<title>世界的な環境疫学者が認めた福島原発事故による甲状腺がん異常多発（NEWS No.488 p05）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2016/07/news-488-2016-04-p05/</link>
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		<pubDate>Mon, 04 Jul 2016 05:40:49 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[488号2016年4月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[福島県県民健康調査で多数の甲状腺がんが発見されたことについて、政府・福島県はもとより、大部分の「専門家」も学者も医者も多発でない、多発かどうかわからない、被ばくと関連ないと主張しています。 しかし、以下の経過により、甲状腺がんの異常多発と事故が原因であることを認めた意見が、環境の毒を調査する世界の専門学者の間で圧倒的に多数派であることが明白になりました。 昨年9月、津田敏秀岡山大教授らの分析が国際環境疫学会の特別シンポジウムで論議され、10月にはその論文（以下、津田論文）が、ISEEの雑誌Epidemiologyに掲載されました。今年1月22日にはISEEが甲状腺がんの異常多発を認め、その他の被曝による障害を科学的に調査することを要求した書簡を環境省と福島県に送り、そして4月には、Epidemiologyの正式な論文として発表されました。 津田論文の結論は以下の通りです。 1）一巡目の「先行検査」で、中通り中央部では、全国平均の50倍の異常多発、 2）2巡目の「本格検査」では、最低12倍の異常多発（今は、もっと高いことが明確）、 3）中通り中央部の発見率は、福島県の相対的低汚染地域の2.6倍（地域差がある）。 ISEE書簡の骨子です。「環境疫学者を代表して、我々ISEE（世界最大の国際環境疫学者組織）は、福島住民において甲状腺がんのリスク増加が予想を遙かに上回っているとする最近の科学的知見を憂慮している。」最近の科学的知見（津田論文；著者）では他の地域の12倍という高いリスクである。福島原発事故が地元住民に与える長期的影響を監視する適切なデータや調査が不足している。そのため津田氏らの研究が行われ、2015年に特別シンポジウムで発表され、議論された。現在行われている甲状腺検診について、検診を受ける人たちばかりではなく、放射線障害についての国際的な知見を形成する意味でも大きな価値がある。さらに、政府が、原発事故による福島県の人々の健康障害を科学的に評価する方策の立案を求める。また、環境中の放射線被ばくを科学的観点から必須と考える。それらは、原発事故の健康障害を減らす方法に関する国際的な知識体系構築に非常に貢献する。そのために、ISEEは（環境疫学調査の専門家集団だから）日本政府を支援する、というものです。その上で、ISEEと共同の活動をするかどうか、するとすればどのような関与方法があるか知らせてほしい。と提案しています。（加畑氏訳を参照した） 環境省はこの書簡を無視しようとしています。しかし、これらのISEEの対応は、3月11日の報道ステーションの甲状腺がんの特集、日本テレビNNNドキュメント THE 放射能 人間vs.放射線　科学はどこまで迫れるか？という優れた報道番組にも反映されています。（いずれもユーチューブで見られます）また、「311甲状腺がん家族の会」が発足しましたが、この会の活動にも津田論文とISEE書簡は強い支えになると思われます。 はやし小児科　林]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>福島県県民健康調査で多数の甲状腺がんが発見されたことについて、政府・福島県はもとより、大部分の「専門家」も学者も医者も多発でない、多発かどうかわからない、被ばくと関連ないと主張しています。<span id="more-2880"></span></p>
<p>しかし、以下の経過により、甲状腺がんの異常多発と事故が原因であることを認めた意見が、環境の毒を調査する世界の専門学者の間で圧倒的に多数派であることが明白になりました。</p>
<p>昨年9月、津田敏秀岡山大教授らの分析が国際環境疫学会の特別シンポジウムで論議され、10月にはその論文（以下、津田論文）が、ISEEの雑誌Epidemiologyに掲載されました。今年1月22日にはISEEが甲状腺がんの異常多発を認め、その他の被曝による障害を科学的に調査することを要求した書簡を環境省と福島県に送り、そして4月には、Epidemiologyの正式な論文として発表されました。</p>
<p>津田論文の結論は以下の通りです。<br />
1）一巡目の「先行検査」で、中通り中央部では、全国平均の50倍の異常多発、<br />
2）2巡目の「本格検査」では、最低12倍の異常多発（今は、もっと高いことが明確）、<br />
3）中通り中央部の発見率は、福島県の相対的低汚染地域の2.6倍（地域差がある）。</p>
<p>ISEE書簡の骨子です。「環境疫学者を代表して、我々ISEE（世界最大の国際環境疫学者組織）は、福島住民において甲状腺がんのリスク増加が予想を遙かに上回っているとする最近の科学的知見を憂慮している。」最近の科学的知見（津田論文；著者）では他の地域の12倍という高いリスクである。福島原発事故が地元住民に与える長期的影響を監視する適切なデータや調査が不足している。そのため津田氏らの研究が行われ、2015年に特別シンポジウムで発表され、議論された。現在行われている甲状腺検診について、検診を受ける人たちばかりではなく、放射線障害についての国際的な知見を形成する意味でも大きな価値がある。さらに、政府が、原発事故による福島県の人々の健康障害を科学的に評価する方策の立案を求める。また、環境中の放射線被ばくを科学的観点から必須と考える。それらは、原発事故の健康障害を減らす方法に関する国際的な知識体系構築に非常に貢献する。そのために、ISEEは（環境疫学調査の専門家集団だから）日本政府を支援する、というものです。その上で、ISEEと共同の活動をするかどうか、するとすればどのような関与方法があるか知らせてほしい。と提案しています。（加畑氏訳を参照した）</p>
<p>環境省はこの書簡を無視しようとしています。しかし、これらのISEEの対応は、3月11日の報道ステーションの甲状腺がんの特集、日本テレビNNNドキュメント THE 放射能 人間vs.放射線　科学はどこまで迫れるか？という優れた報道番組にも反映されています。（いずれもユーチューブで見られます）また、「311甲状腺がん家族の会」が発足しましたが、この会の活動にも津田論文とISEE書簡は強い支えになると思われます。</p>
<p style="text-align: right;">はやし小児科　林</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>福島県民健康調査　妊産婦に関する調査「先天奇形・異常の有無」の分析（NEWS No.488 p06）</title>
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		<pubDate>Mon, 04 Jul 2016 05:40:23 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[488号2016年4月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[原発事故のあった福島県での県民健康調査で、子どもの甲状腺がんの異常多発が明確になった。一方、この調査の中の「妊産婦における調査」においても、チェルノブイリでみられた胎児への影響が同じようにみられている。平成26年12月の第17回「県民健康調査」検討委員会で、事故後3年間の妊娠・分娩について郵送による調査票の集計が報告された。 この集計結果を分析した。表1に各年度の回答数と回答率を示す。 表1 この有効回答のうち、12週以降の単胎（一人）の「先天奇形・異常」（先天性形態異常）について、年度毎の有効回答数と「異常あり」の実数から得られる発生率を表2に示す。 表2 これらから事故後3年間の「異常あり」総数は558件、有効回答総数は21899件であり、発生率は2.55％となる。「異常あり」が3年間にランダムに起こる事象として、ポアソン分布に基づいて95％信頼区間（CI）を推定すると512～603件となり、発生率の範囲は2.34～2.76％で、事故前2010年の全国平均発生率2.31％が、この範囲にはいる可能性は5％以下となり、数字の分析では明らかな上昇を示している。検討委員会の「一般的な発生率（3～5％）とほぼ同様であった」との公式見解は、科学的に意味のあるものではない。 次に形態異常の種類について検討を試みた。報告では、主なものが項目にまとめられ、まれなものは「その他」に列記されている。項目のうち、表3に示すものについて3年間の総数を分析した。 表3 それぞれについて、発生率（対1万児）とポアソン分布に基づいて95％信頼区間を推計し、表4に示す。平均は日本産婦人科医会全国モニタリングでの、1997～2005年間の801,276児における発生頻度である。全国平均に対し、多指・合指症、口唇口蓋裂が増加、鎖肛・ダウン症候群・二分脊椎は不変、水頭症は減少していた。 表4 多指・合指症の増加は、チェルノブイリ事故後のベラルーシでの著しい増加が、四肢欠損など外表性形態異常とともに報告されている。 「その他」の記載を見ると、年度が経つに従い「上肢欠損」「四肢短縮症」などが現れてくる。外表性のうち股関節脱臼など分娩時障害と考えられるものを除き、形成不全、変形、欠損など胎生時の発生に関わるものについて抽出した。指の欠損、先天性反張膝、両上肢欠損、四肢短縮症、短指症など極めてまれな「四肢の異常」が直線的に増加している。染色体異常であるダウン症候群に変化はみられない。ダウン症候群を除いた内反足、裂手、四肢の異常をまとめた外表性形態異常をみると、絶対数の増加とともに形態の多様化が著しい。 図1 これらから、原発事故による放射能汚染が、福島において感受性の著しく高い胎児に影響を与えていない、と否定することはできないだろう。 一方、チェルノブイリではヤブロコフ（2009）にも四肢、外表性の形態異常の報告例が示されている（写真1）。これらの特徴は、頭部や体幹など中心部のほとんどが正常であるにもかかわらず、四肢の変形、形成不全、欠損が著しいことである。 写真1 このような特徴は、ベラルーシのLazjukらによる形態異常の疫学調査においても証明されている。 ベラルーシでは、事故前の1979年に先天異常の登録制度が開始され、医療費無料、公的分娩施設の下で、遺伝的理由による人口中絶への剖検と登録が義務付けられていた。この制度により、事故による放射能汚染の前後の比較が可能となっている。表5は、事故前（1974－1985）に対する事故後（1987－1994）の倍率で、多指症、四肢欠損、多発奇形の上昇が著しい。 これらと同様の傾向を示す福島の現状は、放射線への胎児の高い感受性を示唆するものと考えられる。さらに厳密な発生異常モニタリングと女性、妊婦への放射線防護対策の強化が望まれる。 参考文献： 福島県民健康調査第17回検討委員会報告書 Fukushima J.Med.Sci.2014.60（1） 日産婦誌 2007.59（9） Lazjuk GI Stem Cells 1997；Supp12 入江診療所　入江]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>原発事故のあった福島県での県民健康調査で、子どもの甲状腺がんの異常多発が明確になった。<span id="more-2883"></span>一方、この調査の中の「妊産婦における調査」においても、チェルノブイリでみられた胎児への影響が同じようにみられている。平成26年12月の第17回「県民健康調査」検討委員会で、事故後3年間の妊娠・分娩について郵送による調査票の集計が報告された。<br />
この集計結果を分析した。表1に各年度の回答数と回答率を示す。</p>
<p>表1<br />
<img class="alignnone size-full wp-image-2886" title="488-6-1" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-1.png" alt="" width="329" height="110" /></p>
<p>この有効回答のうち、12週以降の単胎（一人）の「先天奇形・異常」（先天性形態異常）について、年度毎の有効回答数と「異常あり」の実数から得られる発生率を表2に示す。</p>
<p>表2<br />
<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-2.png"><img class="alignnone size-full wp-image-2887" title="488-6-2" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-2.png" alt="" width="364" height="70" /></a></p>
<p>これらから事故後3年間の「異常あり」総数は558件、有効回答総数は21899件であり、発生率は2.55％となる。「異常あり」が3年間にランダムに起こる事象として、ポアソン分布に基づいて95％信頼区間（CI）を推定すると512～603件となり、発生率の範囲は2.34～2.76％で、事故前2010年の全国平均発生率2.31％が、この範囲にはいる可能性は5％以下となり、数字の分析では明らかな上昇を示している。検討委員会の「一般的な発生率（3～5％）とほぼ同様であった」との公式見解は、科学的に意味のあるものではない。</p>
<p>次に形態異常の種類について検討を試みた。報告では、主なものが項目にまとめられ、まれなものは「その他」に列記されている。項目のうち、表3に示すものについて3年間の総数を分析した。</p>
<p>表3<br />
<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-3.png"><img class="alignnone size-full wp-image-2888" title="488-6-3" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-3.png" alt="" width="551" height="81" /></a></p>
<p>それぞれについて、発生率（対1万児）とポアソン分布に基づいて95％信頼区間を推計し、表4に示す。平均は日本産婦人科医会全国モニタリングでの、1997～2005年間の801,276児における発生頻度である。全国平均に対し、多指・合指症、口唇口蓋裂が増加、鎖肛・ダウン症候群・二分脊椎は不変、水頭症は減少していた。</p>
<p>表4<br />
<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-4.png"><img class="alignnone size-full wp-image-2889" title="488-6-4" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-4.png" alt="" width="594" height="437" /></a></p>
<p>多指・合指症の増加は、チェルノブイリ事故後のベラルーシでの著しい増加が、四肢欠損など外表性形態異常とともに報告されている。<br />
「その他」の記載を見ると、年度が経つに従い「上肢欠損」「四肢短縮症」などが現れてくる。外表性のうち股関節脱臼など分娩時障害と考えられるものを除き、形成不全、変形、欠損など胎生時の発生に関わるものについて抽出した。指の欠損、先天性反張膝、両上肢欠損、四肢短縮症、短指症など極めてまれな「四肢の異常」が直線的に増加している。染色体異常であるダウン症候群に変化はみられない。ダウン症候群を除いた内反足、裂手、四肢の異常をまとめた外表性形態異常をみると、絶対数の増加とともに形態の多様化が著しい。</p>
<p>図1<br />
<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-5.png"><img class="alignnone size-full wp-image-2890" title="488-6-5" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-5.png" alt="" width="534" height="360" /></a></p>
<p>これらから、原発事故による放射能汚染が、福島において感受性の著しく高い胎児に影響を与えていない、と否定することはできないだろう。<br />
一方、チェルノブイリではヤブロコフ（2009）にも四肢、外表性の形態異常の報告例が示されている（写真1）。これらの特徴は、頭部や体幹など中心部のほとんどが正常であるにもかかわらず、四肢の変形、形成不全、欠損が著しいことである。</p>
<p>写真1<br />
<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-6.jpg"><img class="alignnone size-full wp-image-2885" title="488-6-6" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-6.jpg" alt="" width="526" height="249" /></a></p>
<p>このような特徴は、ベラルーシのLazjukらによる形態異常の疫学調査においても証明されている。<br />
ベラルーシでは、事故前の1979年に先天異常の登録制度が開始され、医療費無料、公的分娩施設の下で、遺伝的理由による人口中絶への剖検と登録が義務付けられていた。この制度により、事故による放射能汚染の前後の比較が可能となっている。表5は、事故前（1974－1985）に対する事故後（1987－1994）の倍率で、多指症、四肢欠損、多発奇形の上昇が著しい。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-7.jpg"><img class="alignnone size-full wp-image-2884" title="488-6-7" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/488-6-7.jpg" alt="" width="522" height="311" /></a></p>
<p>これらと同様の傾向を示す福島の現状は、放射線への胎児の高い感受性を示唆するものと考えられる。さらに厳密な発生異常モニタリングと女性、妊婦への放射線防護対策の強化が望まれる。</p>
<p>参考文献：</p>
<ol>
<li>福島県民健康調査第17回検討委員会報告書</li>
<li>Fukushima J.Med.Sci.2014.60（1）</li>
<li>日産婦誌 2007.59（9）</li>
<li>Lazjuk GI Stem Cells 1997；Supp12</li>
</ol>
<p style="text-align: right;">入江診療所　入江</p>
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		<title>くすりのコラム　新規機序抗悪性腫瘍薬ニボルマブ（オプジーボ）（NEWS No.488 p08）</title>
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		<pubDate>Mon, 04 Jul 2016 05:37:59 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[くすりのコラム]]></category>
		<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[488号2016年4月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[前回の懇話会でニボルマブという高額な新規抗がん剤を調べる宿題がでました。この薬の名前をネットで引くと「夢の薬」「ガンが消失」「がんの究極薬」「著効例多数」などいかにその効果が素晴らしいかが書かれています。しかし承認審査報告書に書かれている結果にはそのような絶大な効果は見当たりません。あとから出された高い有効性を示した臨床試験との差はどこから出てきたのでしょうか？ ニボルマブはヒトPD-1に対するヒト型IgG4モノクローナル抗体です。PD-1とPD-1リガンド（PD-L1およびPD-L2）との結合を阻害することで、ブレーキがかかっていた抗原特異的T細胞を活性化させることができます。あらゆる抗原特異的T細胞を活性化するため抗腫瘍作用だけでなく、様々な自己免疫疾患を引き起こすため、その有害事象が報告されています。 審査で有効性の判断の根拠とされた悪性黒色腫患者を対象とした国内第Ⅱ相試験（ONO-4538-02試験）の解析が添付文書に書かれています。Wilsonのスコア法を用いた近似法では信頼区間の奏効率22.9％（90％信頼区間：13.4～36.2％）、事前に設定した閾値は12.5％とあります。その下に小さな文字で「二項分布の確立計算に基づく正確法により求めた90％信頼区間は11.9～37.5％であった。」とかかれています。これは閾値奏効率を12.5％とする帰無仮説検定で解析方法によって閾値を上回ったり、下回ったりして有意差が不確実であることを示しています。 米国臨床腫瘍学会（ASCO）抄録に治療歴を有する進行期非扁平上皮非小細胞肺癌に対するニボルマブvsドセタキセル無作為化第Ⅲ相試験（check mate -057試験）について報告されています。主要評価項目を全生存期間、副次的評価項目の1つにPD-L1発現率による有効性の評価が書かれています。高いPD-L1陽性率を持つ人は少なく10％以上は231人中86人（37.2%）と少数です。PDL-1陽性率が　1・5・10% 未満の全生存期間ハザード比の結果に有意差は認められませんでした。逆に高発現率層を含むPDL-1陽性率1・5・10% 以上では優れた成績を示しています。しかし、ブリストリルマイヤーHPの日本語訳では「PDL-1陽性（＞1%）の患者に於いて全生存期間中央値は標準治療8-9ヶ月に対し2倍の17-19ヶ月となりました。」と記載しています。本当は成績優秀な高PD-L1発現層が全体の成績を押し上げているだけなのです。ニボルマブは適応患者を選択しなければ有効な薬ではありません。 ニボルマブは作用機序から多種の癌に効く可能性があり、適応拡大に向け臨床試験が着々と進められています。財務省のHPでは財政制度分科会の資料に「癌治療のコスト考察；特に肺癌の最新治療ついて」という資料があげられています。財政を逼迫させる薬剤費に財務省は危機感を募らせています。日本の医療保険制度の危機は厚生労働省のいい加減な審査が原因なのです。 薬剤師　小林]]></description>
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<div id="_mcePaste">前回の懇話会でニボルマブという高額な新規抗がん剤を調べる宿題がでました。<span id="more-2896"></span>この薬の名前をネットで引くと「夢の薬」「ガンが消失」「がんの究極薬」「著効例多数」などいかにその効果が素晴らしいかが書かれています。しかし承認審査報告書に書かれている結果にはそのような絶大な効果は見当たりません。あとから出された高い有効性を示した臨床試験との差はどこから出てきたのでしょうか？</div>
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<div id="_mcePaste">ニボルマブはヒトPD-1に対するヒト型IgG4モノクローナル抗体です。PD-1とPD-1リガンド（PD-L1およびPD-L2）との結合を阻害することで、ブレーキがかかっていた抗原特異的T細胞を活性化させることができます。あらゆる抗原特異的T細胞を活性化するため抗腫瘍作用だけでなく、様々な自己免疫疾患を引き起こすため、その有害事象が報告されています。</div>
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<div id="_mcePaste">審査で有効性の判断の根拠とされた悪性黒色腫患者を対象とした国内第Ⅱ相試験（ONO-4538-02試験）の解析が添付文書に書かれています。Wilsonのスコア法を用いた近似法では信頼区間の奏効率22.9％（90％信頼区間：13.4～36.2％）、事前に設定した閾値は12.5％とあります。その下に小さな文字で「二項分布の確立計算に基づく正確法により求めた90％信頼区間は11.9～37.5％であった。」とかかれています。これは閾値奏効率を12.5％とする帰無仮説検定で解析方法によって閾値を上回ったり、下回ったりして有意差が不確実であることを示しています。</div>
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<div id="_mcePaste">米国臨床腫瘍学会（ASCO）抄録に治療歴を有する進行期非扁平上皮非小細胞肺癌に対するニボルマブvsドセタキセル無作為化第Ⅲ相試験（check mate -057試験）について報告されています。主要評価項目を全生存期間、副次的評価項目の1つにPD-L1発現率による有効性の評価が書かれています。高いPD-L1陽性率を持つ人は少なく10％以上は231人中86人（37.2%）と少数です。PDL-1陽性率が　1・5・10% 未満の全生存期間ハザード比の結果に有意差は認められませんでした。逆に高発現率層を含むPDL-1陽性率1・5・10% 以上では優れた成績を示しています。しかし、ブリストリルマイヤーHPの日本語訳では「PDL-1陽性（＞1%）の患者に於いて全生存期間中央値は標準治療8-9ヶ月に対し2倍の17-19ヶ月となりました。」と記載しています。本当は成績優秀な高PD-L1発現層が全体の成績を押し上げているだけなのです。ニボルマブは適応患者を選択しなければ有効な薬ではありません。</div>
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<div id="_mcePaste">ニボルマブは作用機序から多種の癌に効く可能性があり、適応拡大に向け臨床試験が着々と進められています。財務省のHPでは財政制度分科会の資料に「癌治療のコスト考察；特に肺癌の最新治療ついて」という資料があげられています。財政を逼迫させる薬剤費に財務省は危機感を募らせています。日本の医療保険制度の危機は厚生労働省のいい加減な審査が原因なのです。</div>
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<div id="_mcePaste" style="text-align: right;">薬剤師　小林</div>
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