<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
	>

<channel>
	<title>医療問題研究会 &#187; 514号2018年6月発行</title>
	<atom:link href="http://ebm-jp.com/tag/514%e5%8f%b72018%e5%b9%b46%e6%9c%88%e7%99%ba%e8%a1%8c/feed/" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>http://ebm-jp.com</link>
	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
	<lastBuildDate>Thu, 26 Mar 2026 06:57:20 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
	<sy:updatePeriod>hourly</sy:updatePeriod>
	<sy:updateFrequency>1</sy:updateFrequency>
	<generator>http://wordpress.org/?v=3.0.3</generator>
		<item>
		<title>臨床薬理研・懇話会　シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第37回（NEWS No.514 p02）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p02/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p02/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 17 Oct 2018 07:55:39 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[514号2018年6月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=3723</guid>
		<description><![CDATA[臨床薬理研・懇話会5月例会報告シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第37回 「臨床試験・リアルワールドデータと医薬品規制庁」 厚生労働省は、「医薬品産業強化総合戦略」で、「薬事規制等を通じたコスト低減と効率性向上」の目標のもとに、「条件付き早期承認制度」を創設、さらに対照群を置かずリアルワールドデータ（実臨床データ、RWD）との比較のみで正式承認する新たな承認制度に向けて、動きはじめています。 今回は RWD への対応を含め、欧米の医薬品規制庁のスタッフが最近の新たな動きにどのような態度で臨むことを学術誌論文に発表しているかを知っておくために、欧州医薬品庁（EMA）のSenior OfficerであるEichler HGたちの2016年12月と2018年2月の論説をとりあげました。前者は英国リバプール大学、米国FDAの著者との共著です。後者は同じEMAの著者との共著です。 文献1.　精密医療と変化する規制庁の役割.　 Nature Reviews Drug Discovery 2016; 15: 805-6. 精密医療の進展は医薬品規制に携わるものに課題を提供した。それらの課題は、 1） エビデンス発生の基盤 2） 規制プロセスへの患者の参加 3） 新薬のコスト 4） 新たな規制モデルの必要 を含む。さらにとりわけ命を脅かす疾患に対する早期の介入の場合に、それがもたらすリスクが受容できるかの難題が持ち上がる。 分子生物学と生命情報学の進歩は個人での有効性安全性が変動する基盤へのより良い理解を供給し、個々の患者集団に最適の治療をめざし得るようになった。細菌感染の患者は最も初期の精密医療の受益者であった。現在ではがんや希少疾患が精密医療適用の最前線となっている。 精密医療の発展はいくつかの領域で規制庁に対する課題をもたらしている。 1） エビデンス発生の基盤 この50年間規制庁の意思決定の基盤となってきたのは、頻度論流の統計学的アプローチ （“frequentist” statistical approaches）に基づくランダム化比較臨床試験（RCTs）であった。この手法はとりわけ高レベルの内部妥当性と因果関係推論の確立などの多くの長所をもっている。しかしこの手法は精密医療の対象となる細分された小さな患者集団には現実的でない。エビデンス発生の追加手段として考慮の必要なものに、RWDを使用した観察研究、臨床試験における適応性のあるデザイン （adaptive design. ベイズ流統計学 Bayesian statisticsに基づく）がある。われわれの見解では、RWDに基づく観察研究はRCTに置き換わるというよりもRCTを補完するのが妥当である。場合によってはそれらが得られる唯一の情報源ということがあるかもしれない。 2） 患者参加 伝統的に規制に関する意思決定への患者参加は、行政の諮問委員会への患者代表としての参加に限定されていた。これが変わり、今や患者やかれらのケアラー（carer, 世話をするひと）の代表は、医薬品開発と規制のあらゆる段階に関与しはじめている。今まで医師が判断するアウトカムのみによっていたがんでのアウトカム評価にも患者が評価するアウトカムが重視されはじめている。 3） 新薬のコスト...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>臨床薬理研・懇話会5月例会報告シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第37回<br />
「臨床試験・リアルワールドデータと医薬品規制庁」<span id="more-3723"></span><br />
</strong></p>
<p>厚生労働省は、「医薬品産業強化総合戦略」で、「薬事規制等を通じたコスト低減と効率性向上」の目標のもとに、「条件付き早期承認制度」を創設、さらに対照群を置かずリアルワールドデータ（実臨床データ、RWD）との比較のみで正式承認する新たな承認制度に向けて、動きはじめています。<br />
今回は RWD への対応を含め、欧米の医薬品規制庁のスタッフが最近の新たな動きにどのような態度で臨むことを学術誌論文に発表しているかを知っておくために、欧州医薬品庁（EMA）のSenior OfficerであるEichler HGたちの2016年12月と2018年2月の論説をとりあげました。前者は英国リバプール大学、米国FDAの著者との共著です。後者は同じEMAの著者との共著です。</p>
<p>文献1.　精密医療と変化する規制庁の役割.　 Nature Reviews Drug Discovery 2016; 15: 805-6.<br />
精密医療の進展は医薬品規制に携わるものに課題を提供した。それらの課題は、</p>
<p>1） エビデンス発生の基盤<br />
2） 規制プロセスへの患者の参加<br />
3） 新薬のコスト<br />
4） 新たな規制モデルの必要</p>
<p>を含む。さらにとりわけ命を脅かす疾患に対する早期の介入の場合に、それがもたらすリスクが受容できるかの難題が持ち上がる。</p>
<p>分子生物学と生命情報学の進歩は個人での有効性安全性が変動する基盤へのより良い理解を供給し、個々の患者集団に最適の治療をめざし得るようになった。細菌感染の患者は最も初期の精密医療の受益者であった。現在ではがんや希少疾患が精密医療適用の最前線となっている。<br />
精密医療の発展はいくつかの領域で規制庁に対する課題をもたらしている。</p>
<h6>1） エビデンス発生の基盤</h6>
<p>この50年間規制庁の意思決定の基盤となってきたのは、頻度論流の統計学的アプローチ （“frequentist” statistical approaches）に基づくランダム化比較臨床試験（RCTs）であった。この手法はとりわけ高レベルの内部妥当性と因果関係推論の確立などの多くの長所をもっている。しかしこの手法は精密医療の対象となる細分された小さな患者集団には現実的でない。エビデンス発生の追加手段として考慮の必要なものに、RWDを使用した観察研究、臨床試験における適応性のあるデザイン （adaptive design. ベイズ流統計学 Bayesian statisticsに基づく）がある。われわれの見解では、RWDに基づく観察研究はRCTに置き換わるというよりもRCTを補完するのが妥当である。場合によってはそれらが得られる唯一の情報源ということがあるかもしれない。</p>
<h6>2） 患者参加</h6>
<p>伝統的に規制に関する意思決定への患者参加は、行政の諮問委員会への患者代表としての参加に限定されていた。これが変わり、今や患者やかれらのケアラー（carer, 世話をするひと）の代表は、医薬品開発と規制のあらゆる段階に関与しはじめている。今まで医師が判断するアウトカムのみによっていたがんでのアウトカム評価にも患者が評価するアウトカムが重視されはじめている。</p>
<h6>3） 新薬のコスト</h6>
<p>規制者たちの意思決定はこれまで医薬品の品質・有効性・安全性の科学的評価に基づいており、費用対効果に基づいたものでなかった。しかし今では価値に対する受容性の論議に引き寄せられており、規制庁と医療技術評価 （HTA）機関、支払者 （payers）との協働が行われはじめている。</p>
<h6>4） 重要な新薬への早期アクセスに対する患者とヘルスケア供給者の期待</h6>
<p>最初エイズやがん治療でみられたが、規制庁は早期アクセスの新たな仕組みを作ることを求められており、それぞれの地域でさまざまな名前の仕組みができている。これらは部分的に故Levis Sheiner 氏が提出（1997）した「学習し確証する （“learn and confirm”）」パラダイムに基づいており、学習し確証することが繰り返される。しかし早期介入の際にそれらがもたらすリスクが受容できるかは難題である。</p>
<p>文献2.　臨床試験の進化: われわれは未来の課題に取り組めるか？　 Clinical Trials. . February 16, 2018.<br />
臨床試験 （CT）コミュニティは、CTのグローバル化とフレームワークのハーモナイゼーション;  外部妥当性、プラグマティックトライアル、精密医療; CTの透明性（情報公開）、CT実施の複雑な課題 （operational complexity）、CTの経費などの課題に直面している。これらの課題に取り組むことにより、将来のCTはより実行でき、切実で、信頼できる （feasible, relevant, and credible） ものとなり、患者の利他的な寄与とより意味のあるデータの収集の両方に役立つものとなるだろう。<br />
最初の近代的なRCTが1948年肺結核に対するストレプトマイシンで行われ、臨床試験の夜明けを迎えて以来、臨床試験は進化してきた。これには終わりがなく、新たな適応性のある試験デザイン（adaptive trial design）、プラットフォームトライアル（複数の治験薬などを同時に試験するデザイン）、それに他の新たなデザインについての論議などが続いている。<br />
RCTに対する主要な批判として、治療の efficacy を測るための人工的なセッティングが、実臨床（real world）での治療の effectiveness と乖離しているという外部妥当性の問題がある。試験の受け入れ基準と除外基準を緩くすることが必要だがそのことで生じる問題とのトレードオフがあり、このefficacy とeffectiveness ギャップの解決が中心課題である。RCTデータとリアルワールドデータとの統合をはかることが頑健な正しい結論を得る鍵でないか。またすべての臨床試験は個々の患者とボランティアの参加の合意の上になりたっており、臨床試験の透明化（情報開示）が重要である。</p>
<p>例会のディスカッションではefficacy、effectiveness、efficiencyという似た言葉の使い分けが話題となりました。アーチボルド・L・コクランのEffectiveness and Efficacy: Random Reflections on Health Services （1971年: 森亨訳、効果と効率　保健と医療の疫学）は effectiveness をRCTでの有効性、efficiencyを日常診療に応用した場合のさまざまな要素も入ってきた有効性として用いています。その後、行政用語としてefficacyがRCTでの有効性の意味で定着し、現在のefficacy （有効性: 介入試験で確かめられる好ましい効果）、effectiveness （実践的有効性: 医薬品が投与された患者に働く程度）、efficiency （効率: 資源活用の観点からの効率性） の使い分けとなっています。</p>
<p>なお、例会当日、RWDが有効活用された最新トピックスとして、レセプト情報データベース （NCB）を用い、日本における認知症治療剤の臨床使用実態を明らかにした初めての研究（Okumura Y. Int J Geriatr Psychiatry 2018; 1-2）を紹介しました。85歳以上の高齢者の20%近くに認知症治療剤が処方されており、認知症治療剤の総処方量の内85歳以上への処方が50%近くを占めています。日本のガイドラインはアルツハイマー病治療に認知症治療剤処方を強く推奨していますが、著者たちは85歳以上は臨床試験から除外されていること、85歳以上では害作用が増加するため、ガイドラインの強い推奨は改める必要があると結論しています。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡章雄</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p02/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>進行の速い福島の甲状腺がんー本格検査1回目の分析より（NEWS No.514 p05）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p05/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p05/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 17 Oct 2018 07:55:15 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[514号2018年6月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=3727</guid>
		<description><![CDATA[先行検査（1巡目　平成23、24、25年度）に引き続く、本格検査1回目（2巡目　平成26、27年度）の甲状腺がん症例について検討した。この検査で「がんないし悪性疑い」と判定されたのは、平成29年12月31日時点で71例である。そのうち先行検査でA1と判定されていたのは33例、A2の判定からは32例、Bの判定は5例である。 各判定群のがん発生率を、国立がんセンターの全国平均と比較した発生率比が、A1群17.5倍（12.0－24.5）、A2群17.9倍（12.2－25.2）、B群243.5倍（78.9－568.3）との異常多発であることはニュース499号で報告した。 A1判定は、最新の精密な超音波機器でも「結節やのう胞を認めない（つまり異常なし）」とされた集団である。この集団から発生した「がんないし悪性疑い」とされた33例を分析した。 病気（がん）の発生、進展、発見・検出、発症についてはモデル化されている。（Walter,S.D Am J Epidemiol 1984） 正常な状態から、何らかの原因（放射線被ばくも含む）により細胞にがん化（生物学的発症）が起きる（T1）が、しばらくは周囲に悪影響なく症状もない（無症候性非侵襲性）。進展のある段階から検査による検出が可能になる（T2）。さらに進展した段階で、周囲に影響を与えながらも症状のみられない（無症候性侵襲性）時期（T3）となり、そのまま進展すると、ついに悪影響のみられる症状が出現（症候性侵襲性）、臨床診断され治療（T4）となる。 病気（がん）の生物学的発症T1の確定（原発事故の前か後か）は、現実には不可能である。何らかの異常が検査により検出される（T2）と、そこで病気の可能性が認識されるが、その時期や内容は検査の質（検査機器の精度や感度など）に影響を受ける。臨床症状が現れる（T4）までは症状はなく自覚もない、いわゆる潜在がんの状態で、T2からT4までの期間を「検出可能な前臨床段階（Detectable Pre-clinical Phase）」という。その期間が長いほど良性のものといわれ、甲状腺がんはその代表的なものとされてきた。 福島の甲状腺検査の判定基準では、A1判定は検出されないのでT2以前、有所見のA2判定はT2以降となり、B判定はさらに進展したものと仮定された基準となっている。C判定と、B判定の中にはT3を超えるものがあると考えられる。 Ｃ　　　　　直ちに二次検査を要する 福島で甲状腺がんは以下のように発見されている。 先行検査でA1と判定された集団から、本格検査で「がんならびに悪性疑い」とされた33例について、先行検査のどの時点でA1と判定されていたかが判れば、がんの進展を簡単に検討することができる。しかしデータは公開されておらず、ここでは検討委員会の報告から推測せざるを得ない。 先行検査では23年度13市町村、24年度12市町村、25年度34市町村と3年間で行われ、本格検査1回目は、26年度の1年間で25市町村を、27年度に34市町村が行われた。そのため13，12市町村のがん発生52例の先行、本格検査の間隔は異なっているため、集団としてほぼ均一である34市町村の25年度先行検査と27年度本格検査での発生状況について検討した。 34市町村27年度の「がんならびに悪性疑い」19例を、全体71例の判定別発生割合に従うと仮定して、25年度の各判定数で推計すると、A1判定が7例、A2判定が10例、B判定が2例となる。このA1からの7例のがんは、25年度において高精度の超音波検査でも検知できなかった（T2以前）ものが、26年度を挟んだ期間の後に、手術を要する（結果はすべて悪性と確定）臨床がん（T4）となっている。先行、本格両検査の間隔のどこかで検診により検出可能となるT2が存在することになるので、これらのがんでは「検出可能な前臨床段階（Detectable Pre-clinical Phase）」、つまりT2―T4は最短で1年未満、長くても3年以内という短期間となる。 このように、福島県の本格検査1回目で新たに発見されているがんは、進行が穏やかで良性とされてきた従来の甲状腺がんとは異なり、極めて進行の速い悪性度の高いものである。本格検査での異常多発の背景には、がんの進行の速さが関係し、原因として放射線誘発性による特徴であることも否定できない。 福島県民および近隣の放射能汚染地域の健診、医療体制の拡充、さらなる究明が必要である。 入江診療所　入江]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>先行検査（1巡目　平成23、24、25年度）に引き続く、本格検査1回目（2巡目　平成26、27年度）の甲状腺がん症例について検討した。<span id="more-3727"></span>この検査で「がんないし悪性疑い」と判定されたのは、平成29年12月31日時点で71例である。そのうち先行検査でA1と判定されていたのは33例、A2の判定からは32例、Bの判定は5例である。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-01.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-3728" title="514-5-01" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-01-300x93.png" alt="" width="300" height="93" /></a></p>
<p>各判定群のがん発生率を、国立がんセンターの全国平均と比較した発生率比が、A1群17.5倍（12.0－24.5）、A2群17.9倍（12.2－25.2）、B群243.5倍（78.9－568.3）との異常多発であることはニュース499号で報告した。<br />
A1判定は、最新の精密な超音波機器でも「結節やのう胞を認めない（つまり異常なし）」とされた集団である。この集団から発生した「がんないし悪性疑い」とされた33例を分析した。<br />
病気（がん）の発生、進展、発見・検出、発症についてはモデル化されている。（Walter,S.D Am J Epidemiol 1984）</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-02.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-3729" title="514-5-02" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-02-300x125.png" alt="" width="300" height="125" /></a></p>
<p>正常な状態から、何らかの原因（放射線被ばくも含む）により細胞にがん化（生物学的発症）が起きる（T1）が、しばらくは周囲に悪影響なく症状もない（無症候性非侵襲性）。進展のある段階から検査による検出が可能になる（T2）。さらに進展した段階で、周囲に影響を与えながらも症状のみられない（無症候性侵襲性）時期（T3）となり、そのまま進展すると、ついに悪影響のみられる症状が出現（症候性侵襲性）、臨床診断され治療（T4）となる。<br />
病気（がん）の生物学的発症T1の確定（原発事故の前か後か）は、現実には不可能である。何らかの異常が検査により検出される（T2）と、そこで病気の可能性が認識されるが、その時期や内容は検査の質（検査機器の精度や感度など）に影響を受ける。臨床症状が現れる（T4）までは症状はなく自覚もない、いわゆる潜在がんの状態で、T2からT4までの期間を「検出可能な前臨床段階（Detectable Pre-clinical Phase）」という。その期間が長いほど良性のものといわれ、甲状腺がんはその代表的なものとされてきた。<br />
福島の甲状腺検査の判定基準では、A1判定は検出されないのでT2以前、有所見のA2判定はT2以降となり、B判定はさらに進展したものと仮定された基準となっている。C判定と、B判定の中にはT3を超えるものがあると考えられる。</p>
<h6 style="text-align: center;"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-03.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-3730" title="514-5-03" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-03-300x135.png" alt="" width="300" height="135" /></a><strong>Ｃ　　　　　直ちに二次検査を要する</strong></h6>
<p>福島で甲状腺がんは以下のように発見されている。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-04.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-3732" title="514-5-04" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-04-300x260.png" alt="" width="300" height="260" /></a></p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-05.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-3733" title="514-5-05" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-05-300x116.png" alt="" width="300" height="116" /></a></p>
<p>先行検査でA1と判定された集団から、本格検査で「がんならびに悪性疑い」とされた33例について、先行検査のどの時点でA1と判定されていたかが判れば、がんの進展を簡単に検討することができる。しかしデータは公開されておらず、ここでは検討委員会の報告から推測せざるを得ない。<br />
先行検査では23年度13市町村、24年度12市町村、25年度34市町村と3年間で行われ、本格検査1回目は、26年度の1年間で25市町村を、27年度に34市町村が行われた。そのため13，12市町村のがん発生52例の先行、本格検査の間隔は異なっているため、集団としてほぼ均一である34市町村の25年度先行検査と27年度本格検査での発生状況について検討した。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-06.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-3734" title="514-5-06" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-5-06-300x79.png" alt="" width="300" height="79" /></a></p>
<p>34市町村27年度の「がんならびに悪性疑い」19例を、全体71例の判定別発生割合に従うと仮定して、25年度の各判定数で推計すると、A1判定が7例、A2判定が10例、B判定が2例となる。このA1からの7例のがんは、25年度において高精度の超音波検査でも検知できなかった（T2以前）ものが、26年度を挟んだ期間の後に、手術を要する（結果はすべて悪性と確定）臨床がん（T4）となっている。先行、本格両検査の間隔のどこかで検診により検出可能となるT2が存在することになるので、これらのがんでは「検出可能な前臨床段階（Detectable Pre-clinical Phase）」、つまりT2―T4は最短で1年未満、長くても3年以内という短期間となる。<br />
このように、福島県の本格検査1回目で新たに発見されているがんは、進行が穏やかで良性とされてきた従来の甲状腺がんとは異なり、極めて進行の速い悪性度の高いものである。本格検査での異常多発の背景には、がんの進行の速さが関係し、原因として放射線誘発性による特徴であることも否定できない。<br />
福島県民および近隣の放射能汚染地域の健診、医療体制の拡充、さらなる究明が必要である。</p>
<p style="text-align: right;">入江診療所　入江</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p05/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>いちどくを この本『性暴力被害者の医療的支援』（NEWS No.514 p07）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p07/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p07/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 17 Oct 2018 07:55:01 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[本の紹介]]></category>
		<category><![CDATA[514号2018年6月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=3736</guid>
		<description><![CDATA[『性暴力被害者の医療的支援ーリプロダクティブ・ヘルツ＆ライツの回復に向けて』 特定非営利活動法人性暴力救援センター・大阪SACHICO 編 信山社、1500円＋税 2018年4月発行 編者の性暴力救援センター・大阪SACHICOは2010年4月、阪南中央病院（大阪府松原市）に開設された「日本で初めての性暴力被害者支援ワンストップセンター」です。 ワンストップとは、「一か所で必要な支援を提供する」ことを示しています。SACHICOは「Sexual Assault Crisis Healing Intervention Center Osaka（性暴力危機治療的介入センター大阪）」の「頭文字をとったもの」です。 医問研ニュース 第424号（‘10年12月発行）に、SACHICO代表の加藤治子・阪南中央病院産婦人科医師による「『女性医療』としての性暴力被害者救援」と題した寄稿が掲載されています。 「生活背景を考慮した妊婦管理」をめざし、「社会的ハイリスク事例（十代未婚での出産例、経済的困窮事例、家庭内暴力事例など）」に各職種のスタッフと共に取り組むことを院内のシステムとして定着させてきたこと、その活動の積み重ねの中から、DV・性虐待・レイプなどの性暴力は、女性の心とからだに重大な影響を及ぼし、同時に女性の人間としての尊厳すなわち人権を踏みにじるものであり、産婦人科医療の問題として取り組まねばならないと痛感したと、書かれています。 「被害者の回復と性暴力のない社会の実現」を目指すSACHICOの開設以来、2017年3月までの7年間で、相談電話件数28,573件、来所延べ件数5,188件、初診の実人数1,486人を、支援員と産婦人科医師とで支援・診療しています。すなわち「一年間に200人以上もの人たちを当事者として新たに迎え入れていること」を意味しています。 現在、法人理事長の責務を担われている加藤氏による「巻頭言」では、本書が昨年12月発行の「性暴力被害者の法的支援―性的自己決定権・性的人格権の確立」および、続いて発行予定の「性暴力被害者への支援員の役割―リプロダクティブ・ライツをまもる」と共に、「全国各地どこででもすべての被害者」が「総合的・包括的支援」を受けられることを目指して上梓されたことが述べられています。 また「支援の側にいる弁護士・医師・支援員等関係者の基礎的な法的知識や医学的知識に関する理解を深めるだけでなく、性暴力被害当事者にとっても、自身が受けられる支援の内容を理解する上で手助けになり、回復への後押しになればと願っています」との記述があります。 7年間の活動を支えたもの、7年間の実践から明らかになったことを、4名の産婦人科医師、3名の精神科医師および法医学者、臨床心理士が分担執筆されており、内8名が女性メンバーです。被害実態を踏まえて、「性暴力とは」何かを認識する第1章、「医学的対応と医師の役割」を学ぶ第2章、「法医学者の役割」を学ぶ第3章。理解を深めるためのコラムとして「SANE（性暴力被害者支援専門看護師）について・子どもへの問診上の留意事項・性的犯罪の男性被害者・構造化された環境」が配されています。 「誰もが被害者であり得る」社会を念頭に、読んでおいて頂きたい書物です。 小児科医　伊集院]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-7.jpg"><img class="alignleft size-full wp-image-3738" title="514-7" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/514-7.jpg" alt="" width="200" height="277" /></a>『性暴力被害者の医療的支援ーリプロダクティブ・ヘルツ＆ライツの回復に向けて』<br />
特定非営利活動法人性暴力救援センター・大阪SACHICO 編<br />
信山社、1500円＋税<br />
2018年4月発行<span id="more-3736"></span></p>
<p>編者の性暴力救援センター・大阪SACHICOは2010年4月、阪南中央病院（大阪府松原市）に開設された「日本で初めての性暴力被害者支援ワンストップセンター」です。<br />
ワンストップとは、「一か所で必要な支援を提供する」ことを示しています。SACHICOは「Sexual Assault Crisis Healing Intervention Center Osaka（性暴力危機治療的介入センター大阪）」の「頭文字をとったもの」です。<br />
医問研ニュース 第424号（‘10年12月発行）に、SACHICO代表の加藤治子・阪南中央病院産婦人科医師による「『女性医療』としての性暴力被害者救援」と題した寄稿が掲載されています。<br />
「生活背景を考慮した妊婦管理」をめざし、「社会的ハイリスク事例（十代未婚での出産例、経済的困窮事例、家庭内暴力事例など）」に各職種のスタッフと共に取り組むことを院内のシステムとして定着させてきたこと、その活動の積み重ねの中から、DV・性虐待・レイプなどの性暴力は、女性の心とからだに重大な影響を及ぼし、同時に女性の人間としての尊厳すなわち人権を踏みにじるものであり、産婦人科医療の問題として取り組まねばならないと痛感したと、書かれています。<br />
「被害者の回復と性暴力のない社会の実現」を目指すSACHICOの開設以来、2017年3月までの7年間で、相談電話件数28,573件、来所延べ件数5,188件、初診の実人数1,486人を、支援員と産婦人科医師とで支援・診療しています。すなわち「一年間に200人以上もの人たちを当事者として新たに迎え入れていること」を意味しています。<br />
現在、法人理事長の責務を担われている加藤氏による「巻頭言」では、本書が昨年12月発行の「性暴力被害者の法的支援―性的自己決定権・性的人格権の確立」および、続いて発行予定の「性暴力被害者への支援員の役割―リプロダクティブ・ライツをまもる」と共に、「全国各地どこででもすべての被害者」が「総合的・包括的支援」を受けられることを目指して上梓されたことが述べられています。<br />
また「支援の側にいる弁護士・医師・支援員等関係者の基礎的な法的知識や医学的知識に関する理解を深めるだけでなく、性暴力被害当事者にとっても、自身が受けられる支援の内容を理解する上で手助けになり、回復への後押しになればと願っています」との記述があります。</p>
<p>7年間の活動を支えたもの、7年間の実践から明らかになったことを、4名の産婦人科医師、3名の精神科医師および法医学者、臨床心理士が分担執筆されており、内8名が女性メンバーです。被害実態を踏まえて、「性暴力とは」何かを認識する第1章、「医学的対応と医師の役割」を学ぶ第2章、「法医学者の役割」を学ぶ第3章。理解を深めるためのコラムとして「SANE（性暴力被害者支援専門看護師）について・子どもへの問診上の留意事項・性的犯罪の男性被害者・構造化された環境」が配されています。</p>
<p>「誰もが被害者であり得る」社会を念頭に、読んでおいて頂きたい書物です。</p>
<p style="text-align: right;">小児科医　伊集院</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p07/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>薬のコラム　認知症治療剤　85歳以上が総処方量の約半分を消費（NEWS No.514 p08）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p08/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p08/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 17 Oct 2018 07:54:48 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[くすりのコラム]]></category>
		<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[514号2018年6月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=3740</guid>
		<description><![CDATA[日本では85歳以上の高齢者が認知症治療剤総処方量の46.8%を消費しており、また85歳以上の全高齢者の17.0%が認知症治療剤を服用していることがわかりました。 医療経済研究機構の奥村康之主任研究員（現・東京都医学総合研究所主任研究員）たちが、レセプト情報データベース （NCB） を用い、日本における認知症治療剤の臨床使用実態を明らかにした初めての研究です。著者たちは、認知症治療剤ドネペジル（アリセプトとその後発品）、メマンチン（メマリー）、ガランタミン（レミニール）、リバスチグミン （イクセロン、リバスタッチ）の2015年4月から2016年3月までの処方を分析しています。研究結果は国際誌（Int J Geriatr Psychiatry 2018: 1-2）に掲載されました。 著者たちは認知症治療剤の臨床試験が世界的にも85歳以上の高齢者を除外して行われており、85歳以上の高齢者ではめまい・失神・吐き気・食欲不振などの害作用が増加するため、これらの高齢者で便益がリスクを上回るかは明らかでないと述べています。このため英国立医療技術評価機構 （NICE）のガイドラインは認知症治療剤を推奨していないが、日本のガイドラインは、医師にアルツハイマー病の治療に認知症治療剤の使用を強く推奨していることを述べています。そして著者たちは今回の調査結果から臨床試験で知られたことと診療実態にはギャップがあり、将来85歳以上を対象とした臨床試験データが得られるまでは、ガイドラインの強い推奨を改める必要があると結論しています。 この論文が出版され少し経った2018年6月1日、フランス保健省が、これら認知症治療4剤を公的医療保険の適用対象から外し、保険償還を8月1日から停止すると発表しました。この決定は同国の医療技術評価機構であるHASが2016年10月に公表した勧告を受けてなされました。勧告ではこれら認知症治療剤について「公的保険の適用を正当化するための医療上の利益が不十分」としています。有効性の面では、実際に治療対象となった患者よりも高齢で、臨床試験で有効性が構築されていないことを問題にしています。また行動障害や QOL （生の質）、施設入所までの期間に与える影響なども確立していないとしています。安全性では、消化器や循環器などに対する潜在的な害作用のリスクがあると指摘、さらに複数の疾患をもつ高齢者では薬物相互作用による深刻な害作用も懸念されるとしました。フランス保健省は今回の措置が患者の健康のための措置であると述べるとともに、薬剤の保険適用を停止すると同時に「患者に対する包括的なケアを強化する」とも表明しています。 薬剤師　寺岡章雄]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>日本では85歳以上の高齢者が認知症治療剤総処方量の46.8%を消費しており、また85歳以上の全高齢者の17.0%が認知症治療剤を服用していることがわかりました。<span id="more-3740"></span><br />
医療経済研究機構の奥村康之主任研究員（現・東京都医学総合研究所主任研究員）たちが、レセプト情報データベース （NCB） を用い、日本における認知症治療剤の臨床使用実態を明らかにした初めての研究です。著者たちは、認知症治療剤ドネペジル（アリセプトとその後発品）、メマンチン（メマリー）、ガランタミン（レミニール）、リバスチグミン （イクセロン、リバスタッチ）の2015年4月から2016年3月までの処方を分析しています。研究結果は国際誌（Int J Geriatr Psychiatry 2018: 1-2）に掲載されました。<br />
著者たちは認知症治療剤の臨床試験が世界的にも85歳以上の高齢者を除外して行われており、85歳以上の高齢者ではめまい・失神・吐き気・食欲不振などの害作用が増加するため、これらの高齢者で便益がリスクを上回るかは明らかでないと述べています。このため英国立医療技術評価機構 （NICE）のガイドラインは認知症治療剤を推奨していないが、日本のガイドラインは、医師にアルツハイマー病の治療に認知症治療剤の使用を強く推奨していることを述べています。そして著者たちは今回の調査結果から臨床試験で知られたことと診療実態にはギャップがあり、将来85歳以上を対象とした臨床試験データが得られるまでは、ガイドラインの強い推奨を改める必要があると結論しています。<br />
この論文が出版され少し経った2018年6月1日、フランス保健省が、これら認知症治療4剤を公的医療保険の適用対象から外し、保険償還を8月1日から停止すると発表しました。この決定は同国の医療技術評価機構であるHASが2016年10月に公表した勧告を受けてなされました。勧告ではこれら認知症治療剤について「公的保険の適用を正当化するための医療上の利益が不十分」としています。有効性の面では、実際に治療対象となった患者よりも高齢で、臨床試験で有効性が構築されていないことを問題にしています。また行動障害や QOL （生の質）、施設入所までの期間に与える影響なども確立していないとしています。安全性では、消化器や循環器などに対する潜在的な害作用のリスクがあると指摘、さらに複数の疾患をもつ高齢者では薬物相互作用による深刻な害作用も懸念されるとしました。フランス保健省は今回の措置が患者の健康のための措置であると述べるとともに、薬剤の保険適用を停止すると同時に「患者に対する包括的なケアを強化する」とも表明しています。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡章雄</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2018/10/news-514-2018-06-p08/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
	</channel>
</rss>
