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	<title>医療問題研究会 &#187; 517号2018年9月発行</title>
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	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
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		<title>臨床薬理研・懇話会8月例会報告 シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第40回（NEWS No.517 p02）</title>
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		<pubDate>Wed, 26 Dec 2018 10:19:26 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[517号2018年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[臨床薬理研・懇話会8月例会報告 シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第40回 ヘルシーユーザーバイアスと関連バイアス リアルワールドデータ（観察研究データ）に向き合っていく重要性が高まっています。 今回は観察研究で注目されることの多いバイアスのひとつ healthy user &#38; related biasesについて Shrank WH et al.　Healthy user and related biases in observational studies of preventive interventions: A primer for physicians （予防的介入の観察研究におけるヘルシーユーザーおよび関連したバイアス: 医師への手引き）　J Gen Intern Med 2010; 26: 546-50.　フリーアクセス文献。 多くの観察研究データが出版されるようになりましたが、予防的介入の効果が誇張され、ランダム化比較試験で否定されるという事態が、ホルモン置換療法（HRT）―心循環疾患、ビタミンB, C, E,ベータカロテン－心血管死など、相次ぎました。著者はこの文献で、患者の健康志向行動と患者の健康についての医師の理解 （perceptions）に関連したバイアスの原因について論じています。 ヘルシーユーザー効果は、ひとつの予防療法を受ける患者は他の予防サービスにも積極的であり、他のヘルシーな行動にも参加する傾向がある、ということで生じます。予防療法を受けることを選択する患者は良く運動し、健康的な食事を摂り、ドライブではシートベルトを着用し、禁煙するという具合です。結果として、関連したアウトカム（例えば心筋梗塞）に対する予防療法の効果（例えばスタチン療法）を評価する観察研究は、他の関連した予防的な行動（例えば健康な食事や運動）を調整しなければ、予防療法の効果を過大評価してしまいます。 同様に、予防療法を遵守する （adhere）患者が遵守しない患者よりも他の健康な行動を好む場合に、ヘルシーアドヒァラー効果が起こります。例えば他の療法よりもある慢性治療薬を強く好んだり、推奨されているがんのスクリーニングテストを好んで受けたり、予防注射を好んで受けたりする場合です。最も際立った例は、ランダム化臨床試験 （RCT）でプラセボを熱心に服用した患者は、熱心でない患者よりも死亡の割合が低かったのです。 認知障碍が患者の医師を訪れる能力を制限し、重篤な身体的機能的障碍がクリニック受診に対するバリアーとなる場合があります。このタイプの交絡がインフルエンザワクチン接種の死亡リスクに対する大きな観察された保護効果の説明となりました。身体の機能的状態あるいは認知障碍について説明していない観察研究は、予防療法の効果を過大にすることになります。...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>臨床薬理研・懇話会8月例会報告<br />
シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第40回<br />
ヘルシーユーザーバイアスと関連バイアス<span id="more-3805"></span><br />
</strong></p>
<p>リアルワールドデータ（観察研究データ）に向き合っていく重要性が高まっています。<br />
今回は観察研究で注目されることの多いバイアスのひとつ healthy user &amp; related biasesについて</p>
<p>Shrank WH et al.　Healthy user and related biases in observational studies of preventive interventions: A primer for physicians  （予防的介入の観察研究におけるヘルシーユーザーおよび関連したバイアス:  医師への手引き）　J Gen Intern Med 2010; 26: 546-50.　フリーアクセス文献。</p>
<p>多くの観察研究データが出版されるようになりましたが、予防的介入の効果が誇張され、ランダム化比較試験で否定されるという事態が、ホルモン置換療法（HRT）―心循環疾患、ビタミンB, C, E,ベータカロテン－心血管死など、相次ぎました。著者はこの文献で、患者の健康志向行動と患者の健康についての医師の理解 （perceptions）に関連したバイアスの原因について論じています。</p>
<p>ヘルシーユーザー効果は、ひとつの予防療法を受ける患者は他の予防サービスにも積極的であり、他のヘルシーな行動にも参加する傾向がある、ということで生じます。予防療法を受けることを選択する患者は良く運動し、健康的な食事を摂り、ドライブではシートベルトを着用し、禁煙するという具合です。結果として、関連したアウトカム（例えば心筋梗塞）に対する予防療法の効果（例えばスタチン療法）を評価する観察研究は、他の関連した予防的な行動（例えば健康な食事や運動）を調整しなければ、予防療法の効果を過大評価してしまいます。</p>
<p>同様に、予防療法を遵守する （adhere）患者が遵守しない患者よりも他の健康な行動を好む場合に、ヘルシーアドヒァラー効果が起こります。例えば他の療法よりもある慢性治療薬を強く好んだり、推奨されているがんのスクリーニングテストを好んで受けたり、予防注射を好んで受けたりする場合です。最も際立った例は、ランダム化臨床試験 （RCT）でプラセボを熱心に服用した患者は、熱心でない患者よりも死亡の割合が低かったのです。</p>
<p>認知障碍が患者の医師を訪れる能力を制限し、重篤な身体的機能的障碍がクリニック受診に対するバリアーとなる場合があります。このタイプの交絡がインフルエンザワクチン接種の死亡リスクに対する大きな観察された保護効果の説明となりました。身体の機能的状態あるいは認知障碍について説明していない観察研究は、予防療法の効果を過大にすることになります。</p>
<p>医師はしばしば入院患者、外来患者の両方で、frail （虚弱）な患者、終末期や急性疾患の患者には予防療法の処方をしません。インフルエンザワクチン接種の死亡に対する減少効果についてもこのバイアス（治療適応による交絡） が影響しているとみられるものがあります。</p>
<p>観察研究におけるバイアスを完全に取り除く方法論は存在しませんが、バイアスを最小にして結果の正当性をいうために若干のアプローチを用いることができます。観察研究論文を批判的に読むには，著者たちが適切な研究計画と統計的解析を通じてバイアスを適切に最小化しているかに注意する必要があります。</p>
<p>新しい患者といくつもの予防療法を経験してきている患者を比較することは、しばしば問題をはらみます。その時点で病気のある（prevalent）患者母集団は、問題になっている治療を遵守する患者や耐性のある患者を多く含む可能性があります。このため　new user designs が用いられます。</p>
<p>このデザインであってもヘルシーアドヒァラー効果はまぬがれず、intention-to-treat analysis （ITT, 治療意図の原理による解析） が他の可能な交絡を調整するために行われるべきです。new user designsはヘルシーアドヒァラー効果を防止しますが、ヘルシーユーザー効果は防止できません。観察開始時のヘルシーユーザー効果によるバイアスを減らすために、適応疾患が類似する2つの医薬品の比較（active comparator）が有用とされています。</p>
<p>統計的調整の改善のために、ワクチン、マンモグラフィー（乳房撮影）、大腸内視鏡検査の年齢または体調による使用のような予防サービスを調整因子に含めることが、ヘルシーユーザー効果のコントロールに役立つかもしれません。また他の慢性疾患治療に対するアドヒァランス（編集部註：遵守の程度）を調整することでヘルシーアドヒァラー効果をコントロールできるかもしれません。身体の機能的状態あるいは認知障碍のスコア、認知症薬での治療、ナーシングホーム滞在期間の長さ、リハビリテーションセンター滞在期間の長さを調整因子に含めることも改善に役立ちます。コンピューターテクニックの発達により、幾百の共変量（主要目的の変数ではないが治療に対する反応に影響し得る変数）を同時に調整し、これらのタイプの交絡をより良くコントロールできると期待されています。</p>
<p>感度分析は外れ値など異常なデータ値を含めて、あるいは除くなどによって、データやモデルに関する前提を変えて実施する副次解析です。その目的は、研究の結果、結論が安定しており頑健であることを知ることです。ひとつのアプローチは “negative control outcomes”　の評価です。研究されている治療によっては影響されないが、バイアス（例えばヘルシーユーザー効果）を起こす現象に関連しているかもしれないイベントの調査などです。例えば、インフルエンザワクチンの接種の有無とインフルエンザシーズン到来前の死亡など、曝露による影響は考えられないが、ヘルシーユーザー効果を起こす可能性のある“negative control outcomes”　と曝露の検討が有用です。これらで改善されたアウトカムはインフルエンザワクチンそのものがもたらしたものでないと示唆されます。同様に“negative control exposure”も用いられます。そうしたデザインにおいて、曝露は研究アウトカムに生物学的な効果があるとは考えられませんが、健康状態や健康指向の行動によって、アウトカムに影響します。</p>
<p>観察研究文献の信頼性をより良く評価する際に、可能なバイアスの源について考察し、それらのバイアスをコントロールするよう努力することは、欠かすことのできないことです。</p>
<p>例会当日は「交絡因子の特性」などがあらためて話題になりました。「交絡 （confounding）」は疫学研究デザインの中心課題で、単純に定義するなら「効果の混同 （confusion of effects）」といえます。この定義が示すように、曝露の効果が他の変数の効果と混ざってしまうために生ずるバイアスのことです。「交絡因子」は効果をもち、比較された曝露群間で不均等に存在しなくてはなりません。このことから、交絡因子には、3つの必要条件、1） 疾病と関連していなければならない、2） 暴露と関連していなければならない、3） 曝露の結果であってはならない、があります。曝露から疾病に向かう因果関係の中間に介在するものは交絡因子ではありません。それは研究しようとしている結果の一部です。例えば、飽和脂肪の多い食事が血中の低比重リポタンパク （LDL） の高値を引き起こし、LDL高値が動脈硬化を引き起こすとしたら、LDL高値は食事と動脈硬化の両方に関連していますが、それは曝露の一部であって交絡とみなされるべきではありません。曝露の作用結果であれば、疾病の因果関係の一部であろうがなかろうが、交絡因子ではありません （ロスマンの疫学　科学的思考への誘い　第2版、矢野ほか監訳、篠原出版新社、2013）。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡章雄</p>
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		<title>EBMの中心的柱　コクラン内でのグローバル企業との闘い （NEWS No.517 p05）</title>
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		<pubDate>Wed, 26 Dec 2018 10:19:15 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[517号2018年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[最も厳格なシステマティックレビューを世界中で作成し、臨床医学の科学性を支えてきたコクラン共同計画（以下、コクラン）が危機に直面しています。 臨床研究は、特に薬剤に関しては、以前より企業の利益のための様々なごまかしで薬剤の効果を増幅させ有害作用を少なく見せることが多々あります。これらの具体例は元New England Journal of Medicine（NEJM）の編集長が書いた「ビッグファーマ」や、新鋭のベン・ゴールドエイカーが書いた「悪魔の製薬」に多数紹介されています。 日本の製薬会社の非科学性が世界共通に さて、日本では、1990年代まで効果や安全性のアウトカム〔結果の指標〕として使用されていた「全般改善度」や「安全度」という医師の主観による、ひどいごまかしがありました。私たちはそのあくどいごまかしが製薬企業によって公然となされることを思い知らされていました。しかし、コクランのレビューアー達は、海外の権威ある医学雑誌も企業が利益を得るための研究報告を出すこと、に慣れていない人が多かったようです。 コクランでこの問題が大きく取り上げられたのは、タミフル・リレンザのレビュー問題からでした。それは、レビューに組み入れたデータが企業の作成したもので、元のデータも不明で信頼できないものであることが判明したからです。そのきっかけはコクランの民主的運営を保障する制度の一つの「Feedback」というもので、まともな意見に対しては一定期間内の回答を求めるものです。 企業出資の論文は信頼できない レビューの著者トム・ジェファーソンらは、企業に対し「元データ」の提出を求めましたが、タミフルのロシュ社らは拒否。それに対し、コクラン、BMJ、イギリス国営テレビまでが元データの公表キャンペーンに加わり、開示に成功、浜六郎氏も加わった現在のレビューが完成しました（より詳細は、医問研ホームページで「タミフル」で検索していただくと関連記事を見ていただけます。） 今や、世界最高の権威を誇ってきたNE JMも含むあらゆる医学雑誌が企業の圧力におされ、薬のマーケッティング活動の一部門の延長となっています。〔元、BMJ編集者リチャード・スミス〕 企業の利益に利用されないコクランレビューを！！ 従って、企業の重大な利益に係わるテーマでは、例え権威ある雑誌に掲載されていたとしても、論文のデータからだけでは本当のことを知ることができなくなっています。ジェファーソン氏らが生データをロシュなどに求め、また世界の薬剤規制当局に提出されたデータの公開を求めたのもそのためです。〔この時、日本政府は断っています。〕 それ以後は、ジェファーソン氏らが実行したように、特に企業の利益に影響するレビューでは研究の元データや規制当局のつかんでいるデータを評価する努力が科学的レビューのために不可欠になっていたのです。 企業の攻撃はコクランに対しても例外でありません。私が「抗ぜんそく薬」オキサトミドのレビューを発表するために2000年頃イギリスのヨーク市でのカンファレンスに出席した時も、企業からのごくささやかな援助の申し出がありました。それは参加者の全員一致で拒否されました。しかし、その後、コクランはあまりにも大きくなり、製薬企業などの入り込む余地が広がったのかも知れません、コクランの中でこの問題にどう対処するかで対立が大きくなっていたようです。 HPVワクチンのコクランレビューの不十分性 そのような中で、HPVワクチンのレビューがされたのです。このワクチンのメーカーは世界4位のメルク（日本ではMSD）と6位のGSK〔2017〕という巨大グローバル企業です。両社の莫大な利益がかかっているのです。そのため、医学雑誌に掲載された研究だけでなく、元データや、他の機関がつかんでいるデータを駆使してレビューをしなければなりません。しかし、5月9日（英国時間）に発表されたレビュー内容は、今日的に科学的レビューに必要なことがほとんどされていないようです。 その具体的な不十分点は7月27日月に発表されたBMJ Evidence Based Medicine　（BMJEBM）のノルディック・コクラングループとジェファーソン氏の論文で明らかです。その不十分点をもったコクランレビューの結論は、効果があり、問題となる副作用もない、との企業の利益に添った結論でした。日本コクランセンターは素早くこの結論の日本語版プレスリリースをしました。 コクラン執行部のBMJEBM論文への反論 9月3日、コクランの正副チーフ・エディター2名が、BNJ EMJ論文への反論とその著者への非難声明を出しました。これによりますと、BMJEBM論文が批判する無視したとする20RCTのデータは今回のレビューのinclusion 基準に沿わないものであること、例えその20を加えても結論は変わらなかった、としています。対照をアジュバントとしたことにも反論しています。しかし、例えば、がんの代理のアウトカム（子宮頚粘膜変性）の程度をCN2とCN3の混合にしている問題などや、副作用に関する具体的な指摘の多くに答えていません。また、誰が見ても企業との利益相反があると考えられる著者たちの適性問題については、コクランの規定に合っているとしかしていません。 コクラン執行部の危険な対応 そのため、私はこの議論が継続されるものと考えていました。しかし、浜氏より転送していただいたジェファーソン氏からのメイルでは、コクラン執行部は先のBMJEBMの論文の筆頭著者（コクランの創設者の一人、ノルディック・コクラン所長）のコクランの会員資格をはく奪しました。その後16人中4人の理事がそれに抗議し理事を辞めたという情報を得ました。このことを、著名な雑誌Nature9月17日号は〔コクランの〕理事会は今完全に解散する可能性があると報じています。 この危機はある意味来るべくして来たものとも言えます。今や、どの世界・分野においてもグローバル企業との闘いなしに民主主義は守れません。コクランはこれまで常にその闘いを続けてきたと思いますし、今後も闘いが繰り広げられると思われます。 私は、今回のBMJEBM論文にあるように、コクランが他の医学雑誌と同様、企業のマーケッティングの一部にならないために、ノルディック・コクランやジェファーソン氏たちの姿勢を後押しする活動が必要だと思います。すでに、浜氏などが、先のBMJEBM論文を支持した意見を同誌に送り掲載されています。私もとりあえずジェファーソン氏に浜氏に添削していただいた激励メイルを送りました。今後、例会などでも対応を考えたいと思います。 はやし小児科　林]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>最も厳格なシステマティックレビューを世界中で作成し、臨床医学の科学性を支えてきたコクラン共同計画（以下、コクラン）が危機に直面しています。<span id="more-3808"></span><br />
臨床研究は、特に薬剤に関しては、以前より企業の利益のための様々なごまかしで薬剤の効果を増幅させ有害作用を少なく見せることが多々あります。これらの具体例は元New England Journal of Medicine（NEJM）の編集長が書いた「ビッグファーマ」や、新鋭のベン・ゴールドエイカーが書いた「悪魔の製薬」に多数紹介されています。</p>
<h6>日本の製薬会社の非科学性が世界共通に</h6>
<p>さて、日本では、1990年代まで効果や安全性のアウトカム〔結果の指標〕として使用されていた「全般改善度」や「安全度」という医師の主観による、ひどいごまかしがありました。私たちはそのあくどいごまかしが製薬企業によって公然となされることを思い知らされていました。しかし、コクランのレビューアー達は、海外の権威ある医学雑誌も企業が利益を得るための研究報告を出すこと、に慣れていない人が多かったようです。<br />
コクランでこの問題が大きく取り上げられたのは、タミフル・リレンザのレビュー問題からでした。それは、レビューに組み入れたデータが企業の作成したもので、元のデータも不明で信頼できないものであることが判明したからです。そのきっかけはコクランの民主的運営を保障する制度の一つの「Feedback」というもので、まともな意見に対しては一定期間内の回答を求めるものです。</p>
<h6>企業出資の論文は信頼できない</h6>
<p>レビューの著者トム・ジェファーソンらは、企業に対し「元データ」の提出を求めましたが、タミフルのロシュ社らは拒否。それに対し、コクラン、BMJ、イギリス国営テレビまでが元データの公表キャンペーンに加わり、開示に成功、浜六郎氏も加わった現在のレビューが完成しました（より詳細は、医問研ホームページで「タミフル」で検索していただくと関連記事を見ていただけます。）<br />
今や、世界最高の権威を誇ってきたNE JMも含むあらゆる医学雑誌が企業の圧力におされ、薬のマーケッティング活動の一部門の延長となっています。〔元、BMJ編集者リチャード・スミス〕</p>
<h6>企業の利益に利用されないコクランレビューを！！</h6>
<p>従って、企業の重大な利益に係わるテーマでは、例え権威ある雑誌に掲載されていたとしても、論文のデータからだけでは本当のことを知ることができなくなっています。ジェファーソン氏らが生データをロシュなどに求め、また世界の薬剤規制当局に提出されたデータの公開を求めたのもそのためです。〔この時、日本政府は断っています。〕<br />
それ以後は、ジェファーソン氏らが実行したように、特に企業の利益に影響するレビューでは研究の元データや規制当局のつかんでいるデータを評価する努力が科学的レビューのために不可欠になっていたのです。<br />
企業の攻撃はコクランに対しても例外でありません。私が「抗ぜんそく薬」オキサトミドのレビューを発表するために2000年頃イギリスのヨーク市でのカンファレンスに出席した時も、企業からのごくささやかな援助の申し出がありました。それは参加者の全員一致で拒否されました。しかし、その後、コクランはあまりにも大きくなり、製薬企業などの入り込む余地が広がったのかも知れません、コクランの中でこの問題にどう対処するかで対立が大きくなっていたようです。</p>
<h6>HPVワクチンのコクランレビューの不十分性</h6>
<p>そのような中で、HPVワクチンのレビューがされたのです。このワクチンのメーカーは世界4位のメルク（日本ではMSD）と6位のGSK〔2017〕という巨大グローバル企業です。両社の莫大な利益がかかっているのです。そのため、医学雑誌に掲載された研究だけでなく、元データや、他の機関がつかんでいるデータを駆使してレビューをしなければなりません。しかし、5月9日（英国時間）に発表されたレビュー内容は、今日的に科学的レビューに必要なことがほとんどされていないようです。<br />
その具体的な不十分点は7月27日月に発表されたBMJ Evidence Based Medicine　（BMJEBM）のノルディック・コクラングループとジェファーソン氏の論文で明らかです。その不十分点をもったコクランレビューの結論は、効果があり、問題となる副作用もない、との企業の利益に添った結論でした。日本コクランセンターは素早くこの結論の日本語版プレスリリースをしました。</p>
<h6>コクラン執行部のBMJEBM論文への反論</h6>
<p>9月3日、コクランの正副チーフ・エディター2名が、BNJ EMJ論文への反論とその著者への非難声明を出しました。これによりますと、BMJEBM論文が批判する無視したとする20RCTのデータは今回のレビューのinclusion 基準に沿わないものであること、例えその20を加えても結論は変わらなかった、としています。対照をアジュバントとしたことにも反論しています。しかし、例えば、がんの代理のアウトカム（子宮頚粘膜変性）の程度をCN2とCN3の混合にしている問題などや、副作用に関する具体的な指摘の多くに答えていません。また、誰が見ても企業との利益相反があると考えられる著者たちの適性問題については、コクランの規定に合っているとしかしていません。</p>
<h6>コクラン執行部の危険な対応</h6>
<p>そのため、私はこの議論が継続されるものと考えていました。しかし、浜氏より転送していただいたジェファーソン氏からのメイルでは、コクラン執行部は先のBMJEBMの論文の筆頭著者（コクランの創設者の一人、ノルディック・コクラン所長）のコクランの会員資格をはく奪しました。その後16人中4人の理事がそれに抗議し理事を辞めたという情報を得ました。このことを、著名な雑誌Nature9月17日号は〔コクランの〕理事会は今完全に解散する可能性があると報じています。<br />
この危機はある意味来るべくして来たものとも言えます。今や、どの世界・分野においてもグローバル企業との闘いなしに民主主義は守れません。コクランはこれまで常にその闘いを続けてきたと思いますし、今後も闘いが繰り広げられると思われます。<br />
私は、今回のBMJEBM論文にあるように、コクランが他の医学雑誌と同様、企業のマーケッティングの一部にならないために、ノルディック・コクランやジェファーソン氏たちの姿勢を後押しする活動が必要だと思います。すでに、浜氏などが、先のBMJEBM論文を支持した意見を同誌に送り掲載されています。私もとりあえずジェファーソン氏に浜氏に添削していただいた激励メイルを送りました。今後、例会などでも対応を考えたいと思います。</p>
<p>はやし小児科　林</p>
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		<title>いちどくを この本『開けられたパンドラの箱ーやまゆり園障害者殺傷事件』（NEWS No.517 p07）</title>
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		<pubDate>Wed, 26 Dec 2018 10:19:01 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[本の紹介]]></category>
		<category><![CDATA[517号2018年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[『開けられたパンドラの箱　やまゆり園障害者殺傷事件』 月刊『創』編集部編 創出版　1500円＋税 2018年7月発行 2016年7月26日、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」（以下、園）で元職員の植松聖被告（以下、被告）が障害者19人を殺害、27人を負傷させた事件は日本中を震撼させた。犯罪はなんらかの意味で社会への警告である。社会がどのように病んでいて、それを示した犯罪に私たちがどう対応して悲惨な犯罪を予防していくのかということが問われているはずだが、事件の風化が進み、精神障害者を含む障害者などの社会的少数者に対する差別排外主義がさらに高まっていることへの危機感から本書は出版された。 事件の真相究明のためには犯行動機の解明が最も重要だが、被告は犯行時と同じ主張を繰り返しており、真相究明はなかなか進まない。精神鑑定も現在進行中だが、現在までのところ通常の精神障害には該当しないが全く異常なしともいえないようだ。被告の考え方が「思想」なのか「妄想」なのかという点が事件を読み解く大きなカギになるが、仮に妄想だとしても、世界的に蔓延する排外主義を反映していると考えうる。 被告は独自の基準で意思疎通ができないとみなした者は生きる価値がない「心失者」として抹殺を正当化する。園が「隔離から共生へ」という流れに取り残された障害者施設だったこと、犠牲になった19人がいまでも匿名のままで、語るに足る人生がなかったものにされているという障害者差別の状況が被告の考えに反映しているのは間違いない。功利主義、新自由主義の行きつくところともいえる。それでも犯行に踏み切った動機にはまだ謎が残る。 被告を精神科医療に押し込んだ対応への疑問も大きい。被告は2016年の2月半ばに障害者抹殺の犯行を予告する手紙を衆院議長に届けているが、園側が問い詰めて被告が退職を表明した時点で警察が控えていてそのまま措置入院となったという、非常に乱暴な経過がある。いったん措置入院として処理されると治療中に精神障害でないとわかっても司法下での処遇に戻せない。退院が早かったとか被告が事前確認と異なり実家に戻らず関係者間の連携も不十分になったとかいう批判が出た。しかし、被告が犯行を決心したのが措置入院中だったことがわかっており、措置入院によるスティグマが犯行を後押しした可能性がある。措置入院させたことの妥当性も問われるべきだ。 障害者に対する社会的排除を容認する社会の構成員それぞれが、自分こそが排除された存在であると自認して差別を強化してしまう構造ができている。排除された者は孤立して、究極的には自殺か犯罪かに追いつめられる。人は生まれながらにして尊厳と権利は擁護されるべきであることを共通認識として、障害者も、社会に優勢な価値観から逸脱しているとみなされる人も排除されないような社会を、困難であっても私たちはつくっていかなければならない。死刑は最悪の排除手段だ。障害者だけでなく困難を抱えた人たちの尊厳と権利と生活を保障する社会システムの構築、必要な人的支援こそが求められる。本書は障害者自身の生きることへの思いも載せている。障害者差別や排外主義、精神科医療などの問題とぜひ向き合ってほしいと思う。ご一読を。 いわくら病院　梅田]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/517-7.jpg"><img class="alignleft size-medium wp-image-3813" title="517-7" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/517-7-204x300.jpg" alt="" width="204" height="300" /></a>『開けられたパンドラの箱　やまゆり園障害者殺傷事件』<br />
月刊『創』編集部編<br />
創出版　1500円＋税<br />
2018年7月発行<span id="more-3812"></span></p>
<p>2016年7月26日、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」（以下、園）で元職員の植松聖被告（以下、被告）が障害者19人を殺害、27人を負傷させた事件は日本中を震撼させた。犯罪はなんらかの意味で社会への警告である。社会がどのように病んでいて、それを示した犯罪に私たちがどう対応して悲惨な犯罪を予防していくのかということが問われているはずだが、事件の風化が進み、精神障害者を含む障害者などの社会的少数者に対する差別排外主義がさらに高まっていることへの危機感から本書は出版された。<br />
事件の真相究明のためには犯行動機の解明が最も重要だが、被告は犯行時と同じ主張を繰り返しており、真相究明はなかなか進まない。精神鑑定も現在進行中だが、現在までのところ通常の精神障害には該当しないが全く異常なしともいえないようだ。被告の考え方が「思想」なのか「妄想」なのかという点が事件を読み解く大きなカギになるが、仮に妄想だとしても、世界的に蔓延する排外主義を反映していると考えうる。<br />
被告は独自の基準で意思疎通ができないとみなした者は生きる価値がない「心失者」として抹殺を正当化する。園が「隔離から共生へ」という流れに取り残された障害者施設だったこと、犠牲になった19人がいまでも匿名のままで、語るに足る人生がなかったものにされているという障害者差別の状況が被告の考えに反映しているのは間違いない。功利主義、新自由主義の行きつくところともいえる。それでも犯行に踏み切った動機にはまだ謎が残る。<br />
被告を精神科医療に押し込んだ対応への疑問も大きい。被告は2016年の2月半ばに障害者抹殺の犯行を予告する手紙を衆院議長に届けているが、園側が問い詰めて被告が退職を表明した時点で警察が控えていてそのまま措置入院となったという、非常に乱暴な経過がある。いったん措置入院として処理されると治療中に精神障害でないとわかっても司法下での処遇に戻せない。退院が早かったとか被告が事前確認と異なり実家に戻らず関係者間の連携も不十分になったとかいう批判が出た。しかし、被告が犯行を決心したのが措置入院中だったことがわかっており、措置入院によるスティグマが犯行を後押しした可能性がある。措置入院させたことの妥当性も問われるべきだ。<br />
障害者に対する社会的排除を容認する社会の構成員それぞれが、自分こそが排除された存在であると自認して差別を強化してしまう構造ができている。排除された者は孤立して、究極的には自殺か犯罪かに追いつめられる。人は生まれながらにして尊厳と権利は擁護されるべきであることを共通認識として、障害者も、社会に優勢な価値観から逸脱しているとみなされる人も排除されないような社会を、困難であっても私たちはつくっていかなければならない。死刑は最悪の排除手段だ。障害者だけでなく困難を抱えた人たちの尊厳と権利と生活を保障する社会システムの構築、必要な人的支援こそが求められる。本書は障害者自身の生きることへの思いも載せている。障害者差別や排外主義、精神科医療などの問題とぜひ向き合ってほしいと思う。ご一読を。<br />
いわくら病院　梅田</p>
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		<title>くすりのコラム　HPVワクチンを考える　子どものHPV感染と性虐待の関連（NEWS No.517 p08）</title>
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		<pubDate>Wed, 26 Dec 2018 10:18:46 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[くすりのコラム]]></category>
		<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[517号2018年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[「うちの子、おちんちんばかり触って、やめさせたいけど…」というママ悩みはよくあるものの、ほんの短い間だけで収まって、悩んでいたことすら忘れてしまいます。子宮頸がんワクチンはHPVの性器感染症が発症の原因だから、性的に活発になる前の女の子に接種しようという考え方で作られました。前号の資料を調べていたとき、子どものHPV性器/肛門感染は性虐待か否かという論争があることを知りました。接種推奨前の小さな子ども達のHPV抗体価を知りたいと単純に考えていましたが、このようなデリケートな問題を伴っていたのです。 医問研ニュース494号でNIHヒトマイクロバイオームプロジェクトのHPV報告を紹介しました。系統樹では約150種、未知のゲノムもあることがわかっています。ウイルスの進化は早く、現在ではもっと増えていることでしょう。人の消化管・肌・口中・膣、あちこちにHPVは暮らしています。 Human papillomaviruses in the normal oral cavity of children in Japanでは3歳と5歳の77人の口腔内のHPV感染について調査しています。口腔内のHPV陽性率は3歳で45.2%、5歳で50%、そのうち約3割がHPV16型であると報告しています。一方、成人では口腔内HPV陽性率は4.5%、HPV16型は1.3%という報告されています。冒頭のように、おちんちんばかり触っている子もいるでしょう。（Journal of Pediatric and Adolescent Gynecology Volume 31,Issue 3,June 2018,Pages 225-231） 性的虐待が疑われる子どもの医学的所見の解釈ではHPV感染は性感染と非性感染の可能性があるため、子どもの世話（おむつを替える）をしてきた者のHPV感染歴の確認などの他の情報と合わせて判断する必要があると報告しています。 子供の免疫は大人とちがう免疫機構をもちます。粘膜の感染予防に働いているIgAが1才で大人の1/4と少なく、15ー18歳でやっと大人と同じ量になることや、NK細胞やCTLを含む白血球数は出生時に著しく増加し生後1ヶ月で急激に低下します。その後徐々に低下し9－14歳で成人とほぼ同じ値になります。多くの子供たちは高リスクHPVに晒されながらも、口腔がんを発症していません。幼少時に活躍するNK細胞、CTL、青年期に上昇するIgAが交代で粘膜の感染症から防御しているのが功を奏しているのかもしれません。前号にも書きましたが、HPVワクチンで上昇する抗体はIgG抗体で、それを粘膜に染み出させてHPV感染から防御させようと作られたものです。 経膣分娩・育児中のおむつ替え・おむつでの下痢便による性器汚染・スキンシップ（親以外も）・集団生活・SEXといったヒトの生活とHPVの生息域（感染部位）・生活環境が複雑にからみ合っていることがわかります。ワクチンで16・18型HPV感染が防げるとしても、ヒトの生活に入り込んだHPVに太刀打ちできるとは思えません。 薬剤師　小林]]></description>
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<p>医問研ニュース494号でNIHヒトマイクロバイオームプロジェクトのHPV報告を紹介しました。系統樹では約150種、未知のゲノムもあることがわかっています。ウイルスの進化は早く、現在ではもっと増えていることでしょう。人の消化管・肌・口中・膣、あちこちにHPVは暮らしています。<br />
Human papillomaviruses in the normal oral cavity of children in Japanでは3歳と5歳の77人の口腔内のHPV感染について調査しています。口腔内のHPV陽性率は3歳で45.2%、5歳で50%、そのうち約3割がHPV16型であると報告しています。一方、成人では口腔内HPV陽性率は4.5%、HPV16型は1.3%という報告されています。冒頭のように、おちんちんばかり触っている子もいるでしょう。（Journal of Pediatric and Adolescent Gynecology Volume 31,Issue 3,June 2018,Pages 225-231） 性的虐待が疑われる子どもの医学的所見の解釈ではHPV感染は性感染と非性感染の可能性があるため、子どもの世話（おむつを替える）をしてきた者のHPV感染歴の確認などの他の情報と合わせて判断する必要があると報告しています。</p>
<p>子供の免疫は大人とちがう免疫機構をもちます。粘膜の感染予防に働いているIgAが1才で大人の1/4と少なく、15ー18歳でやっと大人と同じ量になることや、NK細胞やCTLを含む白血球数は出生時に著しく増加し生後1ヶ月で急激に低下します。その後徐々に低下し9－14歳で成人とほぼ同じ値になります。多くの子供たちは高リスクHPVに晒されながらも、口腔がんを発症していません。幼少時に活躍するNK細胞、CTL、青年期に上昇するIgAが交代で粘膜の感染症から防御しているのが功を奏しているのかもしれません。前号にも書きましたが、HPVワクチンで上昇する抗体はIgG抗体で、それを粘膜に染み出させてHPV感染から防御させようと作られたものです。</p>
<p>経膣分娩・育児中のおむつ替え・おむつでの下痢便による性器汚染・スキンシップ（親以外も）・集団生活・SEXといったヒトの生活とHPVの生息域（感染部位）・生活環境が複雑にからみ合っていることがわかります。ワクチンで16・18型HPV感染が防げるとしても、ヒトの生活に入り込んだHPVに太刀打ちできるとは思えません。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　小林</p>
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