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	<title>医療問題研究会 &#187; 529号2019年9月発行</title>
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	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
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		<title>「福島の原発事故後の甲状腺がん検出率と外部被ばく線量率との関係」という医問研とドイツの研究者との共著論文が国際雑誌Medicineに掲載されました（NEWS No.529 p01）</title>
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		<pubDate>Wed, 13 Nov 2019 09:36:16 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[529号2019年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[2011年の原発事故を契機に始まった福島県県民健康調査で行われた甲状腺検査による甲状腺がんは、2019年３月31日現在３巡目までの検査で合計で211名を数えています。先行検査を除いた２巡の本格調査でも４年間で合計は95名(71/270516、24/246687)、罹患率で言っても約18名/10万と、国の０-19歳の累積罹患率0.1、０-24歳の0.4(2015年)のそれぞれ約35倍、10倍となっています。 依然として甲状腺がんの多発が続いているのですが、県（そして背後の国、原子力村）は幕引きを図ろうと躍起になっています。多発と原発事故は無関係と居直り、「多発は見せかけであり、放射線被ばくではなく、スクリーニング効果や過剰診断による見せかけの多発」論を綿密な資料提供もなく強引に進めようとしています。 いち早く多発はスクリーニング効果や過剰診断によるものではないと唱えたのは岡山大の津田氏ですが、これに対し、今日まで権威筋はまともな反論ができていません。一方で放射線量と罹患は関係ないというごまかしの論文や委員会評価を医療関係者にださせながら、避難は意味のないというキャンペーン、司法も動員した補償の打ち切りと汚染地区への帰還の実質的強要、許容線量のなし崩し的かさ上げや汚染地区でのオリンピック競技開催などの方策が進められようとしています。このような中で、甲状腺がんの多発は、放射線被ばくによるという結論を実証した本論文(難しく言うと、福島59市町村の間で、文科省/UNSCEARの公表した外部被ばく実効線量と甲状腺がん検出率比の間に有意の容量反応関係が認められると結論した論文)の意義は大きいと思います。実は本論文は、査読者のある(専門家といわれる人のチェックを受ける)雑誌で、査読者の多くからはWonderfulといわれながらも、一年半にわたり各雑誌の編集者から断られ続けた末にMedicine誌 に掲載されたものです。 現在もっとも被害がはっきりしている小児の甲状腺がんに焦点を当て、スクリーニング検査をきっかけに診断されたがんの頻度を、原発事故からの観察期間を踏まえた検出率として地域ごとに比較したのが本論文の“きも”であり、これには医問研の２名の共著者が貢献しているところです。低線量被ばくに警鐘を発した２つの本の出版、避難者健康相談会への参加と避難者からの深刻な相談への対応、避難者を支援する方々との交流、放射線被ばくや原発と何年も闘ってきた国内外の方々との交流などから本論文は出来上がったものです。もちろん、本論文の完成、採用には著者の一人であるドイツの統計学者Hagen　Scherb氏の尽力によるところが大きく筆舌に尽くしがたいのですが、氏の避難された方々への気持ちと、一つの数字を確定するために何回もメールをやり取りしたように、氏の科学的真実を追求する姿勢には多くを学ばせていただきました。 多くの、今後とも闘いを継続させる方々の一助になればと思い、医問研ニュースの本号で急きょ紹介させていただきました。次号に内容を紹介する予定です。 こちらで全文を手に入れることができます。 また、日本語の全文をご希望される方は医問研編集部までご連絡ください。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>2011年の原発事故を契機に始まった福島県県民健康調査で行われた甲状腺検査による甲状腺がんは、2019年３月31日現在３巡目までの検査で合計で211名を数えています。<span id="more-4158"></span>先行検査を除いた２巡の本格調査でも４年間で合計は95名(71/270516、24/246687)、罹患率で言っても約18名/10万と、国の０-19歳の累積罹患率0.1、０-24歳の0.4(2015年)のそれぞれ約35倍、10倍となっています。</p>
<p>依然として甲状腺がんの多発が続いているのですが、県（そして背後の国、原子力村）は幕引きを図ろうと躍起になっています。多発と原発事故は無関係と居直り、「多発は見せかけであり、放射線被ばくではなく、スクリーニング効果や過剰診断による見せかけの多発」論を綿密な資料提供もなく強引に進めようとしています。</p>
<p>いち早く多発はスクリーニング効果や過剰診断によるものではないと唱えたのは岡山大の津田氏ですが、これに対し、今日まで権威筋はまともな反論ができていません。一方で放射線量と罹患は関係ないというごまかしの論文や委員会評価を医療関係者にださせながら、避難は意味のないというキャンペーン、司法も動員した補償の打ち切りと汚染地区への帰還の実質的強要、許容線量のなし崩し的かさ上げや汚染地区でのオリンピック競技開催などの方策が進められようとしています。このような中で、甲状腺がんの多発は、放射線被ばくによるという結論を実証した本論文(難しく言うと、福島59市町村の間で、文科省/UNSCEARの公表した外部被ばく実効線量と甲状腺がん検出率比の間に有意の容量反応関係が認められると結論した論文)の意義は大きいと思います。実は本論文は、査読者のある(専門家といわれる人のチェックを受ける)雑誌で、査読者の多くからはWonderfulといわれながらも、一年半にわたり各雑誌の編集者から断られ続けた末にMedicine誌 に掲載されたものです。</p>
<p>現在もっとも被害がはっきりしている小児の甲状腺がんに焦点を当て、スクリーニング検査をきっかけに診断されたがんの頻度を、原発事故からの観察期間を踏まえた検出率として地域ごとに比較したのが本論文の“きも”であり、これには医問研の２名の共著者が貢献しているところです。低線量被ばくに警鐘を発した２つの本の出版、避難者健康相談会への参加と避難者からの深刻な相談への対応、避難者を支援する方々との交流、放射線被ばくや原発と何年も闘ってきた国内外の方々との交流などから本論文は出来上がったものです。もちろん、本論文の完成、採用には著者の一人であるドイツの統計学者Hagen　Scherb氏の尽力によるところが大きく筆舌に尽くしがたいのですが、氏の避難された方々への気持ちと、一つの数字を確定するために何回もメールをやり取りしたように、氏の科学的真実を追求する姿勢には多くを学ばせていただきました。<br />
多くの、今後とも闘いを継続させる方々の一助になればと思い、医問研ニュースの本号で急きょ紹介させていただきました。次号に内容を紹介する予定です。</p>
<p><a href="https://journals.lww.com/md-journal/Fulltext/2019/09130/Association_between_the_detection_rate_of_thyroid.59.aspx">こちら</a>で全文を手に入れることができます。<br />
また、日本語の全文をご希望される方は医問研編集部までご連絡ください。</p>
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		<item>
		<title>臨床薬理研・懇話会８月例会報告　特別報告 ポリファーマシー：薬のベネフィット・リスクの見極めを（NEWS No.529 p02）</title>
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		<pubDate>Wed, 13 Nov 2019 09:36:04 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[529号2019年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[編集部より：ポリファーマシー、とりわけ高齢者での多剤併用問題について、やっと医療界などでも解決の機運がでてきました。日本医師会の「超高齢社会におけるかかりつけ医のための適正処方の手引き」での「安全な薬物療法」などはその象徴でしょう。厚生労働省も「高齢者の医薬品適正使用の指針」を出し、「高齢者医薬品適正使用検討会」で審議が進んでいます。このほど、厚生労働省が先の「高齢者の医薬品適正 使用の指針(総論編)」1918年５月に次いで、「高齢者の医薬品適正使用の指針(各論編(療養環境別」を出さしましたが、この指針をまとめられた「高齢者医薬品適正使用検討会」に委員として関与された北澤さんに例会で報告していただくことになりました。例会でご報告いただいた北澤さん、企画提案された寺岡さんにも感謝申し上げます。 ＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋ 特別報告 ポリファーマシー：薬のベネフィット・リスクの見極めを ★ 患者の高齢化に伴い、数年前からポリファーマシーの問題がクローズアップされている（表）。厚労省の「高齢者の医薬品適正使用の指針（総論編）」（以下、総論編と略）では、多剤併用により薬物有害事象が増える、薬を飲み間違える、服薬アドヒアランスが低下するといった何らかの弊害につながる状態をポリファーマシーと定義しているが、文献的には「５種類以上の薬を毎日飲んでいる」状態をポリファーマシーということが多い（Masnoon N, et al. BMC Geriatrics. 2017; 17: 230. ）。その場合、日本では、65～74歳の約３割、75歳以上の約４割がポリファーマシーということになる。 総論編によれば、高齢患者がポリファーマシーに至る理由には大きく分けて２つある。１つは、いろいろな病気にかかっているために複数の医療機関・診療科を受診し、それぞれで薬が処方されるため、合計すると薬の数が増えてしまうこと。もう１つは、ある薬で（副作用等の）問題が生じた場合に、その対策として別の薬が処方され、そのこと自体が別の問題を生じさせて、さらに別の薬が処方されるという悪循環（処方カスケード）だ。つまり、患者がどの薬をどれだけ飲んでいるのか、全体を把握・管理できていないことがポリファーマシーを生んでいるといえる。 そのため、ポリファーマシーの解消策として、「かかりつけ医」や「かかりつけ薬局・薬剤師」による一元的な管理が期待されている。だが現実は、かかりつけ医は他科の医師（その分野の専門医であることも多い）の処方に手を付けにくいし、薬剤師も明らかな問題（併用禁忌の薬が処方されているなど）がなければ疑義照会しにくい。８月の例会で紹介された、７種類以上の内服薬が処方されていた152症例を対象とする調査によれば、診療報酬が減算されることがわかっているにもかかわらず、約７割が処方を継続し、薬の中止や減薬は皆無だった（田中章慈ら.日本臨床内科医会会誌. 2019; 33: 523-8.）。 実は、医療従事者が薬を減らさなくても、患者は「飲み残し」という形で薬を減らしている。NPO法人高齢社会をよくする患者の会が行った調査（n=5145）によると、処方された薬を「飲み残さない」人は半数以下（42.3％）で、「たまに飲み残しがある」（40.0％）、「飲み残しが多い」（4.0％）、「意識的に飲み残して溜めている」（1.5％）、「意識的に飲み残して捨てている」（1.4％）だった（高齢社会をよくする女性の会. 高齢者の服薬に関する現状と意識（2017）http://wabas.sakura.ne.jp/research/image/2017.12.22.厚労省向けPPt.pdf）。だが、こうした患者の「飲み残し」が、医療従事者に正確に伝わっているとは考えにくい。 患者に薬のベネフィット（有効性）とリスク（安全性に加えて利便性、経済性等も）の両面をきちんと伝えた上で、医療従事者と相談しながら、ベネフィットよりむしろリスクが大きい薬を見直すことはできないものか。その助けになりそうな情報源が「ファクト・ボックス」だ。ドイツのHarding Center for Risk Literacyが提供するファクト・ボックス集 （https://www.harding-center.mpg.de/en/fact-boxes）では、「心血管疾患の予防目的のスタチン」や「風邪に対する抗菌薬」について、臨床研究に結果に基づいて、薬のベネフィットとリスクが比較可能な形式で記載されている（徳田安春. 統計が教える本当に価値ある「検診＆薬」. 文藝春秋. 2019年10月号 ）。 徳田氏はこの論文で「ファクト・ボックスを見て、がん検診や抗生物質、スタチンといった医療行為によってもたらされる効果が、私たちが思うほど大きくないことがご理解いただけたのではないでしょうか」と述べているが、まったく同感だ。薬の実力（ファクト）に真摯に向き合うことが、ポリファーマシー解消に向けた第一歩ではないかと思う。 北澤京子（医療ジャーナリスト、京都薬科大学客員教授） ＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋ 解説 ポリファーマシー（多剤併用）解消のために ★ 2019年９月、中央社会保険医療協議会 (中医協)総会で、「医薬品の効率的かつ有効・安全な使用」が論議されています。この焦点となっているのが「ポリファーマシー」対策です。 ポリファーマシーとは 「ポリファーマシー」はpoly(多くの)とpharmacyを組み合わせた国際的な用語で、「多剤併用」と訳されます。　pharmacyには「薬局」や「薬学」の意味のほかに、drug therapy(薬物治療)の意味などがあります。Polypharmacyの定義についてのシステマティック(網羅的)レビューの論文(Masnoon N...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>編集部より：ポリファーマシー、とりわけ高齢者での多剤併用問題について、やっと医療界などでも解決の機運がでてきました。<span id="more-4160"></span>日本医師会の「超高齢社会におけるかかりつけ医のための適正処方の手引き」での「安全な薬物療法」などはその象徴でしょう。厚生労働省も「高齢者の医薬品適正使用の指針」を出し、「高齢者医薬品適正使用検討会」で審議が進んでいます。このほど、厚生労働省が先の「高齢者の医薬品適正 使用の指針(総論編)」1918年５月に次いで、「高齢者の医薬品適正使用の指針(各論編(療養環境別」を出さしましたが、この指針をまとめられた「高齢者医薬品適正使用検討会」に委員として関与された北澤さんに例会で報告していただくことになりました。例会でご報告いただいた北澤さん、企画提案された寺岡さんにも感謝申し上げます。</p>
<p style="text-align: center;">＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋</p>
<h3 style="text-align: center;">特別報告<br />
ポリファーマシー：薬のベネフィット・リスクの見極めを</h3>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #ffffff;">★</span></p>
<p style="text-align: left;">患者の高齢化に伴い、数年前からポリファーマシーの問題がクローズアップされている（表）。厚労省の「高齢者の医薬品適正使用の指針（総論編）」（以下、総論編と略）では、多剤併用により薬物有害事象が増える、薬を飲み間違える、服薬アドヒアランスが低下するといった何らかの弊害につながる状態をポリファーマシーと定義しているが、文献的には「５種類以上の薬を毎日飲んでいる」状態をポリファーマシーということが多い（Masnoon N, et al. BMC Geriatrics. 2017; 17: 230. ）。その場合、日本では、65～74歳の約３割、75歳以上の約４割がポリファーマシーということになる。</p>

<table id="wp-table-reloaded-id-73-no-1" class="wp-table-reloaded wp-table-reloaded-id-73">
<tbody>
	<tr class="row-1 odd">
		<td class="column-1"><b>表　日本における「ポリファーマシー」関連の主なできごと</b><br><br />
<p style="text-align:left">2012　徳田安春編著『提言―日本のポリファーマシー 』（カイ書林）出版<br />
2015　国立病院機構栃木医療センターで「ポリファーマシー外来 」スタート<br />
2015　日本老年医学会編『高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015 』」（メジカルビュー社）出版<br />
2016　診療報酬改定で「薬剤総合評価調整加算」（入院）「薬剤総合評価調整管理料」（外来）新設<br />
2017　厚労省に「高齢者医薬品適正使用検討会 」設置<br />
2018　厚労省「高齢者の医薬品適正使用の指針（総論編） 」通知発出<br />
2019　厚労省「高齢者の医薬品適正使用の指針（各論編（療養環境別）） 」通知発出</p></td>
	</tr>
</tbody>
</table>

<p>総論編によれば、高齢患者がポリファーマシーに至る理由には大きく分けて２つある。１つは、いろいろな病気にかかっているために複数の医療機関・診療科を受診し、それぞれで薬が処方されるため、合計すると薬の数が増えてしまうこと。もう１つは、ある薬で（副作用等の）問題が生じた場合に、その対策として別の薬が処方され、そのこと自体が別の問題を生じさせて、さらに別の薬が処方されるという悪循環（処方カスケード）だ。つまり、患者がどの薬をどれだけ飲んでいるのか、全体を把握・管理できていないことがポリファーマシーを生んでいるといえる。</p>
<p>そのため、ポリファーマシーの解消策として、「かかりつけ医」や「かかりつけ薬局・薬剤師」による一元的な管理が期待されている。だが現実は、かかりつけ医は他科の医師（その分野の専門医であることも多い）の処方に手を付けにくいし、薬剤師も明らかな問題（併用禁忌の薬が処方されているなど）がなければ疑義照会しにくい。８月の例会で紹介された、７種類以上の内服薬が処方されていた152症例を対象とする調査によれば、診療報酬が減算されることがわかっているにもかかわらず、約７割が処方を継続し、薬の中止や減薬は皆無だった（田中章慈ら.日本臨床内科医会会誌. 2019; 33: 523-8.）。</p>
<p>実は、医療従事者が薬を減らさなくても、患者は「飲み残し」という形で薬を減らしている。NPO法人高齢社会をよくする患者の会が行った調査（n=5145）によると、処方された薬を「飲み残さない」人は半数以下（42.3％）で、「たまに飲み残しがある」（40.0％）、「飲み残しが多い」（4.0％）、「意識的に飲み残して溜めている」（1.5％）、「意識的に飲み残して捨てている」（1.4％）だった（高齢社会をよくする女性の会. 高齢者の服薬に関する現状と意識（2017）http://wabas.sakura.ne.jp/research/image/2017.12.22.厚労省向けPPt.pdf）。だが、こうした患者の「飲み残し」が、医療従事者に正確に伝わっているとは考えにくい。</p>
<p>患者に薬のベネフィット（有効性）とリスク（安全性に加えて利便性、経済性等も）の両面をきちんと伝えた上で、医療従事者と相談しながら、ベネフィットよりむしろリスクが大きい薬を見直すことはできないものか。その助けになりそうな情報源が「ファクト・ボックス」だ。ドイツのHarding Center for Risk Literacyが提供するファクト・ボックス集<br />
（https://www.harding-center.mpg.de/en/fact-boxes）では、「心血管疾患の予防目的のスタチン」や「風邪に対する抗菌薬」について、臨床研究に結果に基づいて、薬のベネフィットとリスクが比較可能な形式で記載されている（徳田安春. 統計が教える本当に価値ある「検診＆薬」. 文藝春秋. 2019年10月号 ）。</p>
<p>徳田氏はこの論文で「ファクト・ボックスを見て、がん検診や抗生物質、スタチンといった医療行為によってもたらされる効果が、私たちが思うほど大きくないことがご理解いただけたのではないでしょうか」と述べているが、まったく同感だ。薬の実力（ファクト）に真摯に向き合うことが、ポリファーマシー解消に向けた第一歩ではないかと思う。</p>
<p style="text-align: right;">北澤京子（医療ジャーナリスト、京都薬科大学客員教授）</p>
<p style="text-align: center;">＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋</p>
<h3 style="text-align: center;">解説<br />
ポリファーマシー（多剤併用）解消のために</h3>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #ffffff;">★</span></p>
<p style="text-align: left;">2019年９月、中央社会保険医療協議会 (中医協)総会で、「医薬品の効率的かつ有効・安全な使用」が論議されています。この焦点となっているのが「ポリファーマシー」対策です。</p>
<p><strong>ポリファーマシーとは</strong><br />
「ポリファーマシー」はpoly(多くの)とpharmacyを組み合わせた国際的な用語で、「多剤併用」と訳されます。　pharmacyには「薬局」や「薬学」の意味のほかに、drug therapy(薬物治療)の意味などがあります。Polypharmacyの定義についてのシステマティック(網羅的)レビューの論文(Masnoon N at al. BMC Geriatrics 2017;17:230)は、薬剤数で定義し５剤以上としているものが多いと述べるとともに、しかし薬剤数だけで適切か不適切かは決められず害が便益を上回っているかの視点が必要で、それらを含め国際的に一致した定義が求められていると述べています。<br />
厚生労働省は、 2018年５月に発表した「高齢者の医薬品適正使用の指針 (総論編)」において、「多剤併用」と「ポリファーマシー」の言葉を使い分け、高齢者の薬物有害事象の増加には多くの要因が関わるが、加齢変化(薬物動態/薬力学)と多剤服用が２大要因であり、多剤服用の中でも害をなすものを特に「ポリファーマシー」としています。</p>
<p><strong>日本でのポリファーマシーの状況</strong><br />
先の厚労省の指針は、「高齢者では生活習慣病などと老年症候群が重責し、治療薬や症状を緩和するための薬物の処方が増加し、多剤併用になりやすい傾向がある」として、全国の保険薬局での処方調査結果を示し、「75歳以上の約１/４が７種類以上、４割が５種類以上の薬剤を処方されている」としています。<br />
そしてポリファーマシーが形成される典型的な例として、①新たな病状が加わる度に医療機関または診療科を「複数受診」していると、それぞれ２、３剤の処方でも足し算的に服用薬が積み重なる、②新たな病状を薬物有害事象と気づかず薬剤で治療する「処方カスケード」(カスケードは滝の意味)と呼ばれる悪循環に陥る、をあげています。筆者はこれに、高齢者は加齢により複数の疾患をもつ状況になりやすく、それを「疾患別縦割りガイドライン」で治療すると、ポリファーマシーがたやすく形成される、を加えたいと考えます。<br />
一方、患者サイドではNPO法人高齢社会をよくする女性の会による65歳以上の高齢者5,145人を対象とした2017年の調査では、１か月に処方された副用薬は５～６種類が14.6％、７種類以上が8.6％でした。調剤薬の飲み残しについては「飲み残さない」は半数以下(42.3％)であり、「たまに飲み残しがある」が39.6％、「飲み残しが多い」が4.0％、「意識的に飲み残して溜める」が1.5％、「意識的に飲み残して捨てる」が1.4％でした。</p>
<p><strong>ポリファーマシー解消の過程(厚生労働省指針）</strong><br />
先の厚労省の指針では、ポリファーマシーの形成と解消の過程について、医療関係者間の連携や患者啓発の必要性を重視するとともに、典型的な複数受診と処方カスケードによるポリファーマシーの解消は、 ①かかりつけ医による薬剤処方状況の把握と、 ②薬局による調剤と医薬品情報の一元管理にとりわけ期待しています。<br />
厚労省は、薬剤処方見直しの基本的な考え方として、薬物有害事象の回避を目的とした場合、各薬剤の再考のポイントとして、 ① 予防薬のエビデンスは高齢者でも妥当か、② 対症療法は有効か、薬物療法以外の手段はないか、③ 治療の優先順位に沿った治療方針か、などをあげています。また、薬剤を中止する場合には少しずつ慎重に行うなどに留意すること、生活習慣関連疾患では適切な運動や塩分制限など非薬物療法を重視すべきことなどを述べています。</p>
<p><strong>ポリファーマシー解消には複合的な取り組みが必要</strong><br />
ポリファーマシーには、医師など医療関係者の意識、患者の意識、医療保険制度の仕組みや疾患治療ガイドラインの仕組みなど多くの絡みがあり、その解消は重要ですが難しい課題です。複合的な取り組みが必要ですが、厚労省指針での指摘に加え、重要と考える点について記します。</p>
<p><strong>1.　疾患別縦割り医療ガイドラインとポリファーマシー</strong><br />
高齢者は加齢に伴い複数の慢性疾患を持つ状況になりやすくなります(多併存疾患： multimorbidity)。そのため、疾患別ガイドラインによって治療すると、薬剤数が相加的に増えポリファーマシーの状態に陥ります。また「高血圧治療ガイドライン2019」のように、一つの疾患治療ガイドラインだけでも、血圧低下の目標を達成しようとすると多数の降圧剤の併用が必要となり、ポリファーマシーが増します。「全人的医療」という言葉がありますが、個別的疾患志向の治療でなく高齢者の全体的な身体状況、生活環境などに配慮した包括的医療が求められます。</p>
<p><strong>2.　薬物治療依存からの脱却</strong><br />
副作用のない医薬品は存在しません。多くの薬剤が，それも全体的な使用状況の把握も困難ななかで用いられれば，健康被害が生じるのは当然のことです。医薬品には常に「病態との関係で必要最小限に用いる」という使い方が必要です。</p>
<p><strong> 3.　医師は他の医師の処方を変えることが難しい</strong><br />
これも重視する必要のある現実です。診療報酬では７種類以上の内服薬投与に際し処方料ならびに薬剤料の減算が定められるなど、薬剤数削減への方向付けが明確になりました。それでもなお、減算覚悟でポリファーマシー処方が維持されているという現実が日本臨床内科医会会誌2019;33(５): 523-８に報告されています。2015年１月～2017年４月末までの期間に病院専門診療科から医会会員が所属する医療機関に紹介・逆紹介のあった、７種類以上の内服薬が処方されているポリファーマシー症例についての調査です。152例が集積され、これらはすべて現行の診療報酬における多剤投与減算規定に該当しました。しかし、「ポリファーマシーへの対応は」という問いかけに対し、105例(69.0%)では減算覚悟で専門診療科からの処方を継続すると答えており、中止や減薬するという回答は皆無でした。</p>
<p><strong>4.薬剤師の処方監査が機能していない</strong><br />
2019年２月、京都市内のクリニックの医師が処方内容を別人のものと取り違えて発行し、間違った処方せんをうけた薬局の薬剤師も十分な疑義照会をせず、ほぼそのままの内容で調剤し、最終的に82歳の男性患者が死亡するという医療・調剤過誤がありました。発行された処方せんの内容はインスリン注２剤を含む20剤、本来の処方もインスリン注１剤を含む15剤のポリファーマシーでした。薬剤師はこれまでの処方と違うことに気付いたのですが、付き添いの家族に急かされて疑義照会を十分にしないまま調剤し、薬剤を交付したのです(医薬経済2019年７月15日号)。クリニック・医師および薬局・薬剤師の責任は免れませんが、 15～20剤ものポリファーマシーの処方監査が難しいことをも示しています。<br />
ポリファーマシーの是正を図るとともに、医薬分業でありながら、薬剤師の処方監査が機能していない実態があり、次の是正・改善が必要です。<br />
<strong> １)　医師と薬剤師の立場が対等でない<br />
</strong> 日本は任意分業であり、医師は「自分で調剤する」か「院外薬局に処方せんを出す」かいつでも自由に決められます。疑義照会は薬剤師法には書かれているが医師法には書かれておらず、その結果医師は医学教育の中で疑義照会について教育されません。医師と薬剤師は対等の立場になく、処方監査の制度として不十分です。<br />
<strong> ２)　薬剤師に臨床薬剤師としての知識・能力が乏しい<br />
</strong> 薬剤師は「薬の専門家」から「薬の責任者」であれと言われるようになりました。薬学教育が2006年に６年制となって久しいが、臨床薬剤師として医師と対等に向かい合うには厳しい実情があります。</p>
<p><strong>5.　出来高払いの診療報酬がポリファーマシー是正にマイナスに作用する</strong><br />
出来高払いの制度から包括いわゆるマルメの制度適用になり、高齢者のポリファーマシーを減薬できるだけ減薬したら、高齢患者が見違えるほど元気になったという現実があります。出来高払いによる影響も少なくないことは認識しておく必要があります。<br />
公費100%になると取り扱いに厳密さや公正さが失われる現象もあり、モラルハザードと言われる現実を軽視しない対処が必要です。宝塚市立病院薬剤部、宝塚市、近畿大学薬学部の研究グループが、国民健康保険の宝塚市在住患者(74歳以下)の調剤レセプトデータを調査し、内服剤が28日以上処方された患者を抽出、６剤以上の多剤併用に関係する因子をロジスティック回帰分析で解析したところ、「複数の病院・診療所の受診」と並んで、「公費扱い」の因子が多剤併用を大幅に促進するリスクになることが分りました(薬事日報2019年７月12日号)。</p>
<p><strong>6.　患者リテラシーの向上が必要</strong><br />
リテラシーとは、読み書きの能力です。医療の主体は患者であり、患者が医療の内容を正しく理解して対応することが求められます。薬剤師などの医療従事者は専門的知識の理解などに関し、患者の力になることができます。患者が医療を賢く選ぶ Choosing Wisely の運動では、患者の医師に対する質問を勧めています。患者からの質問は、医療者と患者が対話するきっかけとなります。患者が不要な害を被ることなく、薬物療法による利益を得られることが、患者・医療者双方にとってのChoosing Wiselyになります(北澤.Yakugaku<br />
Zasshi2019; 139:575-８)。<br />
なお、社会レベルでは、米国の消費者運動はパブリックシティズンヘルスリサーチグループとしばしば共同声明を出すなど、医薬品も積極的に運動対象としていますが、日本の消費者運動が医薬品を対象とした例はほとんどなく、改善が望まれます。</p>
<p><strong>7.　ポリファーマシーのスクリーニングツールの活用</strong><br />
ポリファーマシーの評価・介入において重要な概念として、PIMsとPPOsがあります。<br />
①　PIMs: potentially inappropriate medication (潜在的不適切処方)　 薬害有害事象を起こす可能性が高い薬剤、高齢者に対する不適切な使用の可能性がある医薬品。<br />
② PPOs: potentially prescribing omissions (潜在的過小処方) 本来必要な薬剤が処方されていない。処方の適正化を意識するうえでPIMs と同様に重要。<br />
PIMsやPPOsを同定するスクリーニングツール・クライテリアとして、米国のBeer’s Criteria、欧州の STOP/START criteriaが知られています。日本では、日本老年医学会が「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」を出版しています。矢吹(日本内科学会雑誌2019;　108(５): 971-７)は、一方で、処方されている各薬剤の適切性について、項目ごとにスコアをつけて評価するタイプも存在し(Hanlon、 Medication Appropriateness Index: MAI)、患者の個別性を意識し、それぞれの薬剤の適切性の程度を把握できる利点があると述べています。他の手法にScottらのDescribingがあり、不適切な可能性がある薬剤の処方を中止する手順です。<br />
現状では処方調整について決定的な効果が証明されたものはないため、これらの方法でスクリーニングし、患者個々の状況で調整していくのが適切と思われます。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡章雄</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>フィリピン、マニラ幼稚園児健康診断に参加して（NEWS No.529 p06）</title>
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		<pubDate>Wed, 13 Nov 2019 09:35:51 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[529号2019年9月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=4171</guid>
		<description><![CDATA[2019年７月13日、ZENKO Japanメディカル グループの一員としてフィリピン、マニラ空港から北へ50キロ、マラボン市にあるAKCIDF幼稚園の健康診断に歯科衛生士として、医師１名、看護師２名、理学療法士１名と共に参加いたしました。この健診は26年前より、医問研のメンバーが参加し地区の幼稚園児、及び周辺地区の小児を対象に、全身及び口腔の健診と実態調査が続けてこられたものです。 今回、歯科衛生士の私が参加することにより、模型や、見て分かる媒体を用いての歯の健康指導と口腔観察の参加協力してまいりました。 子供たちの歯を見て驚いたことは、全歯にわたって歯の根だけが残る残根状態の重症虫歯を持つ小児が多数見られたことです。日本もかっては、多くの子供に多数の虫歯を持つ時代がありましたが、現在では健康意識の高まりとともに、食生活の改善と歯みがきによる口腔清掃により、劇的に減少してきました。 虫歯は食生活の質、内容の乱れによっておこる生活習慣病であることから、将来の健康を損なう大きな要因になることを想像するに難くありません。国の貧富にかかわらず、日本の子供もフィリピンの子供も虫歯をつくらないような食生活と口腔清掃により、健康という幸福を得てほしいと心から願うものです。そのためには、まだまだ、まわりの国や富める人々の協力や、援助が必要と思われます。 今回も幼稚園経営者をはじめ、地域の歯科医師、ライオンズクラブ、ラサールの学生のボランティア活動を見ることができました。 日本の私たちもできることを考えていきたいと思います。 岩井紀代子]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-6-03.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-4176" title="529-6-03" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-6-03.jpg" alt="" width="605" height="454" /></a></p>
<p>2019年７月13日、ZENKO Japanメディカル グループの一員としてフィリピン、マニラ空港から北へ50キロ、マラボン市にあるAKCIDF幼稚園の健康診断に歯科衛生士として、医師１名、看護師２名、理学療法士１名と共に参加いたしました。<span id="more-4171"></span>この健診は26年前より、医問研のメンバーが参加し地区の幼稚園児、及び周辺地区の小児を対象に、全身及び口腔の健診と実態調査が続けてこられたものです。<br />
今回、歯科衛生士の私が参加することにより、模型や、見て分かる媒体を用いての歯の健康指導と口腔観察の参加協力してまいりました。<br />
子供たちの歯を見て驚いたことは、全歯にわたって歯の根だけが残る残根状態の重症虫歯を持つ小児が多数見られたことです。日本もかっては、多くの子供に多数の虫歯を持つ時代がありましたが、現在では健康意識の高まりとともに、食生活の改善と歯みがきによる口腔清掃により、劇的に減少してきました。<br />
虫歯は食生活の質、内容の乱れによっておこる生活習慣病であることから、将来の健康を損なう大きな要因になることを想像するに難くありません。国の貧富にかかわらず、日本の子供もフィリピンの子供も虫歯をつくらないような食生活と口腔清掃により、健康という幸福を得てほしいと心から願うものです。そのためには、まだまだ、まわりの国や富める人々の協力や、援助が必要と思われます。</p>
<p>今回も幼稚園経営者をはじめ、地域の歯科医師、ライオンズクラブ、ラサールの学生のボランティア活動を見ることができました。<br />
日本の私たちもできることを考えていきたいと思います。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-6-02.png"><img class="size-medium wp-image-4172 alignnone" title="529-6-02" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-6-02-300x286.png" alt="" width="300" height="286" /></a><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-6-04.png"><img class="alignnone size-medium wp-image-4173" title="529-6-04" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-6-04-300x227.png" alt="" width="300" height="227" /></a><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-6-05.png"><img class="alignnone size-medium wp-image-4174" title="529-6-05" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-6-05-300x231.png" alt="" width="300" height="231" /></a><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-6-06.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-4175" title="529-6-06" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-6-06-300x199.jpg" alt="" width="300" height="199" /></a></p>
<p style="text-align: right;">岩井紀代子</p>
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		<item>
		<title>第16回避難者子ども相談会・セミナー報告（NEWS No.529 p07）</title>
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		<pubDate>Wed, 13 Nov 2019 09:35:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[529号2019年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[９月15日（日）にドーンセンターで避難者子ども相談会おおさかの健康相談会およびセミナーが開催されました。午前中の相談会では医問研の医師が２組の相談に対応しました。午後に行われたセミナーの内容を主体に報告します。 まず医問研の高松さんが｢健康相談会活動7.5年間を振り返って｣と題して報告。小児甲状腺がんや周産期死亡などの放射線障害が明らかになってきているが、日本政府は被ばくとの関連を認めず、2020年東京オリンピックへ突き進んでいる。健康被害をさらに検証していく必要がある。相談会は半年ごと、16回行われ、母子避難が多く、医療機関や社会の無理解がある中で、避難者に健康相談の窓口を設定することができた。甲状腺がんや周産期死亡の増加などの多様な健康障害が明らかになってきている。子どもの成長や避難の長期化の中で、母子含めて内科的な対応の必要性も出てきている。これからも、避難者に寄り添い、健康問題に対応していくことを述べられました。 避難者の森松さんもスピーチ。自主避難というのは避難が本来不要という意図をもった言葉である。国策である原発の事故で被曝を強いられた。原発賠償訴訟では被曝を免れ健康な生活を享受する権利、避難の権利を求めている。避難者だけでなく、福島にとどまった人たちにも避難の権利はおよぶ。国策として国が放射線防護する取り組みがない一方で、住宅補助打ち切りで強制帰還させられる。将来にわたって健康を享受する権利を得るまで活動したい。これからも寄り添ってほしいと述べられました。 医問研の森さんは｢放射線と心臓死｣と題して報告。死因病名について都道府県により心臓死の診断名がバラバラな中で、６つの心臓疾患死因をひとまとめにすることで比較や検討が可能になるが、死亡数の年次推移をみると、福島県では、2011年には、循環器疾患、心疾患、急性心６疾患が全国と比較して増加していることを報告されました。 医問研の山本さんからは、避難地域で甲状腺がんが増加していることを明らかにした論文が”Medicine”誌に掲載決定されたことを報告されました。 事務局から、健康相談会おおさかの運営について提案がありました。2012年４月に相談会開始。避難者に学ぶ、放射線障害について学ぶというところから始まり、避難者の声をきく集いや｢普通の生活｣の上映、福島県健康管理調査の分析、ドイツ・ベラルーシ訪問などにも取り組み、2013年からはセミナーを同日開催。活動５周年にはベトナム原発撤回に関しての記念講演ももちました。帰還政策の中で相談会参加者が減少する状況で、ドーンセンターでの相談会は今回をもって終了し、今後はたかまつこどもクリニックで年３回の相談会を行う体制に移行すること、セミナー・講演会は年１回行うことを確認しました。相談会は2020年度は１月19日、５月17日、９月13日の予定です。引き続きみなさんのご協力をどうかよろしくお願いします。 いわくら病院　梅田]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><!-- p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; font: 9.0px Helvetica} -->９月15日（日）にドーンセンターで避難者子ども相談会おおさかの健康相談会およびセミナーが開催されました。<span id="more-4178"></span>午前中の相談会では医問研の医師が２組の相談に対応しました。午後に行われたセミナーの内容を主体に報告します。</p>
<p>まず医問研の高松さんが｢健康相談会活動7.5年間を振り返って｣と題して報告。小児甲状腺がんや周産期死亡などの放射線障害が明らかになってきているが、日本政府は被ばくとの関連を認めず、2020年東京オリンピックへ突き進んでいる。健康被害をさらに検証していく必要がある。相談会は半年ごと、16回行われ、母子避難が多く、医療機関や社会の無理解がある中で、避難者に健康相談の窓口を設定することができた。甲状腺がんや周産期死亡の増加などの多様な健康障害が明らかになってきている。子どもの成長や避難の長期化の中で、母子含めて内科的な対応の必要性も出てきている。これからも、避難者に寄り添い、健康問題に対応していくことを述べられました。</p>
<p>避難者の森松さんもスピーチ。自主避難というのは避難が本来不要という意図をもった言葉である。国策である原発の事故で被曝を強いられた。原発賠償訴訟では被曝を免れ健康な生活を享受する権利、避難の権利を求めている。避難者だけでなく、福島にとどまった人たちにも避難の権利はおよぶ。国策として国が放射線防護する取り組みがない一方で、住宅補助打ち切りで強制帰還させられる。将来にわたって健康を享受する権利を得るまで活動したい。これからも寄り添ってほしいと述べられました。</p>
<p>医問研の森さんは｢放射線と心臓死｣と題して報告。死因病名について都道府県により心臓死の診断名がバラバラな中で、６つの心臓疾患死因をひとまとめにすることで比較や検討が可能になるが、死亡数の年次推移をみると、福島県では、2011年には、循環器疾患、心疾患、急性心６疾患が全国と比較して増加していることを報告されました。</p>
<p>医問研の山本さんからは、避難地域で甲状腺がんが増加していることを明らかにした論文が”Medicine”誌に掲載決定されたことを報告されました。</p>
<p>事務局から、健康相談会おおさかの運営について提案がありました。2012年４月に相談会開始。避難者に学ぶ、放射線障害について学ぶというところから始まり、避難者の声をきく集いや｢普通の生活｣の上映、福島県健康管理調査の分析、ドイツ・ベラルーシ訪問などにも取り組み、2013年からはセミナーを同日開催。活動５周年にはベトナム原発撤回に関しての記念講演ももちました。帰還政策の中で相談会参加者が減少する状況で、ドーンセンターでの相談会は今回をもって終了し、今後はたかまつこどもクリニックで年３回の相談会を行う体制に移行すること、セミナー・講演会は年１回行うことを確認しました。相談会は2020年度は１月19日、５月17日、９月13日の予定です。引き続きみなさんのご協力をどうかよろしくお願いします。</p>
<p style="text-align: right;">いわくら病院　梅田</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>いちどくを この本『健康診断は受けてはいけない』（NEWS No.529 p08）</title>
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		<pubDate>Wed, 13 Nov 2019 09:35:26 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[本の紹介]]></category>
		<category><![CDATA[529号2019年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[『健康診断は受けてはいけない』 近藤誠 著 文春新書　740円＋税 2017年2月発行 著者は1996年上梓の「患者よ、がんと闘うな」(文藝春秋)を始めとして、日本の医療に対する批判的視点を多くの疫学的データとともに市民に発信されて来ました。 2017年発行の本書について書評を書くには辛いものがありました。自分がいかに｢テンプラ医者｣だったかを再三、認識させられたからです。医問研ニュースの読者の皆様は｢テンプラ医者｣の意味をお察しになるとは思いますが、改めて本書第８章｢温故知新―検査機器とクスリに頼る日本の医者｣を読んで頂ければと思います。 また第９章｢検診を宣伝する者たち｣の最終項｢地獄への道は善意で敷きつめられている｣の最後に書かれた｢医療に関しては、無知にもとづく善意ほど厄介かつ危険なものはないのです｣には、｢参りました!｣と消え入りたい気分になりました。 毎年送付される｢特定健診のお知らせ｣封筒には、｢生活習慣病の予防のための8,000円相当の健診が無料で受診できます！｣｢年に１回だけのチャンス!｣と宣伝があります。また｢市民だより｣には、各種のがん検診の紹介記事が受けて当然のように掲載されています。 私も勤務先での職員健診に続いて退職後も、健康診断やがん検診は時間を取られるし面倒、でも受けたほうが安心できるかなぁなんて思って２～３回受けました。 しかし医問研活動に参加する中で｢過剰診断(H.G.ウェルチ著・北澤京子訳)｣という著書があるように、徐々に健診やがん検診の有効性に疑問を感じるようになりました。本書のなかにも｢医療には、安心を追い求めると、医者の術中にはまって不安になるという逆説があります｣との記述があります。 ちなみに著者は慶応大に在職中の40年以上、健診は｢うけたら健康になるとか、寿命がのびるというデータがないから｣と病院執行部に伝えて受けなかったとのことです。 本書の中には、恥ずかしながらビックリさせられる内容が一杯でした。 ＊日本人は、健康診断やがん検診に関して“井の中のかわず”状態。(欧米では、がん検診を否定する大きな潮流が生まれている) ｢なぜこれまで一度も、がん検診による救命が示されていないのか｣と題する論文(BMJ 2016;352:h6080)があり、がん検診のbenchmark(判断の基準)は総死亡数の減少にするべきと主張しています。 ＊欧米諸国には職場の健康診断の制度も、人間ドックも存在しない。(寿命をのばす、というデータが得られなかったから) これらの記述の根拠となる具体的なデータを著者は列挙していきます。しかし日本では職場健診や検診事業の有効性を｢比較試験｣で確かめることなく導入・継続されているため、欧米での比較試験結果の提示となります。 また著者は、がん死亡率については年齢別死亡率や年齢調整死亡率で考えるように読者に注意しています。 ＊健診を受ける人と受けない人、どちらが長生き？……欧米での14の比較試験(計18万人対象)では、心臓血管病やがんによる死亡数、総死亡数などに違いは無し。(健診は無効で無意味であることの決定的な証拠です。) ＊治療を受ける人と受けない人、どちらが長生き？……フィンランドでの｢生活習慣病の危険因子を持つ元気な男性に医療介入する比較試験｣では、15年後の総死亡数は介入群のほうが46%多かった。(健康な人たちを医療の対象とするのは有害無益という結論です。) 超音波(エコー)装置やCT装置そして脳ドックでのMRIなど、診断技術の発達により、過剰診断(｢決して症状がでたり、そのために死んだりしない人を、『病気だ』診断すること｣)によって過剰治療への道筋が広がります。 発見数は増加したけれど死亡数は減少しなかった米国での腎臓がん、韓国での甲状腺がんのデータが図示されています。 肺がんについては、米国とチェコでの比較試験が紹介されます。検診群の発見数は増えるものの肺がん死亡数は減らなかったため、欧米諸国では肺がん検診は実施されていません。 胃がん・前立腺がん・乳がん・卵巣がん・大腸がんでの比較試験結果も提示されています。 著者は「“健康”というのは、元気で体調がよく、ご飯が美味しくて、日常の生活動作に不自由がないときです」と述べます。健診によって過剰診断→過剰治療→総死亡率上昇がデータとして明らかにされているからこそ、「受けてはいけない」のタイトルになったのでは？と考えました。 伊集院]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-8.jpg"><img class="alignleft size-medium wp-image-4181" title="529-8" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/529-8-187x300.jpg" alt="" width="187" height="300" /></a>『健康診断は受けてはいけない』<br />
近藤誠 著<br />
文春新書　740円＋税<br />
2017年2月発行<span id="more-4180"></span></p>
<p>著者は1996年上梓の「患者よ、がんと闘うな」(文藝春秋)を始めとして、日本の医療に対する批判的視点を多くの疫学的データとともに市民に発信されて来ました。<br />
2017年発行の本書について書評を書くには辛いものがありました。自分がいかに｢テンプラ医者｣だったかを再三、認識させられたからです。医問研ニュースの読者の皆様は｢テンプラ医者｣の意味をお察しになるとは思いますが、改めて本書第８章｢温故知新―検査機器とクスリに頼る日本の医者｣を読んで頂ければと思います。<br />
また第９章｢検診を宣伝する者たち｣の最終項｢地獄への道は善意で敷きつめられている｣の最後に書かれた｢医療に関しては、無知にもとづく善意ほど厄介かつ危険なものはないのです｣には、｢参りました!｣と消え入りたい気分になりました。</p>
<p>毎年送付される｢特定健診のお知らせ｣封筒には、｢生活習慣病の予防のための8,000円相当の健診が<strong><span style="text-decoration: underline;">無料で受診できます！</span></strong>｣｢年に１回だけのチャンス!｣と宣伝があります。また｢市民だより｣には、各種のがん検診の紹介記事が受けて当然のように掲載されています。<br />
私も勤務先での職員健診に続いて退職後も、健康診断やがん検診は時間を取られるし面倒、でも受けたほうが安心できるかなぁなんて思って２～３回受けました。<br />
しかし医問研活動に参加する中で｢過剰診断(H.G.ウェルチ著・北澤京子訳)｣という著書があるように、徐々に健診やがん検診の有効性に疑問を感じるようになりました。本書のなかにも｢医療には、安心を追い求めると、医者の術中にはまって不安になるという逆説があります｣との記述があります。<br />
ちなみに著者は慶応大に在職中の40年以上、健診は｢うけたら健康になるとか、寿命がのびるというデータがないから｣と病院執行部に伝えて受けなかったとのことです。<br />
本書の中には、恥ずかしながらビックリさせられる内容が一杯でした。</p>
<p>＊日本人は、健康診断やがん検診に関して“井の中のかわず”状態。(欧米では、がん検診を否定する大きな潮流が生まれている)<br />
｢なぜこれまで一度も、がん検診による救命が示されていないのか｣と題する論文(BMJ 2016;352:h6080)があり、がん検診のbenchmark(判断の基準)は総死亡数の減少にするべきと主張しています。<br />
＊欧米諸国には職場の健康診断の制度も、人間ドックも存在しない。(寿命をのばす、というデータが得られなかったから)<br />
これらの記述の根拠となる具体的なデータを著者は列挙していきます。しかし日本では職場健診や検診事業の有効性を｢比較試験｣で確かめることなく導入・継続されているため、欧米での比較試験結果の提示となります。<br />
また著者は、がん死亡率については年齢別死亡率や年齢調整死亡率で考えるように読者に注意しています。</p>
<p>＊健診を受ける人と受けない人、どちらが長生き？……欧米での14の比較試験(計18万人対象)では、心臓血管病やがんによる死亡数、総死亡数などに違いは無し。(健診は無効で無意味であることの決定的な証拠です。)<br />
＊治療を受ける人と受けない人、どちらが長生き？……フィンランドでの｢生活習慣病の危険因子を持つ元気な男性に医療介入する比較試験｣では、15年後の総死亡数は介入群のほうが46%多かった。(健康な人たちを医療の対象とするのは有害無益という結論です。)</p>
<p>超音波(エコー)装置やCT装置そして脳ドックでのMRIなど、診断技術の発達により、過剰診断(｢決して症状がでたり、そのために死んだりしない人を、『病気だ』診断すること｣)によって過剰治療への道筋が広がります。<br />
発見数は増加したけれど死亡数は減少しなかった米国での腎臓がん、韓国での甲状腺がんのデータが図示されています。<br />
肺がんについては、米国とチェコでの比較試験が紹介されます。検診群の発見数は増えるものの肺がん死亡数は減らなかったため、欧米諸国では肺がん検診は実施されていません。<br />
胃がん・前立腺がん・乳がん・卵巣がん・大腸がんでの比較試験結果も提示されています。</p>
<p>著者は「“健康”というのは、元気で体調がよく、ご飯が美味しくて、日常の生活動作に不自由がないときです」と述べます。健診によって過剰診断→過剰治療→総死亡率上昇がデータとして明らかにされているからこそ、「受けてはいけない」のタイトルになったのでは？と考えました。</p>
<p style="text-align: right;">伊集院</p>
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