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	<title>医療問題研究会 &#187; 535号2020年3月発行</title>
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	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
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		<title>新型コロナウイルスCOVID-19流行に乗じた原発事故隠しと緊急事態・憲法改悪を止めよう（NEWS No.535 p01）</title>
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		<pubDate>Tue, 12 May 2020 06:58:25 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[535号2020年3月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[新型コロナウイルス問題を考える上で、2009年の新型インフルエンザ(2009H1N1pdm)を利用して、無用有害のタミフルなどの備蓄や大量使用が世界的に行われたことを思い起こすのは重要と思われます。とりわけ日本は、タミフル・リレンザに加え、イナビルやゾフルーザ、アビガンなど「抗インフルエンザ薬」世界最悪の使用国になっています。その上、2011年3月の東日本大震災と福島原発事故の恐怖と混乱の中、2012年4月に科学ではなく権力の判断により基本的人権をはく奪する緊急事態を盛り込んだ「インフルエンザ特措法」を成立させています。 現政権は、まる10年目を迎えた原発事故問題が、あたかもすでに解決したかのように、年間20mSv/年近い高被曝地域にまで帰還を強要し、延期にはなりましたが、オリンピックを利用して原発事故を覆い隠そうとしてきました。住民のためでなく、除染や多くの施設を建設することでゼネコンなど大企業に主な巨額の利益を与えています。周産期死亡・低出生児や心臓など奇形の増加、甲状腺がんの増加など、すでに明らかになっている人体への被害さえ、御用学者を使い隠そうとしています。仕事や生活を奪われた被害者への補償を渋り、住宅からの追い出しまで強行しています。その上で、各地の原発の再稼働が強行されているのです。 今回のコロナウイルスCOVID-19に関しても、政府の対策方法は以下のようでした。 1）ダイヤモンドモンドプリンセス号では、あたかもウイルス培養のように乗客の2割619人に感染させ、下船した検査陰性や検査もれの人を公共交通などで帰し、多くの市民に接触した後に発病させています。 2）PCR検査の保険適応でいつでも実施可能かのように発表しました。しかし、検査をできる基準は大変厳しいため必要な検査ができません。この病気の患者との接触者の検査は、相当な症状がなければされていません。クルーズ船での感染者の症状が半数だった事実から無症状・軽症者からの感染もあり得ます。原発事故被害者と同様、全てを闇に葬ろうとしているように思えます。 3）休校が、根拠なしに「専門家」の判断ではなく安倍首相の独断で強行されました。児童の感染者はたった数人、学童での集団感染の事実がない、中国での調査で19歳以下の患者はわずか2%、子どもから大人への感染はほぼなかった、インフルエンザでさえも学童の患者がいない場合の休校の効果は不明であり、休校の効果は全く望めなく、子どもをはじめ社会への多大な悪影響を与えています。 4）「薬剤開発」でのひどい非科学性を露呈しました。研究している薬は色々挙げられていますが、日本単独の研究は「使った」「治った」「効いた」のいい加減なものです。催奇性などでお蔵入りだった抗インフルエンザ「アビガン」の中国での研究なども、さらなる批判的吟味が必要です。このような｢研究｣を根拠に実地の使用はすべきでありません。 5）さらに重要なことは、安倍内閣が制定したコロナ特措法を利用し、「緊急事態」から憲法改悪に突き進むことを阻止することと思います。 COVID-19に関しても、インフルエンザや原発事故と同様、「専門家」にまかせず、批判的検討が必要です。この取り組みに、多くの方のご参加をお願いいたします。 はやし小児科　林 （医問研ニュース2020年3月号掲載）]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>新型コロナウイルス問題を考える上で、2009年の新型インフルエンザ(2009H1N1pdm)を利用して、無用有害のタミフルなどの備蓄や大量使用が世界的に行われたことを思い起こすのは重要と思われます。<span id="more-4337"></span>とりわけ日本は、タミフル・リレンザに加え、イナビルやゾフルーザ、アビガンなど「抗インフルエンザ薬」世界最悪の使用国になっています。その上、2011年3月の東日本大震災と福島原発事故の恐怖と混乱の中、2012年4月に科学ではなく権力の判断により基本的人権をはく奪する緊急事態を盛り込んだ「インフルエンザ特措法」を成立させています。</p>
<p>現政権は、まる10年目を迎えた原発事故問題が、あたかもすでに解決したかのように、年間20mSv/年近い高被曝地域にまで帰還を強要し、延期にはなりましたが、オリンピックを利用して原発事故を覆い隠そうとしてきました。住民のためでなく、除染や多くの施設を建設することでゼネコンなど大企業に主な巨額の利益を与えています。周産期死亡・低出生児や心臓など奇形の増加、甲状腺がんの増加など、すでに明らかになっている人体への被害さえ、御用学者を使い隠そうとしています。仕事や生活を奪われた被害者への補償を渋り、住宅からの追い出しまで強行しています。その上で、各地の原発の再稼働が強行されているのです。</p>
<p>今回のコロナウイルスCOVID-19に関しても、政府の対策方法は以下のようでした。</p>
<p>1）ダイヤモンドモンドプリンセス号では、あたかもウイルス培養のように乗客の2割619人に感染させ、下船した検査陰性や検査もれの人を公共交通などで帰し、多くの市民に接触した後に発病させています。</p>
<p>2）PCR検査の保険適応でいつでも実施可能かのように発表しました。しかし、検査をできる基準は大変厳しいため必要な検査ができません。この病気の患者との接触者の検査は、相当な症状がなければされていません。クルーズ船での感染者の症状が半数だった事実から無症状・軽症者からの感染もあり得ます。原発事故被害者と同様、全てを闇に葬ろうとしているように思えます。</p>
<p>3）休校が、根拠なしに「専門家」の判断ではなく安倍首相の独断で強行されました。児童の感染者はたった数人、学童での集団感染の事実がない、中国での調査で19歳以下の患者はわずか2%、子どもから大人への感染はほぼなかった、インフルエンザでさえも学童の患者がいない場合の休校の効果は不明であり、休校の効果は全く望めなく、子どもをはじめ社会への多大な悪影響を与えています。</p>
<p>4）「薬剤開発」でのひどい非科学性を露呈しました。研究している薬は色々挙げられていますが、日本単独の研究は「使った」「治った」「効いた」のいい加減なものです。催奇性などでお蔵入りだった抗インフルエンザ「アビガン」の中国での研究なども、さらなる批判的吟味が必要です。このような｢研究｣を根拠に実地の使用はすべきでありません。</p>
<p>5）さらに重要なことは、安倍内閣が制定したコロナ特措法を利用し、「緊急事態」から憲法改悪に突き進むことを阻止することと思います。</p>
<p>COVID-19に関しても、インフルエンザや原発事故と同様、「専門家」にまかせず、批判的検討が必要です。この取り組みに、多くの方のご参加をお願いいたします。</p>
<p style="text-align: right;">はやし小児科　林<br />
（医問研ニュース2020年3月号掲載）</p>
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		<title>臨床薬理研・懇話会2020年2月例会報告（NEWS No.535 p02）</title>
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		<pubDate>Tue, 12 May 2020 06:58:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[535号2020年3月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第55回 中年期の健康なライフスタイルが、がん・循環器疾患・糖尿病がない寿命を女性では10 年、男性では7 年延長 これまで喫煙、身体活動、アルコール摂取、体重、食事の質を含む修正可能な(modifiable) ライフスタイル因子が、平均余命と慢性疾患発症の両方に影響を与えることが知られていました。しかし、これらのライフスタイル因子の組み合わせが、がん・循環器疾患・糖尿病がない寿命にどの程度影響するかを包括的に明らかにした研究はほとんどありませんでした。この研究は、米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のYanping Li 氏らによる観察研究で、健康なライフスタイルがどの程度に主要な慢性疾患のない余命に関連するかを調べた、前向きのコホートスタディです。 Yanping Li  et al. Healthy lifestyle and life expectancy free of cancer, cardiovascular disease, and type 2 diabetes: prospective cohort study. BMJ 2020;368:16669. (フリーオープンアクセス) 用いた医療情報データは、米国の看護師健康研究 (1980-2014; n=73196) と医療専門家(health professionals) フォローアップ研究(1986-2014; n=38366)です。主要な曝露は、5つの低リスクライフスタイル因子 (low risk lifestyle factors) で、非喫煙、BMI (体重と身長の関係から算出されるヒトの肥満度を表す体格指数:体重kg/身長mの2乗)...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第</strong><strong>55</strong><strong>回<br />
</strong><strong>中年期の健康なライフスタイルが、がん・循環器疾患・糖尿病がない寿命を女性では</strong><strong>10 </strong><strong>年、男性では</strong><strong>7 </strong><strong>年延長</strong></p>
<p><strong> </strong></p>
<p>これまで喫煙、身体活動、アルコール摂取、体重、食事の質を含む修正可能な(modifiable) ライフスタイル因子が、平均余命と慢性疾患発症の両方に影響を与えることが知られていました。<span id="more-4340"></span>しかし、これらのライフスタイル因子の組み合わせが、がん・循環器疾患・糖尿病がない寿命にどの程度影響するかを包括的に明らかにした研究はほとんどありませんでした。この研究は、米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のYanping Li 氏らによる観察研究で、健康なライフスタイルがどの程度に主要な慢性疾患のない余命に関連するかを調べた、前向きのコホートスタディです。</p>
<p>Yanping Li  et al. Healthy lifestyle and life expectancy free of cancer, cardiovascular disease, and type 2 diabetes: prospective cohort study. BMJ 2020;368:16669. (フリーオープンアクセス)</p>
<p>用いた医療情報データは、米国の看護師健康研究 (1980-2014; n=73196) と医療専門家(health professionals) フォローアップ研究(1986-2014; n=38366)です。主要な曝露は、5つの低リスクライフスタイル因子 (low risk lifestyle factors) で、非喫煙、BMI (体重と身長の関係から算出されるヒトの肥満度を表す体格指数:体重kg/身長mの2乗) 18.5-24.9、適度ないし活発な身体活動 (1 日 30 分以上）、適度なアルコール摂取（女性: 1日5-15g、男性: 1日5-30g）、食事の質のスコアが高い（各コホートで上位40%に属する）です。主要なアウトカムは、がん・循環器疾患・2型糖尿病の3つの慢性疾患のない余命です。</p>
<p>食事の質のスコアは、Alternate Healthy Eating Index (AHEI) を用いて評価しています。14コンポーネントのスコアリングシステムで、7つの食品群、l)果物、2)野菜、3) 穀物、4) 加糖飲料・フルーツジュース、    5) ナッツ・豆、6) 赤肉・プロセス肉、7)アルコールと4つの栄養素 (nutrients)、ならびに8)トランス脂肪酸、9) ポリ不飽和脂肪酸、10)長鎖オメガ—3 脂肪酸、11)食塩から構成されています。穀物とアルコール摂取の限度値については女性と男性で異なった値です。</p>
<p>参加者への質問票送付は2年ごとに行いました。著者たちは、この研究の大きな強みは2つの大きなコホートの漏れが小さい長期フォローアップと繰り返し行う詳細なライフスタイル因子の測定で、長期間のライフスタイル因子のダイナミックな変化を考慮したところにあると述べています。</p>
<p>女性 227 万 0411 人年、男性93 万 0201 人年のフォローアップ中に、3 万 4383 人（女性 2 万 1344 人、男性 l 万 3039人）の死亡が記録されています。結果は、 4 ないし5 の低リスクライフスタイル因子を実践した50 歳の女性は、がん・循環器疾患.糖尿病がない余命が34.4 年 (95%信頼区間 33.1-35.5 年）でした。一方、これらの低リスクライフスタイル因子を実践しない50 歳の女性では23.7年(22.6-24.7年）でした。 4ないし5の低リスクライフスタイル因子を実践した50歳の男性の、がん・循環器疾患・糖尿病がない余命は31.1 年(29.5-32.5年)でした。一方、これらの低リスクライフスタイル因子を実践しないい50歳男性では23.5年 (22.3-24.7 年）でした。</p>
<p>50歳時点の総平均余命に対する慢性疾患のない平均余命の割合は、ヘビースモーカー（紙巻きタバコ 1 日15 本以上）の男性や、肥満 (BMI 30以上）の男性および女性で最も低く、いずれも75%以下でした。</p>
<p>このように、中年期の健康なライフスタイルの維持は主要な慢性疾患のない余命と関係しており、健康なライフスタイルを実践する50 歳の女性は、がん・循環器疾患・糖尿病がない余命が10.6年(10.0-11.3 年)長く、同じく50歳の男性では余命が7.6 年 (6.8-8.4 年)長いことが判明しました。</p>
<p>その他のデータでは、低リスク生活様式の実践数が多い参加者は、マルチビタミンサプリメントおよびアスピリンの服用者が多い傾向がみられたことが報告されています。</p>
<p>ほとんどの人は、たばこを吸わないこと、太りすぎでないこと、適度ないし活発な身体活動、適度のアルコール摂取、質の高い食事の摂取が、自分の健康に良いことは知っています。しかしどの程度に体に良いのか、数量的には知っていません。</p>
<p>ハーバード大学の研究者たちは、50歳の111000人の人々を35年近く前向きに追跡したデータを分析しました。主要エンドポイントは、がん、循環器疾患、糖尿病のない余命です。高齢化社会のなかでがんでなくなる人が増えています。今回のデータは、がんを含む三大慢性疾患のないデータであることが注目されます。このデータに基づき医療専門家は50歳の患者に対し、健康なライフスタイルを維持すれば、女性では10年、男性では7年も長く、がん、循環器疾患、糖尿病のない余命を過ごせることを具体的に告げることができ、その意義は大きいものがあります。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡章雄</p>
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		<item>
		<title>フィリピンピースフォーラムの報告（NEWS No.535 p04）</title>
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		<pubDate>Tue, 12 May 2020 06:57:58 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[535号2020年3月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[フィリピンでは今年1月12日に、タガイタイという有名な観光避暑地にあるタール火山が大噴火を起こした。噴煙が1万メートル以上も吹き上がり、70㎞ほど離れたマニラ市街にも降り注いだということだ。この影響でマニラ空港発着の便が止まり、8000人の人が避難生活を余儀なくされた。AKCDFでも支援の取り組みがスタートした。そこにもってきて、このコロナ騒ぎである。フィリピンでも学校等での大規模なイベントが規制され、キャンプができなくなってしまった。 元々、ピースフォーラムの取り組みは、ポールや日本側のAKAYメンバーの体力の低下があって、昨年は医問研としては別建てでアンケート調査と講演会を開催したが、ピースフォーラムはフィリピンのみの開催となっていた。今年は、平和運動家たちの集会は無くして、AKCDFの子どもと保護者向けの講演会に絞って開催する方針であった。 キャンプ実施が困難となり、開催場所をディケアセンターに変更し、日程も2日に分けて、1日目は保護者向け講演会、2日目はAKCDFの子どもたちの歌やダンス、日本メンバーの獅子舞やエイサー、皆でゲームをしたり、紙飛行機を作って飛ばしたりすることに変更した。 講演会では、日本のメンバーが、日本やフィリピンのジュゴンの生態や、開発によってどんどん減ってきていること、特に沖縄では基地建設によってジュゴンが消えてしまったことの話をしてくれた。みんなでジュゴンの塗り絵をして、ジュゴンを守ろうという意思表示をした。そして、私からは、フィリピンの乳幼児死亡率が高いことと、その原因は肺炎や胃腸炎などの感染症にあること、その予防には衛生面の改善（手洗い・環境の清掃）が重要であること、細菌性肺炎には抗生剤による医学的治療が必要で肺炎を疑う所見が見られたら費用はかかるが治療をうける必要があること、そして、急性胃腸炎は「脱水」が危険で、病院で点滴が受けられない場合でも経口輸液療法といわれる方法があること、その具体的な方法について話をした。さらに、栄養面で米食のビタミン不足を補う食材と鶏レバーやオクラ、ナッツ類、小魚など廉価で栄養豊富な食材の紹介をした。保護者の関心も高く、講演後も内容の資料を求める声が多かった。 今回の参加で、感動したことが2点ある。1点目はオクラはフィリピンでもオクラだということ。原産はアフリカらしいが、そのためか名前は同じであった。フィリピンの高級食材を揃えているスーパーでも日本より大きなオクラが10本35円で売られていて、とても安い。現地のメンバーも「安い」と言っていた。日本でも国産のオクラが品薄の時に、フィリピンから輸入されたオクラがスーパーに並んでいる。2点目は脊髄損傷の子どもが入園していて、その子の対応が素晴らしかったことである。麻痺している足をイスから垂らしながら、友達のダンスや日本メンバーの踊りを本当に楽しそうに見ていた。紙飛行機とばしの時に、私が折って持って行き、手振りで「飛ばしてご覧」というと、うれしそうに紙飛行機を受け取り、手で持ったままいつまでも8の字旋回を楽しんでいた。前に飛ばせば、私が拾って来てくれることは分かっていたはずなのに、「私はこれで十分楽しいのよ。」と言っているようだった。5歳の子のいじらしい対応に思わず涙した瞬間だった。 保健所　森]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>フィリピンでは今年1月12日に、タガイタイという有名な観光避暑地にあるタール火山が大噴火を起こした。<span id="more-4342"></span>噴煙が1万メートル以上も吹き上がり、70㎞ほど離れたマニラ市街にも降り注いだということだ。この影響でマニラ空港発着の便が止まり、8000人の人が避難生活を余儀なくされた。AKCDFでも支援の取り組みがスタートした。そこにもってきて、このコロナ騒ぎである。フィリピンでも学校等での大規模なイベントが規制され、キャンプができなくなってしまった。</p>
<p>元々、ピースフォーラムの取り組みは、ポールや日本側のAKAYメンバーの体力の低下があって、昨年は医問研としては別建てでアンケート調査と講演会を開催したが、ピースフォーラムはフィリピンのみの開催となっていた。今年は、平和運動家たちの集会は無くして、AKCDFの子どもと保護者向けの講演会に絞って開催する方針であった。</p>
<p>キャンプ実施が困難となり、開催場所をディケアセンターに変更し、日程も2日に分けて、1日目は保護者向け講演会、2日目はAKCDFの子どもたちの歌やダンス、日本メンバーの獅子舞やエイサー、皆でゲームをしたり、紙飛行機を作って飛ばしたりすることに変更した。</p>
<p>講演会では、日本のメンバーが、日本やフィリピンのジュゴンの生態や、開発によってどんどん減ってきていること、特に沖縄では基地建設によってジュゴンが消えてしまったことの話をしてくれた。みんなでジュゴンの塗り絵をして、ジュゴンを守ろうという意思表示をした。そして、私からは、フィリピンの乳幼児死亡率が高いことと、その原因は肺炎や胃腸炎などの感染症にあること、その予防には衛生面の改善（手洗い・環境の清掃）が重要であること、細菌性肺炎には抗生剤による医学的治療が必要で肺炎を疑う所見が見られたら費用はかかるが治療をうける必要があること、そして、急性胃腸炎は「脱水」が危険で、病院で点滴が受けられない場合でも経口輸液療法といわれる方法があること、その具体的な方法について話をした。さらに、栄養面で米食のビタミン不足を補う食材と鶏レバーやオクラ、ナッツ類、小魚など廉価で栄養豊富な食材の紹介をした。保護者の関心も高く、講演後も内容の資料を求める声が多かった。</p>
<p>今回の参加で、感動したことが2点ある。1点目はオクラはフィリピンでもオクラだということ。原産はアフリカらしいが、そのためか名前は同じであった。フィリピンの高級食材を揃えているスーパーでも日本より大きなオクラが10本35円で売られていて、とても安い。現地のメンバーも「安い」と言っていた。日本でも国産のオクラが品薄の時に、フィリピンから輸入されたオクラがスーパーに並んでいる。2点目は脊髄損傷の子どもが入園していて、その子の対応が素晴らしかったことである。麻痺している足をイスから垂らしながら、友達のダンスや日本メンバーの踊りを本当に楽しそうに見ていた。紙飛行機とばしの時に、私が折って持って行き、手振りで「飛ばしてご覧」というと、うれしそうに紙飛行機を受け取り、手で持ったままいつまでも8の字旋回を楽しんでいた。前に飛ばせば、私が拾って来てくれることは分かっていたはずなのに、「私はこれで十分楽しいのよ。」と言っているようだった。5歳の子のいじらしい対応に思わず涙した瞬間だった。</p>
<p style="text-align: right;">保健所　森</p>
]]></content:encoded>
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		<title>新型コロナウイルス感染症に関する疫学報告書（NEWS No.535 p05）</title>
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		<pubDate>Tue, 12 May 2020 06:57:40 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[535号2020年3月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[最近、相次いで中国での新型コロナウイルス感染症に関して、概要を報告する疫学報告書が発表されています。一つが、WHOと中国政府当局者による総括的報告書。もう一つが、中国CDCからの週報でのアウトブレイクの疫学的特徴をまとめた報告です。共に、今後の本邦での今後を考えるうえで知っておかねばならない重要な情報であり概要を報告します。 2月11日までに中国感染症報告制度で登録された全新型ｺﾛﾅｳｲﾙｽ疾患（COVID-19）患者は72314人で、患者特性、性年齢、死亡率、ｳｲﾙｽの地理的拡大状況、流行曲線などを解析。うち44672人(61.8%)が確定例。16186人（22.4%）が疑い例、10567人（14.6%）が臨床診断例、889人（1.2%）む症状例。感染はたった30日で武漢から中国全土に拡大。 44672人のPCR法陽性で確定された症例の臨床的特徴、結果、検査および放射線学的所見を報告しています。わずか965人（2.2%）が20歳未満であり、この年齢層では死亡は1人（0.1%）しか記録されていません。ほとんどの患者34762人（77.8%）は30〜69歳でした。 死亡者は60歳代以上からが多く、80歳以上の患者の死亡率（*CFR）は14.8%でした。合併症を持つ者の死亡率は高く、心血管疾患10.5%、糖尿病7.3%、慢性呼吸器疾患6.3%、高血圧6.0%、がん5.6%などでした。（下表） *Case fatality rate,% 主な徴候と症状には、発熱、空咳、疲労、息切れ、筋肉痛または関節痛、のどの痛み、頭痛などがあります。吐き気または嘔吐が少数の患者で報告されています（5%）。 患者予後は、ほとんどの人、80.9%は軽症で回復する。13.8%が重症（severe）、6.1%が重篤（critical）でした。重症（severe）は、頻呼吸（30呼吸/分以上）または安静時の酸素飽和度≤93%、またはPaO2 / FIO2 &#60;300 mmHgと定義。重篤（critical）は、人工換気を必要とする呼吸不全、ショック、または集中治療を必要とするその他の臓器不全として定義。 12月から2月上旬までの死亡率の推移は、12月-14.4%、1月上旬-15.6%、中旬-5.7%、下旬-1.9%、2月上旬-0.8%と。時間を追って低下してきています。 患者は、臨床的回復（3日以上の無熱、症状の解消および放射線学的（CT画像所見）改善）および24時間離れた2つのPCR陰性検査後に退院します. 疫学的調査と密接な接触管理:感染源を特定し、接触追跡などの標的制御対策を実施するために、症例、クラスター、および接触に対して強力な疫学的調査が実施されています。 家庭内感染調査では、人から人への感染が主に家族で発生。広東省および四川省の1308例のうち、ほとんどのクラスター（78%-85%）は家族で発生し、二次感染率は3〜10%と推定。 密接な接触者検診では、武漢では、1チームあたり最低5人の1800人を超える疫学者のチームが1日に数万人の連絡先を追跡した。深セン市ではうち、2240人中の88人（2.8%）が感染。四川省では、0.9%が感染。広東省では、9939人中479人（4.8%）が感染。 参考文献: ・Report of the WHO-China Joint Mission  on Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) 16-24 February 2020 ・The Epidemiological Characteristics of an Outbreak of 2019 Novel Coronavirus Diseases (COVID-19)...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>最近、相次いで中国での新型コロナウイルス感染症に関して、概要を報告する疫学報告書が発表されています。<span id="more-4345"></span>一つが、WHOと中国政府当局者による総括的報告書。もう一つが、中国CDCからの週報でのアウトブレイクの疫学的特徴をまとめた報告です。共に、今後の本邦での今後を考えるうえで知っておかねばならない重要な情報であり概要を報告します。</p>
<p>2月11日までに中国感染症報告制度で登録された全新型ｺﾛﾅｳｲﾙｽ疾患（COVID-19）患者は72314人で、患者特性、性年齢、死亡率、ｳｲﾙｽの地理的拡大状況、流行曲線などを解析。うち44672人(61.8%)が確定例。16186人（22.4%）が疑い例、10567人（14.6%）が臨床診断例、889人（1.2%）む症状例。感染はたった30日で武漢から中国全土に拡大。</p>
<p>44672人のPCR法陽性で確定された症例の臨床的特徴、結果、検査および放射線学的所見を報告しています。わずか965人（2.2%）が20歳未満であり、この年齢層では死亡は1人（0.1%）しか記録されていません。ほとんどの患者34762人（77.8%）は30〜69歳でした。 死亡者は60歳代以上からが多く、80歳以上の患者の死亡率（*CFR）は14.8%でした。合併症を持つ者の死亡率は高く、心血管疾患10.5%、糖尿病7.3%、慢性呼吸器疾患6.3%、高血圧6.0%、がん5.6%などでした。（下表）</p>
<p>
<table id="wp-table-reloaded-id-81-no-1" class="wp-table-reloaded wp-table-reloaded-id-81">
<thead>
	<tr class="row-1 odd">
		<th class="column-1">﻿年齢層</th><th class="column-2">患者数（比率)</th><th class="column-3">死亡者数（比率）</th><th class="column-4">死亡率（*）</th>
	</tr>
</thead>
<tbody>
	<tr class="row-2 even">
		<td class="column-1">0–9</td><td class="column-2">416 (0.9)</td><td class="column-3">-</td><td class="column-4">　</td>
	</tr>
	<tr class="row-3 odd">
		<td class="column-1">10–19</td><td class="column-2">549 (1.2)</td><td class="column-3">1(0.1)</td><td class="column-4">0.2</td>
	</tr>
	<tr class="row-4 even">
		<td class="column-1">20–29</td><td class="column-2">3,619 (8.1)</td><td class="column-3">7(0.7)</td><td class="column-4">0.2</td>
	</tr>
	<tr class="row-5 odd">
		<td class="column-1">30–39</td><td class="column-2">7,600 (17.0) </td><td class="column-3">18（1.8）</td><td class="column-4">0.2</td>
	</tr>
	<tr class="row-6 even">
		<td class="column-1">40–49</td><td class="column-2">8,571 (19.2) </td><td class="column-3">38（3.7）</td><td class="column-4">0.4</td>
	</tr>
	<tr class="row-7 odd">
		<td class="column-1">50–59</td><td class="column-2">10,008 (22.4)</td><td class="column-3">130（12.7）</td><td class="column-4">1.3</td>
	</tr>
	<tr class="row-8 even">
		<td class="column-1">60–69</td><td class="column-2"> 8,583 (19.2) </td><td class="column-3">309（30.7）</td><td class="column-4">3.6</td>
	</tr>
	<tr class="row-9 odd">
		<td class="column-1">70–79</td><td class="column-2"> 3,918 (8.8) </td><td class="column-3">312（30.5）</td><td class="column-4">8</td>
	</tr>
	<tr class="row-10 even">
		<td class="column-1">≥80</td><td class="column-2">1,408 (3.2)</td><td class="column-3">208（20.3）</td><td class="column-4">14.8</td>
	</tr>
</tbody>
</table>
<br />
*Case fatality rate,%</p>
<p>主な徴候と症状には、発熱、空咳、疲労、息切れ、筋肉痛または関節痛、のどの痛み、頭痛などがあります。吐き気または嘔吐が少数の患者で報告されています（5%）。</p>
<p>患者予後は、ほとんどの人、80.9%は軽症で回復する。13.8%が重症（severe）、6.1%が重篤（critical）でした。重症（severe）は、頻呼吸（30呼吸/分以上）または安静時の酸素飽和度≤93%、またはPaO2 / FIO2 &lt;300 mmHgと定義。重篤（critical）は、人工換気を必要とする呼吸不全、ショック、または集中治療を必要とするその他の臓器不全として定義。</p>
<p>12月から2月上旬までの死亡率の推移は、12月-14.4%、1月上旬-15.6%、中旬-5.7%、下旬-1.9%、2月上旬-0.8%と。時間を追って低下してきています。</p>
<p>患者は、臨床的回復（3日以上の無熱、症状の解消および放射線学的（CT画像所見）改善）および24時間離れた2つのPCR陰性検査後に退院します.</p>
<p>疫学的調査と密接な接触管理:感染源を特定し、接触追跡などの標的制御対策を実施するために、症例、クラスター、および接触に対して強力な疫学的調査が実施されています。</p>
<p>家庭内感染調査では、人から人への感染が主に家族で発生。広東省および四川省の1308例のうち、ほとんどのクラスター（78%-85%）は家族で発生し、二次感染率は3〜10%と推定。</p>
<p>密接な接触者検診では、武漢では、1チームあたり最低5人の1800人を超える疫学者のチームが1日に数万人の連絡先を追跡した。深セン市ではうち、2240人中の88人（2.8%）が感染。四川省では、0.9%が感染。広東省では、9939人中479人（4.8%）が感染。</p>
<p>参考文献:<br />
・Report of the WHO-China Joint Mission  on Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) 16-24 February 2020<br />
・The Epidemiological Characteristics of an Outbreak of 2019 Novel Coronavirus Diseases (COVID-19) — China, 2020 China CDC Weekly</p>
<p style="text-align: right;">高松　勇（たかまつこどもクリニック）</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>COVID-19流行の現状をどう評価するか?（NEWS No.535 p06）</title>
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		<pubDate>Tue, 12 May 2020 06:57:25 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[535号2020年3月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=4349</guid>
		<description><![CDATA[1.イタリアのCOVID-19流行の現状 (表1)に示すように、イタリアでCOVID-19感染者は中国に迫り増え続けている。特に人口の約1/6を占める北西部のロンバルジア州(州都ミラノ)で感染者の約8割を占める。約100万のロンバルジア州ベルガモでは「4600人が感染し、開業医110名が感染、病院にスタッフを集中させたため在宅医療も機能しなくなっている（朝日新聞より）」といった現状である。イタリアの中でも最も医療の進んでいるはずの北部中心に起こっているCOVIDについて考察した。なお、表から、活動性者は症状のある確定者と解釈できる。すなわち不顕性感染者は約20%と推定される。 (表1)イタリアのCOVID-19感染の現状 2.現地からの悲痛な叫び 上記ベルガモ大学のアンドラ・レミッチ教授らは、診療の渦中にあり、以下の様に訴えている。概略を記すと、「医療従事の専門家たちは、2月20日以来、不眠不休で働いており、20%(350名)が感染し、死亡者も出ている。イタリア全土のICUは約5200床である。現在イタリア全土で1028人がICUに収容され、活動性感染者の9-11%に上っている(注;論文の書かれた3月11日現在の数。ICU収容者は3月20にはすでに2655名となっている)。同じように感染者が増加し、活動性感染者の10%が今後の4週間にCOVID関連のARDS（急性呼吸窮迫症候群）でICUに入ると推定すると、ロンバルジア州だけで4000床が必要となる。イタリア全土では今後1週間で集中治療の必要ベッドが2500床、20000名の医師と看護師、5000台の人工呼吸器が必要だろう。集中治療専門医はすでに人工呼吸器を誰に使うべきかを考慮している」である。レミッチ氏はその上で施政者を避難、現状の改善を訴えている。 3. イタリア医療は崩壊しているか? イタリアでのCOVID-19の増加の一因にイタリアの医療の脆弱性を原因とする論調が見られる。確かに（図1）の国民一人あたりの医療費の推移をみると、イタリアではリーマンショック後の減少があり、特に2015年後著しい。 ところが、医師数をみると、OECD統計では2017年の人口10万人当たりドイツで4.3人、イタリア4.0人、フランス3.2人、UK2.8人、USA2.6人、日本2.4人、韓国2.3人である。 (図1)イタリアの医療費 イタリアで不足とされるICUの病床数を見ると先に述べたように、イタリア全土で（人口6000万に対し）5200床、それに対しドイツは25000床、また日本ではICU病床5528床(平成28年度)である。人口当たりのイタリアのICUは日本より多い。 以上からは特別イタリアの医療体制が劣っているとは思えない。ではなぜ7000名に及ぶ多数の死者や確定者の10%という高い致死率になっているのか?　この点について、感染確定のためのPCR検査を初期から導入している韓国と比較して論ずる。 確定者の増加については、複数の初期感染者の特定や隔離などの対応が不十分であったため、医療従事者を含む院内感染の多発やマスギャザリングでの多発となり爆発的拡大の原因となった可能性は十分考えられる 一方韓国では2012年のMERSの経験もあり当初からPCR検査の対象を広げ、感染者の特定と隔離を行った（3月20日現在、検査実施者は30万人を超えた）。そのためか、患者の指数関数的増加を早い時期に食い止め封じ込めつつある;との推定は可能である。 （図2）は欧州各国と韓国の日々の確定患者の推移を示す。 (図2)　韓国と欧州の累積感染者数(3月20日現在) 4.イタリアで死亡例が多い原因の一つは高齢者の罹患が多いためと思われる イタリアは先に述べたように初期の封じ込めに失敗したと推定可能であるが、死亡率が高いのはなぜか?ドイツに比べ、重症者治療にあたるべき人、ものの配置がうまくいっていないのかもしれない。ここでは高齢者の数という観点から死亡数の増加について論じてみた。 （図3）は年齢分布が判明しているイタリアと韓国の感染確定者の年齢分布のグラフを示したものである(3月19日時点)。明らかにイタリアでは確定者35731名中高齢者の割合が高く60歳以上が56%である。また致死率は8.5%と高い。一方韓国では8413名中60歳以上は22%、致死率は1%である。韓国でのPCR検査実施者累積者は約30万人、イタリアは約20万人と、日本に比べはるかに多いが、韓国では特に10-40代までの検査が多く、イタリアは60代以上が多いなど、検査実施の基準が同じではないため、両国の年齢群別の致死率の比較は公平ではない。例えば韓国では、死亡者が少ない点について、感染確定数を押し上げている宗教集団での20-29歳での女性の存在が大きいという当局の評価がある。 (図3)　韓国、イタリアの診断確定者の年齢分布の比較 （棒グラフ上:韓国、下:イタリア） 5.どうするか　高齢者の呼吸窮迫症候群への進展をとめること 以上の結果から、イタリアの高い死亡率を押し上げている原因として高齢者の感染拡大があげられるのではないかと考える。高齢者率の高さや病院通いの多さなど日本と酷似している。日本と異なり、社会活動への積極的参加が感染を助長したといえるのかもしれない。 高齢者のCOVID死亡を押し上げているのは肺炎からより進んだ病態である急性呼吸窮迫症候群に進むためであると推定されている。したがって、高齢感染者や肺炎発症者に対しては早期から治療に入り、できれば急性呼吸窮迫症候群への進展をくいとめることが必要となる。PCRの実施拡大を含め、周囲の感染者を早期に割り出し高齢者との接触を防ぐことは言うまでもなく、高齢感染者に対しては感染早期から医療監視下に置き、個体の過剰な免疫反応で起こる全身反応である急性呼吸窮迫症候群を起こす前の段階での普通の輸液や酸素投与、血圧維持などによる早期の一般的治療が必要と思われる。 6.最後に 我々も日常の感染症を防ぐ手洗いを中心とした手立てを実施しながら、胸痛やひどい咳、しんどさなど、肺炎を心配したらかかりつけ医に相談する、むやみに解熱剤を使わないなどの防護策を実施しながら、根拠のない過度の安心はせずに対応することが求められる。 大手前整肢学園　山本　英彦]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<h6>1.イタリアのCOVID-19流行の現状</h6>
<p>(表1)に示すように、イタリアでCOVID-19感染者は中国に迫り増え続けている。<span id="more-4349"></span>特に人口の約1/6を占める北西部のロンバルジア州(州都ミラノ)で感染者の約8割を占める。約100万のロンバルジア州ベルガモでは「4600人が感染し、開業医110名が感染、病院にスタッフを集中させたため在宅医療も機能しなくなっている（朝日新聞より）」といった現状である。イタリアの中でも最も医療の進んでいるはずの北部中心に起こっているCOVIDについて考察した。なお、表から、活動性者は症状のある確定者と解釈できる。すなわち不顕性感染者は約20%と推定される。</p>
<p style="text-align: center;">(表1)イタリアのCOVID-19感染の現状<br />
<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/535-06-h1.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4350" title="535-06-h1" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/535-06-h1.png" alt="" width="480" height="129" /></a></p>
<h6>2.現地からの悲痛な叫び</h6>
<p>上記ベルガモ大学のアンドラ・レミッチ教授らは、診療の渦中にあり、以下の様に訴えている。概略を記すと、「医療従事の専門家たちは、2月20日以来、不眠不休で働いており、20%(350名)が感染し、死亡者も出ている。イタリア全土のICUは約5200床である。現在イタリア全土で1028人がICUに収容され、活動性感染者の9-11%に上っている(注;論文の書かれた3月11日現在の数。ICU収容者は3月20にはすでに2655名となっている)。同じように感染者が増加し、活動性感染者の10%が今後の4週間にCOVID関連のARDS（急性呼吸窮迫症候群）でICUに入ると推定すると、ロンバルジア州だけで4000床が必要となる。イタリア全土では今後1週間で集中治療の必要ベッドが2500床、20000名の医師と看護師、5000台の人工呼吸器が必要だろう。集中治療専門医はすでに人工呼吸器を誰に使うべきかを考慮している」である。レミッチ氏はその上で施政者を避難、現状の改善を訴えている。</p>
<h6>3.	イタリア医療は崩壊しているか?</h6>
<p>イタリアでのCOVID-19の増加の一因にイタリアの医療の脆弱性を原因とする論調が見られる。確かに（図1）の国民一人あたりの医療費の推移をみると、イタリアではリーマンショック後の減少があり、特に2015年後著しい。</p>
<p>ところが、医師数をみると、OECD統計では2017年の人口10万人当たりドイツで4.3人、イタリア4.0人、フランス3.2人、UK2.8人、USA2.6人、日本2.4人、韓国2.3人である。</p>
<p style="text-align: center;">(図1)イタリアの医療費<br />
<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/535-6-z1.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4353" title="535-6-z1" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/535-6-z1.png" alt="" width="399" height="300" /></a></p>
<p>イタリアで不足とされるICUの病床数を見ると先に述べたように、イタリア全土で（人口6000万に対し）5200床、それに対しドイツは25000床、また日本ではICU病床5528床(平成28年度)である。人口当たりのイタリアのICUは日本より多い。</p>
<p>以上からは特別イタリアの医療体制が劣っているとは思えない。ではなぜ7000名に及ぶ多数の死者や確定者の10%という高い致死率になっているのか?　この点について、感染確定のためのPCR検査を初期から導入している韓国と比較して論ずる。</p>
<p>確定者の増加については、複数の初期感染者の特定や隔離などの対応が不十分であったため、医療従事者を含む院内感染の多発やマスギャザリングでの多発となり爆発的拡大の原因となった可能性は十分考えられる</p>
<p>一方韓国では2012年のMERSの経験もあり当初からPCR検査の対象を広げ、感染者の特定と隔離を行った（3月20日現在、検査実施者は30万人を超えた）。そのためか、患者の指数関数的増加を早い時期に食い止め封じ込めつつある;との推定は可能である。</p>
<p>（図2）は欧州各国と韓国の日々の確定患者の推移を示す。</p>
<p style="text-align: center;">(図2)　韓国と欧州の累積感染者数(3月20日現在)<br />
<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/535-6-z2.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4354" title="535-6-z2" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/535-6-z2.png" alt="" width="610" height="269" /></a></p>
<h6>4.イタリアで死亡例が多い原因の一つは高齢者の罹患が多いためと思われる</h6>
<p>イタリアは先に述べたように初期の封じ込めに失敗したと推定可能であるが、死亡率が高いのはなぜか?ドイツに比べ、重症者治療にあたるべき人、ものの配置がうまくいっていないのかもしれない。ここでは高齢者の数という観点から死亡数の増加について論じてみた。</p>
<p>（図3）は年齢分布が判明しているイタリアと韓国の感染確定者の年齢分布のグラフを示したものである(3月19日時点)。明らかに<strong>イタリアでは確定者35731名中高齢者の割合が高く60歳以上が56%である。また致死率は8.5%と高い。一方韓国では8413名中60歳以上は22%、致死率は1%である。</strong>韓国でのPCR検査実施者累積者は約30万人、イタリアは約20万人と、日本に比べはるかに多いが、韓国では特に10-40代までの検査が多く、イタリアは60代以上が多いなど、検査実施の基準が同じではないため、両国の年齢群別の致死率の比較は公平ではない。例えば韓国では、死亡者が少ない点について、感染確定数を押し上げている宗教集団での20-29歳での女性の存在が大きいという当局の評価がある。</p>
<p style="text-align: center;">(図3)　韓国、イタリアの診断確定者の年齢分布の比較<br />
<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/535-6-z3.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4355" title="535-6-z3" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/535-6-z3.png" alt="" width="480" height="362" /></a>（棒グラフ上:韓国、下:イタリア）</p>
<h6>5.どうするか　高齢者の呼吸窮迫症候群への進展をとめること</h6>
<p>以上の結果から、イタリアの高い死亡率を押し上げている原因として高齢者の感染拡大があげられるのではないかと考える。高齢者率の高さや病院通いの多さなど日本と酷似している。日本と異なり、社会活動への積極的参加が感染を助長したといえるのかもしれない。</p>
<p>高齢者のCOVID死亡を押し上げているのは肺炎からより進んだ病態である急性呼吸窮迫症候群に進むためであると推定されている。したがって、高齢感染者や肺炎発症者に対しては早期から治療に入り、できれば急性呼吸窮迫症候群への進展をくいとめることが必要となる。PCRの実施拡大を含め、周囲の感染者を早期に割り出し高齢者との接触を防ぐことは言うまでもなく、高齢感染者に対しては感染早期から医療監視下に置き、個体の過剰な免疫反応で起こる全身反応である急性呼吸窮迫症候群を起こす前の段階での普通の輸液や酸素投与、血圧維持などによる早期の一般的治療が必要と思われる。</p>
<h6>6.最後に</h6>
<p>我々も日常の感染症を防ぐ手洗いを中心とした手立てを実施しながら、胸痛やひどい咳、しんどさなど、肺炎を心配したらかかりつけ医に相談する、むやみに解熱剤を使わないなどの防護策を実施しながら、根拠のない過度の安心はせずに対応することが求められる。</p>
<p style="text-align: right;">大手前整肢学園　山本　英彦</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>文献紹介　乳がん検診のコクランレビュー（NEWS No.535 p08）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2020/05/news-535-2020-03-p08/</link>
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		<pubDate>Tue, 12 May 2020 06:57:01 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[535号2020年3月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[前号では、文献「bmj.h6080 (前号を参照下さい)」の引用文献であった2014年Swiss Medical Board(スイス医療委員会)から出された「マンモグラフィーによる乳がん検診は推奨しない」との勧告を紹介しました。 「bmj.h6080」には、乳がん検診について「今までのところ、60万人以上が調査されたが、マンモグラフィー検診によって総死亡率が減少したという証拠はないことを、女性たちに伝えられるべきだ」との記述がありました。 この部分の引用文献はコクラン・データベース・システマティック レビューで2013年6月オンライン上に公表された「Screening for breast cancer with mammography :マンモグラフィーによる乳がん検診 (CD001877で検索可能)」で、スイス医療委員会勧告の根拠文献でもありました。 「コクラン」とは、その当時「コクラン共同計画(Cochrane Collaboration)」の略称でしたが、その名称は、英国の医師Archie Cochrane (1909-1988)に由来します。詳細は、2018年の医問研ニュース第517、519号に掲載された林 敬次氏による記事を参照して下さい。 その記事の中で「システマティック レビュー」については「臨床的に意義のあるテーマで、英語論文だけでなく世界中でなされた臨床研究を集めて評価し」「それらを統合して、現状での結論を出し、今後の研究方向も示します」との説明があります。 今回、「60万人以上を対象とした調査とは?」との思いでネット検索してみました。出現したのは、PDF版70ページの文献で、参考文献一覧は20ページにわたっており、「システマティック レビュー」の重みに圧倒されました。「とてもじゃないけど、グーグル翻訳を利用しても私の力では及ばない!」と痛感しましたが、気持ちを立て直して少しだけ紹介します。 調査の背景としては「乳がんに対するマンモグラフィー検診の利点と害について様々な評価が公表されてきており、国家レベルの政策も一様ではない」ことがあり、調査目的として「死亡率と罹患率に対するマンモグラフィー検診の効果を評価すること」とありました。 乳がんの診断を受けたことがない女性を、マンモグラフィー検診群と検診を受けない群とに不作為に分けて(ランダム化して)、乳がん死亡率・全てのがん死亡率・全ての原因による死亡率を調査するランダム化比較試験(RCT)を文献の選択基準としたとありますが、過剰診断や検診の他の害に関する研究についての文献も論説対象になっています。故に、乳がんの検診・治療全体に対してのEBMを目指した取り組みと思われました。 文献検索は、2012年11月22日までのPubMed(パブメド: 医学・生物学関連の学術文献検索サイト )及びWHOのICTRP(国際臨床試験登録プラットフォーム)を利用して行われました。参考文献一覧表に掲載された膨大な文献から、上記の基準に合致する臨床試験が検討され、その結果、北米とヨーロッパで施行され、60万人の女性(39~74歳)を対象とする7件の大規模臨床試験が評価対象とされたと考えました。 対象となった臨床試験については、それぞれ研究方法、参加者の年齢・人数、マンモグラフィーのやり方や検診スケジュール、最終的な調査目的そして研究結果に偏りを及ぼす事項に対する評価などが一覧表で提示されています。その上で、得られたデータの統計分析結果を21項目ごとに図示されており膨大な労力を感じます。 このような調査・研究に基づいて以下のような結果が述べられているのでは?と考えました。 検診に対するひいき目から偏りが生じ、主には死亡原因を差別的に誤分類するため、乳がん死亡率は信頼できる結果ではない(死亡原因を乳がん以外に求めること) 10年後での乳がんを含む全てのがん死亡率に対する検診効果は見出されていない 13年後での全ての原因による死亡率(総死亡率)に対する検診効果も見出されていない 検診は乳がん死亡率を減少させない 検診は過剰診断をもたらす このレビューの筆頭著者はPeter Gotzsche氏でした。先述したニュース第517、519号にも書かれていますが、同氏はHPVワクチンのレビューを不十分なものと、製薬企業の不正を批判したことにより、コクランから除名された方でした。 マンモグラフィー検診について、こんな大きな業績を残されたのにと残念に思うと同時に、コクランの今後を憂います。 (追記)  Gotzsche氏とコクランについては、「薬のチェック　TIP」第80号で、浜 六郎 先生も経緯を詳しく書かれていますので、ご参照ください。 伊集院]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>前号では、文献「bmj.h6080 (前号を参照下さい)」の引用文献であった2014年Swiss Medical Board(スイス医療委員会)から出された「マンモグラフィーによる乳がん検診は推奨しない」との勧告を紹介しました。<span id="more-4357"></span></p>
<p>「bmj.h6080」には、乳がん検診について「今までのところ、60万人以上が調査されたが、マンモグラフィー検診によって総死亡率が減少したという証拠はないことを、女性たちに伝えられるべきだ」との記述がありました。</p>
<p>この部分の引用文献はコクラン・データベース・システマティック レビューで2013年6月オンライン上に公表された「Screening for breast cancer with mammography :マンモグラフィーによる乳がん検診 (CD001877で検索可能)」で、スイス医療委員会勧告の根拠文献でもありました。</p>
<p>「コクラン」とは、その当時「コクラン共同計画(Cochrane Collaboration)」の略称でしたが、その名称は、英国の医師Archie Cochrane (1909-1988)に由来します。詳細は、2018年の医問研ニュース第517、519号に掲載された林 敬次氏による記事を参照して下さい。</p>
<p>その記事の中で「システマティック レビュー」については「臨床的に意義のあるテーマで、英語論文だけでなく世界中でなされた臨床研究を集めて評価し」「それらを統合して、現状での結論を出し、今後の研究方向も示します」との説明があります。</p>
<p>今回、「60万人以上を対象とした調査とは?」との思いでネット検索してみました。出現したのは、PDF版70ページの文献で、参考文献一覧は20ページにわたっており、「システマティック レビュー」の重みに圧倒されました。「とてもじゃないけど、グーグル翻訳を利用しても私の力では及ばない!」と痛感しましたが、気持ちを立て直して少しだけ紹介します。</p>
<p>調査の背景としては「乳がんに対するマンモグラフィー検診の利点と害について様々な評価が公表されてきており、国家レベルの政策も一様ではない」ことがあり、調査目的として「死亡率と罹患率に対するマンモグラフィー検診の効果を評価すること」とありました。</p>
<p>乳がんの診断を受けたことがない女性を、マンモグラフィー検診群と検診を受けない群とに不作為に分けて(ランダム化して)、乳がん死亡率・全てのがん死亡率・全ての原因による死亡率を調査するランダム化比較試験(RCT)を文献の選択基準としたとありますが、過剰診断や検診の他の害に関する研究についての文献も論説対象になっています。故に、乳がんの検診・治療全体に対してのEBMを目指した取り組みと思われました。</p>
<p>文献検索は、2012年11月22日までのPubMed(パブメド: 医学・生物学関連の学術文献検索サイト )及びWHOのICTRP(国際臨床試験登録プラットフォーム)を利用して行われました。参考文献一覧表に掲載された膨大な文献から、上記の基準に合致する臨床試験が検討され、その結果、北米とヨーロッパで施行され、60万人の女性(39~74歳)を対象とする7件の大規模臨床試験が評価対象とされたと考えました。</p>
<p>対象となった臨床試験については、それぞれ研究方法、参加者の年齢・人数、マンモグラフィーのやり方や検診スケジュール、最終的な調査目的そして研究結果に偏りを及ぼす事項に対する評価などが一覧表で提示されています。その上で、得られたデータの統計分析結果を21項目ごとに図示されており膨大な労力を感じます。</p>
<p>このような調査・研究に基づいて以下のような結果が述べられているのでは?と考えました。</p>
<ul>
<li>検診に対するひいき目から偏りが生じ、主には死亡原因を差別的に誤分類するため、乳がん死亡率は信頼できる結果ではない(死亡原因を乳がん以外に求めること)</li>
<li>10年後での乳がんを含む全てのがん死亡率に対する検診効果は見出されていない</li>
<li>13年後での全ての原因による死亡率(総死亡率)に対する検診効果も見出されていない</li>
<li>検診は乳がん死亡率を減少させない</li>
<li>検診は過剰診断をもたらす</li>
</ul>
<p>このレビューの筆頭著者はPeter Gotzsche氏でした。先述したニュース第517、519号にも書かれていますが、同氏はHPVワクチンのレビューを不十分なものと、製薬企業の不正を批判したことにより、コクランから除名された方でした。</p>
<p>マンモグラフィー検診について、こんな大きな業績を残されたのにと残念に思うと同時に、コクランの今後を憂います。</p>
<p>(追記)  Gotzsche氏とコクランについては、「薬のチェック　TIP」第80号で、浜 六郎 先生も経緯を詳しく書かれていますので、ご参照ください。</p>
<p style="text-align: right;">伊集院</p>
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