<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
	>

<channel>
	<title>医療問題研究会 &#187; 543号2020年11月発行</title>
	<atom:link href="http://ebm-jp.com/tag/543%e5%8f%b72020%e5%b9%b411%e6%9c%88%e7%99%ba%e8%a1%8c/feed/" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>http://ebm-jp.com</link>
	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
	<lastBuildDate>Thu, 26 Mar 2026 06:57:20 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
	<sy:updatePeriod>hourly</sy:updatePeriod>
	<sy:updateFrequency>1</sy:updateFrequency>
	<generator>http://wordpress.org/?v=3.0.3</generator>
		<item>
		<title>臨床薬理研・懇話会2020年11月例会報告（NEWS No.543 p02）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2021/01/news-543-2020-11-p02/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2021/01/news-543-2020-11-p02/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 15 Jan 2021 03:52:21 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[543号2020年11月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=4525</guid>
		<description><![CDATA[臨床薬理研・懇話会2020年11月例会報告 シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第62回 COVID-19におけるステロイド剤の有効性安全性 COVID-19のもとで安価なステロイド剤デキサメタゾンが大規模なランダム化臨床試験（RCT : RECOVERY）で有効性が実証された世界初の薬剤となりました。さらにステロイド剤が奏功する患者や投与時期などの問題が残っているようです。その後同じCOVID-19入院患者に対するメチルプレドニゾロン （MP） 投与によるプラセボコントロール試験で、RECOVERYとは「矛盾」した結果の論文が出版され、NEJMジャーナルウオッチ （2020.9.9）が「COVID-19におけるステロイド使用: 議論が続く」のタイトルで紹介しています。今回はこの新規論文を題材にしました。 Jeronimo CMP et al. Clin Infect Dis 2020 Aug 12; [e-pub]. （Metcovid トライアル）. https://doi.org/10.1093/cid/ciaa1177 フリ—オープンアクセス ブラジル、マナウスの3次医療施設におけるRCT で、COVID-19 が臨床的、疫学的、レントゲン像で疑われる18歳以上の入院患者が対象です。患者は1日2回 MP （0.5mg/kg）またはプラセボ （生理食塩液） のいずれかを5日間静脈注射で投与されるよう、1対1の比率でランダムに割り付けられました。主要アウトカムは28日間の死亡割合です。治療の遅れを避けるために割り付けを急ぎ、その後判明した臨床検査結果にかかわらず、すべての患者について ITT 解析を行っています。 2020年4月18日から6月16日までに647例の患者がスクリーンされました。416例がランダム化割り付けされ、393例がITT解析の対象となりました。194例が MP に、199例がプラセボに割り付けられていました。SARS-CoV-2 感染は81.3% で、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応（RT-PCR）により確認されました。 結果は主要アウトカムの28日間の死亡割合が2群で変わりませんでした。サブグループ解析では、MP群において60歳以上の患者が28日間の死亡の割合が低い結果でした。MP 群の患者がインシュリン療法をより必要な傾向にありました。また7日後までの呼吸器分泌物におけるウイルス消失は2群で差がありませんでした。 このように、主要アウトカムではCOVID-19 の入院患者において 、MP 静脈注射の短期コースが患者母集団における生存の割合を改善するエビデンスがみられませんでした。しかし、サブグループ解析は...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>臨床薬理研・懇話会2020年11月例会報告<br />
シリーズ「臨床薬理論文を批判的に読む」第62回<br />
COVID-19におけるステロイド剤の有効性安全性</strong><span id="more-4525"></span></p>
<p>COVID-19のもとで安価なステロイド剤デキサメタゾンが大規模なランダム化臨床試験（RCT : RECOVERY）で有効性が実証された世界初の薬剤となりました。さらにステロイド剤が奏功する患者や投与時期などの問題が残っているようです。その後同じCOVID-19入院患者に対するメチルプレドニゾロン （MP） 投与によるプラセボコントロール試験で、RECOVERYとは「矛盾」した結果の論文が出版され、NEJMジャーナルウオッチ （2020.9.9）が「COVID-19におけるステロイド使用: 議論が続く」のタイトルで紹介しています。今回はこの新規論文を題材にしました。</p>
<p>Jeronimo CMP et al. Clin Infect Dis 2020 Aug 12; [e-pub]. （Metcovid トライアル）.<br />
<a href="https://doi.org/10.1093/cid/ciaa1177 ">https://doi.org/10.1093/cid/ciaa1177 </a>フリ—オープンアクセス</p>
<p>ブラジル、マナウスの3次医療施設におけるRCT で、COVID-19 が臨床的、疫学的、レントゲン像で疑われる18歳以上の入院患者が対象です。患者は1日2回 MP （0.5mg/kg）またはプラセボ （生理食塩液） のいずれかを5日間静脈注射で投与されるよう、1対1の比率でランダムに割り付けられました。主要アウトカムは28日間の死亡割合です。治療の遅れを避けるために割り付けを急ぎ、その後判明した臨床検査結果にかかわらず、すべての患者について ITT 解析を行っています。</p>
<p>2020年4月18日から6月16日までに647例の患者がスクリーンされました。416例がランダム化割り付けされ、393例がITT解析の対象となりました。194例が MP に、199例がプラセボに割り付けられていました。SARS-CoV-2 感染は81.3% で、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応（RT-PCR）により確認されました。</p>
<p>結果は主要アウトカムの28日間の死亡割合が2群で変わりませんでした。サブグループ解析では、MP群において60歳以上の患者が28日間の死亡の割合が低い結果でした。MP 群の患者がインシュリン療法をより必要な傾向にありました。また7日後までの呼吸器分泌物におけるウイルス消失は2群で差がありませんでした。</p>
<p>このように、主要アウトカムではCOVID-19 の入院患者において 、MP 静脈注射の短期コースが患者母集団における生存の割合を改善するエビデンスがみられませんでした。しかし、サブグループ解析は MP を投与された60歳以上の高齢患者における死亡の割合を低くすることを示していました。またこれらの患者は高いCRP 値が示すように、全身の炎症状態が顕著でした。著者たちはこのことが以前市中肺炎のトライアルで観察されたように、このグループでステロイドに対する反応が良好なことを説明するかもしれないとしています。著者たちは、RECOVERYが固定用量であるのに対し、 Metcovidは体重依存用量 （0.5mg/kg ） であること、デキサメタゾンの生物学的半減期が36-54時間であるに対し、MPは24-36時間で半減期が短く、コルチコステロイドのバイオアベイラビリティはデキサメタゾンが高いこと、RECOVERYは1日1回10日間投与であるのに対し、Metcovidは1日2回5日間投与で投与期間が短いこと、1日当たりのコルチコステロイド総量ではMetcovidが多いこと、などからRECOVERYとMetcovidとの結果の違いは説明可能かもしれないとしています。そして、Metcovidの60歳未満の患者では炎症が少なく、それゆえ重症の患者ではMPの害が現れやすかったと考えられ、これはRECOVERYにおいて酸素補給を受けていない患者でデキサメタゾンを用いた時に死亡の割合が増加することに対応した所見であるとしています。</p>
<p>なお、JAMA誌の論説（JAMA 2020; 324（13）: 1292-5 「COVID-19 急性呼吸促拍症候群 （acute respiratory distress syndrome: ARDS） におけるコルチコステロイド　パンデミックの真っただ中でのエビデンスと希望」は、現状についてCOVID-19 の重篤患者 （critically ill patients） でステロイドに便益があるのは確かだとしても、個々の患者がステロイドを処方されるべき正確な閾値はまだ不確かであるとしています。また比較的重症度が低く （milder acute illness） せん妄や2次感染の害作用のリスクを増加させる併存症のある患者が、コルチコステロイドから害を上回る便益を得られるかは、まだ解決されていないのでないかとしています。</p>
<p>当日の例会には薬のチェックの浜六郎さんがズーム参加され、Metcovidの結果はRECOVERYと矛盾するものではないことなど、詳しい解説をいただきました。以下に概要を記載します。これらの前半については、すでに薬のチェック No.91 （2020年9月）　COVID-19情報デキサメタゾン「ステロイド剤デキサメタゾンが重症者に効果？ “補充用量”で副腎不全例に効果、軽症例には有害」（薬のチェック編集委員会） に掲載済みです。ウエブサイトでもフリ—オープンアクセスで読めます。No91-f06.pdf （npojip.org）　（p114）。後半については次号の COVID-19情報に「ステロイド補充療法:重症例への救命効果は新規試験結果では覆らない」（仮題） として掲載予定で、期待したいと思います。</p>
<p>ステロイド剤、“補充用量”で副腎不全例に効果、軽症例には有害</p>
<p>従来、敗血症性ショックの患者、特に副腎不全に陥っている患者に対して、不足しているステロイドを 短時間作用型ステロイド（ヒドロコルチゾン）で補充する療法は確立した療法で、それとおおむね合致する結果。COVID-19 の軽症例や、ある程度重症でも副腎不全のない例では、不足分以上の大量のステロイド補充療法は害があり、誤解のないよう注意。感染初期は体の免疫力 （防御機能） を総動員してウイルスを減らすことに集中が必要。その時に免疫反応、炎症反応をステロイド剤で抑制するとウイルスが減らなくなる。RECOVERY試験の人工呼吸器群の多くは副腎不全例であろうと推察される。</p>
<p>ステロイド補充療法: 重症例への延命効果は新規試験 （Metcovid） 結果では覆らない</p>
<p>Metcovid試験のデータにRECOVERY試験の結果を加えて総合解析すると、両試験の死亡減少　効果には異質性がない。Metcovid試験 （重症例321人が対象）は、RECOVERY試験 （重症例4890人が対象）に比べて、対象者数が10分の1にも満たない小規模の試験であったために、有意な結果が得られなかったということで両者は矛盾しない。なお、Metcovid試験では補充用量の約2倍が用いられている。COVID-19重症例にステロイド剤を用いたRCT のシステマティックレビュー （WHO REACT working group. JAMA 2020; 324（13）: 1330-41） によれば2倍の高用量では効果が減弱し、RECOVERY試験で用いられた「補充用量」が適当である。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡章雄</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2021/01/news-543-2020-11-p02/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>［速報］新型コロナ禍の中、感染症流行に異変　自然現象？社会実験？（国立感染研発生動向調査より　NEWS No.543 p04）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2021/01/news-543-2020-11-p04/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2021/01/news-543-2020-11-p04/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 15 Jan 2021 03:52:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[543号2020年11月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=4527</guid>
		<description><![CDATA[年当初より新型コロナ感染症（Covid-19）の拡大により、生活は大きな影響を受けている。その中で、例年みられている感染症の報告が激変。 例年は実線で、本年はで示す。 Covid-19が指定感染症になった2月ごろより咽頭結膜熱（プール熱）は減少し、夏季を通して流行していない。その他。代表的な夏風邪の流行も軒並み減少している。 ほぼ通年でみられる感染症も2月以降、例年のような流行は見られない。 10月からの定期接種化を前に消失、必要性は？ 学級閉鎖時期でも全国の発症は100人台。 突発性発疹を除き、すべてが例年の平均以下。 コロナへの対応で、ウイルス（病原微生物）の感染経路が変化か？更なる検証が必要。 入江診療所　入江]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>年当初より新型コロナ感染症（Covid-19）の拡大により、生活は大きな影響を受けている。<span id="more-4527"></span>その中で、例年みられている感染症の報告が激変。</p>
<p>例年は実線で、本年は<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-00.png"><img class="alignnone size-full wp-image-4528" title="543-4-00" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-00.png" alt="" width="53" height="20" /></a>で示す。</p>
<p>Covid-19が指定感染症になった2月ごろより咽頭結膜熱（プール熱）は減少し、夏季を通して流行していない。その他。代表的な夏風邪の流行も軒並み減少している。</p>
<p style="text-align: center;"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-01.png"></a><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-01.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4529" title="543-4-01" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-01.png" alt="" width="442" height="229" /></a><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-02.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4530" title="543-4-02" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-02.png" alt="" width="442" height="234" /></a><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-03.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4531" title="543-4-03" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-03.png" alt="" width="440" height="241" /></a></p>
<p style="text-align: center;">
<p>ほぼ通年でみられる感染症も2月以降、例年のような流行は見られない。</p>
<p style="text-align: center;"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-05.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4533" title="543-4-05" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-05.png" alt="" width="437" height="225" /></a><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-06.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4534" title="543-4-06" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-06.png" alt="" width="448" height="252" /></a></p>
<p>10月からの定期接種化を前に消失、必要性は？</p>
<p style="text-align: center;"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-07.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4535" title="543-4-07" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-07.png" alt="" width="481" height="272" /></a></p>
<p>学級閉鎖時期でも全国の発症は100人台。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-08.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4536" title="543-4-08" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-08.png" alt="" width="483" height="251" /></a></p>
<p>突発性発疹を除き、すべてが例年の平均以下。</p>
<p style="text-align: center;"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-09.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4537" title="543-4-09" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-4-09.png" alt="" width="545" height="221" /></a></p>
<p>コロナへの対応で、ウイルス（病原微生物）の感染経路が変化か？更なる検証が必要。</p>
<p style="text-align: right;">入江診療所　入江</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2021/01/news-543-2020-11-p04/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>新型コロナ対策の民間企業利益優先と家族内などの感染増加を拡大する政策は、即時中止を（NEWS No.543 p01）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2020/12/news-543-2020-11-p01/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2020/12/news-543-2020-11-p01/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 18 Dec 2020 05:42:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[543号2020年11月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=4523</guid>
		<description><![CDATA[新型コロナに対する、保健所など医療機関の対応が大幅改悪 これまでは、「しんどいな（コロナではないか）と思ったら」保健所に相談することになっていました。保健所は、検査をしたり、病院・診療所などを紹介したり、結果によっては入院や自宅療養の指導などをして、第一線の対応をしていました。 しかし、これからは「しんどいなと思ったら、かかりつけ医に電話してな！」「かかりつけ医がいない時は保健所に相談やで！」（大阪府のビラ）に変わったのです。 相談された診療所や病院の多くはコロナの診療体制ができていませんので、単に断るか、保健所に相談したり、検査を受けられる医療機関をさがし、そこを紹介し、患者自身でそのような医療機関をさがしまわったりしなければならなくなりました。 検査は精度の悪い「抗原検査」が多くなり、費用の大部分は健康保険負担に また、コロナの診察をできる体制ができたとしても、その検査はPCRではなく簡便な（インフルエンザ検査のような）抗原検査をするように誘導されています。現在でも、PCR検査でさえ、大部分は民間医療機関での実施になっていますが、抗原検査は100%民間検査会社がしますし、これによりインフルエンザ検査のように膨大な検査キットが売れ、民間検査会社は多額の利益を得るわけです。 それでも、しっかり検査ができるのならよいのですが、抗原検査は陽性患者の半分が陰性にされるなど信用できません。詳細は、今号の高松論文をお読みください。 さらに、これらの検査費用のうち、診察・検査費用の7割とか8割以上が保険財政から支払われます。「公費」としてはこれまでの検査全額から、保険の患者負担分の2-3割のみを負担の負担に減ることになります。患者も医師の診察費用などの2-3割は負担になります。 感染性のある軽症患者への公的支援が後退 もう一つの変更は、新型コロナ感染患者が出た場合の対応です。これは10月9日閣議決定、24日に施行されたものです。これまでは、PCR陽性 なら「無症状者らにも入院勧告ができる」となっていたものが、今後は「65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人らを入院対象とする」と大幅に入院対象者が減ります。医療機関の「負担」を減らすとの名分のもとですが、これにより、自治体などがコロナ感染のために用意していた病院やホテルなどの隔離場所の確保をしなくても良くなります。 逆に、政府・自治体はそれらへの人的、財政的出費を減らすことができるわけです。感染者らは自らを「隔離」する場所をさがさなくてはならなくなります。感染者は「自宅療養」により家族に移し、さらに家族から多くの人にうつす可能性が高まります。今でさえ、東京では感染源の42%を家族感染が占めており、最も減らさなければならないのが家庭内感染です。菅内閣の政策はこれを増加させるものであり、感染拡大抑制の主要な手段を放棄したことになります。 もう一つの改悪があります。これまでは、検査を受けた人全員の届け出が必要でしたが、今後は検査時点で入院が必要な人と感染が確認された人だけ届けるようになりました。これにより、検査の陽性率など疫学的データもいい加減になりました。 GoToキャンペーンの資金を感染対策に 他方では、菅内閣は、現在のコロナ感染の激増の原因と考えられるGoToキャンペーンには多額の資金をつぎ込みました。強い批判にもかかわらず、旅行大企業が儲かるこの政策には変更の姿勢を見せず、やっと札幌と大阪市への旅行を一時中止するというものです。 大企業が儲かる政策には莫大な予算を投入するが、大企業が儲からない出費は極力切り詰める。これが安倍政権を受け継いでより一層鮮明化した菅政権の新自由主義的政策の具体例です。その結果、多くの人が感染し、命や健康、生活を奪われるのです。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<h6>新型コロナに対する、保健所など医療機関の対応が大幅改悪</h6>
<p>これまでは、「しんどいな（コロナではないか）と思ったら」保健所に相談することになっていました。保健所は、検査をしたり、病院・診療所などを紹介したり、結果によっては入院や自宅療養の指導などをして、第一線の対応をしていました。<span id="more-4523"></span></p>
<p>しかし、これからは「しんどいなと思ったら、かかりつけ医に電話してな！」「かかりつけ医がいない時は保健所に相談やで！」（大阪府のビラ）に変わったのです。</p>
<p>相談された診療所や病院の多くはコロナの診療体制ができていませんので、単に断るか、保健所に相談したり、検査を受けられる医療機関をさがし、そこを紹介し、患者自身でそのような医療機関をさがしまわったりしなければならなくなりました。</p>
<h6>検査は精度の悪い「抗原検査」が多くなり、費用の大部分は健康保険負担に</h6>
<p>また、コロナの診察をできる体制ができたとしても、その検査はPCRではなく簡便な（インフルエンザ検査のような）抗原検査をするように誘導されています。現在でも、PCR検査でさえ、大部分は民間医療機関での実施になっていますが、抗原検査は100%民間検査会社がしますし、これによりインフルエンザ検査のように膨大な検査キットが売れ、民間検査会社は多額の利益を得るわけです。</p>
<p>それでも、しっかり検査ができるのならよいのですが、抗原検査は陽性患者の半分が陰性にされるなど信用できません。詳細は、今号の高松論文をお読みください。</p>
<p>さらに、これらの検査費用のうち、診察・検査費用の7割とか8割以上が保険財政から支払われます。「公費」としてはこれまでの検査全額から、保険の患者負担分の2-3割のみを負担の負担に減ることになります。患者も医師の診察費用などの2-3割は負担になります。</p>
<h6>感染性のある軽症患者への公的支援が後退</h6>
<p>もう一つの変更は、新型コロナ感染患者が出た場合の対応です。これは10月9日閣議決定、24日に施行されたものです。これまでは、PCR陽性</p>
<p>なら「無症状者らにも入院勧告ができる」となっていたものが、今後は「65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人らを入院対象とする」と大幅に入院対象者が減ります。医療機関の「負担」を減らすとの名分のもとですが、これにより、自治体などがコロナ感染のために用意していた病院やホテルなどの隔離場所の確保をしなくても良くなります。</p>
<p>逆に、政府・自治体はそれらへの人的、財政的出費を減らすことができるわけです。感染者らは自らを「隔離」する場所をさがさなくてはならなくなります。感染者は「自宅療養」により家族に移し、さらに家族から多くの人にうつす可能性が高まります。今でさえ、東京では感染源の42%を家族感染が占めており、最も減らさなければならないのが家庭内感染です。菅内閣の政策はこれを増加させるものであり、感染拡大抑制の主要な手段を放棄したことになります。</p>
<p>もう一つの改悪があります。これまでは、検査を受けた人全員の届け出が必要でしたが、今後は検査時点で入院が必要な人と感染が確認された人だけ届けるようになりました。これにより、検査の陽性率など疫学的データもいい加減になりました。</p>
<h6>GoToキャンペーンの資金を感染対策に</h6>
<p>他方では、菅内閣は、現在のコロナ感染の激増の原因と考えられるGoToキャンペーンには多額の資金をつぎ込みました。強い批判にもかかわらず、旅行大企業が儲かるこの政策には変更の姿勢を見せず、やっと札幌と大阪市への旅行を一時中止するというものです。</p>
<p>大企業が儲かる政策には莫大な予算を投入するが、大企業が儲からない出費は極力切り詰める。これが安倍政権を受け継いでより一層鮮明化した菅政権の新自由主義的政策の具体例です。その結果、多くの人が感染し、命や健康、生活を奪われるのです。</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2020/12/news-543-2020-11-p01/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>PCR検査を新型コロナ診断の主検査と位置づけ迅速で大幅な拡大を求めよう。本邦の抗原定性検査は使用すべきでない。抗原定性検査単独「陰性確定診断」指針は撤回するべき。（NEWS No.543 p05）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2020/12/news-543-2020-11-p05/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2020/12/news-543-2020-11-p05/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 18 Dec 2020 05:42:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[543号2020年11月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=4539</guid>
		<description><![CDATA[厚労省はインフルエンザ流行期を前に、発熱外来診療体制確保と称して、全国の開業医で「診療･検査医療機関」登録を進めており、1日54万件のコロナ検査、そのうち大半の34万件は抗原定性検査で実施する体制を整備しています1）。この10月から全国の診療所・かかりつけ医で新型コロナウイルス感染症（以下コロナと略）の診断に、抗原定性検査キットが導入されてきています。具体的には、抗原定性検査は、「PCR 検査とともに有症状者の確定診断として用いることができる。症状発症から 2~9 日目の症例では陰性の確定診断として用いることができる」としています2）。 発熱や咳など症状があってコロナが疑わしい患者さんが受診した場合（症状が出て2~9日の間）に、この抗原定性検査を実施し、「陰性ならコロナ感染症ではない」と言い切ってよいとする診断指針です。「コロナでない」と言われた患者さんはどうするでしょうか？　当然、良かったと胸をなでおろし仕事に復帰することでしょう。介護職場、医療職場、保育所や幼稚園に出勤される方も出てきます。しかし、実際には抗原定性検査の信ぴょう性=検出可能とされるものを検出できる能力は、「半分程度の確かさ」=「半分は陰性となって見落とす」の可能性が大きいのです。実際に、診断されずに出勤し知らないうちに他人にコロナを広めている可能性がありえるのです。 この様な知らないうちに他人に新型コロナウイルスを広めていた有名な例が「ホワイトハウスの集団感染」と言われています3）。ホワイトハウスはコロナの診断に、PCR法とは異なり精度の低い迅速検査を使用していました。当初メ-カ-は「偽陰性率は5%（感染者を間違って陰性と判断する確率）」と言っていましたが、実際の使用では偽陰性率が25%程度存在する精度の低いものでした4）。偽陰性が1人でもいれば建物内で働く全員に壊滅的な影響がもたらされる状況であったと考えられています。 さて、わが国で今回用いられることになった抗原定性検査について考えてみます。検査キットは2種類あります。A）エスプライン SARS-CoV-2（富士レビオ株式会社）、B）クイックナビ-COVID19 Ag（大塚/デンカ）ですが、いずれも鼻咽頭ぬぐい液を使用します。各々添付文書で確認するとPCR検査との一致率ですが、A）エスプラインでは、国内臨床検体（診察場面での採取検体の様だ）では37%（10/27例）、行政検査検体（PCR検査で用いた資料液を使用）では66.7%（16/24例）。B）クイックナビでは、国内臨床検体では陽性一致率が報告なし（すなわち、PCR陽性になったコロナ患者さんでの検査ができていなかったということ）。行政検査検体53.4%（55/103例）。いずれも検査成績を得た臨床試験の全体のデータが未発表であり、どこまで信頼できるのかは不明です。メーカー発表と使用時の成績が異なることは茶飯事で、生データでの確認ができる様に公開が必要です。 さらに、厚労省は、「キットの活用に関するガイドライン」で、5月13日には5）、「除外診断には適さないため、陰性の場合には、確定診断のため、医師の判断において PCR 検査を行う必要がある。」と陰性の確定診断はできないとの立場でした。それが、6月16日に改訂し「症状発症から 2~9 日目の症例では陰性の確定診断として用いることができる」ことを可能にしました6）。 この際の厚労省が示した成績は3施設でわずか24例だけでした。この患者数でこの検査法の診断の正確性が証明されたということは無理があります。また、PCR法との一致率が79%（19/24例）でした。この際の対象患者はコロナ入院患者です。かかりつけ医の現場は、コロナ患者さんが多数受診することは少なく、コロナ以外の多くの患者さんが受診する場面です。一般的に、「疾患の有病率が高い集団で開発されたテストは、疾患の有病率が低い集団に適用すると、通常、感度と特異性が低くなる」と言われています。したがって、コロナ入院患者さんで得た成績は、一般患者さんが多く受診しコロナ患者さんの受診が少ない場面では、コロナを診断できる検証力が低く検査の正確性が劣るのは当然です。 世界の常識は、診断の「ゴールドスタンダード（最も確かとされる判定基準）」はPCR法のままです。したがって、抗原検査の陰性試験結果は、あくまで「推定の陰性結果」ですから、抗原検査の結果が臨床症状やコロナ患者からの暴露歴、地域の有病率などの経過と矛盾する場合には抗原検査での「偽陰性」を疑い、PCRで確認する必要があります7）8）9）。必要時にすぐにPCR検査が迅速にできるバックアップ体制の確立が重要です。その条件が無い中での、「抗原定性検査単独での陰性確定診断」という機械的な解釈での検査の多用は、コロナ患者さんを見落とす可能性が大きく知らない間に多くの人に感染を広げてしまう危険性があり問題です。 厚労省は検査キットの承認審査時に「i）製造販売後に実地臨床での臨床性能の検証を求める承認条件を付すこと、ii）添付文書で偽陰性の可能性等を情報提供すること、iii）本品陰性例に対しては引き続き PCR検査等の実施が検討されることを前提」としています10）。厚労省の抗原定性検査単独で「陰性確定診断」進める指針は撤回するべきです。 PCR検査はコロナ確定診断のゴールドスタンダードです。診断のための検査の主流です。そのPCR検査体制の貧弱さは大きな問題です。私が診療している大阪市内では、人口約270万人にPCR検査が可能な「地域外来・検査センター」は4か所しかありません。一部地域では週に3日しか稼働していません。大阪府全体で、人口約880万人に対して36か所です。東京都が人口1万に1か所設置しているのに対して、大阪市は約1/70、大阪府は1/25と極めて少ない状況です。PCR検査は、臨床現場で患者さんの診断に使われますが、同時に介護施設、医療職場、学校などでのスクリーニング、公衆衛生的に地域の感染監視（サーベイランス）としても必要であり、早急に大幅な拡大が必要です。 最後に、抗原定性検査の意味をもう一度整理したいと思います。 以下の表は抗原定性検査エスプラインに関する厚労省での承認申請時の審査データです。国内臨床検体を用いた試験ではPCR検査（上段）とエスプライン検査結果（左側）です11）。枠内は患者人数です。 まずこの試験対象者は72中PCR陽性=感染者が27人、すなわち感染者が37.5%もいる有病率の高い集団です。 *「PCR検査で陽性となった患者さん27人」に対してエスプライン検査で陽性者は10人でした。エスプライン検査で診断できた患者さんは10人/27人=37.1%しかありませんでした。抗原定性検査はコロナ感染者を約1/3しか診断できていないのです。逆に言えば、この抗原定性検査では感染者の約2/3を陰性と判定してしまう「偽陰性」で見落としてしまうのです。ウイルス暴露が多く感染者発生が高い環境で見落とせば感染を広げてしまいます。これでは抗原定性検査をする意味がありません。 **一方で、「PCR検査陰性45人」に対して、抗原定性検査で陽性者が1人でした。1人/45人=2.2%はPCR検査で陰性者=コロナ感染者でない人を感染者と間違って判定してしまうのです。これを「偽陽性」と言います。1000人検査で陰性者中22人、1万人検査陰性で220人で間違うのです。コロナ患者さんが少ない環境ではとりわけ「偽陽性」が生じやすいので注意が必要です。この冬のインフルエンザ時の発熱では、コロナが流行していない地域では、「偽陽性」が多数生じる可能性があります。実際に、最近のニュースで全国で61施設、125件が報告されていますので注意が必要です。 一方で、米国で使用されている抗原迅速検査では、RT-PCRと比較して84.0%から97.6%の感度、100%の特異性を報告しており、偽陽性の結果はありそうもないといわれています7）。米国の抗原定性検査は感染暴露が高い環境でのスクリーニングに用いられています。陰性時にはPCR検査でのバックアップが必要ですが、集団発生が考えられる施設集団で迅速な隔離が重要な時、症状がありコロナ患者と濃厚な接触がある方の診断で活用が期待されるとされています9）。 他方本邦の抗原定性検査では「感染者を2/3見落とし、感染の無い人を2%誤って感染者と判定してしまう」実態です。本邦の抗原定性検査は、残念ながら使用するに値しないと言わざるを得ません。診断の主流にはPCR検査を位置付けるべきでありPCR検査の迅速で大幅な拡大が求められます。 参考文献: 1）.新型コロナウイルス感染症対策本部（第46回）20201116 2）.新型コロナウイルス感染症（Covid-19）病原体検査の指針（第 2 版） 3）.Rapid covid tests can work—if you avoid making the White House’s mistakes.2020.10.12　MIT Technology Review...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>厚労省はインフルエンザ流行期を前に、発熱外来診療体制確保と称して、全国の開業医で「診療･検査医療機関」登録を進めており、1日54万件のコロナ検査、そのうち大半の34万件は抗原定性検査で実施する体制を整備しています<strong>1）</strong>。<span id="more-4539"></span>この10月から全国の診療所・かかりつけ医で新型コロナウイルス感染症（以下コロナと略）の診断に、抗原定性検査キットが導入されてきています。具体的には、抗原定性検査は、「PCR 検査とともに有症状者の確定診断として用いることができる。症状発症から 2~9 日目の症例では陰性の確定診断として用いることができる」としています<strong>2）</strong>。</p>
<p>発熱や咳など症状があってコロナが疑わしい患者さんが受診した場合（症状が出て2~9日の間）に、この抗原定性検査を実施し、「陰性ならコロナ感染症ではない」と言い切ってよいとする診断指針です。「コロナでない」と言われた患者さんはどうするでしょうか？　当然、良かったと胸をなでおろし仕事に復帰することでしょう。介護職場、医療職場、保育所や幼稚園に出勤される方も出てきます。しかし、実際には抗原定性検査の信ぴょう性=検出可能とされるものを検出できる能力は、「半分程度の確かさ」=「半分は陰性となって見落とす」の可能性が大きいのです。実際に、診断されずに出勤し知らないうちに他人にコロナを広めている可能性がありえるのです。</p>
<p>この様な知らないうちに他人に新型コロナウイルスを広めていた有名な例が「ホワイトハウスの集団感染」と言われています<strong>3）</strong>。ホワイトハウスはコロナの診断に、PCR法とは異なり精度の低い迅速検査を使用していました。当初メ-カ-は「偽陰性率は5%（感染者を間違って陰性と判断する確率）」と言っていましたが、実際の使用では偽陰性率が25%程度存在する精度の低いものでした<strong>4）</strong>。偽陰性が1人でもいれば建物内で働く全員に壊滅的な影響がもたらされる状況であったと考えられています。</p>
<p>さて、わが国で今回用いられることになった抗原定性検査について考えてみます。検査キットは2種類あります。A）エスプライン SARS-CoV-2（富士レビオ株式会社）、B）クイックナビ-COVID19 Ag（大塚/デンカ）ですが、いずれも鼻咽頭ぬぐい液を使用します。各々添付文書で確認するとPCR検査との一致率ですが、A）エスプラインでは、国内臨床検体（診察場面での採取検体の様だ）では37%（10/27例）、行政検査検体（PCR検査で用いた資料液を使用）では66.7%（16/24例）。B）クイックナビでは、国内臨床検体では陽性一致率が報告なし（すなわち、PCR陽性になったコロナ患者さんでの検査ができていなかったということ）。行政検査検体53.4%（55/103例）。いずれも検査成績を得た臨床試験の全体のデータが未発表であり、どこまで信頼できるのかは不明です。メーカー発表と使用時の成績が異なることは茶飯事で、生データでの確認ができる様に公開が必要です。</p>
<p>さらに、厚労省は、「キットの活用に関するガイドライン」で、5月13日には<strong>5）</strong>、「除外診断には適さないため、<strong>陰性の場合には、確定診断のため、医師の判断において PCR 検査を行う必要がある。</strong>」と陰性の確定診断はできないとの立場でした。それが、6月16日に改訂し「<strong>症状発症から 2~9 日目の症例では陰性の確定診断として用いることができる</strong>」ことを可能にしました<strong>6）</strong>。</p>
<p>この際の厚労省が示した成績は3施設でわずか24例だけでした。この患者数でこの検査法の診断の正確性が証明されたということは無理があります。また、PCR法との一致率が79%（19/24例）でした。この際の対象患者はコロナ入院患者です。かかりつけ医の現場は、コロナ患者さんが多数受診することは少なく、コロナ以外の多くの患者さんが受診する場面です。一般的に、「疾患の有病率が高い集団で開発されたテストは、疾患の有病率が低い集団に適用すると、通常、感度と特異性が低くなる」と言われています。したがって、コロナ入院患者さんで得た成績は、一般患者さんが多く受診しコロナ患者さんの受診が少ない場面では、コロナを診断できる検証力が低く検査の正確性が劣るのは当然です。</p>
<p>世界の常識は、診断の「ゴールドスタンダード（最も確かとされる判定基準）」はPCR法のままです。したがって、抗原検査の陰性試験結果は、あくまで「推定の陰性結果」ですから、抗原検査の結果が臨床症状やコロナ患者からの暴露歴、地域の有病率などの経過と矛盾する場合には抗原検査での「偽陰性」を疑い、PCRで確認する必要がありま<strong>す7）8）9）</strong>。必要時にすぐにPCR検査が迅速にできるバックアップ体制の確立が重要です。その条件が無い中での、「抗原定性検査単独での陰性確定診断」という機械的な解釈での検査の多用は、コロナ患者さんを見落とす可能性が大きく知らない間に多くの人に感染を広げてしまう危険性があり問題です。</p>
<p>厚労省は検査キットの承認審査時に「i）製造販売後に実地臨床での臨床性能の検証を求める承認条件を付すこと、ii）添付文書で偽陰性の可能性等を情報提供すること、iii）本品陰性例に対しては引き続き PCR検査等の実施が検討されることを前提」としています<strong>10）</strong>。厚労省の抗原定性検査単独で「陰性確定診断」進める指針は撤回するべきです。</p>
<p>PCR検査はコロナ確定診断のゴールドスタンダードです。診断のための検査の主流です。そのPCR検査体制の貧弱さは大きな問題です。私が診療している大阪市内では、人口約270万人にPCR検査が可能な「地域外来・検査センター」は4か所しかありません。一部地域では週に3日しか稼働していません。大阪府全体で、人口約880万人に対して36か所です。東京都が人口1万に1か所設置しているのに対して、<strong>大阪市は約1/70、大阪府は1/25と極めて少ない状況</strong>です。PCR検査は、臨床現場で患者さんの診断に使われますが、同時に介護施設、医療職場、学校などでのスクリーニング、公衆衛生的に地域の感染監視（サーベイランス）としても必要であり、早急に大幅な拡大が必要です。</p>
<p>最後に、抗原定性検査の意味をもう一度整理したいと思います。</p>
<p>以下の表は抗原定性検査エスプラインに関する厚労省での承認申請時の審査データです。国内臨床検体を用いた試験ではPCR検査（上段）とエスプライン検査結果（左側）です<strong>11）</strong>。枠内は患者人数です。</p>
<p style="text-align: center;"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-6.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4540" title="543-6" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/543-6.png" alt="" width="420" height="278" /></a></p>
<p>まずこの試験対象者は72中PCR陽性=感染者が27人、すなわち<strong>感染者が37.5%もいる有病率の高い集団</strong>です。</p>
<p>*「PCR検査で陽性となった患者さん27人」に対してエスプライン検査で陽性者は10人でした。エスプライン検査で診断できた患者さんは10人/27人=37.1%しかありませんでした。抗原定性検査はコロナ感染者を約1/3しか診断できていないのです。逆に言えば、この抗原定性検査では感染者の約2/3を陰性と判定してしまう「偽陰性」で見落としてしまうのです。ウイルス暴露が多く感染者発生が高い環境で見落とせば感染を広げてしまいます。これでは抗原定性検査をする意味がありません。</p>
<p>**一方で、「PCR検査陰性45人」に対して、抗原定性検査で陽性者が1人でした。1人/45人=2.2%はPCR検査で陰性者=コロナ感染者でない人を感染者と間違って判定してしまうのです。これを「偽陽性」と言います。1000人検査で陰性者中22人、1万人検査陰性で220人で間違うのです。コロナ患者さんが少ない環境ではとりわけ「偽陽性」が生じやすいので注意が必要です。この冬のインフルエンザ時の発熱では、コロナが流行していない地域では、「偽陽性」が多数生じる可能性があります。実際に、最近のニュースで全国で61施設、125件が報告されていますので注意が必要です。</p>
<p>一方で、米国で使用されている抗原迅速検査では、RT-PCRと比較して84.0%から97.6%の感度、100%の特異性を報告しており、偽陽性の結果はありそうもないといわれています7）。米国の抗原定性検査は感染暴露が高い環境でのスクリーニングに用いられています。陰性時にはPCR検査でのバックアップが必要ですが、集団発生が考えられる施設集団で迅速な隔離が重要な時、症状がありコロナ患者と濃厚な接触がある方の診断で活用が期待されるとされています9）。</p>
<p>他方本邦の抗原定性検査では「感染者を2/3見落とし、感染の無い人を2%誤って感染者と判定してしまう」実態です。本邦の抗原定性検査は、残念ながら使用するに値しないと言わざるを得ません。診断の主流にはPCR検査を位置付けるべきでありPCR検査の迅速で大幅な拡大が求められます。</p>
<p>参考文献:</p>
<p>1）.新型コロナウイルス感染症対策本部（第46回）20201116<br />
2）.新型コロナウイルス感染症（Covid-19）病原体検査の指針（第 2 版）<br />
3）.Rapid covid tests can work—if you avoid making the White House’s mistakes.2020.10.12　MIT Technology Review<br />
4）J Clin Microbiol 58:e00798-20. https://doi.org/10.1128/JCM.00798-20.<br />
5）.SARS-CoV-2 抗原検出用キットの活用に関するガイドライン 20200513<br />
6）.SARS-CoV-2 抗原検出用キットの活用に関するガイドライン 20200616改訂<br />
7）. CDC:Interim Guidance for Rapid Antigen Testing for SARS-CoV-2<br />
<a href="https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/lab/resources/antigen-tests-guidelines.html">https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/lab/resources/antigen-tests-guidelines.html</a><br />
8）Interpreting a covid-19 test result. BMJ 2020;369 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.m1808<br />
9）COVID-19 Testing Guidance AAP, https://services.aap.org/en/pages/2019-novel-coronavirus-covid-19-infections/clinical-guidance/covid-19-testing-guidance/<br />
10）新型コロナウイルス感染症診断薬の承認について（富士レビオ株式会社申請品目）20200513 0616追記 1002追記<br />
11） Medical Tribune 2020年11月19日号</p>
<p style="text-align: right;">高松　勇（たかまつこどもクリニック）</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2020/12/news-543-2020-11-p05/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
	</channel>
</rss>
