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	<title>医療問題研究会 &#187; 553号2021年9月発行</title>
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	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
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		<title>9月例会報告：最近話題のコロナ感染症の治療薬「カクテル療法」／抗体依存性感染増強（ADE）を引き起こす感染増強抗体について（NEWS No.553 p02）</title>
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		<pubDate>Wed, 17 Nov 2021 09:18:12 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[553号2021年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[例会には 1）最近話題のコロナ感染症の治療薬「カクテル療法」 2）抗体依存性感染増強（ADE）を引き起こす感染増強抗体について が報告され、浜六郎さんの参加もあり、活発な議論が出されました。 以下、2つの議論を経た報告を掲載します 1）抗体「カクテル療法」（商品名ロナプリーブ） 先月号の1面に菅内閣の「自宅療養強制」、「酸素ステーション」から「カクテル療法」に頼る政策の問題点を指摘しました。 9月例会で、その中の「カクテル療法」について、医学的観点からわかる範囲での評価を報告しました。浜六郎氏からの多くの指摘をいただき漠然と考えていた結論がある程度はっきりしました。 「カクテル療法」は、2種類の新型コロナウイルスに対するモノクローナル抗体を「カクテル」した薬です。 「カクテル療法」の「効果」は、「入院又は全ての原因による死亡」（以下、「入院・死亡」）が70%低下するというものです。これが示されているのは、ロシュがFDAに出した文書に紹介されているデータの結果です。それらには、以下のような、数字が出ています。 ランダム化比較試験RCT、二重目隠しDB、プラセボ（生食）対照の「COV-2067」試験は、コロナ軽・中等症患者への（600mg+600mg=1200mg）投与では、「入院・死亡」が、カクテル群で736人中7人（1%）、生食群で748人中24人（3.2%）で、相対リスクを70%減少させています。「7割減らす」ことになりますが、100人使用して2.3人減になります。 アウトカムの問題 ところで、主なアウトカムが「入院又は全ての原因による死亡」となっています。これでは、死亡も70%減らせるように受け取られるかと思いますが、1200㎎のデータでは死亡は「カクテル」と対照群にそれぞれ1人、2400㎎使用では1人と3人、合わせて2対4でした。入院が減れば死亡率も減るでしょうから入院も減らす可能性がある、というところでしょうか。この問題は、日本の「審査結果報告書」（21年7月19日）でも、データ提示も議論もされていませんでした。 死亡を減少させるとの別の論文が他にありました。Recovery collaborative groupの論文です。これはまだレビュー中で、正式な論文ではありませんが、RCT（open label）で大変重症化しやすい人を対象とした試験です。主アウトカムの「28日目での死亡」は「カクテル」1633人中396人（24%）、対照1520人中451人（30%）で2割減少、28日までのそれぞれ退院が64%と56%で2割の効果、重症になりやすい患者でも約2割の効果です。 既にコロナウイルスへの抗体を持っている場合 もう一つの問題は、FDAに出されたデータは、「この結果は、ベースライン時の鼻咽頭ウイルス量が106コピー/mL以上であることや、血清学的状態によって定義された患者のサブグループ間で一貫していました。」と、抗体が陽性の人も陰性の人も含まれているようです。ところが、添付文章に書かれた先の「COV-2067試験」の除外基準に「2.血清学的検査によりSARS-CoV-2抗体陽性であることが判明している患者」）となっていることが不可思議です。 日本の「審査結果報告書」に、抗体陽性と陰性が明確に分けられていました（下表）。表の「イベント」とは「入院又は全ての原因による死亡」です。 【審査結果報告書（表30）より（600㎎+600㎎）】 （全体と抗体陽性、陰性を足した数が合わない） ところが、先のRecovery collaborative groupのRCT論文では、抗体が陽性の人には効果がないことになっています。死亡について陽性の人たちでは「カクテル」群411/2636（16%） 、対照群383/2636（15%） で効果なしです。28日での退院でも、侵襲的人工呼吸使用でも抗体陽性群では効果がありません。 その他のRCTなどの結果 そこで、他のランダム化比較試験を検討しましたが、正式な論文になっているものはNEJMに掲載された、Weinreich DMらの「REGN-COV2, a neutralizing antibody cocktail, in outpatients with Covid-19」です。これは、RCT,DB、プラセボ（生食）対照の厳密な方法です。対象は、血清抗体が検出されない、すなわちCOVID-19に感染していなくてかつワクチンを受けていない人を対象にしています。主アウトカムは、治療後「医療機関を受診」です。「カクテル」群は182人中6人（3%）、プラセボ群は93人中6人（6%）でした。100人使用して3人が受診しなくても済んだというものです。有害事象は、主なものでは「重大」が2.4g群（認可は1.2g）1%、対照群で2%、グレイ度3または4は、それぞれ1%と1%でした。 RCT以外に、Razonable RRらのコホルト研究があります。対象は色々基準がありますが、入院していない軽・中等症（SpO2&#62;93）です。これでは、28日目での判定で入院が4.8%から1.6%に、ICU入院が1.0%から0.73%、死亡率が0.33%から0.15%に低下しています。ただ、対象人数がそれぞれ696人と少ないため、統計的に有意差のあるのは、入院だけです。 害作用 先の審査報告書では、これまでに報告された有害事象は、238例で10例以上報告された重篤なものは呼吸困難、低血圧、低酸素、酸素飽和度低下などあり、過敏症反応など注意を喚起しています。 結論 「カクテル療法」は、1）入院や重症化を相当減らす効果が期待される。2）害作用は致命的なものは少なそうであるが、アナフィラキシーなど重篤なものもあり、救急処置の対処が貧弱な外来での実施は避けるべきである。3）すでに、ワクチンを受けていたりコロナにかかっている方への効果や、FDAの緊急承認の根拠となった「7割効く」のアウトカムが「死亡についても言えるのか?」は今後検討が必要と考えられました。 （「薬のチェック誌」でも検討される予定とのことです。注目してください。）...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>例会には</p>
<p>1）最近話題のコロナ感染症の治療薬「カクテル療法」<br />
2）抗体依存性感染増強（ADE）を引き起こす感染増強抗体について<br />
が報告され、浜六郎さんの参加もあり、活発な議論が出されました。<span id="more-4872"></span></p>
<p>以下、2つの議論を経た報告を掲載します</p>
<h4>1）抗体「カクテル療法」（商品名ロナプリーブ）</h4>
<p>先月号の1面に菅内閣の「自宅療養強制」、「酸素ステーション」から「カクテル療法」に頼る政策の問題点を指摘しました。</p>
<p>9月例会で、その中の「カクテル療法」について、医学的観点からわかる範囲での評価を報告しました。浜六郎氏からの多くの指摘をいただき漠然と考えていた結論がある程度はっきりしました。</p>
<p>「カクテル療法」は、2種類の新型コロナウイルスに対するモノクローナル抗体を「カクテル」した薬です。</p>
<p>「カクテル療法」の「効果」は、「入院又は全ての原因による死亡」（以下、「入院・死亡」）が70%低下するというものです。これが示されているのは、ロシュがFDAに出した文書に紹介されているデータの結果です。それらには、以下のような、数字が出ています。</p>
<p>ランダム化比較試験RCT、二重目隠しDB、プラセボ（生食）対照の「COV-2067」試験は、コロナ軽・中等症患者への（600mg+600mg=1200mg）投与では、「入院・死亡」が、カクテル群で736人中7人（1%）、生食群で748人中24人（3.2%）で、相対リスクを70%減少させています。「7割減らす」ことになりますが、100人使用して2.3人減になります。</p>
<h6>アウトカムの問題</h6>
<p>ところで、主なアウトカムが「入院又は全ての原因による死亡」となっています。これでは、死亡も70%減らせるように受け取られるかと思いますが、1200㎎のデータでは死亡は「カクテル」と対照群にそれぞれ1人、2400㎎使用では1人と3人、合わせて2対4でした。入院が減れば死亡率も減るでしょうから入院も減らす可能性がある、というところでしょうか。この問題は、日本の「審査結果報告書」（21年7月19日）でも、データ提示も議論もされていませんでした。</p>
<p>死亡を減少させるとの別の論文が他にありました。Recovery collaborative groupの論文です。これはまだレビュー中で、正式な論文ではありませんが、RCT（open label）で大変重症化しやすい人を対象とした試験です。主アウトカムの「28日目での死亡」は「カクテル」1633人中396人（24%）、対照1520人中451人（30%）で2割減少、28日までのそれぞれ退院が64%と56%で2割の効果、重症になりやすい患者でも約2割の効果です。</p>
<h6>既にコロナウイルスへの抗体を持っている場合</h6>
<p>もう一つの問題は、FDAに出されたデータは、「この結果は、ベースライン時の鼻咽頭ウイルス量が106コピー/mL以上であることや、血清学的状態によって定義された患者のサブグループ間で一貫していました。」と、抗体が陽性の人も陰性の人も含まれているようです。ところが、添付文章に書かれた先の「COV-2067試験」の除外基準に「2.血清学的検査によりSARS-CoV-2抗体陽性であることが判明している患者」）となっていることが不可思議です。</p>
<p>日本の「審査結果報告書」に、抗体陽性と陰性が明確に分けられていました（下表）。表の「イベント」とは「入院又は全ての原因による死亡」です。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>【審査結果報告書（表30）より（600㎎+600㎎）】</strong></p>

<table id="wp-table-reloaded-id-83-no-1" class="wp-table-reloaded wp-table-reloaded-id-83">
<thead>
	<tr class="row-1 odd">
		<th class="column-1"></th><th colspan="2" class="column-2 colspan-2">イベント発現割合</th><th class="column-4">減少効果%</th>
	</tr>
</thead>
<tbody>
	<tr class="row-2 even">
		<td class="column-1"></td><td class="column-2">「カクテル」</td><td class="column-3">プラセボ</td><td class="column-4"></td>
	</tr>
	<tr class="row-3 odd">
		<td class="column-1">全体</td><td class="column-2">1.0%　（7/736）</td><td class="column-3">3.2% （24/748）</td><td class="column-4">70.40%</td>
	</tr>
	<tr class="row-4 even">
		<td class="column-1">抗体陽性</td><td class="column-2">1/177</td><td class="column-3">6/164</td><td class="column-4">84.60%</td>
	</tr>
	<tr class="row-5 odd">
		<td class="column-1">抗体陰性</td><td class="column-2">3/500</td><td class="column-3">18/519</td><td class="column-4">82.70%</td>
	</tr>
</tbody>
</table>

<p style="text-align: right;">（全体と抗体陽性、陰性を足した数が合わない）</p>
<p>ところが、先のRecovery collaborative groupのRCT論文では、抗体が陽性の人には効果がないことになっています。死亡について陽性の人たちでは「カクテル」群411/2636（16%） 、対照群383/2636（15%） で効果なしです。28日での退院でも、侵襲的人工呼吸使用でも抗体陽性群では効果がありません。</p>
<h6>その他のRCTなどの結果</h6>
<p>そこで、他のランダム化比較試験を検討しましたが、正式な論文になっているものはNEJMに掲載された、Weinreich DMらの「REGN-COV2, a neutralizing antibody cocktail, in outpatients with Covid-19」です。これは、RCT,DB、プラセボ（生食）対照の厳密な方法です。対象は、血清抗体が検出されない、すなわちCOVID-19に感染していなくてかつワクチンを受けていない人を対象にしています。主アウトカムは、治療後「医療機関を受診」です。「カクテル」群は182人中6人（3%）、プラセボ群は93人中6人（6%）でした。100人使用して3人が受診しなくても済んだというものです。有害事象は、主なものでは「重大」が2.4g群（認可は1.2g）1%、対照群で2%、グレイ度3または4は、それぞれ1%と1%でした。</p>
<p>RCT以外に、Razonable RRらのコホルト研究があります。対象は色々基準がありますが、入院していない軽・中等症（SpO2&gt;93）です。これでは、28日目での判定で入院が4.8%から1.6%に、ICU入院が1.0%から0.73%、死亡率が0.33%から0.15%に低下しています。ただ、対象人数がそれぞれ696人と少ないため、統計的に有意差のあるのは、入院だけです。</p>
<h6>害作用</h6>
<p>先の審査報告書では、これまでに報告された有害事象は、238例で10例以上報告された重篤なものは呼吸困難、低血圧、低酸素、酸素飽和度低下などあり、過敏症反応など注意を喚起しています。</p>
<h6>結論</h6>
<p>「カクテル療法」は、1）入院や重症化を相当減らす効果が期待される。2）害作用は致命的なものは少なそうであるが、アナフィラキシーなど重篤なものもあり、救急処置の対処が貧弱な外来での実施は避けるべきである。3）すでに、ワクチンを受けていたりコロナにかかっている方への効果や、FDAの緊急承認の根拠となった「7割効く」のアウトカムが「死亡についても言えるのか?」は今後検討が必要と考えられました。</p>
<p>（「薬のチェック誌」でも検討される予定とのことです。注目してください。）</p>
<p style="text-align: right;">はやし小児科　林</p>
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		<item>
		<title>例会報告②　抗体依存性感染増強（ADE）を引き起こす感染増強抗体について（NEWS No.553 p03）</title>
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		<comments>http://ebm-jp.com/2021/11/news-553-2021-09-p03/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 17 Nov 2021 09:17:23 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[553号2021年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[現在世界的に見てもデルタ株が猛威を振るっており、本来は一般的には感染拡大が落ち着くはずの夏にも感染拡大が止まらない状態になっていた国がたくさんあります。特に、世界に先駆けて昨年12月からワクチン接種を開始したイスラエルでは、3月半ばにはすでに国民の半分以上がワクチン接種を完了し、それ以降4月にデルタ株の感染が初めて確認されてからもある程度感染が落ち着いていました。 しかし、8月以降再び急激に感染者数が増加し、しかもその感染者のほとんどが新たな変異種であるデルタ株であり、ワクチン2回接種完了者でも感染症症状が引き起こされる、いわゆる「ブレイクスルー感染」が起こっていることが問題視されていました。 また、例会でもご紹介したように、8月半ばにはイスラエルでの新規感染者で入院する者の大半がワクチン接種完了者となっていることが報道されていました。7月からイスラエル国内で3回目のブースターショットが開始され、8月以降急激にブースター接種者数が増加してもその傾向は変わらず、むしろイスラエル国内の新型コロナ死者数の再増加とこのブースター接種者数が見事に相関しているように見えるということは、例会でも述べた通りです。 さらに、ここでは詳細なデータは示すことはできませんが、イスラエルのみならず米国で（ファイザー製）ワクチン接種が進んでいる一部の州でも、同様の傾向が認められています。 すなわち、ワクチン接種が進むとともに一旦感染が落ち着くものの、住民の大半がワクチン接種を済ませた時期からみておおよそ4ヶ月後くらいから、急激に感染者数が再度増加する傾向があったのです。 これらのことから私が言いたいことは、新型コロナワクチン接種によって、一時的には全体的な感染抑制や重症化を防ぐ効果が認められたとしても、その後デルタ株のような新たな変異株が流行してきた場合には、むしろその感染を急激に拡大させてしまう可能性がある、ということです。 実際に、そのことを示唆する論文がいくつか報告されています。その中でも今回の例会で取り上げさせていただいた論文が、「感染増強抗体」の存在について示したpreprint論文です（Arase et al. 2021, The SARS-CoV-2 Delta variant is poised to acquire complete resistance to wild-type spike vaccines.）。この論文によれば、 1.これまでの株による自然感染や、野生型スパイクタンパク質のmRNAワクチン接種により体内で産生される抗体の中には、新型コロナウイルスの増殖を抑制する中和抗体とは別に、スパイクタンパクの特定の部位に結合し、ウイルスの感染を助長する「感染増強抗体」が存在する。 2.十分量の中和抗体の存在下では感染増強抗体に影響されないが、中和抗体の量が減って濃度が低くなると、感染増強抗体による感染増強作用が出現してくる。 3.実際に、重症患者では感染増強抗体の産生量が高い傾向があり、感染増強抗体の産生が重症化に関与している可能性がある。 4.今後中和抗体の認識部位（エピトープ）に変異が生じてくると、感染増強抗体による増悪効果がより強くなってしまう可能性がある。 5.感染増強抗体を検査することで、重症化しやすい人を調べることが可能になると期待される。 6.感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン抗原を開発することが望ましい。というようなことが述べられていました。 先述したような、デルタ株流行後から再度急激に感染者数が増加した国々・地域において、その入院患者の大半がワクチン接種者であるというような状況が生まれていることが、この論文で示された「感染増強抗体」なるものによるかどうかについては、更なる検証が必要です。 しかし、新潟大学名誉教授である岡田正彦先生の仰るように、mRNAワクチンという大きな「選択圧」によってウイルス変異に拍車がかかり、自然経過では起こり得ないようなスパイクタンパク部分の変異が繰り返し起こって、その結果として感染効率が良く、なおかつ組織障害性や免疫・炎症誘導性の強い（=スパイクタンパク自体の毒性??）強毒株を生みだすという可能性もあると私は考えています。 今後日本でも、デルタ株やミュー株などの変異株が主流となることが考えられ、また冬になると再び感染爆発が起こる可能性があります。その時にワクチン接種者がどのような動向を示すのか（重症化するかどうか）?そのような調査の結果が待たれます。 医療法人聖仁会松本医院　院長　松本有史]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>現在世界的に見てもデルタ株が猛威を振るっており、本来は一般的には感染拡大が落ち着くはずの夏にも感染拡大が止まらない状態になっていた国がたくさんあります。特に、<span id="more-4876"></span>世界に先駆けて昨年12月からワクチン接種を開始したイスラエルでは、3月半ばにはすでに国民の半分以上がワクチン接種を完了し、それ以降4月にデルタ株の感染が初めて確認されてからもある程度感染が落ち着いていました。<br />
しかし、8月以降再び急激に感染者数が増加し、しかもその感染者のほとんどが新たな変異種であるデルタ株であり、ワクチン2回接種完了者でも感染症症状が引き起こされる、いわゆる「ブレイクスルー感染」が起こっていることが問題視されていました。<br />
また、例会でもご紹介したように、8月半ばにはイスラエルでの新規感染者で入院する者の大半がワクチン接種完了者となっていることが報道されていました。7月からイスラエル国内で3回目のブースターショットが開始され、8月以降急激にブースター接種者数が増加してもその傾向は変わらず、むしろイスラエル国内の新型コロナ死者数の再増加とこのブースター接種者数が見事に相関しているように見えるということは、例会でも述べた通りです。<br />
さらに、ここでは詳細なデータは示すことはできませんが、イスラエルのみならず米国で（ファイザー製）ワクチン接種が進んでいる一部の州でも、同様の傾向が認められています。<br />
すなわち、ワクチン接種が進むとともに一旦感染が落ち着くものの、住民の大半がワクチン接種を済ませた時期からみておおよそ4ヶ月後くらいから、急激に感染者数が再度増加する傾向があったのです。</p>
<p>これらのことから私が言いたいことは、新型コロナワクチン接種によって、一時的には全体的な感染抑制や重症化を防ぐ効果が認められたとしても、その後デルタ株のような新たな変異株が流行してきた場合には、むしろその感染を急激に拡大させてしまう可能性がある、ということです。</p>
<p>実際に、そのことを示唆する論文がいくつか報告されています。その中でも今回の例会で取り上げさせていただいた論文が、「感染増強抗体」の存在について示したpreprint論文です（Arase et al. 2021, The SARS-CoV-2 Delta variant is poised to acquire complete resistance to wild-type spike vaccines.）。この論文によれば、</p>
<p>1.これまでの株による自然感染や、野生型スパイクタンパク質のmRNAワクチン接種により体内で産生される抗体の中には、新型コロナウイルスの増殖を抑制する中和抗体とは別に、スパイクタンパクの特定の部位に結合し、ウイルスの感染を助長する「感染増強抗体」が存在する。</p>
<p>2.十分量の中和抗体の存在下では感染増強抗体に影響されないが、中和抗体の量が減って濃度が低くなると、感染増強抗体による感染増強作用が出現してくる。</p>
<p>3.実際に、重症患者では感染増強抗体の産生量が高い傾向があり、感染増強抗体の産生が重症化に関与している可能性がある。</p>
<p>4.今後中和抗体の認識部位（エピトープ）に変異が生じてくると、感染増強抗体による増悪効果がより強くなってしまう可能性がある。</p>
<p>5.感染増強抗体を検査することで、重症化しやすい人を調べることが可能になると期待される。</p>
<p>6.感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン抗原を開発することが望ましい。というようなことが述べられていました。</p>
<p>先述したような、デルタ株流行後から再度急激に感染者数が増加した国々・地域において、その入院患者の大半がワクチン接種者であるというような状況が生まれていることが、この論文で示された「感染増強抗体」なるものによるかどうかについては、更なる検証が必要です。<br />
しかし、新潟大学名誉教授である岡田正彦先生の仰るように、mRNAワクチンという大きな「選択圧」によってウイルス変異に拍車がかかり、自然経過では起こり得ないようなスパイクタンパク部分の変異が繰り返し起こって、その結果として感染効率が良く、なおかつ組織障害性や免疫・炎症誘導性の強い（=スパイクタンパク自体の毒性??）強毒株を生みだすという可能性もあると私は考えています。<br />
今後日本でも、デルタ株やミュー株などの変異株が主流となることが考えられ、また冬になると再び感染爆発が起こる可能性があります。その時にワクチン接種者がどのような動向を示すのか（重症化するかどうか）?そのような調査の結果が待たれます。</p>
<p style="text-align: right;">医療法人聖仁会松本医院　院長　松本有史</p>
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		<title>ワクチン業界の「専門家」でも反対するコロナワクチン3回目接種（NEWS No.553 p05）</title>
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		<pubDate>Wed, 17 Nov 2021 09:17:01 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[553号2021年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[専門家は基本反対なのに65歳以上や医療従事者へは賛成かの様に報道 1面でも触れましたように、コロナワクチンの3回目（ブースター）接種が強引に進められています。これまでも、「緊急承認」という、効果が科学的に証明されているという厳密な証拠もなしに、世界中の人々に接種をしてきましたが、それをさらに中和抗体の減少を根拠にして、3回目を強行し、さらにインフルエンザの様に、毎年接種しようとしている戦略が明白になってきました。そのためには、少なくともこれまでのRCTや観察研究程度のデータが必要なはずです。しかし、現在のマスコミ報道にはそんなこととは関係なしに、65歳以上や医療従事者への3回目の接種を当然かのように報道しています。今回の3回目接種には、アメリカFDAやCDCの専門家の対応はこれまでと違っています、 FDA・CDC専門家も反対 FDAでは、専門家たちが基本的に反対しました。「ファイザーが提供したデータや、イスラエルで3回接種した人たちの状況が報告されたが、16歳以上の全員を対象とする3回目接種に大半の委員が反対した。65歳以上、リスクの高い人や医療従事者らに限り3回目の緊急使用許可を出すことに全員一致で賛成した。」（朝日新聞デジタル9/18）と報道されています.これでは、高齢者・医療従事者への3回目接種は当然のような報道です。 しかし、ワクチン大好きの米CDCでも、「接種を受けるべき」としたのは65歳以上の人と、基礎疾患などがあり重症化リスクが高い50歳以上の人で、「接種を受けてもよい」としたのは18歳から49歳の間で重症化リスクの高い人と、感染リスクが高い職場で働く人などです。他方で、CDCの専門家の諮問委員会は65歳以上には賛成したが、医療従事者などが3回目の接種の効果を示す証拠が十分ではないなどとして対象から外したのです。ワクチン接種を強引に進めてきたCDCやそれを「緊急認可」してきたFDAでも、3回目の接種はワクチン推進派の専門家もこれまでの様には賛成できない、ひどいことだと判断しているわけです。 専門家たちは3回目接種に基本的に反対:ランセット論文の内容 英国ランセット誌は、FDAの中などで3回目接種に反対してきた専門家など18人が連名の意見を掲載しています。その内容は、マスコミ報道でのFDAやCDCの諮問委員の意見と違い、高齢者や医療従事者への接種にも基本的に反対であり、これが専門家の本音と思われます。 著者達は、まず「予防接種をすでに受けた人の免疫力を高めることでCOVID-19例を減らすことは考えとしては魅力的だが、そうする決定は証拠に基づいているべきであり、個人や社会の利益とリスクを考慮する必要がある。」しかも、「COVID-19チンがデルタ株でも重症化の予防に引き続き有効という結論が基づいている観察研究のほとんどは、予備的で、潜在的な交絡因子と選択的報告であることにより、正確に評価することは困難」だとしています。また、mRNAワクチンの心筋炎などの免疫系の害作用があり、3回目など繰り返されるとリスクが増加する可能性があることを指摘しています。 著者らはコロナワクチンが「効いた」との観察研究結果を疑問視 彼らは、RCTによる研究の確実性は認めた上での話ですが、「信頼性が低い観察研究」では感染に対して効果は不透明であることを、公然と強調しています。「感染者数を抑制した」という観察研究には、前述のように様々な交絡やバイアスがかかっている。例えば、ワクチンの「接種開始時の患者の特徴」、COVID-19の症状（多くの症状が含まれる）があったため予防接種が延期され（コロナにかかりやすい人がワクチン群から抜けること:以下カッコ内は林の説明）（これは、前月号で林が解説したearly effectワクチンの効かないはずの期間に効いたことになっていることなども含むものです。）さらに、インフルエンザワクチンで「効果あり」の「証明」に多用されてきたテスト・ネガティブデザイン研究が、コロナワクチンでも同様の目的で使われています。しかし、著者らは、ワクチン接種をした人は、軽症や無症状の場合は（ワクチン接種者は、コロナにかからないはずだから）と考えて、受診しない人が多いので、ワクチン群では患者が少なくなったと判断される、などの例が挙げられています。これらの記述は、RCTはともかく、コロナワクチンに関する観察研究での、「効果あり」との結論は基本的には信頼できないということです。 重症化予防には効果がある可能性大 しかし、著者たちは、患者が重症化した場合は大抵が受診するので、前述のワクチン群は受診する人が少なくなるとの「診断依存的バイアス」の影響は少ないので、観察研究の結果がより信頼性できるとしています。その一方で、イスラエルでの3回目の接種の重症化への効果の研究について疑問点を指摘しています。これと関連して、現在のコロナの株が変化してゆき、大きく変化し、現在のワクチンでは効かなくなったら、それに合わせたワクチンを作れば良いとします。インフルエンザワクチンと同様に前年度の流行株から推定して今年のワクチンを製造すれば効果的をとしているわけです。（ここが、良心的とは言えワクチン専門家が限界点と思われます。） RCTで3回目の効果と有害作用を明白にすべき その上で、この論文の著者達は、最後にブースターが明らかに有用なのはどんな条件であるのかを示す必要があり、それを害作用を合わせて、RCTでしっかり確認しなければならないこと、「現在、入手可能な証拠は、効果的な・・・ブースターワクチン接種の広範な使用の必要性を示さない」と再度強調しています。 しかし、厚労省は22日、「新型コロナウイルスワクチンの3回目接種（追加接種）について、自治体向けのオンライン説明会を開いた。今年3~4月に2回目の接種を受けた医療従事者ら104万人について、早ければ12月に追加接種するという想定を示した。高齢者らの接種は年明けからの見通しで、自治体に準備を求めた。」とのことです。 要するに、現在の3回目接種には何の科学的根拠もなく、ワクチン業界の専門家でも反対する代物にもかかわらず、政治とワクチン企業の利益のために強行されているのです。 はやし小児科　林]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<h6>専門家は基本反対なのに65歳以上や医療従事者へは賛成かの様に報道</h6>
<p>1面でも触れましたように、コロナワクチンの3回目（ブースター）接種が強引に進められています。<span id="more-4878"></span>これまでも、「緊急承認」という、効果が科学的に証明されているという厳密な証拠もなしに、世界中の人々に接種をしてきましたが、それをさらに中和抗体の減少を根拠にして、3回目を強行し、さらにインフルエンザの様に、毎年接種しようとしている戦略が明白になってきました。そのためには、少なくともこれまでのRCTや観察研究程度のデータが必要なはずです。しかし、現在のマスコミ報道にはそんなこととは関係なしに、65歳以上や医療従事者への3回目の接種を当然かのように報道しています。今回の3回目接種には、アメリカFDAやCDCの専門家の対応はこれまでと違っています、</p>
<h6>FDA・CDC専門家も反対</h6>
<p>FDAでは、専門家たちが基本的に反対しました。「ファイザーが提供したデータや、イスラエルで3回接種した人たちの状況が報告されたが、<strong>16歳以上の全員を対象とする3回目接種に大半の委員が反対した</strong>。65歳以上、リスクの高い人や<strong>医療従事者らに限り3回目の緊急使用許可を出す</strong>ことに全員一致で賛成した。」（朝日新聞デジタル9/18）と報道されています.これでは、高齢者・医療従事者への3回目接種は当然のような報道です。</p>
<p>しかし、ワクチン大好きの米CDCでも、「接種を受けるべき」としたのは65歳以上の人と、基礎疾患などがあり重症化リスクが高い50歳以上の人で、「接種を受けてもよい」としたのは18歳から49歳の間で重症化リスクの高い人と、感染リスクが高い職場で働く人などです。他方で、CDCの専門家の諮問委員会は65歳以上には賛成したが、<strong>医療従事者などが3回目の接種の効果を示す証拠が十分ではないなどとして対象から外したのです</strong>。ワクチン接種を強引に進めてきたCDCやそれを「緊急認可」してきたFDAでも、3回目の接種はワクチン推進派の専門家もこれまでの様には賛成できない、ひどいことだと判断しているわけです。</p>
<h6>専門家たちは3回目接種に基本的に反対:ランセット論文の内容</h6>
<p>英国ランセット誌は、FDAの中などで3回目接種に反対してきた専門家など18人が連名の意見を掲載しています。その内容は、マスコミ報道でのFDAやCDCの諮問委員の意見と違い、高齢者や医療従事者への接種にも基本的に反対であり、これが専門家の本音と思われます。</p>
<p>著者達は、まず「予防接種をすでに受けた人の免疫力を高めることでCOVID-19例を減らすことは考えとしては魅力的だが、<strong>そうする決定は証拠に基づいているべきであり、個人や社会の利益とリスクを考慮する必要がある</strong>。」しかも、「COVID-19チンがデルタ株でも重症化の予防に引き続き有効という結論が基づいている<strong>観察研究のほとんどは、予備的で、潜在的な交絡因子と選択的報告であることにより、正確に評価することは困難</strong>」だとしています。また、mRNAワクチンの心筋炎などの免疫系の害作用があり、<strong>3回目など繰り返されるとリスクが増加する</strong>可能性があることを指摘しています。</p>
<h6>著者らはコロナワクチンが「効いた」との観察研究結果を疑問視</h6>
<p>彼らは、RCTによる研究の確実性は認めた上での話ですが、「信頼性が低い観察研究」では感染に対して効果は不透明であることを、公然と強調しています。「感染者数を抑制した」という観察研究には、前述のように様々な交絡やバイアスがかかっている。例えば、ワクチンの「接種開始時の患者の特徴」、COVID-19の症状（多くの症状が含まれる）があったため予防接種が延期され（コロナにかかりやすい人がワクチン群から抜けること:以下カッコ内は林の説明）（<strong>これは、前月号で林が解説したearly effectワクチンの効かないはずの期間に効いたことになっていることなども含む</strong>ものです。）さらに、インフルエンザワクチンで「効果あり」の「証明」に多用されてきたテスト・ネガティブデザイン研究が、コロナワクチンでも同様の目的で使われています。しかし、著者らは、ワクチン接種をした人は、軽症や無症状の場合は（ワクチン接種者は、コロナにかからないはずだから）と考えて、受診しない人が多いので、ワクチン群では患者が少なくなったと判断される、などの例が挙げられています。これらの記述は、RCTはともかく、コロナワクチンに関する観察研究での、「効果あり」との結論は基本的には信頼できないということです。</p>
<h6>重症化予防には効果がある可能性大</h6>
<p>しかし、著者たちは、患者が重症化した場合は大抵が受診するので、前述のワクチン群は受診する人が少なくなるとの「診断依存的バイアス」の影響は少ないので、観察研究の結果がより信頼性できるとしています。その一方で、イスラエルでの3回目の接種の重症化への効果の研究について疑問点を指摘しています。これと関連して、現在のコロナの株が変化してゆき、大きく変化し、現在のワクチンでは効かなくなったら、それに合わせたワクチンを作れば良いとします。インフルエンザワクチンと同様に前年度の流行株から推定して今年のワクチンを製造すれば効果的をとしているわけです。（ここが、良心的とは言えワクチン専門家が限界点と思われます。）</p>
<h6>RCTで3回目の効果と有害作用を明白にすべき</h6>
<p>その上で、この論文の著者達は、最後にブースターが明らかに有用なのはどんな条件であるのかを示す必要があり、それを害作用を合わせて、RCTでしっかり確認しなければならないこと、「現在、入手可能な証拠は、効果的な・・・ブースターワクチン接種の広範な使用の必要性を示さない」と再度強調しています。</p>
<p>しかし、厚労省は22日、「新型コロナウイルスワクチンの3回目接種（追加接種）について、自治体向けのオンライン説明会を開いた。今年3~4月に2回目の接種を受けた医療従事者ら104万人について、早ければ12月に追加接種するという想定を示した。高齢者らの接種は年明けからの見通しで、自治体に準備を求めた。」とのことです。</p>
<p>要するに、現在の3回目接種には何の科学的根拠もなく、ワクチン業界の専門家でも反対する代物にもかかわらず、政治とワクチン企業の利益のために強行されているのです。</p>
<p style="text-align: right;">はやし小児科　林</p>
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		<title>コロナワクチン「モデルナ」の異物混入事件はコロナワクチン行政の象徴（NEWS No.553 p06）</title>
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		<pubDate>Wed, 17 Nov 2021 09:16:45 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[553号2021年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[「8月25日、武田薬品工業KK（以下、武田）が販売しているモデルナ製の「同じロットで異物が混入していると疑われるバイアルが39本確認された、との報告を受けました。」「ワクチン自体の有効性・安全性への影響はありません。」（厚労省9月1日報道発表資料）8月26日の日経新聞、毎日新聞など「異物は金属か」と報道し、厚労省もモデルナワクチンの異物、一部は金属の可能性ありとしています。 ところが、この時に、首相と官房長官のもみ消し宣言といえる発言がされます。官房長官は「健康被害の報告なし。」、首相は「接種に大きな影響を与えない。」とまで言い切っています。当然、基本的にはその後はこれらの発言内容に沿ってことが運ばれようとします。 事件は8月中旬に武田に報告されていた この事件は、8月中旬に医療従事者が気づいて武田に報告され、厚労省は25日に把握したとされています。その後、スペインで製造された&#60;ロット番号&#62;を使用停止にして（9月2日より自主回収に着手する予定。）異物が見つかったロット番号は3004667（約57万回分）で、その他に異物混入の可能性ありが、3004734（約52万回分）と3004956（約54万回分）であった、としています。 武田はこの時点で、一部製品の使用見合わせのお知らせを出しています。このお知らせを基に、例えば立教大学は、「本学で使用しているワクチンのロット番号を確認、8月30日、9月4日も予定通り接種する。」と、まるでこれらのロット以外が安全だとする通知を発表しています。 使用停止のロット番号接種者の死亡 8月28日に、厚労省は、混入の報告はないが2例の死亡事故の報告があると発表しています。（ロット番号3004734）官房長官の健康被害なし発言はまるきりウソだったのです。 これらを既に知っていたと思われる武田は同じ時期に、同じ製造ラインで製造されたロットも中止と8月26日に決定しています。重要な、異物「粒子状異物」に関連した品質情報は報告されていません。 別の黒い異物の報告 厚労省は、8月29日に沖縄で黒い異物が見つかったがロット番号は3005293で、見合わせを要請した製造番号ではなかったとしています。8月30日には群馬県でも異物が見つかったが、これも見合わせを要請した製造番号（3005236）ではなく、4500人が接種済みでした。9月1日には神奈川でロット番号（3005286）にも同様の異物が発見されました。しかし、これらはワクチンのビンのゴム栓に対して針を斜めにさすと、ゴムが注射針に削られて注射液中に入る「穿刺コーマリング」であるから、針のさし方に注意してください、として幕引きとなりました。 使用停止ロットからの死者は3人に増加 9月1日には、武田・モデルナの共同ステートメント、「スペインのROVI Pharma Industrial Service, S.A 社は、金属異物を「316ステンレススチール」と同定、リスクはなく「また、ワクチンのベネフィット・リスク評価に悪影響を及ぼすことはありません。」と発表しています。 9月7日に武田は3人目の死亡を発表、ロットは異物が見つかっていない3004734だった、と記載しています。 死亡者3人の概略 厚労省8月28日発表 【38歳男性】 基礎疾患及びアレルギ—疾患なし。1回目接種7月18日、2回目（ロット番号3004734）8月18日、8月16日38.5度、17日解熱、18日自宅で死亡を確認、報告8月21日（解剖施行） 【30歳男性】 基礎疾患及びアレルギ—疾患なし 1回目7月18日、2回目8月22日（ロット番号3004734）、8月23日発熱、24日回復・出勤、25日朝死亡確認、27日都道府県（ママ）から報告。（上の2人は下の人の2回目と「同じ製造番号3004734を接種し、」読売新聞9/7） 【49歳男性】 そばアレルギーあり、 1回目（ロット番号3003657）、接種日？、 8月11日（ロット番号3004734）2回目、8月12日死亡、9月4日企業から報告 厚労省は「接種と死亡の因果関係は不明」との見解を示した。また「審議会で検討していく必要がある」とする同省専門調査会長で埼玉県立小児医療センターの岡明病院長のコメントも発表した。（共同通信） mRNAワクチンの品質への影響は？ まず、mRNAワクチンは、大変繊細な性質であり、そのためファイザー製などは、極低温度での保管が必要です。モデルナ製は、ファイザー製ほど温度管理は厳しくないとしても、その品質は非常に環境に影響されやすいことが考えられます。 BMJの記事からmRNAワクチンの問題点 今年3月10日のBMJ記事によれば、品質に関しての問題点が、欧州の薬剤監視当局EMAの内部文書の流出で明らかになりました。その内容は、そもそも異物混入などでない正常なワクチンでさえ、変性していないmRNAがどれほど残っているか不明。完全なmRNAが何パーセントあるべきかでさえファイザーはコメントを拒否している。この完全性は、極低温保存の失敗や異物の混入で破壊されるのではないか?との疑問がある。ナノ粒子がどこへ行き、何をするのかよくわかっていないことは、3回目4回目の接種が予想される中でより一層大きな問題となる、などです。 それらから考えれば、ステンレスが混入することにより、または混入するような生産ラインでの製造により、ワクチンが本当に健康障害がなく、効果も保たれるのかわかりません。何を根拠に問題がないかのように発表するのかわかりません。 異物の解明なしの武田との新たな契約 これらの事件の精査もしないままに、武田は「Novavax社製と1億5千万人分の購入の契約を締結したと、発表しています。 また、今回の対応は、小児用「アクトヒブ」というワクチンでの事件の経緯と比較してみると、コロナワクチンは特別に、いい加減な対応で済まされていることが、わかりますので、参考としてその概略を書きました。 ヒブワクチンでの注射針の錆問題 サノフィKKは、2019年12月「シリンジ注射針に錆が1件報告されました。現在、製造販売業者は、シリンジ容器の製造工程等における原因究明を行っています。」と発表しました。 2020年1月には「同様の報告を複数件頂いており、現在調査中です。」「現在市場に流通している製品に関しましては、引き続き、注射針の状態を確認の上、ご使用いただくようお願い申し上げます。」と発表しています。 この時点では、コロナワクチンとあまり違いがないが、1月27日に厚労省は、一時的に供給が遅延すること、調査が完了するまで、溶剤と針の異常の確認をするようにとしながら、全面的な出荷停止状態が1か月間続けました。 2月25日になり、厚労省は「今般、製造販売業者による調査等が完了し、アクトヒブの供給遅延が解消されることとなりましたので、ご連絡します。」と出荷停止を解除しました。取引卸からの受注が一時的に見合わされます。（在庫は出荷可となっていた。）注射針だけで、注射液自体の異常はなかったとされましたが、原因は発表されていません。 似たり寄ったりとはいえ、少なくとも1か月程の全面的出荷停止があったことは、今回のコロナワクチンとは基本的に違う扱いでした。 はやし小児科　林]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>「8月25日、武田薬品工業KK（以下、武田）が販売しているモデルナ製の「同じロットで異物が混入していると疑われるバイアルが<strong>39本</strong>確認された、との報告を受けました。」<span id="more-4880"></span>「ワクチン自体の有効性・安全性への影響はありません。」（厚労省9月1日報道発表資料）8月26日の日経新聞、毎日新聞など「異物は金属か」と報道し、厚労省もモデルナワクチンの異物、一部は金属の可能性ありとしています。</p>
<p>ところが、この時に、首相と官房長官のもみ消し宣言といえる発言がされます。<strong>官房長官は「健康被害の報告なし。」、首相は「接種に大きな影響を与えない。</strong>」とまで言い切っています。当然、基本的にはその後はこれらの発言内容に沿ってことが運ばれようとします。</p>
<h6>事件は8月中旬に武田に報告されていた</h6>
<p>この事件は、8月中旬に医療従事者が気づいて武田に報告され、厚労省は25日に把握したとされています。その後、スペインで製造された&lt;ロット番号&gt;を使用停止にして（9月2日より自主回収に着手する予定。）異物が見つかったロット番号は3004667（約57万回分）で、その他に異物混入の可能性ありが、3004734（約52万回分）と3004956（約54万回分）であった、としています。</p>
<p>武田はこの時点で、一部製品の使用見合わせのお知らせを出しています。このお知らせを基に、例えば立教大学は、「本学で使用しているワクチンのロット番号を確認、8月30日、9月4日も予定通り接種する。」と、まるでこれらのロット以外が安全だとする通知を発表しています。</p>
<h6>使用停止のロット番号接種者の死亡</h6>
<p>8月28日に、厚労省は、混入の報告はないが2例の死亡事故の報告があると発表しています。（ロット番号3004734）官房長官の健康被害なし発言はまるきりウソだったのです。</p>
<p>これらを既に知っていたと思われる武田は同じ時期に、同じ製造ラインで製造されたロットも中止と8月26日に決定しています。重要な、異物「粒子状異物」に関連した品質情報は報告されていません。</p>
<h6>別の黒い異物の報告</h6>
<p>厚労省は、8月29日に沖縄で黒い異物が見つかったがロット番号は3005293で、見合わせを要請した製造番号ではなかったとしています。8月30日には群馬県でも異物が見つかったが、これも見合わせを要請した製造番号（3005236）ではなく、4500人が接種済みでした。9月1日には神奈川でロット番号（3005286）にも同様の異物が発見されました。しかし、これらはワクチンのビンのゴム栓に対して針を斜めにさすと、ゴムが注射針に削られて注射液中に入る「穿刺コーマリング」であるから、針のさし方に注意してください、として幕引きとなりました。</p>
<h6>使用停止ロットからの死者は3人に増加</h6>
<p>9月1日には、武田・モデルナの共同ステートメント、「スペインのROVI Pharma Industrial Service, S.A 社は、金属異物を「316ステンレススチール」と同定、リスクはなく「また、ワクチンのベネフィット・リスク評価に悪影響を及ぼすことはありません。」と発表しています。</p>
<p>9月7日に武田は3人目の死亡を発表、ロットは異物が見つかっていない3004734だった、と記載しています。</p>
<h6>死亡者3人の概略</h6>
<p>厚労省8月28日発表</p>
<p>【38歳男性】<br />
基礎疾患及びアレルギ—疾患なし。1回目接種7月18日、2回目（ロット番号3004734）8月18日、8月16日38.5度、17日解熱、18日自宅で死亡を確認、報告8月21日（解剖施行）</p>
<p>【30歳男性】<br />
基礎疾患及びアレルギ—疾患なし<br />
1回目7月18日、2回目8月22日（ロット番号3004734）、8月23日発熱、24日回復・出勤、25日朝死亡確認、27日都道府県（ママ）から報告。（上の2人は下の人の2回目と「同じ製造番号3004734を接種し、」読売新聞9/7）</p>
<p>【49歳男性】<br />
そばアレルギーあり、<br />
1回目（ロット番号3003657）、接種日？、<br />
8月11日（ロット番号3004734）2回目、8月12日死亡、9月4日企業から報告</p>
<p>厚労省は「接種と死亡の因果関係は不明」との見解を示した。また「審議会で検討していく必要がある」とする同省専門調査会長で埼玉県立小児医療センターの岡明病院長のコメントも発表した。（共同通信）</p>
<h6>mRNAワクチンの品質への影響は？</h6>
<p>まず、mRNAワクチンは、大変繊細な性質であり、そのためファイザー製などは、極低温度での保管が必要です。モデルナ製は、ファイザー製ほど温度管理は厳しくないとしても、その品質は非常に環境に影響されやすいことが考えられます。</p>
<h6>BMJの記事からmRNAワクチンの問題点</h6>
<p>今年3月10日のBMJ記事によれば、品質に関しての問題点が、欧州の薬剤監視当局EMAの内部文書の流出で明らかになりました。その内容は、そもそも異物混入などでない正常なワクチンでさえ、変性していないmRNAがどれほど残っているか不明。完全なmRNAが何パーセントあるべきかでさえファイザーはコメントを拒否している。この完全性は、極低温保存の失敗や異物の混入で破壊されるのではないか?との疑問がある。ナノ粒子がどこへ行き、何をするのかよくわかっていないことは、3回目4回目の接種が予想される中でより一層大きな問題となる、などです。</p>
<p>それらから考えれば、ステンレスが混入することにより、または混入するような生産ラインでの製造により、ワクチンが本当に健康障害がなく、効果も保たれるのかわかりません。何を根拠に問題がないかのように発表するのかわかりません。</p>
<h6>異物の解明なしの武田との新たな契約</h6>
<p>これらの事件の精査もしないままに、武田は「Novavax社製と1億5千万人分の購入の契約を締結したと、発表しています。</p>
<p>また、今回の対応は、小児用「アクトヒブ」というワクチンでの事件の経緯と比較してみると、コロナワクチンは特別に、いい加減な対応で済まされていることが、わかりますので、参考としてその概略を書きました。</p>
<h6>ヒブワクチンでの注射針の錆問題</h6>
<p>サノフィKKは、2019年12月「シリンジ注射針に錆が1件報告されました。現在、製造販売業者は、シリンジ容器の製造工程等における原因究明を行っています。」と発表しました。</p>
<p>2020年1月には「同様の報告を複数件頂いており、現在調査中です。」「現在市場に流通している製品に関しましては、引き続き、注射針の状態を確認の上、ご使用いただくようお願い申し上げます。」と発表しています。</p>
<p>この時点では、コロナワクチンとあまり違いがないが、1月27日に厚労省は、一時的に供給が遅延すること、調査が完了するまで、溶剤と針の異常の確認をするようにとしながら、全面的な出荷停止状態が1か月間続けました。</p>
<p>2月25日になり、厚労省は「今般、製造販売業者による調査等が完了し、アクトヒブの供給遅延が解消されることとなりましたので、ご連絡します。」と出荷停止を解除しました。取引卸からの受注が一時的に見合わされます。（在庫は出荷可となっていた。）注射針だけで、注射液自体の異常はなかったとされましたが、原因は発表されていません。</p>
<p>似たり寄ったりとはいえ、少なくとも1か月程の全面的出荷停止があったことは、今回のコロナワクチンとは基本的に違う扱いでした。</p>
<p style="text-align: right;">はやし小児科　林</p>
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		<title>アルツハイマー病「治療剤」アデュカヌマブの日本での承認を許すな（NEWS No.553 p08）</title>
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		<pubDate>Wed, 17 Nov 2021 09:16:12 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[くすりのコラム]]></category>
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		<category><![CDATA[553号2021年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[国内の認知症の人数は2025年時点で730万人に達し、高齢者の5人に1人が発症すると推計されている（2025年問題）。認知症の原因の6~7割がアルツハイマー病（AD）だが、ADの明確な原因は分かっていないものの、認知症を発症する約20年前から脳内にアミロイドβ蛋白質（Aβ）やタウ蛋白質が蓄積され、脳神経が変性・脱落して認知機能の低下などを来すとされている。 アデュカヌマブは、Biogen社がADを対象にエーザイと共同開発してきた抗Aβモノクローナル抗体である。アデュカヌマブは脳内に蓄積したAβを除去することを企図。4週に1回点滴静注する。 アデュカヌマブはFDAによって「迅速承認制度」により認められた。1年半の短い治験期間で得られた効果はAβの減少のみで、「認知機能低下の抑制」の確認には至っていない。FDAは追加の臨床試験による効果検証をメーカーに指示。有効性が確認できない場合は承認取消の可能性もある。また、治験で効果が認められたのは軽度認知障害（MCI）や軽症者のみで、病気が進行した人に対しては効果が見られなかった。以下、少し詳しく見てみる。 当初の治験 RCT デザインではプラセボに対する優越性を示すどころか無益性のため途中撤退している（2021年6月現在;EMERGE, ENGAGE）。これら2つの「失敗治験」のデータを｢後付け解析｣し,都合のよいデータ解釈を提出するという異例の手続きで承認申請。この｢後付け解析｣でも 主要評価項目（=CDR-SBの悪化度）で有意差がついたのは2つの RCT のうち1つのみだった。因みに、類似機序の他の新規薬剤も軒並み治験撤退している。 アデュカヌマブ群でも認知症スケールの悪化は抑制できない。都合のよい結果が出た EMERGE 試験の 高用量群のみに着目しても,認知症スケール CDR-SB や MMSE の悪化度は,1年半で 0.4 点 と 0.6 点分緩やかになるのみ（プラセボ比）。ベースラインから比べると CDR-SB は 1.3 点程度,MMSEは 2.7点程度,悪化。ENGAGE 試験では,CDR-SB も MMSE も,アデュカヌマブ群はプラセボ群と同等に悪化。 EMERGE試験,ENGAGE試験 の 2 つとも,アデュカヌマブ群はプラセボ群と比べ,脳内のアミロイドプラークは有意に減少。しかし,それはバイオマーカーを改善させたということに過ぎない（=代理エンドポイント）。ENGAGE 試験では,PET 画像上アミロイドプラークは減っているが,認知症スケールの進行抑制効果は示されなかった。 EMERGE試験もENGAGE試験も,いずれも試験参加基準として「軽症早期（CDR 0.5 以上,MMSE は 24点〜30点）」かつ「アミロイド PET で脳内にプラーク沈着が証明されていること」が必須。つまり「ごく軽い時期から治療を開始することで進行させない」というコンセプトになっており,進行期の患者を治すことを示すデザインにはなっていない。...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>国内の認知症の人数は2025年時点で730万人に達し、高齢者の5人に1人が発症すると推計されている（2025年問題）。<span id="more-4882"></span>認知症の原因の6~7割がアルツハイマー病（AD）だが、ADの明確な原因は分かっていないものの、認知症を発症する約20年前から脳内にアミロイドβ蛋白質（Aβ）やタウ蛋白質が蓄積され、脳神経が変性・脱落して認知機能の低下などを来すとされている。</p>
<p>アデュカヌマブは、Biogen社がADを対象にエーザイと共同開発してきた抗Aβモノクローナル抗体である。アデュカヌマブは脳内に蓄積したAβを除去することを企図。4週に1回点滴静注する。</p>
<p>アデュカヌマブはFDAによって「迅速承認制度」により認められた。1年半の短い治験期間で得られた効果はAβの減少のみで、「認知機能低下の抑制」の確認には至っていない。FDAは追加の臨床試験による効果検証をメーカーに指示。有効性が確認できない場合は承認取消の可能性もある。また、治験で効果が認められたのは軽度認知障害（MCI）や軽症者のみで、病気が進行した人に対しては効果が見られなかった。以下、少し詳しく見てみる。</p>
<p>当初の治験 RCT デザインではプラセボに対する優越性を示すどころか無益性のため途中撤退している（2021年6月現在;EMERGE, ENGAGE）。これら2つの「失敗治験」のデータを｢後付け解析｣し,都合のよいデータ解釈を提出するという異例の手続きで承認申請。この｢後付け解析｣でも 主要評価項目（=CDR-SBの悪化度）で有意差がついたのは2つの RCT のうち1つのみだった。因みに、類似機序の他の新規薬剤も軒並み治験撤退している。</p>
<p>アデュカヌマブ群でも認知症スケールの悪化は抑制できない。都合のよい結果が出た EMERGE 試験の 高用量群のみに着目しても,認知症スケール CDR-SB や MMSE の悪化度は,1年半で 0.4 点 と 0.6 点分緩やかになるのみ（プラセボ比）。ベースラインから比べると CDR-SB は 1.3 点程度,MMSEは 2.7点程度,悪化。ENGAGE 試験では,CDR-SB も MMSE も,アデュカヌマブ群はプラセボ群と同等に悪化。</p>
<p>EMERGE試験,ENGAGE試験 の 2 つとも,アデュカヌマブ群はプラセボ群と比べ,脳内のアミロイドプラークは有意に減少。しかし,それはバイオマーカーを改善させたということに過ぎない（=代理エンドポイント）。ENGAGE 試験では,PET 画像上アミロイドプラークは減っているが,認知症スケールの進行抑制効果は示されなかった。</p>
<p>EMERGE試験もENGAGE試験も,いずれも試験参加基準として「軽症早期（CDR 0.5 以上,MMSE は 24点〜30点）」かつ「アミロイド PET で脳内にプラーク沈着が証明されていること」が必須。つまり「ごく軽い時期から治療を開始することで進行させない」というコンセプトになっており,進行期の患者を治すことを示すデザインにはなっていない。</p>
<p>アデュカヌマブには｢アミロイド関連画像異常｣ARIA;Amyloid-related imaging abnormalities という重大な安全性の懸念がある。アデュカヌマブ使用者の 5人に1人は脳内に微小出血を起こし,7人に1人は脳に鉄沈着をおこし,3人に1人は脳に浮腫性変化を起こす。その多くは治験の期間中には（=78 週）無症候性だったが,長期的な安全性を保証するものではない。</p>
<p>FDA が承認の適否を検討する前におこなった外部諮問委員会への意見聴取では,11人中 10 人が承認に反対（2020年11月）。それでも承認された経緯から,諮問委員会に参加していた専門家のうち 3 名は,抗議のために辞任（2021 年 6 月）。</p>
<p>FDA も上記の問題点については十分承知の上で条件付き早期承認をおこなった。アデュカヌマブが「ADの進行を抑制する」効果については十分示されていないことを踏まえた上で,ひとまず「ADの治療剤」ではなく「脳内Aβ削減剤」として迅速承認をおこなったに過ぎない（=代理エンドポイント）。追加の RCT によっては「承認取り消し」もある。また薬価は年間 56000ドル（約610万円）と高額なのも問題。</p>
<p>なお、米国アルツハイマー病協会は、FDAの承認を支持していたようで、日本でも認知症と家族の会が国内での早期承認を要望。患者家族の当事者団体が承認を後押しする形だ。</p>
<p>超高齢社会を目前に、医療介護を含めて社会保障のあり方が問われ、介護保険も制度破綻している中で、薬剤への期待も膨らんでいるとも考えられるが、認知機能低下の抑制や介護負担の軽減のエビデンスもなく、臨床的意味の乏しい代理エンドポイントで後付け解析でも相反する結果しか出せないアデュカヌマブは治療剤とも呼べない。日本での承認は阻止しなければならない。</p>
<p>｢薬のチェック｣97号に臨床試験で判明した問題点が解説されています。ぜひご覧ください</p>
<p style="text-align: right;">梅田</p>
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		<title>新型コロナ感染症への政策を多少とも科学的なものに！（NEWS No.553 p01）</title>
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		<pubDate>Tue, 19 Oct 2021 06:46:36 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[553号2021年9月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[コロナワクチンはまだ、緊急承認だけで、本来の科学的検証なしに、人類の4割以上の人々に接種されている。 「3回目」接種に科学的根拠なし 最近の話題は「3回目」の接種である。ワクチン先進国のイスラエル・イギリスなどでの最近の感染者数激増を背景に、デルタ株など変異株の怖さをあおり、アメリカCDCの長官が現在のワクチンでは感染の抑制ができないことを強調し、その直後にファイザー社は3回目接種を提唱した。その根拠として挙げたのが、たった数十人での3回目の接種が単に中和抗体を増加するというものであった。接種による死亡や多数の害反応が、3回ではどれほど生じるのか、本当にどれほど効果があるのかデータもなく、である。それにも関わらず、バイデン大統領は3回目を強行しようとしている。しかし、この強い圧力に抗して、米の薬剤認可・監視当局のFDAの諮問委員会は圧倒的多数で、3回目の接種が「有効性や安全性の科学的データが十分でないこと」を主な理由に反対した。反対した識者たちの、英ランセット誌に掲載された論文は、3回目接種は効果があるという科学的データがないから反対であると主張している。同委員会が65才以上と医療従事者に限ることに賛成したのは、圧力の対する譲歩としか受け取れない。いまどき、よほどひどい政策でなければ、科学者多数の反対は困難であると思われるが、日本政府はこれを強行しようとしている。 小児へのワクチン接種 巨大製薬企業が、小児へのワクチン接種を世界のマスコミと政治家を利用して実現しようとしている。コロナ感染症で小児が重症になることは極めてまれである。最近はデルタ株では小児の感染が大変多く、子どもたちがとても危険であるかのように報道されている。しかし、イギリスでのデルタ株の大流行でも、全体の人数が激増したために小児患者も激増したかのように見える。それでも重症者は大変少なかったことが証明されている。振り返って日本では、10歳未満の死亡者は持病をもったお子さんの1人だけ、約1000万人に1人である。20歳代でも死亡は10数人であり、医療従事者のデータでワクチン接種後の死亡率は、コロナ感染死亡者の10倍近い。20歳未満でのワクチン接種は本人への利益はない。また、長期的害作用の懸念は無視されている。イギリスやドイツなどでは、専門家の委員会では小児への接種に抵抗したが12歳以上の接種に押し切られたようであり、ここでも科学が踏みにじられている。 子どもを通じて大人に感染する例は極めて少数である。ほとんどは大人から子どもへの感染であり、「自宅療養」の強制がこれを増加させていると考えられる。それを差し置いて、子ども自体に利益がない接種をするのは、科学の無視であり、子どもの人権障害である。 ワクチン有害作用の科学的分析がない 子どもにかかわらず、日本でもワクチン全体の有害作用の実態把握がされていなく、害の報告が接種初期と比べてどんどん少なくなっている。（8月号の例会報告参照）また、臨床試験（ファイザー）と比較すると有害事象の報告は少なく、生命への危険性もある「重篤」な害の報告は、臨床試験（ファイザー）では172人に1人なのに、日本の医療機関からの報告は25703人に1人で、臨床試験の149分の１にすぎない。 有害作用の実態が不明なことは、政府の「医薬品等行政評価・監視委員会」委員会長代理の佐藤嗣道氏は「死亡例に関して比較の群を設けた調査をしない限り因果関係を評価できない」「100万人接種当たり死亡例16.2人は……許容できるのか？」と迫っていることに現れている。この意見は、日本薬剤疫学会、日本疫学会、日本臨床疫学、日本ワクチン学会が共同声明で指摘していたものである。コロナワクチンの認可・その後の調査が異常に非科学的であることが分かる。 コロナワクチンが、感染の一定の抑制や重症化を抑えている可能性は高いと思われる。しかし、マスコミにはほぼ取り上げられないが、害で苦しんだり死亡例も多いと考えられ、非科学性的政策が先行する中で、信頼できないデータを基には、積極的に接種を勧められないのが現状である。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>コロナワクチンはまだ、緊急承認だけで、本来の科学的検証なしに、人類の4割以上の人々に接種されている。<span id="more-4870"></span></p>
<h6><strong>「</strong><strong>3</strong><strong>回目」接種に科学的根拠なし</strong><strong></strong></h6>
<p>最近の話題は「3回目」の接種である。ワクチン先進国のイスラエル・イギリスなどでの最近の感染者数激増を背景に、デルタ株など変異株の怖さをあおり、アメリカCDCの長官が現在のワクチンでは感染の抑制ができないことを強調し、その直後にファイザー社は3回目接種を提唱した。その根拠として挙げたのが、たった数十人での3回目の接種が単に中和抗体を増加するというものであった。接種による死亡や多数の害反応が、3回ではどれほど生じるのか、本当にどれほど効果があるのかデータもなく、である。それにも関わらず、バイデン大統領は3回目を強行しようとしている。しかし、この強い圧力に抗して、米の薬剤認可・監視当局のFDAの諮問委員会は圧倒的多数で、3回目の接種が「有効性や安全性の科学的データが十分でないこと」を主な理由に反対した。反対した識者たちの、英ランセット誌に掲載された論文は、3回目接種は効果があるという科学的データがないから反対であると主張している。同委員会が65才以上と医療従事者に限ることに賛成したのは、圧力の対する譲歩としか受け取れない。いまどき、よほどひどい政策でなければ、科学者多数の反対は困難であると思われるが、日本政府はこれを強行しようとしている。</p>
<h6><strong>小児へのワクチン接種</strong><strong></strong></h6>
<p>巨大製薬企業が、小児へのワクチン接種を世界のマスコミと政治家を利用して実現しようとしている。コロナ感染症で小児が重症になることは極めてまれである。最近はデルタ株では小児の感染が大変多く、子どもたちがとても危険であるかのように報道されている。しかし、イギリスでのデルタ株の大流行でも、全体の人数が激増したために小児患者も激増したかのように見える。それでも重症者は大変少なかったことが証明されている。振り返って日本では、10歳未満の死亡者は持病をもったお子さんの1人だけ、約1000万人に1人である。20歳代でも死亡は10数人であり、医療従事者のデータでワクチン接種後の死亡率は、コロナ感染死亡者の10倍近い。20歳未満でのワクチン接種は本人への利益はない。また、長期的害作用の懸念は無視されている。イギリスやドイツなどでは、専門家の委員会では小児への接種に抵抗したが12歳以上の接種に押し切られたようであり、ここでも科学が踏みにじられている。</p>
<p>子どもを通じて大人に感染する例は極めて少数である。ほとんどは大人から子どもへの感染であり、「自宅療養」の強制がこれを増加させていると考えられる。それを差し置いて、子ども自体に利益がない接種をするのは、科学の無視であり、子どもの人権障害である。</p>
<h6><strong>ワクチン有害作用の科学的分析がない</strong><strong></strong></h6>
<p>子どもにかかわらず、日本でもワクチン全体の有害作用の実態把握がされていなく、害の報告が接種初期と比べてどんどん少なくなっている。（8月号の例会報告参照）また、臨床試験（ファイザー）と比較すると有害事象の報告は少なく、生命への危険性もある「重篤」な害の報告は、臨床試験（ファイザー）では172人に1人なのに、日本の医療機関からの報告は25703人に1人で、臨床試験の149分の１にすぎない。</p>
<p>有害作用の実態が不明なことは、政府の「医薬品等行政評価・監視委員会」委員会長代理の佐藤嗣道氏は「死亡例に関して比較の群を設けた調査をしない限り因果関係を評価できない」「100万人接種当たり死亡例16.2人は……許容できるのか？」と迫っていることに現れている。この意見は、日本薬剤疫学会、日本疫学会、日本臨床疫学、日本ワクチン学会が共同声明で指摘していたものである。コロナワクチンの認可・その後の調査が異常に非科学的であることが分かる。</p>
<p>コロナワクチンが、感染の一定の抑制や重症化を抑えている可能性は高いと思われる。しかし、マスコミにはほぼ取り上げられないが、害で苦しんだり死亡例も多いと考えられ、非科学性的政策が先行する中で、信頼できないデータを基には、積極的に接種を勧められないのが現状である。</p>
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