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	<title>医療問題研究会 &#187; 568号2022年12月発行</title>
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	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
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		<title>医問研2022年活動を振り返る （NEWS No.568 p01）</title>
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		<pubDate>Tue, 21 Feb 2023 09:35:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[568号2022年12月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[今年は、コロナ・オミクロン株の第6波で明けましたが、夏の第7波では最高の感染者と死亡者を数えました。今それを超える勢いで第8波を迎えています。医問研もコロナに追われる一年でした。1月号の方針に沿って今年を振り返ります。 【コロナ関連】 方針どおりコロナワクチンに関して特に子どもへの努力義務化の問題点を4回にわたって医問研ニュースに掲載、例会でも討議し、問題点を明確にしました。また、オミクロン株による流行の評価にも努力しました。コロナの経口薬ラゲブリオの批判等を例会・ニュースに掲載するとともに、イギリス医師会雑誌BMJにLetterで掲載されました。それらを契機に共同通信社の大きな配信記事が掲載され、塩野義の「ゾコーバ」の緊急承認審議に一定の影響を与えた可能性があります。ワクチンによる死亡や有害事象の分析をしました。ドイツのシェアブ氏との共同研究も継続中です。 【例会】 リモート開催を継続し、入江氏によるズームでのスムーズな運営がされるようなりました。今年も隔月の寺岡氏報告を中心に、多くの課題で議論できました。発表者が多少限定しましたが、松本氏の多忙な中での発表などありました。浜氏からは適宜貴重な発表とアドバイスをいただき引き締まった議論ができました。日常の仕事などからの疑問についての議論は引き続きの課題となりました。 【ニュース】 コロナ感染者数の激増でコロナ問題の記事が圧倒的に多くなりました。他方で、様々な問題に関する内容も掲載されました。カジノ問題、福島問題（原発賠償訴訟を闘う福島敦子氏からもご寄稿いただきました）、自閉症スペクトラム、保湿剤、CDCの問題点などです。今年も、編集・印刷・発送でいくつかのミスが発生し、ご迷惑をおかけました。Wordでの編集の問題も生じました。 【民主団体との連携】 ZENKO参加、MDS新聞への寄稿、薬のチェックとの例会などでの討議、コンシューマネット・ジャパン等への山本氏の寄稿、福祉問題の諸団体との連帯を続けました。カジノ反対署名に取り組みました。 【学会活動】 4月に福島で開催された日本小児科学会に3人が参加し、シンポジウムなどでの事故後何の障害も現れていないとする推進派の発表に、フロアーからできる限りの反論をして、嘘の発表の一部を明らかにしました。同時に、「復興」を演出する現場に行き、いまだに強い放射線量が残存していることを目に焼き付け、健康障害の研究の糧としてきました。その他は、ほとんど取り組めませんでした。 【福島原発事故関連】 甲状腺がん被害者6人が勇気を出して裁判に立ち上がりました。彼らのために私達の研究が役立つよう行動を始めました。国連科学委員会2020年報告での私達の論文に対する誹謗中傷と思われる「反論」に対するパンフレットの発行はできませんでした。その後、出現しているかも知れない放射線障害の分析も課題として残されました。 【フィリピン関連】 健診などはコロナ状況から無理でしたので、今後の課題になりました。 以上を踏まえて、2023年の方針を1月の例会で議論したいと思います。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>今年は、コロナ・オミクロン株の第6波で明けましたが、夏の第7波では最高の感染者と死亡者を数えました。今それを超える勢いで第8波を迎えています。医問研もコロナに追われる一年でした。1月号の方針に沿って今年を振り返ります。<span id="more-5341"></span></p>
<h6>【コロナ関連】</h6>
<p>方針どおりコロナワクチンに関して特に子どもへの努力義務化の問題点を4回にわたって医問研ニュースに掲載、例会でも討議し、問題点を明確にしました。また、オミクロン株による流行の評価にも努力しました。コロナの経口薬ラゲブリオの批判等を例会・ニュースに掲載するとともに、イギリス医師会雑誌BMJにLetterで掲載されました。それらを契機に共同通信社の大きな配信記事が掲載され、塩野義の「ゾコーバ」の緊急承認審議に一定の影響を与えた可能性があります。ワクチンによる死亡や有害事象の分析をしました。ドイツのシェアブ氏との共同研究も継続中です。</p>
<h6>【例会】</h6>
<p>リモート開催を継続し、入江氏によるズームでのスムーズな運営がされるようなりました。今年も隔月の寺岡氏報告を中心に、多くの課題で議論できました。発表者が多少限定しましたが、松本氏の多忙な中での発表などありました。浜氏からは適宜貴重な発表とアドバイスをいただき引き締まった議論ができました。日常の仕事などからの疑問についての議論は引き続きの課題となりました。</p>
<h6>【ニュース】</h6>
<p>コロナ感染者数の激増でコロナ問題の記事が圧倒的に多くなりました。他方で、様々な問題に関する内容も掲載されました。カジノ問題、福島問題（原発賠償訴訟を闘う福島敦子氏からもご寄稿いただきました）、自閉症スペクトラム、保湿剤、CDCの問題点などです。今年も、編集・印刷・発送でいくつかのミスが発生し、ご迷惑をおかけました。Wordでの編集の問題も生じました。</p>
<h6>【民主団体との連携】</h6>
<p>ZENKO参加、MDS新聞への寄稿、薬のチェックとの例会などでの討議、コンシューマネット・ジャパン等への山本氏の寄稿、福祉問題の諸団体との連帯を続けました。カジノ反対署名に取り組みました。</p>
<h6>【学会活動】</h6>
<p>4月に福島で開催された日本小児科学会に3人が参加し、シンポジウムなどでの事故後何の障害も現れていないとする推進派の発表に、フロアーからできる限りの反論をして、嘘の発表の一部を明らかにしました。同時に、「復興」を演出する現場に行き、いまだに強い放射線量が残存していることを目に焼き付け、健康障害の研究の糧としてきました。その他は、ほとんど取り組めませんでした。</p>
<h6>【福島原発事故関連】</h6>
<p>甲状腺がん被害者6人が勇気を出して裁判に立ち上がりました。彼らのために私達の研究が役立つよう行動を始めました。国連科学委員会2020年報告での私達の論文に対する誹謗中傷と思われる「反論」に対するパンフレットの発行はできませんでした。その後、出現しているかも知れない放射線障害の分析も課題として残されました。</p>
<h6>【フィリピン関連】</h6>
<p>健診などはコロナ状況から無理でしたので、今後の課題になりました。</p>
<p><strong> </strong></p>
<p><strong>以上を踏まえて、2023年の方針を1月の例会で議論したいと思います。</strong></p>
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		<title>臨薬研・懇話会2022年12月例会報告（NEWS No.568 p02）</title>
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		<pubDate>Tue, 21 Feb 2023 09:32:26 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[568号2022年12月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[臨薬研・懇話会2022年12月例会報告 シリーズ企画「臨床薬理論文を批判的に読む」第73回 (2022.12.11) 報告 世界医師会の「医の国際倫理綱領」2022改定 -医師の専門職倫理とプロフェッショナリズム- 「医師は、常に何ものにも左右されることなくその専門職としての判断を行い、専門職としての行為の最高の水準を維持しなければならない」 これは格調の高いWMA 医の国際倫理綱領のワンフレーズ(2006年版、日本医師会訳) です。 今回は、「臨床薬理論文」を少し広く解釈して、この文献をとりあげます。世界医師会 (World Medical Association : WMA) の「医の国際倫理綱領」(International Code of Medical Ethics) が 16年ぶりに改定されました。 医師の倫理的な義務を示す基本文書で、医療専門職 (medical profession) の倫理実践 (Medical Practice) の可能な最高のスタンダードを示したものです。 今回の改定では利益相反について、また独立した専門職としてのゆるぎのない 判断についての記載が強化されています。 製薬企業のマーケティングが医師の専門職倫理とプロフェッショナリズムを席巻する嘆きの状況のなかで注目される文献です。WMAには多くの支部がありますが、この文書を調整して総会で全会一致でまとめあげた力量も注目されます。 今回の主な関連サイトは、WMAのサイト、JAMAの論説「WMAの医の国際倫理綱領」電子版2022年10月13日 (フリーオープンアクセス)、日本語では日本医師会のサイト「医の国際倫理綱領」です。 JAMAの論説 WMAが医師の世界的組織として果たすべき主要な使命の一つは、医療専門職の倫理的実践を可能な限り高い水準で確保することである。1947年、医学倫理に関する最も深刻な違反事件 (ナチス収容所での人体実験) の余波を受けて設立されて以来、WMAは、世界の医療専門職 (medical profession) に倫理やその他の指針を提供することを目的とした、包括的な宣言、決議、声明を採択してきた。 WMAの一連のポリシーの中心にあるのは、ジュネーブ宣言:医師の誓い (DoG)、ヘルシンキ宣言 (DoH)、そして医の国際倫理綱領(ICoME) である。最初のDoGは、1948年のWMA第２回総会で採択され、最近では2017年に改訂されているが、医師の誓いという形で医療専門職の基本的な倫理原則を簡潔に示している。ヒトの研究参加者が関わる医学研究特有の倫理的課題に対処するため、起草・採択されたのがDoH である。 WMAの3つ目の、そしておそらく現時点ではもっとも知名度が低い中核的な文書は、DoGに続いて1949年に採択された「医の国際倫理綱領」 (ICoME)である。ICoMEは、患者や社会に対する医師の責任、他の医師や学生、その他の医療専門家や職員に対する責任など、医療専門職の倫理原則と職能上の義務 (professional duties) を概説している。 WMAのすべてのポリシーと同様に、この3つの文書は、継続的な妥当性を確保するために定期的に見直され、改訂されている。 それまでの綱領を大幅に改定したICoMEが、2022年10月にドイツ・ベルリンで開催されたWMA総会で全会一致で採択された。WMAの宣言、決議、声明のうち倫理的な性格のものは、総会の通過に4分の3以上の賛成が必要である。高いハードルにもかかわらず、満場一致の採択という成功を収めたのは、包括的かつ開放的な改訂プロセスに起因していると言えるだろう。 ワークグループはICoMEの構成を変えて、新しく前文と、それに続く一般原則のセクションを追加した。残りの倫理的義務は、「患者に対する義務」 、「他の医師、医療専門職、学生その他の職員に対する義務、」、「社会に対する義務」に分類されている。「医療専門職としての義務」 と題された最後のセクションは、ICoMEの倫理原則に従い、保護し、促進する義務と、他の医師がそれを守るのを支援する義務を強調している。文書全体を通して、より現代的でジェンダーを含む新しい表現が導入されている。 医師は、臨床的、政治的、法的、および市場の力の変化によってもたらされ、悪化する前例のない困難に直面している。同時に、医療専門職は世界規模でよりダイナミックかつ相互に関連してきており、ICoMEに反映されている医療倫理の基本的かつ普遍的な原則を再確認することがますます重要になっている。 世界医師会の「医の国際倫理綱領」 スペースの制約から詳しく記載できないが、2022年10月採択された改定「医の国際倫理綱領」の全文はWMAのサイトに掲載されている。また、JAMAの論説も全文を掲載している。日本医師会のサイトに日本語訳が掲載されるが、現在掲載されているのは何故か前回2006年版のままで、12月20日現在まだ掲載されていない。 2022年改定からいくつか注目される事項を和訳して紹介する。 2. 医師は、年齢、疾病または障がい、信条 (creed)、民族的出自、社会的文化的に形成された性別 (gender)、国籍、政治的所属、人種、文化、性的指向 (LGBTQ+などとしてまとめられることがある)、社会的立場、その他の要因による偏見や差別的行為に関わることなく、公正かつ公平に医療を実践し、患者の健康ニーズに基づいたケアを提供しなけれぱならない。 5.　医師は、自分自身や所属機関の利益の可能性によって、個人の医療専門職としての判断が左右されるようなことがあってはならない。医師は、現実または潜在的な利益相反を認識し、それを回避しなければならない。そのような利害の衝突が避けられない場合は、率先して申告し (declared in advance) 、適切に管理しなければならない。 6. 　医師は、個々の医療上の判断に責任を持たなければならず、医学的配慮に反する指示に基づいて、医療専門職としての健全な医療判断を変更してはならない。 24.　医師は、押しつけがましい、あるいは不適切な広告やマーケティングを控え、医師が広告やマーケティングで使用するすべての情報が事実に基づいており、誤解を招くものでないことを確認しなければならない。 25.　医師は、商業的、財政的、またはその他の相反する利益が、医師の医療専門職としての判断に影響を与えることを認めてはならない。 35.　医師は、健康 (health)、健康教育、健康に関する知識やそれを利用する能力 (health...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>臨薬研・懇話会2022年12月例会報告<br />
</strong><strong>シリーズ企画「臨床薬理論文を批判的に読む」第73回 (2022.12.11) 報告<br />
</strong><strong>世界医師会の「医の国際倫理綱領」2022改定<br />
</strong><strong>-</strong><strong>医師の専門職倫理とプロフェッショナリズム-<span id="more-5345"></span><br />
</strong></p>
<p><strong> </strong></p>
<p>「医師は、常に何ものにも左右されることなくその専門職としての判断を行い、専門職としての行為の最高の水準を維持しなければならない」<strong> これは</strong>格調の高いWMA 医の国際倫理綱領のワンフレーズ(2006年版、日本医師会訳) です。</p>
<p>今回は、「臨床薬理論文」を少し広く解釈して、この文献をとりあげます。世界医師会 (World Medical Association : WMA) の「医の国際倫理綱領」(International Code of Medical Ethics) が 16年ぶりに改定されました。 医師の倫理的な義務を示す基本文書で、医療専門職 (medical profession) の倫理実践 (Medical Practice) の可能な最高のスタンダードを示したものです。 今回の改定では利益相反について、また独立した専門職としてのゆるぎのない 判断についての記載が強化されています。</p>
<p>製薬企業のマーケティングが医師の<strong>専門職倫理とプロフェッショナリズムを席巻する</strong>嘆きの状況のなかで注目される文献です。WMAには多くの支部がありますが、この文書を調整して総会で全会一致でまとめあげた力量も注目されます。</p>
<p>今回の主な関連サイトは、WMAのサイト、JAMAの論説「WMAの医の国際倫理綱領」電子版2022年10月13日 (フリーオープンアクセス)、日本語では日本医師会のサイト「医の国際倫理綱領」です。</p>
<h6><strong>JAMA</strong><strong>の論説</strong><strong> </strong></h6>
<p>WMAが医師の世界的組織として果たすべき主要な使命の一つは、医療専門職の倫理的実践を可能な限り高い水準で確保することである。1947年、医学倫理に関する最も深刻な違反事件 (ナチス収容所での人体実験) の余波を受けて設立されて以来、WMAは、世界の医療専門職 (medical profession) に倫理やその他の指針を提供することを目的とした、包括的な宣言、決議、声明を採択してきた。</p>
<p>WMAの一連のポリシーの中心にあるのは、ジュネーブ宣言:医師の誓い (DoG)、ヘルシンキ宣言 (DoH)、そして医の国際倫理綱領(ICoME) である。最初のDoGは、1948年のWMA第２回総会で採択され、最近では2017年に改訂されているが、医師の誓いという形で医療専門職の基本的な倫理原則を簡潔に示している。ヒトの研究参加者が関わる医学研究特有の倫理的課題に対処するため、起草・採択されたのがDoH である。</p>
<p>WMAの3つ目の、そしておそらく現時点ではもっとも知名度が低い中核的な文書は、DoGに続いて1949年に採択された「医の国際倫理綱領」 (ICoME)である。ICoMEは、患者や社会に対する医師の責任、他の医師や学生、その他の医療専門家や職員に対する責任など、医療専門職の倫理原則と職能上の義務 (professional duties) を概説している。</p>
<p>WMAのすべてのポリシーと同様に、この3つの文書は、継続的な妥当性を確保するために定期的に見直され、改訂されている。</p>
<p>それまでの綱領を大幅に改定したICoMEが、2022年10月にドイツ・ベルリンで開催されたWMA総会で全会一致で採択された。WMAの宣言、決議、声明のうち倫理的な性格のものは、総会の通過に4分の3以上の賛成が必要である。高いハードルにもかかわらず、満場一致の採択という成功を収めたのは、包括的かつ開放的な改訂プロセスに起因していると言えるだろう。</p>
<p>ワークグループはICoMEの構成を変えて、新しく前文と、それに続く一般原則のセクションを追加した。残りの倫理的義務は、「患者に対する義務」 、「他の医師、医療専門職、学生その他の職員に対する義務、」、「社会に対する義務」に分類されている。「医療専門職としての義務」 と題された最後のセクションは、ICoMEの倫理原則に従い、保護し、促進する義務と、他の医師がそれを守るのを支援する義務を強調している。文書全体を通して、より現代的でジェンダーを含む新しい表現が導入されている。</p>
<p>医師は、臨床的、政治的、法的、および市場の力の変化によってもたらされ、悪化する前例のない困難に直面している。同時に、医療専門職は世界規模でよりダイナミックかつ相互に関連してきており、ICoMEに反映されている医療倫理の基本的かつ普遍的な原則を再確認することがますます重要になっている。</p>
<h6><strong>世界医師会の「医の国際倫理綱領」</strong><strong> </strong></h6>
<p>スペースの制約から詳しく記載できないが、2022年10月採択された改定「医の国際倫理綱領」の全文はWMAのサイトに掲載されている。また、JAMAの論説も全文を掲載している。日本医師会のサイトに日本語訳が掲載されるが、現在掲載されているのは何故か前回2006年版のままで、12月20日現在まだ掲載されていない。</p>
<p>2022年改定からいくつか注目される事項を和訳して紹介する。</p>
<p>2. 医師は、年齢、疾病または障がい、信条 (creed)、民族的出自、社会的文化的に形成された性別 (gender)、国籍、政治的所属、人種、文化、性的指向 (LGBTQ+などとしてまとめられることがある)、社会的立場、その他の要因による偏見や差別的行為に関わることなく、公正かつ公平に医療を実践し、患者の健康ニーズに基づいたケアを提供しなけれぱならない。</p>
<p>5.　医師は、自分自身や所属機関の利益の可能性によって、個人の医療専門職としての判断が左右されるようなことがあってはならない。医師は、現実または潜在的な利益相反を認識し、それを回避しなければならない。そのような利害の衝突が避けられない場合は、率先して申告し (declared in advance) 、適切に管理しなければならない。</p>
<p>6. 　医師は、個々の医療上の判断に責任を持たなければならず、医学的配慮に反する指示に基づいて、医療専門職としての健全な医療判断を変更してはならない。</p>
<p>24.　医師は、押しつけがましい、あるいは不適切な広告やマーケティングを控え、医師が広告やマーケティングで使用するすべての情報が事実に基づいており、誤解を招くものでないことを確認しなければならない。</p>
<p>25.　医師は、商業的、財政的、またはその他の相反する利益が、医師の医療専門職としての判断に影響を与えることを認めてはならない。</p>
<p>35.　医師は、健康 (health)、健康教育、健康に関する知識やそれを利用する能力 (health literacy) に関する事柄において重要な役割を担っている。この責任を果たすために、医師は、ソーシャルメディアを含む非専門的な公共の場で、新しい発見、技術、あるいは治療法について慎重に議論しなければならず、自らの発言が科学的に正確で理解可能であることを保証しなければならない。</p>
<h6>関連文献</h6>
<p><strong>「プロフェッショナル・オートノミー</strong><strong> (</strong><strong>自律</strong><strong>) </strong><strong>と臨床上の独立性に関する</strong><strong> WMA </strong><strong>ソウル宣言」</strong><strong>2008</strong><strong>採択 </strong><strong>2018</strong><strong>改定</strong></p>
<p>2.  プロフェッショナル・オートノミーと臨床上の独立性とは、個々の医師が診療に際して、外部ないし個人から不当あるいは不適切な影響を受けることなく、自らの専門的判断を自由に行使するプロセスを表したものである</p>
<p><strong> </strong>12. WMAは、医師のプロフェッショナル・オートノミーと臨床上の独立性の重要性は、質の高い医療と患者医師関係にとって不可欠の要素であり保たれねばならぬものであることを再確認する。WMAはまた、プロフェッショナル・オートノミーと臨床上の独立性は医師のプロフェッショナリズムの中核的要素であると認識する。</p>
<p><strong>医師の専門職倫理とプロフェッショナリズム</strong></p>
<p>鈴木利廣氏　(薬害オンブズパースン会議代表・弁護士)</p>
<p>「私は、専門職倫理とプロフェショナリズムの違いについて、前者は外圧的規制に対して、後者は社会的役割としての前向き的遣り甲斐的な心得と解釈しています」</p>
<p>専門職倫理とプロフェショナリズムとは同義で使われる場合も多くみられます。</p>
<h6><strong>当日のディスカッションから</strong></h6>
<ul>
<li>医の国際倫理綱領のことをはじめて知った。皆様も同じでないか。</li>
<li>これが正しいとすると違反事例がいっぱいある。現実離れの問題もあるのでないか。</li>
<li>それでも正しい在り方を示していくのは大切で評価できるのでないか。</li>
<li>今年最後の例会のテーマとして良かったと思う。</li>
<li>この倫理綱領のことをもっと知らせていく必要があるのでないか。</li>
</ul>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡章雄</p>
]]></content:encoded>
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		<title>コロナ感染の経験から学んだこと（NEWS No.568 p04）</title>
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		<pubDate>Tue, 21 Feb 2023 09:32:04 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[568号2022年12月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[第6波真最中の2022年8月13日、新型コロナウィルス感染症を発症した。初期症状は喉の痛み、38度台の発熱であった。市のマニュアルフォローを受けつつ自宅待機をしていたが、フォロー終了の一週間以降も離床できず、食欲低下、腹痛下痢なども加わったため8月27日病院と連絡を取り入院した。その数日後からコロナ感染の急性期後遺症として認知機能低下などの高次脳機能障害といわれる合併症を経験した。幸い10月14日退院、その前後から状態は改善しはじめ、発症3か月後に職場復帰となった。体重も約8㎏減少した。新型コロナ感染症は肺炎だけでない、全身の消耗性疾患であることを自覚させられた。一方職場ではワクチンをしなかったからという無言の圧力を受け？ワクチンへの対応を整理する必要も感じている。これらの経験から本論ではあらためて新型コロナの合併症を検討し、次いでワクチンの有効性を調査し、さらにワクチン副作用を分析することで自らの立ち位置を見直すこととした。 ①　コロナの急性期合併後遺症について まず言葉の定義から。統一表現はないがコロナ発症4週間までに出現する症状を急性新型コロナ感染症という。急性期あるいはその後から60/90日まで続く症状（後遺症）をLong COVIDとする。主な後遺症頻度と後遺症から回復までについてはUpToDateを参考にあげる1)。(表1) 私が経験したような神経学的合併症については、509例の入院患者を対象にした研究で、発症時42%、入院時63%、経過中どこかで82%に神経系合併症が認められた。主な症状は筋肉痛45%、頭痛38%、脳症32%、めまい30%、味覚異常16%、嗅覚異常11%であり、卒中、行動障害、運動及び知覚欠損、失調、痙攣はまれ(それぞれ0.2-1.4%)であった。 脳症について；817例の救急受診高齢者の研究では28％に脳症がみられ、そのうち37%は熱や呼吸困難などのCOVID-19の典型症状はなかった。せん妄や意識レベルの低下、一過性全健忘がみられることもある2)。髄液異常はないがMRIでは脳症の約半数に急性虚血性脳卒中、皮質FLAIR異常などが認められた3)。 私の場合も見当識障害、記銘力障害などの高次脳機能障害があり、FLAIR異常も認められた。対象の選び方にもよるが、比較的高い頻度で脳機能障害は起こる。一般的に高次脳機能障害という後遺症が長期に固定するかどうかについては情報が足りなかった。もちろん高次脳機能障害合併は新型コロナに特異的なものではない。 ②　ワクチンは有効か Real　worldでのワクチン効果については多くの国で研究が行われているが、ここではUKとUSAでの研究論文を示す。 UKでは2021年12月からすべての成人に3回目接種、2022年３月から75歳以上を対象に4回目接種が開始された。ここでは2回目接種後25週を基準に、1回目、3，4回目のワクチン効果を調べた論文を示す。多くの論文と同じようにオッズ比を用いた場合のワクチン効果を（１－Odds）％で比較している。（表2）を見ると3回目、4回目接種とも週を追うごとにワクチン効果が減衰し、3回目は25週、4回目は15週で2回目後の基準との有意差はなくなっている4)。 (表2)　UKでのワクチン効果の比較 他の国からの報告でも接種当初は効果があるように見えても、ブースター接種としてワクチン回数が増えるたびにピークの効果は減じるし、効果の持続時間も短くなるという傾向は変わらない。 このワクチンを重ねるたびに効果が減衰するという現象に焦点を当てた研究が、USAを舞台にNature Medicineに発表された。ワクチンをしたのに感染した（Breakthrough　Infection：BTI）人を対象にした在郷軍人データベースから合併症入院や死亡を含めたワクチン効果を論じたものである。例えば１回接種群に比べ２回以上の複数回接種群では全死亡のハザード比（HR）2.17、入院のHR3.32、後遺症としての肺障害3.54、神経学的障害1.60などを示し、感染回数の増加によって後遺症リスクは増えることを示した。他の雑誌では「短期的ではあるがワクチン効果は高い」という主張が多いが、この論文では「ワクチン接種では死亡や急性期後遺症のリスクを一部しか減らさないという結果となったことは、唯一の緩和戦略としてワクチンに依存することがSARDS―CoV-2感染後のリスク低下の最適な方法ではないことを示唆する。私たちの結果からは、BTIだった人々の急性期後のケアアプローチとしては一次予防戦略の継続が必要であることが強調される」と結論されている5)。 ③　ワクチンの副作用について 新型コロナワクチンの副反応については、世界的に軽視され日本でも同様である。現在副反応報告については（表３）ような規制があるが、死亡は報告医の裁量によるとされたり、5類問題と絡めて、報告そのものを廃止しようという方向もあり懸念される。 (表3)ワクチン副反応の報告基準6) 12歳以上を対象にしたファイザー、モデルナのｍRNAワクチンについて11月11日第88回予防接種ワクチン検討部会までの厚労省発表死亡例をまとめた7)。 死亡者は1953名、12-19歳11名、80歳以上974名と加齢とともに等比級数的に増加する。500名を超える循環器疾患(心筋炎/心膜炎59名、その他の不整脈/心臓突然死155名、心筋梗塞などその他の心疾患355名)、脳血管疾患172名などが多い。血小板減少を伴う血栓症が13例、伴わない血栓症が12例に認められた。接種日と死亡日との関係については（図1，2）に示すように接種6日以内、特に3日以内に集中している。60歳で2群に分けると、60歳以上では接種1日後、60歳未満では接種3日後に死亡のピークがある。高齢者ほど接種日に近く、接種後数時間以内に発熱、24時間以内に死亡する人がかなり見受けられる。高齢者の死亡はワクチン以外の紛れ込みが多いからという理屈は成り立たない。接種当日突然死した13歳子、接種3日目に突然死した13歳女子症例は2例とも剖検でも診断がつかず死因不明とされているなどの例を見ると、ワクチン被害の拡大を防ぐために死亡例の詳細な疫学的分析が必要である。(図1,2) 図１ 図２ 歳から12歳までについては2022年2月21日以降10月まで、338例の副反応疑い報告がある。死亡は2名、11歳の女性と男性。男性はけいれん、脳症、接種翌日の発症。女性は心筋炎、接種2日後の発生とある。そのほか7歳の心室細動例の報告がある。心筋炎の疑いとされ、経過は回復となっているが詳細不明である。アナフィラキシーが30例、そのうち5例はショック。心筋炎/心膜炎が24例報告されている。8歳のギラン・バレー症候群の女性の報告があり、回復していない。けいれんは36例の報告がある。このように副反応を見ていくと、小児に接種することのメリットはない。 ④　最後に 新型コロナは合併症も多い、一筋縄ではいかない難儀な疾患であることをあらためて実感した。行政も含めた社会対応が必要な疾患であることは変わらない。一方当初の95%を超えるというワクチンの効果成績から早期の集団免疫獲得による封じ込めさえ期待されたがReal　worldでの有効性はピークでも60%程度に落ち、感染、重症化や死亡阻止効果を含め短期しか持続しないことが明らかになってきた。一方ワクチン接種当日や3日以内に突然死する例も顕在化してきた。多くの国で追加接種が進まないのもこのような背景が推定される。ウィルスによる免疫回避は今後も続くであろう。そんな中で引き続きワクチン被害を強調する立場からの訴えを続けていく必要がある。 【主な参考文献】 １．UpToDate　COVID-19：Neurologic complications and　 management of neurologic conditions ２．JAMA Open. 2020;3(11):e2029540. Epub 2020 Nov 2 ３．Radiology. 2020 Jun 16 : 202222 4．The...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>第6波真最中の2022年8月13日、新型コロナウィルス感染症を発症した。初期症状は喉の痛み、38度台の発熱であった。市のマニュアルフォローを受けつつ自宅待機をしていたが、フォロー終了の一週間以降も離床できず、食欲低下、腹痛下痢なども加わったため8月27日病院と連絡を取り入院し<span id="more-5347"></span>た。その数日後からコロナ感染の急性期後遺症として認知機能低下などの高次脳機能障害といわれる合併症を経験した。幸い10月14日退院、その前後から状態は改善しはじめ、発症3か月後に職場復帰となった。体重も約8㎏減少した。新型コロナ感染症は肺炎だけでない、全身の消耗性疾患であることを自覚させられた。一方職場ではワクチンをしなかったからという無言の圧力を受け？ワクチンへの対応を整理する必要も感じている。これらの経験から本論ではあらためて新型コロナの合併症を検討し、次いでワクチンの有効性を調査し、さらにワクチン副作用を分析することで自らの立ち位置を見直すこととした。</p>
<h6><strong>①　コロナの急性期合併後遺症について</strong></h6>
<p>まず言葉の定義から。統一表現はないがコロナ発症4週間までに出現する症状を急性新型コロナ感染症という。急性期あるいはその後から60/90日まで続く症状（後遺症）をLong COVIDとする。主な後遺症頻度と後遺症から回復までについてはUpToDateを参考にあげる<sup>1)</sup>。(表1)</p>
<p><strong>
<table id="wp-table-reloaded-id-93-no-1" class="wp-table-reloaded wp-table-reloaded-id-93">
<thead>
	<tr class="row-1 odd">
		<th class="column-1">症状</th><th class="column-2">率</th><th class="column-3">回復まで</th>
	</tr>
</thead>
<tbody>
	<tr class="row-2 even">
		<td class="column-1">疲労</td><td class="column-2">15-87%</td><td class="column-3">3か月以上</td>
	</tr>
	<tr class="row-3 odd">
		<td class="column-1">呼吸困難</td><td class="column-2">10-71%</td><td class="column-3">2-3か月</td>
	</tr>
	<tr class="row-4 even">
		<td class="column-1">胸部不快感</td><td class="column-2">12-44%</td><td class="column-3">2-3か月</td>
	</tr>
	<tr class="row-5 odd">
		<td class="column-1">咳</td><td class="column-2">17-34%</td><td class="column-3">2-3か月</td>
	</tr>
	<tr class="row-6 even">
		<td class="column-1">味覚障害</td><td class="column-2">10-13%</td><td class="column-3">1か月</td>
	</tr>
	<tr class="row-7 odd">
		<td class="column-1">関節痛、頭痛、鼻炎、食思不振、めまい、<br />
筋肉痛、不眠症、脱毛、発汗、下痢</td><td class="column-2">< 10％</td><td class="column-3">数週から数か月</td>
	</tr>
	<tr class="row-8 even">
		<td class="column-1">PTSD</td><td class="column-2">7-24%</td><td class="column-3">6wから3か月</td>
	</tr>
	<tr class="row-9 odd">
		<td class="column-1">記憶障害</td><td class="column-2">18-21%</td><td class="column-3">数週から数か月</td>
	</tr>
	<tr class="row-10 even">
		<td class="column-1">集中力低下</td><td class="column-2">16%</td><td class="column-3">数週から数か月</td>
	</tr>
	<tr class="row-11 odd">
		<td class="column-1">不安/うつ</td><td class="column-2">22-23%</td><td class="column-3">数週から数か月</td>
	</tr>
	<tr class="row-12 even">
		<td class="column-1">生活の質の低下</td><td class="column-2">50% <</td><td class="column-3">数週から数か月</td>
	</tr>
</tbody>
</table>
</strong></p>
<p>私が経験したような神経学的合併症については、509例の入院患者を対象にした研究で、発症時42%、入院時63%、経過中どこかで82%に神経系合併症が認められた。主な症状は筋肉痛45%、頭痛38%、脳症32%、めまい30%、味覚異常16%、嗅覚異常11%であり、卒中、行動障害、運動及び知覚欠損、失調、痙攣はまれ(それぞれ0.2-1.4%)であった。</p>
<p>脳症について；817例の救急受診高齢者の研究では28％に脳症がみられ、そのうち37%は熱や呼吸困難などのCOVID-19の典型症状はなかった。せん妄や意識レベルの低下、一過性全健忘がみられることもある<sup>2)</sup>。髄液異常はないがMRIでは脳症の約半数に急性虚血性脳卒中、皮質FLAIR異常などが認められた<sup>3)</sup>。</p>
<p>私の場合も見当識障害、記銘力障害などの高次脳機能障害があり、FLAIR異常も認められた。対象の選び方にもよるが、比較的高い頻度で脳機能障害は起こる。一般的に高次脳機能障害という後遺症が長期に固定するかどうかについては情報が足りなかった。もちろん高次脳機能障害合併は新型コロナに特異的なものではない。</p>
<h6><strong>②　ワクチンは有効か</strong><strong></strong></h6>
<p>Real　worldでのワクチン効果については多くの国で研究が行われているが、ここではUKとUSAでの研究論文を示す。</p>
<p>UKでは2021年12月からすべての成人に3回目接種、2022年３月から75歳以上を対象に4回目接種が開始された。ここでは2回目接種後25週を基準に、1回目、3，4回目のワクチン効果を調べた論文を示す。多くの論文と同じようにオッズ比を用いた場合のワクチン効果を（１－Odds）％で比較している。（表2）を見ると3回目、4回目接種とも週を追うごとにワクチン効果が減衰し、3回目は25週、4回目は15週で2回目後の基準との有意差はなくなっている<sup>4)</sup>。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>(表2)　UKでのワクチン効果の比較</strong></p>
<p style="text-align: center;"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-4-2.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5364" title="568-4-2" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-4-2-386x500.png" alt="" width="386" height="500" /></a></p>
<p>他の国からの報告でも接種当初は効果があるように見えても、ブースター接種としてワクチン回数が増えるたびにピークの効果は減じるし、効果の持続時間も短くなるという傾向は変わらない。</p>
<p>このワクチンを重ねるたびに効果が減衰するという現象に焦点を当てた研究が、USAを舞台にNature Medicineに発表された。ワクチンをしたのに感染した（Breakthrough　Infection：BTI）人を対象にした在郷軍人データベースから合併症入院や死亡を含めたワクチン効果を論じたものである。例えば１回接種群に比べ２回以上の複数回接種群では全死亡のハザード比（HR）2.17、入院のHR3.32、後遺症としての肺障害3.54、神経学的障害1.60などを示し、感染回数の増加によって後遺症リスクは増えることを示した。他の雑誌では「短期的ではあるがワクチン効果は高い」という主張が多いが、この論文では「ワクチン接種では死亡や急性期後遺症のリスクを一部しか減らさないという結果となったことは、唯一の緩和戦略としてワクチンに依存することがSARDS―CoV-2感染後のリスク低下の最適な方法ではないことを示唆する。私たちの結果からは、BTIだった人々の急性期後のケアアプローチとしては一次予防戦略の継続が必要であることが強調される」と結論されている<sup>5)</sup>。</p>
<h6><strong>③　ワクチンの副作用について</strong></h6>
<p>新型コロナワクチンの副反応については、世界的に軽視され日本でも同様である。現在副反応報告については（表３）ような規制があるが、死亡は報告医の裁量によるとされたり、5類問題と絡めて、報告そのものを廃止しようという方向もあり懸念される。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>(表3)ワクチン副反応の報告基準</strong><sup>6)</sup></p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-4-3.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5348" title="568-4-3" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-4-3-500x313.png" alt="" width="500" height="313" /></a></p>
<p>12歳以上を対象にしたファイザー、モデルナのｍRNAワクチンについて11月11日第88回予防接種ワクチン検討部会までの厚労省発表死亡例をまとめた<sup>7)</sup>。</p>
<p>死亡者は1953名、12-19歳11名、80歳以上974名と加齢とともに等比級数的に増加する。500名を超える循環器疾患(心筋炎/心膜炎59名、その他の不整脈/心臓突然死155名、心筋梗塞などその他の心疾患355名)、脳血管疾患172名などが多い。血小板減少を伴う血栓症が13例、伴わない血栓症が12例に認められた。接種日と死亡日との関係については（図1，2）に示すように接種6日以内、特に3日以内に集中している。60歳で2群に分けると、60歳以上では接種1日後、60歳未満では接種3日後に死亡のピークがある。高齢者ほど接種日に近く、接種後数時間以内に発熱、24時間以内に死亡する人がかなり見受けられる。高齢者の死亡はワクチン以外の紛れ込みが多いからという理屈は成り立たない。接種当日突然死した13歳子、接種3日目に突然死した13歳女子症例は2例とも剖検でも診断がつかず死因不明とされているなどの例を見ると、ワクチン被害の拡大を防ぐために死亡例の詳細な疫学的分析が必要である。(図1,2)</p>
<p style="text-align: center;"><strong>図１</strong></p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-4-4.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5349" title="568-4-4" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-4-4-500x237.png" alt="" width="500" height="237" /></a></p>
<p style="text-align: center;"><strong>図２</strong></p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-4-5.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5350" title="568-4-5" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-4-5-500x175.png" alt="" width="500" height="175" /></a></p>
<p>歳から12歳までについては2022年2月21日以降10月まで、338例の副反応疑い報告がある。死亡は2名、11歳の女性と男性。男性はけいれん、脳症、接種翌日の発症。女性は心筋炎、接種2日後の発生とある。そのほか7歳の心室細動例の報告がある。心筋炎の疑いとされ、経過は回復となっているが詳細不明である。アナフィラキシーが30例、そのうち5例はショック。心筋炎/心膜炎が24例報告されている。8歳のギラン・バレー症候群の女性の報告があり、回復していない。けいれんは36例の報告がある。このように副反応を見ていくと、小児に接種することのメリットはない。</p>
<h6>④　最後に</h6>
<p>新型コロナは合併症も多い、一筋縄ではいかない難儀な疾患であることをあらためて実感した。行政も含めた社会対応が必要な疾患であることは変わらない。一方当初の95%を超えるというワクチンの効果成績から早期の集団免疫獲得による封じ込めさえ期待されたがReal　worldでの有効性はピークでも60%程度に落ち、感染、重症化や死亡阻止効果を含め短期しか持続しないことが明らかになってきた。一方ワクチン接種当日や3日以内に突然死する例も顕在化してきた。多くの国で追加接種が進まないのもこのような背景が推定される。ウィルスによる免疫回避は今後も続くであろう。そんな中で引き続きワクチン被害を強調する立場からの訴えを続けていく必要がある。</p>
<p>【主な参考文献】</p>
<p>１．UpToDate　COVID-19：Neurologic complications and　 management of neurologic conditions</p>
<p>２．JAMA Open. 2020;3(11):e2029540. Epub 2020 Nov 2</p>
<p>３．Radiology. 2020 Jun 16 : 202222</p>
<p>4．The Lancet Regional Health &#8211; Europe 2022;23: 100537</p>
<p>5．Nature Medicine volume 28, pages2398–2405 (2022)</p>
<p>6．コンシューマーネットジャパン　どうする新型ワクチン２</p>
<p>7．厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会　第73回―88回資料より</p>
<p>（終わり）</p>
<p style="text-align: right;">病院勤務　山本</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>コロナ経口「薬」ゾコーバは効かない・危険（NEWS No.568 p07）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2023/01/news-568-2022-12-p07/</link>
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		<pubDate>Thu, 05 Jan 2023 09:21:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[Featured]]></category>
		<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[568号2022年12月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[8月号で、コロナ経口「薬」ゾコーバの臨床試験第二相までのデータで、コロナでよくある12症状のうち5症状合計だけでは有意差が出たとする塩野義製薬の主張では効果の「推定」もできないと、緊急承認されなかったことをお伝えしました。しかし、その後11月22日に緊急承認され、翌日の全国新聞は1面などで大々的に報じました。 予想通り、第三相試験のデータを審査結果報告書で見るとひどい内容でしたので、12月例会に報告しました。その後の検討も加えて報告します。 【主アウトカム（効果指標）を次々変更】 第三相の主アウトカムは、8月号を書いた時点では「あらゆる原因による入院又は死亡」でした。https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT05305547 ところが、その後浜六郎氏から、そこには違った主アウトカムが掲載されている由教えていただきました。なんと、8月23日に「最新のアウトカム指標」は「持続的な症状の消失までの時間の中央値 (時間枠は29日目)：林訳」と書かれていました。こっそり、すり替えられたのです。 「入院又は死亡の減少」という意義のある効果を示せなくなったので、症状を早く治まることにすり代えたのです。タミフルが入院・死亡を減らしたとの効果は実は嘘で、発熱を1日早く下げる」だけだったことが臨床試験の元データで確認され、世界的な批判が起こり日本を除く多くの国でほとんど使用されなくなったのと同様に、ゾコーバの価値が極めて低いものになったわけです。 しかし、その価値の低い効果も本当ではありません。第Ⅱ相と同様、第Ⅲ相でも当初選んだ「12症状」でも効果を証明できなかったのです。この結果は、ゾコーバはコロナの主な症状を短くすることができなかった＝症状にも効果がなかったということになります。タミフルと違い発熱期間の短縮のデータも提出されていません。 大変困ったと思われる塩野義製薬は、ここで第Ⅱ相と同じ手を使って、12症状のうちの都合のよい5症状を選んで、統計的に有意な効果を示した、としたのです。12症状のデータを取っておきながら、結果が出てから（都合の良い）5症状だけを選らんだのです。これは、前の審議でも「後出しジャンケン」と同じだと非難されたように、多数の項目の実験をしてみて少し効果がありそうな項目（ここでは症状）だけを集めて、統計的有意差を示すのは臨床試験でも許されない操作です。 都合の良いものだけを選んだ証拠に、第Ⅱ相の5症状は、熱っぽさ又は発熱、鼻水又は鼻づまり、喉の痛み、咳、それに「息切れ（呼吸困難）」でした。その解説に息切れ（呼吸困難）はコロナでの入院の原因になる症状だと強調しています。 しかし、この症状を入れると統計的有意差は出なかったのでしょうか。第Ⅲ相の5症状では、この息苦しさ（呼吸困難）が、倦怠感又は疲労感に代えられているのです。こうしないと5症状を合計しても統計的有意差が出なかったからと思われますが、具体的データの提示はありません。 そのような、主アウトカムの操作を重ねての結果は、5症状をひっくるめて症状緩和にプラセボ群が8日かかったが、ゾコーバ群では7日に短縮させた、というのがゾコーバの効果でした。多くの人は「なーんだ」とがっかりするかもしれませんが、一日でも良くなればと思う医師は居るかも知れません。抗インフルエンザ薬を世界一使う日本で、しかも同じ塩野義の抗インフルエン薬ゾフルーザが1回飲むだけの利便性で、1年間とは言え売り上げトップになったことを考えれば安心できません。 【ゾコーバ投与前のスコアに有意差？】 投与後の各症状スコアの変化を表す図が掲載されています。これは12症状ですが、0時間では、一番上がゾコーバ、一番下がプラセボのスコアです。薬の影響がない0時間にゾコーバとプラセボのスコア差が最大です。ところが、48時間以後はほぼ同じになっています。熱っぽさ又は発熱、喉の痛み、息切れ（呼吸困難）なども同様です。そのため、普通のRCTのデータでは、これは効果なしになります。そこで、それでは困るので、左端0時間のスコアのから、それぞれの時間でのスコアの差で、効果を示しそうとしています。 ところが、12症状ではこの操作をしても有意差（効果）を示せなかったのです。しかたなく、選抜5症状にすり替えたのですが、もしそれで有差が出たのなら、服薬０時間のスコアにもゾコーバとプラセボの間に有意差があるはずです。これは、ランダム化する前の「患者背景」にスコアの有意差があることを示しています。 しかし、この審査報告書には背景のデータも変化のデータも図の数字が全く記載されていませんので確かめようがありません。この点でも、とても信頼できないものです。 【症状が極めてあいまい：発熱期間は？】 先にお示しした症状が、極めてあいまいな定義だとお気づきかと思います。その典型が、熱っぽさ又は発熱です。体温は最も客観的な測定ができる多くの感染症の症状の主たるものです。しかし、この発熱期間が短縮したデータは示されていません。ここにも、ゾコーバの問題点があります。 【ウイルス量が減った？】 これもウイルス量の「ベースラインからの変化量」とされています。背景として、元々のウイルス力価は提示されていないので、症状と同様、背景の違いによる「変化量の差」かも知れないのです。それでも、Day4でのみ有意差があっただけで、Day2・6・9・では有差がありません。もちろん、ウイルス量の違いが直接後遺症の軽減に結び付くかどうかも分かりません。 【RCT後に勝手に選択されたデータを使用】 第Ⅲ相の「選択基準」は、「SARS-CoV-2 陽性（無作為化前 120 時間以内に採取された検体を用いた PCR 検査等により確認）」とされていましたが、使われたデータは「症状発現が無作為化前 72 時間未満の被験者」とされています。ウイルス量の測定者も同様です。ですから、120時間前に検査陽性になって無作為（ランダム）化された患者のうち、72時間未満に症状が出た患者だけを選んでいます。RCTならないはずの、服薬後0時間の症状スコアに差があることを考えると、ここにも何らかの問題のある操作が行われた可能性があります。データの開示が求められる問題です。 【胎児の催奇性】 審査報告書には「主な毒性所見として、ラットにおいて胎児の骨格変異及びウサギにおいて胚・胎児死亡、胎児の軸骨格に奇形・変異、外表に奇形所見として短尾及び二分脊椎が認められた。」「全児死亡、生存率・出生率低下及び離乳後の性成熟遅延等の発育遅延に関連する変化が認められた。」など多くの胎児異常が記載されています。妊娠可能な方には大変危険です。その他にも脂質異常など有害作用が報告されています。 【併用禁忌薬35種、併用注意薬70種】 「 本薬は主にCYP3A により代謝されると共にCYP3A を阻害し、CYP3A に対する時間依存的阻害作用を有する。」（審査報告書）それらのために、カルマゼピンなど36種（塩野義の医療関係者向け情報では35種）の併用禁忌薬、イトコナゾールなど70種の併用注意薬がある。これだけの薬剤を投与前にチェックするのは大変であり、ミスもありうるのでとても危険です。 【結論】 入院・死亡の減少という重要な効果はない。したがって、緊急承認の意義は全くない。 症状の軽減・短縮効果は期待できない。 胎児毒性などの害作用があり、危険 併用禁忌35種、同注意70種あり、危険 早期の承認取り消しと全データの公開が必要。 はやし小児科　林]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>8月号で、コロナ経口「薬」ゾコーバの臨床試験第二相までのデータで、コロナでよくある12症状のうち5症状合計だけでは有意差が出たとする塩野義製薬の主張では効果の「推定」もできないと、緊急承認されなかったことをお伝えしました。しかし、その後11月22日に緊急承認され、翌日の全国新聞は1面などで大々的に報じました。</p>
<p>予想通り、第三相試験のデータを審査結果報告書で見るとひどい内容でしたので、12月例会に報告しました。その後の検討も加えて報告します。<span id="more-5301"></span></p>
<h6><strong>【主アウトカム（効果指標）を次々変更】</strong><strong> </strong></h6>
<p>第三相の主アウトカムは、8月号を書いた時点では<strong>「あらゆる原因による入院又は死亡」</strong>でした。<a href="https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT05305547">https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT05305547</a></p>
<p>ところが、その後浜六郎氏から、そこには違った主アウトカムが掲載されている由教えていただきました。なんと、8月23日に「最新のアウトカム指標」は<strong>「持続的な症状の消失までの時間の中央値</strong><strong> </strong>(時間枠は29日目)：林訳」と書かれていました。こっそり、すり替えられたのです。</p>
<p>「入院又は死亡の減少」という意義のある効果を示せなくなったので、症状を早く治まることにすり代えたのです。タミフルが入院・死亡を減らしたとの効果は実は嘘で、発熱を1日早く下げる」だけだったことが臨床試験の元データで確認され、世界的な批判が起こり日本を除く多くの国でほとんど使用されなくなったのと同様に、ゾコーバの価値が極めて低いものになったわけです。</p>
<p>しかし、その価値の低い効果も本当ではありません。第Ⅱ相と同様、第Ⅲ相でも当初選んだ<strong>「</strong><strong>12</strong><strong>症状」でも効果を証明できなかったのです。</strong>この結果は、ゾコーバはコロナの主な症状を短くすることができなかった＝症状にも効果がなかったということになります。タミフルと違い発熱期間の短縮のデータも提出されていません。</p>
<p>大変困ったと思われる塩野義製薬は、ここで第Ⅱ相と同じ手を使って、12症状のうちの都合のよい<strong>5</strong><strong>症状</strong>を選んで、統計的に有意な効果を示した、としたのです。12症状のデータを取っておきながら、結果が出てから（都合の良い）5症状だけを選らんだのです。これは、前の審議でも「後出しジャンケン」と同じだと非難されたように、多数の項目の実験をしてみて少し効果がありそうな項目（ここでは症状）だけを集めて、統計的有意差を示すのは臨床試験でも許されない操作です。</p>
<p>都合の良いものだけを選んだ証拠に、第Ⅱ相の5症状は、熱っぽさ又は発熱、鼻水又は鼻づまり、喉の痛み、咳、それに<strong>「息切れ（呼吸困難）」</strong>でした。その解説に息切れ（呼吸困難）はコロナでの入院の原因になる症状だと強調しています。</p>
<p>しかし、この症状を入れると統計的有意差は出なかったのでしょうか。第Ⅲ相の5症状では、この<strong>息苦しさ（呼吸困難）が、倦怠感又は疲労感に代えられているのです。</strong>こうしないと5症状を合計しても統計的有意差が出なかったからと思われますが、具体的データの提示はありません。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-7-1.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5303" title="568-7-1" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-7-1-500x190.png" alt="" width="500" height="190" /></a></p>
<p>そのような、主アウトカムの操作を重ねての結果は、5症状をひっくるめて症状緩和にプラセボ群が<strong>8</strong><strong>日かかったが、ゾコーバ群では</strong><strong>7</strong><strong>日に短縮</strong>させた、というのがゾコーバの効果でした。多くの人は「なーんだ」とがっかりするかもしれませんが、一日でも良くなればと思う医師は居るかも知れません。抗インフルエンザ薬を世界一使う日本で、しかも同じ塩野義の抗インフルエン薬ゾフルーザが1回飲むだけの利便性で、1年間とは言え売り上げトップになったことを考えれば安心できません。</p>
<h6><strong>【ゾコーバ投与前のスコアに有意差？】</strong><strong> </strong></h6>
<p>投与後の各症状スコアの変化を表す図が掲載されています。これは12症状ですが、0時間では、一番上がゾコーバ、一番下がプラセボのスコアです。薬の影響がない0時間にゾコーバとプラセボのスコア差が最大です。ところが、48時間以後はほぼ同じになっています。熱っぽさ又は発熱、喉の痛み、息切れ（呼吸困難）なども同様です。そのため、普通のRCTのデータでは、これは効果なしになります。そこで、それでは困るので、左端0時間のスコアのから、それぞれの時間でのスコアの差で、効果を示しそうとしています。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-7-2.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5304" title="568-7-2" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-7-2-500x329.png" alt="" width="500" height="329" /></a></p>
<p>ところが、12症状ではこの操作をしても有意差（効果）を示せなかったのです。しかたなく、選抜5症状にすり替えたのですが、もしそれで有差が出たのなら、服薬０時間のスコアにもゾコーバとプラセボの間に有意差があるはずです。これは、ランダム化する前の「患者背景」にスコアの有意差があることを示しています。</p>
<p>しかし、この審査報告書には背景のデータも変化のデータも図の数字が全く記載されていませんので確かめようがありません。この点でも、とても信頼できないものです。</p>
<h6><strong>【症状が極めてあいまい：発熱期間は？】</strong><strong> </strong></h6>
<p>先にお示しした症状が、極めてあいまいな定義だとお気づきかと思います。その典型が、熱っぽさ又は発熱です。体温は最も客観的な測定ができる多くの感染症の症状の主たるものです。しかし、この発熱期間が短縮したデータは示されていません。ここにも、ゾコーバの問題点があります。</p>
<h6><strong>【ウイルス量が減った？】</strong><strong> </strong></h6>
<p>これもウイルス量の「ベースラインからの変化量」とされています。背景として、元々のウイルス力価は提示されていないので、症状と同様、背景の違いによる「変化量の差」かも知れないのです。それでも、Day4でのみ有意差があっただけで、Day2・6・9・では有差がありません。もちろん、ウイルス量の違いが直接後遺症の軽減に結び付くかどうかも分かりません。</p>
<div id="attachment_5305" class="wp-caption aligncenter" style="width: 510px"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-7-3.png"><img class="size-medium wp-image-5305" title="568-7-3" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/568-7-3-500x329.png" alt="" width="500" height="329" /></a><p class="wp-caption-text">データはRCT（ITT）の中の症状前72時間未満の患者だけ</p></div>
<p style="text-align: center;">
<h6><strong>【</strong><strong>RCT</strong><strong>後に勝手に選択されたデータを使用】</strong></h6>
<h6><strong> </strong></h6>
<p>第Ⅲ相の「選択基準」は、「SARS-CoV-2 陽性（<strong>無作為化前</strong><strong> 120 </strong><strong>時間以内に採取された検体を用いた</strong><strong> PCR </strong><strong>検査等により確認）</strong>」とされていましたが、使われたデータは「症状発現が無作為化前 72 時間未満の被験者」とされています。ウイルス量の測定者も同様です。ですから、120時間前に検査陽性になって無作為（ランダム）化された患者のうち、72時間未満に症状が出た患者だけを選んでいます。RCTならないはずの、服薬後0時間の症状スコアに差があることを考えると、ここにも何らかの問題のある操作が行われた可能性があります。データの開示が求められる問題です。</p>
<h6><strong>【胎児の催奇性】</strong><strong> </strong></h6>
<p>審査報告書には「主な毒性所見として、ラットにおいて胎児の骨格変異及びウサギにおいて胚・胎児死亡、胎児の軸骨格に奇形・変異、外表に奇形所見として短尾及び二分脊椎が認められた。」「全児死亡、生存率・出生率低下及び離乳後の性成熟遅延等の発育遅延に関連する変化が認められた。」など多くの胎児異常が記載されています。妊娠可能な方には大変危険です。その他にも脂質異常など有害作用が報告されています。</p>
<h6><strong>【併用禁忌薬</strong><strong>35</strong><strong>種、併用注意薬</strong><strong>70</strong><strong>種】</strong><strong> </strong></h6>
<p>「 本薬は主にCYP3A により代謝されると共にCYP3A を阻害し、CYP3A に対する時間依存的阻害作用を有する。」（審査報告書）それらのために、カルマゼピンなど36種（塩野義の医療関係者向け情報では35種）の併用禁忌薬、イトコナゾールなど70種の併用注意薬がある。これだけの薬剤を投与前にチェックするのは大変であり、ミスもありうるのでとても危険です。</p>
<h6><strong>【結論】</strong><strong> </strong></h6>
<ol>
<li>入院・死亡の減少という重要な効果はない。したがって、緊急承認の意義は全くない。</li>
<li>症状の軽減・短縮効果は期待できない。</li>
<li>胎児毒性などの害作用があり、危険</li>
<li>併用禁忌35種、同注意70種あり、危険</li>
</ol>
<p>早期の承認取り消しと全データの公開が必要。</p>
<p style="text-align: right;">はやし小児科　林</p>
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