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	<title>医療問題研究会 &#187; 570号2023年2月発行</title>
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	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
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		<title>2類から5類への変更は重症者を切り捨て医療崩壊を隠蔽するもの コロナで露呈した貧困な医療体制の拡充を行政に迫ろう（NEWS No.570 p01）</title>
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		<pubDate>Fri, 07 Apr 2023 13:40:56 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[570号2023年2月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[政府は1月27日、新型コロナウイルス感染症を5月から2類から5類にするという方針を明らかにした。 1月31日、大阪府の対策本部で吉村知事は早速　大阪コロナ重症センターの廃止、無症状者無料検査の廃止、宿泊や自宅療養者への配食撤廃など11の事業廃止を宣言した。2類から5類への変更が、コロナ対策での公的責任を放棄するための方便であることを露骨に示す対応である。そのいくつかを指摘する。 入院先調整の要であるはずの保健所の入院フォローアップセンターについて撤退の方向だ。松井大阪市長はこの撤退について「5類になるのだから、….病院間調整で」と言ってはばからない。急変したのに入院先が見つからない例は事欠かない。あるクリニックの院長は「感染急拡大時に医療機関が入院先を探すのは困難」と指摘している。コロナ患者全数把握最後の報告となった9月13日、大阪のコロナ療養者84528名中、入院者は1877名、宿泊療養者1871名、自宅療養者は57728名、入院先調整中が23052名であった。実に27%が入院を待っている状況であった。感染症行政の要である保健所の責任ある主導なくして入院先のコントロールはできないし、まして民間丸投げの無責任はもってのほかである。 クラスターについて見てみる。高齢者福祉施設でのクラスター発生は、例えば東京都で2022年7万人を超え、特に最近4カ月の発生率は6-9月の第7波を上回る。一方発生施設の80%は収容者20人未満の小施設であり隔離個室もほとんどない。クラスターが発症しても収容する医療施設がない。クラスター対策として厚労省の指導の一つは「入所者について個室に移動する。個室管理ができない場合は、当該利用者にマスクの着用を求めた上で、ベッドの間隔を2m 以上あけまたは ベッド間をカーテンで仕切る」である。コロナ前からの劣悪な福祉施設政策がコロナを契機に露呈された例であり、感染拡大しようが劣悪な高齢者福祉施設環境は放置という国の姿勢が鮮明である。 救急搬送という観点から見てみる。東京では第7波のピークである8/1から8/7の一週間で搬送困難例が2900人、第8波の12/26から1/1の一週間で3353人と過去最高であった。搬送困難例の70%は非コロナ例であり、コロナ以前から救急搬送機能が十分でなく医療崩壊が起こっていることがうかがわれる。救急車の95%は常に出動しており隊員はくたくたである。 重症者死亡者について。大阪府では6月-9月の第7波に対し、その後の4か月での新規陽性者に対する70歳以上の重症化率が0.24%から0.38%に増加した。同年代の死亡率も1.2％から1.7%に増加。第8波のオミクロン変異株は致死率が低いとは決して言えない。 2類から5類への移行に伴う医療機関への支援の停止は深刻な危機感を生んでいる。国は5類になればコロナを扱う医療機関も増える、医療機関はコロナでもうけ過ぎ等のキャンペーンもでてきたが、インフルとはけた違いの全身症状と長期症状をもたらすコロナを、各種の支援なしに診ることのできる医療機関は少ない。ますます医療現場は混乱を深めるだろう。 コロナ流行で保健所のマンパワー不足に象徴されるように医療拡充をしてこなかった政策がより明確にされた。その結果医療崩壊が起こっているのが現状である。しかるに医療混乱は新型コロナを2類相当疾患として位置付けたことが問題であり、インフルと同じ5類に格下げし、流行を可視化させず、必要な医療介護を地方自治体や民間に丸投げし、医療費も個人に払わせるというのが現政権の方針である。必要なことは2類相当を5類にすることではなく、コロナ流行で露呈され深化している日本の脆弱な医療の崩壊を改善するための施策―保健所や介護医療施設、病院、消防などへの人的、設備的な再編強化などの医療拡充である。具体例を挙げた行政の追及が重要である。https://doi.org/10.1101/2022.12.06.22283145]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>政府は1月27日、新型コロナウイルス感染症を5月から2類から5類にするという方針を明らかにした。<span id="more-5404"></span></p>
<p>1月31日、大阪府の対策本部で吉村知事は早速　大阪コロナ重症センターの廃止、無症状者無料検査の廃止、宿泊や自宅療養者への配食撤廃など11の事業廃止を宣言した。2類から5類への変更が、コロナ対策での公的責任を放棄するための方便であることを露骨に示す対応である。そのいくつかを指摘する。</p>
<p>入院先調整の要であるはずの保健所の入院フォローアップセンターについて撤退の方向だ。松井大阪市長はこの撤退について「5類になるのだから、….病院間調整で」と言ってはばからない。急変したのに入院先が見つからない例は事欠かない。あるクリニックの院長は「感染急拡大時に医療機関が入院先を探すのは困難」と指摘している。コロナ患者全数把握最後の報告となった9月13日、大阪のコロナ療養者84528名中、入院者は1877名、宿泊療養者1871名、自宅療養者は57728名、入院先調整中が23052名であった。実に27%が入院を待っている状況であった。感染症行政の要である保健所の責任ある主導なくして入院先のコントロールはできないし、まして民間丸投げの無責任はもってのほかである。</p>
<p>クラスターについて見てみる。高齢者福祉施設でのクラスター発生は、例えば東京都で2022年7万人を超え、特に最近4カ月の発生率は6-9月の第7波を上回る。一方発生施設の80%は収容者20人未満の小施設であり隔離個室もほとんどない。クラスターが発症しても収容する医療施設がない。クラスター対策として厚労省の指導の一つは「入所者について個室に移動する。個室管理ができない場合は、当該利用者にマスクの着用を求めた上で、ベッドの間隔を2m 以上あけまたは ベッド間をカーテンで仕切る」である。コロナ前からの劣悪な福祉施設政策がコロナを契機に露呈された例であり、感染拡大しようが劣悪な高齢者福祉施設環境は放置という国の姿勢が鮮明である。</p>
<p>救急搬送という観点から見てみる。東京では第7波のピークである8/1から8/7の一週間で搬送困難例が2900人、第8波の12/26から1/1の一週間で3353人と過去最高であった。搬送困難例の70%は非コロナ例であり、コロナ以前から救急搬送機能が十分でなく医療崩壊が起こっていることがうかがわれる。救急車の95%は常に出動しており隊員はくたくたである。</p>
<p>重症者死亡者について。大阪府では6月-9月の第7波に対し、その後の4か月での新規陽性者に対する70歳以上の重症化率が0.24%から0.38%に増加した。同年代の死亡率も1.2％から1.7%に増加。第8波のオミクロン変異株は致死率が低いとは決して言えない。</p>
<p>2類から5類への移行に伴う医療機関への支援の停止は深刻な危機感を生んでいる。国は5類になればコロナを扱う医療機関も増える、医療機関はコロナでもうけ過ぎ等のキャンペーンもでてきたが、インフルとはけた違いの全身症状と長期症状をもたらすコロナを、各種の支援なしに診ることのできる医療機関は少ない。ますます医療現場は混乱を深めるだろう。</p>
<p>コロナ流行で保健所のマンパワー不足に象徴されるように医療拡充をしてこなかった政策がより明確にされた。その結果医療崩壊が起こっているのが現状である。しかるに医療混乱は新型コロナを2類相当疾患として位置付けたことが問題であり、インフルと同じ5類に格下げし、流行を可視化させず、必要な医療介護を地方自治体や民間に丸投げし、医療費も個人に払わせるというのが現政権の方針である。必要なことは2類相当を5類にすることではなく、コロナ流行で露呈され深化している日本の脆弱な医療の崩壊を改善するための施策―保健所や介護医療施設、病院、消防などへの人的、設備的な再編強化などの医療拡充である。具体例を挙げた行政の追及が重要である。<a href="https://doi.org/10.1101/2022.12.06.22283145">https://doi.org/10.1101/2022.12.06.22283145</a><strong></strong></p>
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		<title>臨薬研・懇話会2023年2月例会報告（NEWS No.570 p02）</title>
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		<pubDate>Fri, 07 Apr 2023 13:40:44 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[570号2023年2月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[臨薬研・懇話会2023年2月例会報告 シリーズ企画「臨床薬理論文を批判的に読む」第74回 (2023.2.12) 報告 アルツハイマー病用剤 (アミロイドβ抗体剤) レカネマブ エーザイ開発のレカネマブが2023年1月16日に申請され、その後優先審査品目に指定されました。米国ではすでに迅速承認されており、日本においても2024年1月16日には販売承認され、薬価基準収載される見込みと報道されています。 本剤は、アルツハイマー型認知症に従来品にない効果があるとされ、販売承認を求める圧力が白熱しています。しかし、これまでアミロイドβの蓄積を標的として開発に失敗した候補薬剤は、20を超えています(薬のチェック97号　アデュカヌマブ特集 ウェブ資料)。レカネマブはその流れを変える画期的な製品なのでしょうか。2022年11月29日に New England J Med 誌電子版に掲載された初期のアルツハイマー病の患者を対象とした第3相ランダム化比較臨床試験論文 (A) と、BMJ 誌電子版に掲載された論説 (B) でみていきます。 (A) Van Dyck CH (Yale School of Medicine) et al. Lecanemab in early Alzheimer’s disease DOI: 10, 1056/ NEJM oa 2212948 (original article, 13 pages) (B)...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>臨薬研・懇話会2023年2月例会報告<br />
シリーズ企画「臨床薬理論文を批判的に読む」第74回 (2023.2.12) 報告<br />
アルツハイマー病用剤 (アミロイドβ抗体剤) レカネマブ<span id="more-5406"></span><br />
</strong></p>
<p>エーザイ開発のレカネマブが2023年1月16日に申請され、その後優先審査品目に指定されました。米国ではすでに迅速承認されており、日本においても2024年1月16日には販売承認され、薬価基準収載される見込みと報道されています。</p>
<p>本剤は、アルツハイマー型認知症に従来品にない効果があるとされ、販売承認を求める圧力が白熱しています。しかし、これまでアミロイドβの蓄積を標的として開発に失敗した候補薬剤は、20を超えています(薬のチェック97号　アデュカヌマブ特集 ウェブ資料)。レカネマブはその流れを変える画期的な製品なのでしょうか。2022年11月29日に New England J Med 誌電子版に掲載された初期のアルツハイマー病の患者を対象とした第3相ランダム化比較臨床試験論文 (A) と、BMJ 誌電子版に掲載された論説 (B) でみていきます。</p>
<p>(A)	Van Dyck CH (Yale School of Medicine) et al. Lecanemab in early Alzheimer’s disease<br />
DOI: 10, 1056/ NEJM oa 2212948 (original article, 13 pages)</p>
<p>(B)	Walsh S (University of Cambridge) et al. Lecanemab for Alzheimer’s disease<br />
BMJ 2022; 379: o3010 (editorials , 2 pages)</p>
<h6>(A)	NEJM誌臨床論文</h6>
<p><strong>背景</strong> 可溶性および不溶性のアミロイドベータ（Aβ）の蓄積は、アルツハイマー病の病理学的プロセスを開始または促進する可能性がある。レカネマブは、Aβ可溶性プロトフィブリルに高親和性で結合するヒト化IgG1モノクローナル抗体である。</p>
<p><strong>方法</strong> 18か月間の多施設共同二重遮蔽第3相試験を実施した。50～90歳の早期アルツハイマー病（アルツハイマー病による軽度認知障害または軽度認知症）で、PET(陽電子放出断層撮影)検査または脳脊髄液検査(CSF)でアミロイドが確認された患者を対象に、18か月間の多施設共同二重遮蔽第3相試験を実施した。参加者はレカネマブ（体重1kgあたり10mgを2週間ごとに投与）またはプラセボ を静脈内に投与されるよう、ランダムに1:1 の割合で割りつけられた。</p>
<p>主要評価項目は臨床的認知症評価スコアCDR-SBの18か月時点におけるベースラインからの変化である。主要な副次評価項目は、PETによるアミロイド負荷の変化、アルツハイマー病評価尺度（ADAS）の14項目の認知機能サブスケールのスコアADAS-cog14、アルツハイマー病複合スコア（ADCOM）、ADCSMCI-ADL(日常生活動作の評価に重きを置いた指標）である。</p>
<p>結果　合計1795人の参加者が登録され、898人がレカネマブを、897人がプラセボを投与されるよう割り付けられた。ベースライン時のCDR-SBスコアの平均は両群とも約3.2であった。18か月後のベースラインからの調整済み最小二乗平均変化は、レカネマブ群で1.21、プラセボ群で1.66であった（差、-0.45；95％信頼区間［CI］、-0.67～-0.23；P＜0.001）。698名の参加者を含むサブスタディでは、プラセボと比較してレカネマブでより大きな脳内アミロイド負荷の減少が認められた。レカネマブでは，26.4%に輸液関連反応が，12.6%に浮腫や滲出を伴うアミロイド関連画像異常が認められた．</p>
<p><strong>結論</strong> 初期アルツハイマー病患者において、レカネマブは脳内アミロイドレベルを低下させ、18か月後の認知機能に関する臨床指標の低下をプラセボより中程度に抑制したが、有害事象を伴った。早期アルツハイマー病におけるレカネマブの有効性と安全性を明らかにするために、より長期の臨床試験が必要である。</p>
<h6>(B)	BMJ誌論説 (Editorials)</h6>
<p>副タイトル　新しい臨床試験の結果は、患者や介護者にとって喜ばしいものではない。</p>
<p>試験結果は、疾患修飾治療の新時代を告げるものとしてメディアに熱狂的に迎えられた。</p>
<p>しかし、他の抗アミロイド薬の認知機能に対する効果が無効であること、レカネマブの認知機能に対する効果がわずかであること、安全性に関する懸念などから、今後の見通しが必要である。大げさなレトリックは、患者やその家族に誤った希望を与え、臨床医はそれに対処しなければならず、規制当局の決定を先取りしてしまうことになる。</p>
<p>統計学的には有意であっても、レカネマブで報告された認知機能低下の減少は、必ずしも患者やその家族にとって意味のある改善とは言えない。臨床的認知症評価（CDR）ボックススコア（範囲0-18）において臨床的に重要な最小差を定量化するこれまでの試みは、軽度認知障害で0.98、軽度アルツハイマー病で1.63の変化が、意義があると示唆している。レカネマブ投与18か月後の軽度認知障害および軽度アルツハイマー型認知症の患者における差は、それぞれ0.35および0.62であり、臨床的に重要な最小限の差の約3分の1にすぎないものであった。試験参加者は厳選されており（スクリーニングされた被験者のうち70％が不適格）、平均年齢は71歳であった。この試験の広範な除外基準により、認知症患者やその予備軍にとって、現実の利益となりうるものは限られている。認知症は、主に高齢者で発症し、複数の病態が複雑に絡み合っており、アミロイド病態はその一つに過ぎない。</p>
<p>他の抗アミロイド剤と同様に、レカネマブは安全性に大きな懸念がある。レカネマブを投与された被験者の12.6%が画像で検出可能な脳浮腫を発症し（プラセボ群1.7%）、そのうち22%が有症状であった。さらに17.3％（プラセボ群9％）に脳出血が発生した。また、6.9％（プラセボ群2.9％）に試験を中止するほどの重度の有害事象が発生した。両群の死亡者数は同等であった（レカネマブ 6/898、プラセボ 7/897）。しかし、本試験のオープンラベル延長期間中に報告された2名の死亡者については、さらなる情報が必要とされる。2人とも脳出血があり、これらはレカネマブを抗凝固剤または血栓溶解剤と併用したことによるのでないかと推測される。</p>
<p>さらに懸念されるのは、患者、家族、臨床医に治療群が分かってしまう「遮蔽解除」の可能性である。これは、アウトカム指標が患者や情報提供者の報告に基づくものである場合に特に問題となる。</p>
<p>レカネマブは、承認された場合、患者ごとに年間数万ポンドの費用がかかる可能性がある。 さらに、医療システムは適格性 (eligibility) を決定するための陽電子放出断層撮影(PET)検査または腰椎穿刺、2週間に1回の期限がない薬剤注入、有害事象を監視するための磁気共鳴画像診断(MRI)を繰り返し行う必要がある。これらはすべて、リソースが豊富な医療システムを備えた国でさえ、ほとんどの国の能力をはるかに超えている。</p>
<p>米国FDAはアデュカヌマブを迅速承認しており、レカネマブも承認される可能性がある。欧州医薬品庁は、臨床的に重要な最小限の差異の証明を要求しているため、欧州で承認される可能性は低いと思われる。英国NICEは評価にあたり、行動症状や施設入所までの時間など、患者と介護者にとって重要なアウトカムに関するデータを要求したがレカネマブではどちらも利用できない。</p>
<p>承認と臨床使用への圧力は、熾烈なものになりそうである。しかし、客観的に見るとレカネマブは「ゲームチェンジャー」ではない。むしろ、抗アミロイド療法がアルツハイマー病患者にとって臨床的に意味のある利益をもたらさないことを示すさらなる証拠である。有害事象の規模や深刻さ、普及のためのかなりの実質的な障壁を考慮すると、レカネマブは患者にとって好ましいリスクと利益のバランス、または医療制度にとっての費用対効果を表すとは考えにくい。</p>
<h6>ディスカッション</h6>
<p>レカネマブの第3相比較臨床試験成績を評価するに際して2つの観点が必要です。ひとつは、論文に書かれた成績通りである場合で、臨床試験で得られた成績が患者にとって臨床的に意義のある成績かどうかが重要です。</p>
<p>主要評価項目は臨床的認知症評価スコアCDR-SBに与える影響です。この論文にも「CDR-SBの臨床的に意味のある効果の定義は確立されていない」と書かれています。論説の著者らは「この試験で得られた成績は臨床的に重要な最小限の差の約3分の1にすぎない」としています。他の総説では、CDR-SBの臨床的に意味のある差は1-2ポイントの差としているものもあります。このClarity AD試験で得られた成績が患者にとって臨床的に意味のあるものとは言えません。また、レカネマブの対象としている早期のアルツハイマー病やその前段階の軽度認知障害(MCI)の段階で診断やスクリーニングを行うのが現実的なのか、（PET検査自体が高額だし、スクリーニングだと自費になるだろうし）、安全性での脳へのダメージ（脳出血や脳浮腫など）、高価格など、問題は大きいのです。</p>
<p>もうひとつは、これまでのアミロイドβの蓄積を標的として開発に失敗した候補薬剤が20を超えていることから、今回の図3などに示される成績が真実のものなのか疑う視点も必要と考えられます。この視点で見た場合、いくつかの疑問点があります。</p>
<p>この試験のフローチャート (図1)では、5967名がスクリーニングされましたが、ランダム化割付をされたのは1795名です。59.6%が受け入れ基準に合わないかまたは除外基準に該当したとあります。一方、試験完了例は、レカネマブ群81.2%、プラセボ群84.4%と良好です。</p>
<p>この臨床試験は北米、欧州、アジアなど235施設、5967名がスクリーニングに参加した大規模試験です。それにもかかわらず、論文にはレカネマブとプラセボ群に1:1で割り付けたというだけで、「割付け」の項目がありません。割付けについていつ誰がどのようにするのかなど必要と考えられることが書かれていません。このことと試験成績が良すぎること、脱落は少ないことを　考えると、原論文の図1で除外基準・受け入れ基準　に合わないで外したという症例の中に、都合が悪くて　脱落させた症例が含まれているのではと勘繰りたくなります。</p>
<p>また、この臨床試験が実施され、論文としてNEJM誌に発表されるまでの尋常でない速さがあります。修正プロトコルの承認日は 2020年1月21日とあります。NEJM誌に論文が掲載されたのは2022年11月29 日です。18か月間かかる試験なので、このこと自体が、「初めに結果ありき」での進行を疑わせます。</p>
<p style="text-align: right;">（薬剤師　寺岡章雄）</p>
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		<title>コロナワクチンのコクランレビューの問題点（2）有害事象ではファイザーの問題点にも迫らず、重要なレビュー論文も無視で不当な結論。（NEWS No.570 p04）</title>
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		<pubDate>Fri, 07 Apr 2023 13:40:32 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[570号2023年2月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[前回は、コクランの製薬企業の影響が強くなった経過の一部、昨12月に発表された、コロナワクチンのレビューの「効果」についてその問題点を指摘しました。 今回は、主にワクチンの有害事象Adevers Events（試験参加者の健康障害）についてのコクランレビューを検討します。（一般には「副作用」や「副反応」と、あたかも効果の「副次的な作用」と言われますが、薬による害の検討ですから、有害事象の方が意味が明瞭です。） 有害事象がワクチンでどれだけ増えるか減るかは、厳密にデータを収集し、ワクチン(V)群かプラセボ（P）群を比較するRCTが最も正確です。ただし、極めてまれな有害事象は大規模なRCTでも発見できないことがあります。とはいえ、その頻度は、最も正確にデータがでるRCT、実地の接種後に調査をしても有害事象の頻度も種類もなかなかわかりません。 ＜全ての有害事象＞ それでは、まず軽症も含めた全ての有害事象を見てゆきます。 ＜リスク比()内95%CI＞ コクランレビューでは、上図のようにファイザーのThomasらはワクチンの方が2.17倍増加、モデルナのEi Sahlyらも2.15倍になっているとしています。局所の腫れや発熱などひどくないものが大部分とはいえ、多くの人から注射部のすごい腫れや発熱など、コロナ感染よりしんどかったなどの声を聞きます。決して無視できるものではありません。 ＜重篤な有害事象serious Adverse Event: SAE&#62; より重要なのは、重篤な有害事象（Serious AE）です。これは生命を脅かす、入院、障害を残すなどのことです。 従って、SAEは死亡に次ぐものですから、コロナ感染による入院や死亡につながる病状と、コロナワクチンによる有害作用とを比較するうえで極めて重要なデータです。 コクランレビューはSAEを以下のようにまとめています。 Thomasらでリスク比1.09、Ei Sahlyで0.92とほとんど変わらず、ワクチンのSAEは問題ないとの結論です。 【有害事象だけ観察はごく短期間】 まず、私にでもわかるのは、観察期間の問題です。有害事象でのファイザーのRCTでは、いずれのRCTも、観察期間はたった1.7か月です。効果でも全ての原因による死亡数でも7.8か月（Thomas）程度なのに、有害事象だけは極短期間しか観察していません。これはファイザーが2回接種後、短期間で注射されたのがワクチンかプラセボかを患者に教え、プラセボの人にワクチンをすることを許可し、有害事象を隠した可能性があります。 ともかく、モデルナのEi Sahlyでも5.3か月間ですから、ファイザーは特に短いのです。ここに大きな問題があるのに、コクランも結論にはそれが何ら反映していません。これも、ファイザー職員がレビューアーに入っているためでしょうか。この残りの「約5か月間の有害事象を故意に隠すことは、詐欺とみなされる可能性がある」と有害事象のシステマティックレビューをしているピーターゲッチェPeter CGらが述べているほどです。 ＜論文著者の大部分がファイザー関係者＞ まず、前回述べませんでしたが、Peter CGらによれば、ファイザーワクチン評価論文の著者の24/32人がファイザー関連者です。これらの著者がワクチンに不利な有害事象の紹介などしっかりするはずもありません。これは、レビューするときの基本的な視点です。 コクランレビューにはそのことも問題にされていません。そもそも、先月紹介したように、コクランレビューの著者にファイザーの関係者が入っているのですから。 ＜SAEの「件数」ではワクチンが有意に多い＞ コクランレビューでは、重篤有害事象SAEは、ワクチンとプラセボの間に差がなかったとされていました。しかし、Fraimanらの論文では、本誌22年11月号で紹介したように、ファイザーのワクチンは、SAEのリスク差は1万人当り18件ワクチンの方が多かったことを証明しています。（この差は日本での1・2回目の接種後のSAE件数報告率の実に25倍でした。）Fraimanらは、RCT論文だけでなくFDAやHealthCanadaへ製造販売企業が提出したデータらを駆使して分析したのです。また、WHOが採用したブライトン共同計画【注】の厳密な基準でSAEを評価しています。（注：コロナワクチンによるアナフィラキシーの基準で有名になりました。） ＜SAEは入院リスクの軽減よりも大＞ しかも、このレビューは「Special interest SAE (SISAE) following mRNA COVID-19 vaccine 」（コロナワクチンに特別に関連性があるSAE）は、ワクチンが入院を少なくするよりSAEの方がはるかに多いことを証明しています。（下表）それは、ファイザー製で1万人当り7.8人（4.4倍）、モデルナ製で同8.7人（2.4倍）多くなっています。ワクチン企業が主張するように、ワクチンが入院を減少させるとしても、それ以上にワクチン関連の重篤な有害事象が発生しているのです。これは、ワクチンの有用性を根本的に否定するデータであり得る重大な事実です。 しかしながら、昨年8月に公開され、以上のような重大なデータが明らかされたFraimanらの論文を、昨年12月に発表されたコクランレビューは考察でも無視しています。 以上より、今回のコクランレビューは、タミルのコクランレビューで明らかになった、元データーなしのRCT論文の評価だけでは、決して本当の効果も有害性も明らかにされないとの、現在における臨床疫学の基本的視点を無視したレビューであることが証明されました。そのために、結論は極めて企業よりのものとなっています。 だからこそ、BMJなどが、一貫して臨床試験参加者の個人レベルの生データ（もちろんプライバシーを守って）が公開されるべきと主張し続けているのです。 その意味で、コロナワクチンのコクランレビューは、HPVワクチンのコクランレビューとほぼ同じ内容だと考えられます。それに対して、厳しい批判をしてコクランを追放されたPeter CGは、HPVワクチンの時と同様に、今回も自分たちのレビューを行っています。有害事象に限定したレビューを発表しようとしています（正式な雑誌掲載でない）。...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>前回は、コクランの製薬企業の影響が強くなった経過の一部、昨12月に発表された、コロナワクチンのレビューの「効果」についてその問題点を指摘しました。<span id="more-5408"></span></p>
<p>今回は、主にワクチンの有害事象Adevers Events（試験参加者の健康障害）についてのコクランレビューを検討します。（一般には「副作用」や「副反応」と、あたかも効果の「副次的な作用」と言われますが、薬による害の検討ですから、有害事象の方が意味が明瞭です。）</p>
<p>有害事象がワクチンでどれだけ増えるか減るかは、厳密にデータを収集し、ワクチン(V)群かプラセボ（P）群を比較するRCTが最も正確です。ただし、極めてまれな有害事象は大規模なRCTでも発見できないことがあります。とはいえ、その頻度は、最も正確にデータがでるRCT、実地の接種後に調査をしても有害事象の頻度も種類もなかなかわかりません。</p>
<h6>＜全ての有害事象＞</h6>
<p>それでは、まず軽症も含めた全ての有害事象を見てゆきます。</p>
<p style="text-align: center;">＜リスク比()内95%CI＞<br />
<a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/570-4-1.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5409" title="570-4-1" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/570-4-1-500x243.png" alt="" width="500" height="243" /></a></p>
<p>コクランレビューでは、上図のようにファイザーのThomasらはワクチンの方が2.17倍増加、モデルナのEi Sahlyらも2.15倍になっているとしています。局所の腫れや発熱などひどくないものが大部分とはいえ、多くの人から注射部のすごい腫れや発熱など、コロナ感染よりしんどかったなどの声を聞きます。決して無視できるものではありません。</p>
<h6>＜重篤な有害事象serious Adverse Event: SAE&gt;</h6>
<p>より重要なのは、重篤な有害事象（Serious AE）です。これは生命を脅かす、入院、障害を残すなどのことです。<br />
従って、SAEは死亡に次ぐものですから、コロナ感染による入院や死亡につながる病状と、コロナワクチンによる有害作用とを比較するうえで極めて重要なデータです。<br />
コクランレビューはSAEを以下のようにまとめています。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/570-4-2.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5410" title="570-4-2" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/570-4-2-500x252.png" alt="" width="500" height="252" /></a></p>
<p>Thomasらでリスク比1.09、Ei Sahlyで0.92とほとんど変わらず、ワクチンのSAEは問題ないとの結論です。</p>
<h6>【有害事象だけ観察はごく短期間】</h6>
<p>まず、私にでもわかるのは、観察期間の問題です。有害事象でのファイザーのRCTでは、いずれのRCTも、観察期間はたった1.7か月です。効果でも全ての原因による死亡数でも7.8か月（Thomas）程度なのに、有害事象だけは極短期間しか観察していません。これはファイザーが2回接種後、短期間で注射されたのがワクチンかプラセボかを患者に教え、プラセボの人にワクチンをすることを許可し、有害事象を隠した可能性があります。<br />
ともかく、モデルナのEi Sahlyでも5.3か月間ですから、ファイザーは特に短いのです。ここに大きな問題があるのに、コクランも結論にはそれが何ら反映していません。これも、ファイザー職員がレビューアーに入っているためでしょうか。この残りの「約5か月間の有害事象を故意に隠すことは、詐欺とみなされる可能性がある」と有害事象のシステマティックレビューをしているピーターゲッチェPeter CGらが述べているほどです。</p>
<h6>＜論文著者の大部分がファイザー関係者＞</h6>
<p>まず、前回述べませんでしたが、Peter CGらによれば、ファイザーワクチン評価論文の著者の24/32人がファイザー関連者です。これらの著者がワクチンに不利な有害事象の紹介などしっかりするはずもありません。これは、レビューするときの基本的な視点です。<br />
コクランレビューにはそのことも問題にされていません。そもそも、先月紹介したように、コクランレビューの著者にファイザーの関係者が入っているのですから。</p>
<h6>＜SAEの「件数」ではワクチンが有意に多い＞</h6>
<p>コクランレビューでは、重篤有害事象SAEは、ワクチンとプラセボの間に差がなかったとされていました。しかし、Fraimanらの論文では、本誌22年11月号で紹介したように、ファイザーのワクチンは、SAEのリスク差は1万人当り18件ワクチンの方が多かったことを証明しています。（この差は日本での1・2回目の接種後のSAE件数報告率の実に25倍でした。）Fraimanらは、RCT論文だけでなくFDAやHealthCanadaへ製造販売企業が提出したデータらを駆使して分析したのです。また、WHOが採用したブライトン共同計画【注】の厳密な基準でSAEを評価しています。（注：コロナワクチンによるアナフィラキシーの基準で有名になりました。）</p>
<h6>＜SAEは入院リスクの軽減よりも大＞</h6>
<p>しかも、このレビューは「Special interest SAE (SISAE) following mRNA COVID-19 vaccine 」（コロナワクチンに特別に関連性があるSAE）は、ワクチンが入院を少なくするよりSAEの方がはるかに多いことを証明しています。（下表）それは、ファイザー製で1万人当り7.8人（4.4倍）、モデルナ製で同8.7人（2.4倍）多くなっています。ワクチン企業が主張するように、ワクチンが入院を減少させるとしても、それ以上にワクチン関連の重篤な有害事象が発生しているのです。これは、ワクチンの有用性を根本的に否定するデータであり得る重大な事実です。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/570-4-3.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5413" title="570-4-3" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/570-4-3-500x211.png" alt="" width="500" height="211" /></a></p>
<p>しかしながら、昨年8月に公開され、以上のような重大なデータが明らかされたFraimanらの論文を、昨年12月に発表されたコクランレビューは考察でも無視しています。<br />
以上より、今回のコクランレビューは、タミルのコクランレビューで明らかになった、元データーなしのRCT論文の評価だけでは、決して本当の効果も有害性も明らかにされないとの、現在における臨床疫学の基本的視点を無視したレビューであることが証明されました。そのために、結論は極めて企業よりのものとなっています。<br />
だからこそ、BMJなどが、一貫して臨床試験参加者の個人レベルの生データ（もちろんプライバシーを守って）が公開されるべきと主張し続けているのです。<br />
その意味で、コロナワクチンのコクランレビューは、HPVワクチンのコクランレビューとほぼ同じ内容だと考えられます。それに対して、厳しい批判をしてコクランを追放されたPeter CGは、HPVワクチンの時と同様に、今回も自分たちのレビューを行っています。有害事象に限定したレビューを発表しようとしています（正式な雑誌掲載でない）。</p>
<h6>＜ピーターゲッチェレビューの「COVI-19ワクチンの深刻な害：系統的レビュー」の概略＞</h6>
<p>この論文は、システマティックレビューを18件、ＲＣＴを14件および対照試験を34件を選んで分析しています。最も信頼できるのは前述のFraimanらのシステマティックレビューだとして、その内容を詳しく紹介しています。<br />
また、mRNAベースのワクチンでは心筋炎のリスクを増大し死亡率は200例当り約1－2例であることや、自己免疫反応が原因であることの可能性が高いベル麻痺、ギランバレー症候群、重症筋無力症、脳卒中などの深刻な神経学的有害作用の証拠も見つかったとして、本文では詳しく説明しています。<br />
さらに、RCTでは、日常生活を妨げる重篤な有害性はランダム化比較試験では非常に過少報告されていた、としています。また、論文の本文では有害事象のデータはほとんど記載がなく、一般の読者はあまり見ない「appendex」 に書かれいることも指摘しています。<br />
その他、大変多くの有害事象について、批判的レビューがされています。例えば、既感染の人へのコロナワクチン接種により、救急科受診又は入院が統計的有意に増加したことを示す唯一のイスラエルの研究論文が、その結論ではなぜか既感染への接種が安全としていたことを紹介しています。また、ブースター接種（3回目）と2回目接種のデータを紹介、２つのコントロール研究でSAEが増加するとの結論でした。他方で、NEJM誌のRCTは増加を否定しています。この論文の著者32人のうち24人がファイザー出身ないし職員でした。<br />
最後に、P.ゲッチェらは、医師がAEを過少評価し、その発生の報告をしないことにも言及しています。私が調べた、SAEが日本ではRCTの100分の1程度しか報告されていない現実を彼に知らせたいと思っているところです。</p>
<p style="text-align: right;">はやし小児科　林敬次</p>
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		<title>家の“性能”が人の生死に関わる！？〜ヒートショックで命を失わないために〜（NEWS No.570 p06）</title>
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		<pubDate>Fri, 07 Apr 2023 13:40:07 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[570号2023年2月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[皆さんは、「ヒートショック（以下HS）」という言葉を聞いたことがあるでしょうか？　言葉の定義としては、「冬季の居室間の大きな温度差による急激な血圧変動が原因で、（特に屋内で）脳卒中や心筋梗塞を引き起こす病態の総称」（滋賀県HPなどより）とされているようですが、まだ完全にはその詳細なメカニズムが解明されておらず、医学会では一般的に使用されている言葉ではありません（もっぱら住宅業界でよく用いられている）。 しかし、過去には入浴中（前後）の心筋梗塞患者の血圧・心拍数・心電図などを計測し、その変化を調べた研究が日本で行われており、かなり前からその現象については医学会でも認識されていたようです（リハビリテーション医学, 1988, 25, 2）。 HSに繋がるメカニズムとしては、温度変化（低→高）により引き起こされる低血圧が考えられています。例えば、入浴後4〜5分で血圧が最大で30%低下したとする報告があり、過度な循環動態の変化（高齢であるほど起こりやすい）による脳への血流不足から意識障害に繋がる可能性が指摘されています（Jpn Circ J. 2001;65:587–92, 東京都老人総合研究所 広報委員会 平成13年5月）。一方で、一部の研究では、寒暖差による血圧の乱高下が臓器虚血や脳血管・心血管イベントを引き起こすというよりもむしろ、体温上昇によりいわば“熱中症”のような状態になって意識障害が引き起こされた人が多かったことが示されています（厚労省, 「入浴関連事故の実態把握及び予防対策に関する研究」, 堀ら, 2014）。これも広義のHSと捉えても良いかもしれません。 ここからは、最もHSが起こりやすいとされている入浴中の不慮の事故について取り上げてみましょう。人口動態統計（日本政府）によれば、家庭内での不慮の溺死・溺水死者数は近年大幅に増加傾向であり、2019年には5,666人が「浴槽内での溺死及び溺水」により死亡したことが報告されています。もちろんこの全てがHSによるものとは言えませんが、浴槽内での溺水については、その9割以上が家庭内（自宅）で発生しており、特に死亡者の9割が65歳以上の高齢者（そのうち75歳以上の後期高齢者が大半）であり、冬季（12月・1月）に最も多いことがわかっています。日本国内では、全国で年間約19,000人の入浴関連突然死が発生していると推定されており、東京都・佐賀県・山形県で2012年〜2013年にかけて行われた研究によれば、入浴関連突然死数は日本全国で2025年には24,777人、2035年には27,337人にまで増加すると推定されています（Sudden Death Phenomenon While Bathing in Japan &#8211; Mortality Data-2017 Jul 25;81:1144-1149）。これは、交通事故による死者数（約4,000件）や火災による死者数（約1,000人）よりも圧倒的に多く、もはや我が国では「行ってらっしゃい、気をつけて」ではなく、むしろ「お帰りなさい、気をつけて」と言うべき状況になっています。また、65歳以上の高齢者の意図しない溺死死亡率（10万人あたり）は、統計的な国際比較ではなんと日本が堂々の世界一位（先進諸国ではダントツ！）であり、浴槽内での溺水が他国に比べて著明に多いことも判明しています（InJ Prev. 2015 Apr; 21: e43–e50）。 これはもちろん、日本は「湯船に浸かる」という文化が根付いているために、他国に比べて圧倒的に浴槽にお湯を溜めて入る人が多いことが起因しているのは間違いないのですが、そもそも日本人の多くが湯船に入る習慣を持ち、その結果として風呂場での事故が多いということには明確な理由があります。その答えは簡単で、一言で言えば「住宅の性能」によるものです。具体的な住宅の断熱性能や省エネ基準についての各国比較の話は、専門的な建築知識が必要になるのでここでは詳細には述べませんが、例えば日本と緯度の近いドイツでは、これまで我が国で最高の断熱・省エネ基準とされていたレベルの住宅は、そもそも20年以上前から（!!）省エネ基準法違反となり新たに建てることすら許されない状況です（一般社団法人日本エネルギーパス協会HPなどより）。 ところで、住宅の断熱性能と人の健康との関係性は過去に様々な研究で示されてきました。例えば、ニュージーランドで断熱改修を行った住宅と行っていない住宅における室内快適性と居住者の健康状態の差異を定量的に調査した大規模介入試験において、断熱改修を行った住宅に居住する人の方が、欠勤回数が減少し主観的な健康感も向上したことが示されています（BMJ 2007;334:460）。ここ日本でも、健康維持増進住宅研究委員会などのグループや各大学・研究機関の住宅の温熱環境の研究によって、断熱性能向上によって様々な疾病が防止される傾向にあることが示されてきました（健康維持増進住宅, 「研究ロードマップ」）。また、東北地方を中心とした高気密・高断熱住宅を対象としたアンケート調査でも、室内温熱環境の改善により、風邪や肩こりなどの症状が改善され、高気密・高断熱住宅は居住者の健康にとって良い影響を与えることが示唆されています（日本建築学会計画系論文集1998, , 第63巻, 第507号, 13-19）。さらに、戸建住宅への転居経験者を対象に、様々な疾患について転居前後における有病状況の変化を問う全国アンケート調査において、住宅の断熱性能の向上により様々な疾患の改善が定量的に示されています（日本建築学会環境系論文集2011, 第76巻, 第666号, 735-740）。この論文においては、様々な疾患の中でも頻回の医療機関受診が必要とされ、厚労省の統計データでも扱われているアレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などのアレルギー・アトピー疾患や、高血圧・糖尿病などの生活習慣病、心疾患や脳血管疾患などの慢性疾患10疾患の改善率を評価していますが、驚くべきことにその10疾患全てにおいて改善が認められたことが示されています。さらにこの論文では、住宅の高断熱化によって先の10疾患予防ができることに加えて、医療費の削減や病休による経済的損失を減らせることまで明らかになりました（中所得世帯で一人につき平均年間約27,000円の便益）。 以上のことから、住宅の断熱性能を高め温熱環境を維持することが、我々の健康を維持することにもつながり、またその健康を維持できれば医療費も削減できるため、経済的損失も軽減できるということが考えられます。世界保健機関（WHO）の「住宅と健康に関するガイドライン（2018年度版）」でも、住宅の温度は18℃〜24℃の間に保つのが良いと勧告されています（WHO, Housing and Health Guidelines, 2018）。それ以下の温度になると、呼吸器系・循環器系疾患のリスクが増大するばかりではなく、気温が下がれば下がるほどHSのリスクも増し、命の危険が出てくることが示唆されています（逆に室温が高すぎても健康被害が出てくることを示した論文も多くある）。近年では断熱性能を向上した住宅では、ヒートショックが起こりにくいことを示した研究報告（空気調和・衛生工学会論文集, 2016, 第6巻, 17-20）もあり、やはりHSを含めた住宅内での健康被害を防ぐためには住宅の断熱性能を向上させることが何よりも重要です。 さて、今の日本においてWHOが勧告している18℃以上の室温を各居室が保てている住宅は一体どれほどあるでしょうか？私が調べた限りでは、住宅の室内外温度差や各居室間の温度差のデータを統計的に解析・分析している研究報告は見つかりませんでしたが、その実態はおそらく悲惨なものでしょう。しかしそんな我が国でも、昨年4月にやっと「建築物省エネ法改正案」が閣議決定され、2022年6月に参院本会議で可決・成立されました（2025年より適合義務化）。これで、これまで住宅業界では“最高”断熱等級とされてきた基準が、“最低”基準になる時がついにやって来ました。ただし、それでもまだまだ日本の断熱・省エネ基準は甘いと言わざるを得ません。何しろ日本は、先進諸国の中ではダントツで最低の断熱性能の家づくりしかしてこなかったにも関わらず、断熱・省エネ基準がこれまで義務化されて来なかったのですから。 皆さんも、もし自分の家が「夏は暑く、冬は寒い」と感じているのなら、光熱費が爆上がりしているからと言って冷暖房をケチって我慢している場合ではありません。すぐにでも断熱改修を行なってしっかり全館冷暖房をしてください。まずは内窓からつけることをお勧めします。そしてその次の段階として床下や天井の断熱を行うと良いでしょう。そのために、ぜひ高気密高断熱住宅や断熱改修を専門でやっている業者に問い合わせてみてください。ヒートショックから身を守り、自分達の健康や命を守るためにも。 医療法人聖仁会松本医院　院長　松本有史]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>皆さんは、「ヒートショック（以下HS）」という言葉を聞いたことがあるでしょうか？　言葉の定義としては、「冬季の居室間の大きな温度差による急激な血圧変動が原因で、<span id="more-5412"></span>（特に屋内で）脳卒中や心筋梗塞を引き起こす病態の総称」（滋賀県HPなどより）とされているようですが、まだ完全にはその詳細なメカニズムが解明されておらず、医学会では一般的に使用されている言葉ではありません（もっぱら住宅業界でよく用いられている）。</p>
<p>しかし、過去には入浴中（前後）の心筋梗塞患者の血圧・心拍数・心電図などを計測し、その変化を調べた研究が日本で行われており、かなり前からその現象については医学会でも認識されていたようです（リハビリテーション医学, 1988, 25, 2）。</p>
<p>HSに繋がるメカニズムとしては、温度変化（低→高）により引き起こされる低血圧が考えられています。例えば、入浴後4〜5分で血圧が最大で30%低下したとする報告があり、過度な循環動態の変化（高齢であるほど起こりやすい）による脳への血流不足から意識障害に繋がる可能性が指摘されています（Jpn Circ J. 2001;65:587–92, 東京都老人総合研究所 広報委員会 平成13年5月）。一方で、一部の研究では、寒暖差による血圧の乱高下が臓器虚血や脳血管・心血管イベントを引き起こすというよりもむしろ、体温上昇によりいわば“熱中症”のような状態になって意識障害が引き起こされた人が多かったことが示されています（厚労省, 「入浴関連事故の実態把握及び予防対策に関する研究」, 堀ら, 2014）。これも広義のHSと捉えても良いかもしれません。</p>
<p>ここからは、最もHSが起こりやすいとされている入浴中の不慮の事故について取り上げてみましょう。人口動態統計（日本政府）によれば、家庭内での不慮の溺死・溺水死者数は近年大幅に増加傾向であり、2019年には5,666人が「浴槽内での溺死及び溺水」により死亡したことが報告されています。もちろんこの全てがHSによるものとは言えませんが、浴槽内での溺水については、その9割以上が家庭内（自宅）で発生しており、特に死亡者の9割が65歳以上の高齢者（そのうち75歳以上の後期高齢者が大半）であり、冬季（12月・1月）に最も多いことがわかっています。日本国内では、全国で年間約19,000人の入浴関連突然死が発生していると推定されており、東京都・佐賀県・山形県で2012年〜2013年にかけて行われた研究によれば、入浴関連突然死数は日本全国で2025年には24,777人、2035年には27,337人にまで増加すると推定されています（Sudden Death Phenomenon While Bathing in Japan &#8211; Mortality Data-2017 Jul 25;81:1144-1149）。これは、交通事故による死者数（約4,000件）や火災による死者数（約1,000人）よりも圧倒的に多く、もはや我が国では「行ってらっしゃい、気をつけて」ではなく、むしろ「お帰りなさい、気をつけて」と言うべき状況になっています。また、65歳以上の高齢者の意図しない溺死死亡率（10万人あたり）は、統計的な国際比較ではなんと日本が堂々の世界一位（先進諸国ではダントツ！）であり、浴槽内での溺水が他国に比べて著明に多いことも判明しています（InJ Prev. 2015 Apr; 21: e43–e50）。</p>
<p>これはもちろん、日本は「湯船に浸かる」という文化が根付いているために、他国に比べて圧倒的に浴槽にお湯を溜めて入る人が多いことが起因しているのは間違いないのですが、そもそも日本人の多くが湯船に入る習慣を持ち、その結果として風呂場での事故が多いということには明確な理由があります。その答えは簡単で、一言で言えば「住宅の性能」によるものです。具体的な住宅の断熱性能や省エネ基準についての各国比較の話は、専門的な建築知識が必要になるのでここでは詳細には述べませんが、例えば日本と緯度の近いドイツでは、これまで我が国で最高の断熱・省エネ基準とされていたレベルの住宅は、そもそも20年以上前から（!!）省エネ基準法違反となり新たに建てることすら許されない状況です（一般社団法人日本エネルギーパス協会HPなどより）。</p>
<p>ところで、住宅の断熱性能と人の健康との関係性は過去に様々な研究で示されてきました。例えば、ニュージーランドで断熱改修を行った住宅と行っていない住宅における室内快適性と居住者の健康状態の差異を定量的に調査した大規模介入試験において、断熱改修を行った住宅に居住する人の方が、欠勤回数が減少し主観的な健康感も向上したことが示されています（BMJ 2007;334:460）。ここ日本でも、健康維持増進住宅研究委員会などのグループや各大学・研究機関の住宅の温熱環境の研究によって、断熱性能向上によって様々な疾病が防止される傾向にあることが示されてきました（健康維持増進住宅, 「研究ロードマップ」）。また、東北地方を中心とした高気密・高断熱住宅を対象としたアンケート調査でも、室内温熱環境の改善により、風邪や肩こりなどの症状が改善され、高気密・高断熱住宅は居住者の健康にとって良い影響を与えることが示唆されています（日本建築学会計画系論文集1998, , 第63巻, 第507号, 13-19）。さらに、戸建住宅への転居経験者を対象に、様々な疾患について転居前後における有病状況の変化を問う全国アンケート調査において、住宅の断熱性能の向上により様々な疾患の改善が定量的に示されています（日本建築学会環境系論文集2011, 第76巻, 第666号, 735-740）。この論文においては、様々な疾患の中でも頻回の医療機関受診が必要とされ、厚労省の統計データでも扱われているアレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などのアレルギー・アトピー疾患や、高血圧・糖尿病などの生活習慣病、心疾患や脳血管疾患などの慢性疾患10疾患の改善率を評価していますが、驚くべきことにその10疾患全てにおいて改善が認められたことが示されています。さらにこの論文では、住宅の高断熱化によって先の10疾患予防ができることに加えて、医療費の削減や病休による経済的損失を減らせることまで明らかになりました（中所得世帯で一人につき平均年間約27,000円の便益）。</p>
<p>以上のことから、住宅の断熱性能を高め温熱環境を維持することが、我々の健康を維持することにもつながり、またその健康を維持できれば医療費も削減できるため、経済的損失も軽減できるということが考えられます。世界保健機関（WHO）の「住宅と健康に関するガイドライン（2018年度版）」でも、住宅の温度は18℃〜24℃の間に保つのが良いと勧告されています（WHO, Housing and Health Guidelines, 2018）。それ以下の温度になると、呼吸器系・循環器系疾患のリスクが増大するばかりではなく、気温が下がれば下がるほどHSのリスクも増し、命の危険が出てくることが示唆されています（逆に室温が高すぎても健康被害が出てくることを示した論文も多くある）。近年では断熱性能を向上した住宅では、ヒートショックが起こりにくいことを示した研究報告（空気調和・衛生工学会論文集, 2016, 第6巻, 17-20）もあり、やはりHSを含めた住宅内での健康被害を防ぐためには住宅の断熱性能を向上させることが何よりも重要です。</p>
<p>さて、今の日本においてWHOが勧告している18℃以上の室温を各居室が保てている住宅は一体どれほどあるでしょうか？私が調べた限りでは、住宅の室内外温度差や各居室間の温度差のデータを統計的に解析・分析している研究報告は見つかりませんでしたが、その実態はおそらく悲惨なものでしょう。しかしそんな我が国でも、昨年4月にやっと「建築物省エネ法改正案」が閣議決定され、2022年6月に参院本会議で可決・成立されました（2025年より適合義務化）。これで、これまで住宅業界では“最高”断熱等級とされてきた基準が、“最低”基準になる時がついにやって来ました。ただし、それでもまだまだ日本の断熱・省エネ基準は甘いと言わざるを得ません。何しろ日本は、先進諸国の中ではダントツで最低の断熱性能の家づくりしかしてこなかったにも関わらず、断熱・省エネ基準がこれまで義務化されて来なかったのですから。</p>
<p>皆さんも、もし自分の家が「夏は暑く、冬は寒い」と感じているのなら、光熱費が爆上がりしているからと言って冷暖房をケチって我慢している場合ではありません。すぐにでも断熱改修を行なってしっかり全館冷暖房をしてください。まずは内窓からつけることをお勧めします。そしてその次の段階として床下や天井の断熱を行うと良いでしょう。そのために、ぜひ高気密高断熱住宅や断熱改修を専門でやっている業者に問い合わせてみてください。ヒートショックから身を守り、自分達の健康や命を守るためにも。</p>
<p style="text-align: right;">医療法人聖仁会松本医院　院長　松本有史</p>
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		<title>いちどくを この本『ルポ　副反応疑い死―ワクチン政策と薬害を問いなおす』（NEWS No.570 p08）</title>
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		<pubDate>Fri, 07 Apr 2023 13:39:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[570号2023年2月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[『ルポ　副反応疑い死―ワクチン政策と薬害を問いなおす』 山岡淳一郎 著 ちくま新書版　924円（税込） 2022年12月刊行 著者はノンフィクション作家で、「政治・経済、医療、近現代史、建築など分野をこえて執筆」との紹介があります。 本書は’22年11月の出版ですが、本年1月17日或る全国紙が新型コロナワクチンについて、大見出し「ワクチン 残る不信」、小見出し「回数重ね 接種率低下」「被害救済追いつかず」「急がれる『後遺症(注)』対応」と題した記事を掲載しました。大きな紙面を占めておりコロナワクチンのデメリット(欠点)については初めての記事のように感じました。(注)ワクチン接種後にコロナ感染の「後遺症」のような症状を呈すること。 ‘21年2月医療関係者から始まったコロナワクチンの総接種回数は約3億8千万回 (2月6日公表) を超え「G20ではダントツ」(週刊文春)との報道もあります。厚労省からワクチン接種後に死亡したのは’22年9月1854人、同11月1919人、’23年1月1963人との公表が続いており確実な増加を示していますが、医問研ニュース(2022年11月号)「コロナワクチンの重篤有害事象(副反応)の報告は、本当の100分の1程度(林敬次氏)」で検証されているように、公表される人数をそのままに受け取る訳にはいきません。 「副反応疑い死」について、「ワクチンの安全性を監視するのが目的で、接種のメリットと副反応のリスクを比べ接種の是非を判断する場」と記されている厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会は本年1月20日に至るまでも、α判定(ワクチンとの因果関係が否定できない)を出した死亡事例はなく、「引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない」と言い続けています。ここでは「子宮頸がんワクチン問題 社会・法・科学」に書かれていた言葉を思い出します。「私たちは医師や科学者ではないが、私たちの視野がこの議論にとって重要であると信じている。あまりにも長い間、産業界と関係官庁の中で現実に、また潜在的に利益相反を持つ人々が、ワクチンの安全性についての世論を支配してきた。」 本書では「何よりも、ワクチン接種後、短時日で命を断たれるほど理不尽なことはない」「病気の治療で副作用のリスクを覚悟して投与する薬剤とは性質が違う」と述べています。 1948年成立の予防接種法下では「罰則規定ありの義務接種」による被害は「無過失予防接種事故」として国の責任は問われず「個人の尊厳」は放置されていました。被害者の会を立ち上げた人々の訴え、集団提訴に押され、国は1976年に「予防接種健康被害救済制度」を設定しますが、被害者が「国の公権力」執行責任を問う裁判は、東京高裁で国の敗訴が確定する1992年まで闘われます。その結果1994年、国の勧奨による個別接種を基本とする予防接種政策の大きな変更が勝ち取られます。 しかし今、予防接種法では臨時接種の新型コロナワクチンは新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく施策で、「接種しないでコロナになったら何を言われるか分からん！」との言葉が漏れ聞こえる職域接種などの「集団強制接種」が蘇っています。 「健康被害救済制度」について、厚労省ホームページには「厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象とする」としています。前出の紙面では、制度を担当する「疾病・障害認定審査会」が死亡事例の審査を始めたのは’21年12月、’22年7月に死亡一時金の支給を初めて決定し、総計20人のみ。本書(’22年11月７日時点) では、死亡での救済を求めた418件のうち審査件数は19件のみ(認定10件・否認1件・保留8件)。著者は「どうして副反応疑い死の救済はおくれるのか。その構造的要因を解き明かし、接種と救済の途切れがちな環をつなぐことが、本書を執筆した動機の一つである」と述べています。 「救済制度」の運用実態に迫るための取材活動は大きく広がっていました。接種3日後に突然死亡した30歳と28歳の男性、接種後のトレーニング中に倒れて他界したプロ野球選手、遺体解剖の担当医が「直接死因：急性肺動脈血栓塞栓症、原死因：ワクチン接種」とした61歳男性らを始めとする遺族の方々、「因果関係あり」とした主治医や解剖医、予防接種を担当することの多い小児科医や免疫学・遺伝医学研究者、製薬メーカーや厚労省ワクチン行政担当者など。 「医学的な因果関係までは必要とせず」としながら実際は「救済への高い壁」を作り、1992年の「国の損失補償責任・国家賠償責任」を認めた東京高裁判決(因果関係は一点の疑義も許さない自然科学的証明ではない)を反故にする現在の予防接種行政と闘う力を大きくするためにも必要な書物と考えます。 (小児科医 伊集院真知子)]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/570-8.jpg"><img class="alignleft size-medium wp-image-5417" title="570-8" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/570-8-306x500.jpg" alt="" width="184" height="300" /></a>『ルポ　副反応疑い死―ワクチン政策と薬害を問いなおす』<br />
山岡淳一郎 著<br />
ちくま新書版　924円（税込）<br />
2022年12月刊行<span id="more-5416"></span></p>
<p>著者はノンフィクション作家で、「政治・経済、医療、近現代史、建築など分野をこえて執筆」との紹介があります。</p>
<p>本書は’22年11月の出版ですが、本年1月17日或る全国紙が新型コロナワクチンについて、大見出し「ワクチン 残る不信」、小見出し「回数重ね 接種率低下」「被害救済追いつかず」「急がれる『後遺症(注)』対応」と題した記事を掲載しました。大きな紙面を占めておりコロナワクチンのデメリット(欠点)については初めての記事のように感じました。(注)ワクチン接種後にコロナ感染の「後遺症」のような症状を呈すること。</p>
<p>‘21年2月医療関係者から始まったコロナワクチンの総接種回数は約3億8千万回 (2月6日公表) を超え「G20ではダントツ」(週刊文春)との報道もあります。厚労省からワクチン接種後に死亡したのは’22年9月1854人、同11月1919人、’23年1月1963人との公表が続いており確実な増加を示していますが、医問研ニュース(2022年11月号)「コロナワクチンの重篤有害事象(副反応)の報告は、本当の100分の1程度(林敬次氏)」で検証されているように、公表される人数をそのままに受け取る訳にはいきません。</p>
<p>「副反応疑い死」について、「ワクチンの安全性を監視するのが目的で、接種のメリットと副反応のリスクを比べ接種の是非を判断する場」と記されている厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会は本年1月20日に至るまでも、α判定(ワクチンとの因果関係が否定できない)を出した死亡事例はなく、「引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない」と言い続けています。ここでは「子宮頸がんワクチン問題 社会・法・科学」に書かれていた言葉を思い出します。「私たちは医師や科学者ではないが、私たちの視野がこの議論にとって重要であると信じている。あまりにも長い間、産業界と関係官庁の中で現実に、また潜在的に利益相反を持つ人々が、ワクチンの安全性についての世論を支配してきた。」</p>
<p>本書では「何よりも、ワクチン接種後、短時日で命を断たれるほど理不尽なことはない」「病気の治療で副作用のリスクを覚悟して投与する薬剤とは性質が違う」と述べています。</p>
<p>1948年成立の予防接種法下では「罰則規定ありの義務接種」による被害は「無過失予防接種事故」として国の責任は問われず「個人の尊厳」は放置されていました。被害者の会を立ち上げた人々の訴え、集団提訴に押され、国は1976年に「予防接種健康被害救済制度」を設定しますが、被害者が「国の公権力」執行責任を問う裁判は、東京高裁で国の敗訴が確定する1992年まで闘われます。その結果1994年、国の勧奨による個別接種を基本とする予防接種政策の大きな変更が勝ち取られます。</p>
<p>しかし今、予防接種法では臨時接種の新型コロナワクチンは新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく施策で、「接種しないでコロナになったら何を言われるか分からん！」との言葉が漏れ聞こえる職域接種などの「集団強制接種」が蘇っています。</p>
<p>「健康被害救済制度」について、厚労省ホームページには「厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象とする」としています。前出の紙面では、制度を担当する「疾病・障害認定審査会」が死亡事例の審査を始めたのは’21年12月、’22年7月に死亡一時金の支給を初めて決定し、総計20人のみ。本書(’22年11月７日時点) では、死亡での救済を求めた418件のうち審査件数は19件のみ(認定10件・否認1件・保留8件)。著者は「どうして副反応疑い死の救済はおくれるのか。その構造的要因を解き明かし、接種と救済の途切れがちな環をつなぐことが、本書を執筆した動機の一つである」と述べています。</p>
<p>「救済制度」の運用実態に迫るための取材活動は大きく広がっていました。接種3日後に突然死亡した30歳と28歳の男性、接種後のトレーニング中に倒れて他界したプロ野球選手、遺体解剖の担当医が「直接死因：急性肺動脈血栓塞栓症、原死因：ワクチン接種」とした61歳男性らを始めとする遺族の方々、「因果関係あり」とした主治医や解剖医、予防接種を担当することの多い小児科医や免疫学・遺伝医学研究者、製薬メーカーや厚労省ワクチン行政担当者など。</p>
<p>「医学的な因果関係までは必要とせず」としながら実際は「救済への高い壁」を作り、1992年の「国の損失補償責任・国家賠償責任」を認めた東京高裁判決(因果関係は一点の疑義も許さない自然科学的証明ではない)を反故にする現在の予防接種行政と闘う力を大きくするためにも必要な書物と考えます。</p>
<p style="text-align: right;">(小児科医 伊集院真知子)</p>
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