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	<title>医療問題研究会 &#187; 552号2021年8月発行</title>
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	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
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		<title>コロナワクチンのコホルト研究における「早すぎる効果バイアス」BMJ openのrapid responseに書きました（NEWS No.552 p04）</title>
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		<pubDate>Tue, 19 Oct 2021 06:41:43 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
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		<description><![CDATA[５月号４〜５ページに掲載しました「コロナワクチンの市販後調査論文の重大な疑問点」という題で、コロナワクチンの効果を調べたコホルト研究に「早すぎる効果」の出現のことを報告しました。その後、さらに検討したものを、BMJ副編集長ピータ・ドーシ氏に相談し、とりあえずすぐに掲載され、多くの人に読んでもらえる方法とのことで、彼に英訳の添削もしてもらい、BMJ openの「Covid-19: Pfizer BioNTech vaccine reduced cases by 94% in Israel, shows peer reviewed study」の「Rapid Response」に掲載されました。その文章を日本語にして、掲載します。 題は「COVID-19ワクチンのコホート研究は、「早すぎる効果バイアス」の影響を明らかにすべきです。」原文や文献を見られる方は、https://www.bmj.com/content/372/bmj.n567/rr-1 または、‘covid-19 vaccine keiji hayashi’で検索してください。表がなく読みにくいので、ここでは表・図をつけますので、ご参照ください。また、文献は元の文章をご覧ください。 また、「早すぎる効果バイアス」の問題点を理解していただくために少し解説を加えます。まず、前回紹介しましたようにコロナワクチンはRCTで２週間以内では効果を示していません。ですから、この期間の「効果」は別の要因で効果があるかのように見えるだけ＝バイアスなわけです。その要因を、一部の著者は、「接種対象がコロナ感染者、コロナに似た症状がある、コロナ患者と接触などがあれば接種されませんので、当然接種されたグループから感染者が出にくい」と説明しています。インフルエンザワクチンでもこのような接種除外者が生じるので、インフルエンザにかかりやすい人、重症化・死亡しやすい人が、接種グループから除外され、ワクチンに効果がなくても接種グループはインフルエンザ感染や死亡が少なくなり、「効果あり」とされます。しかし、このバイアスを接種前の健康状態で補正すると、効果がなくなります。これは「健康者接種（病者除外）バイアス」と呼ばれており高橋晄正氏が学童の調査で、最近では「International Journal of Epidemiology 2006;35:337–344」でうまく証明されています。（当誌No.544,p04も参照）コロナワクチンもこのバイアスに影響されるはずですが、コロナだけは初期だけに限られ、最終的な効果に影響しないとしています。しかし、その根拠は全く示されていません。） 以下、英文の日本語訳です。 「編集者殿へ 緊急使用許可が与えられて以来、COVID-19ワクチンは世界中で大規模に接種されてきました。しかし、ワクチンはまだ正式に承認されておらず、RCTはその有効性に多くの未回答の問題を残しています。（f1）例えば、米国規制当局FDAは、RCTが無症候性感染、感染、入院そして死亡の予防に関する疑問にしっかりと答えていないとしています。（f2） RCT以外では、大規模な予防接種を受けている国からのコホート研究が発表されています。イスラエルのワクチンの有効性に関するいくつかのデータは、Amitらによる「手紙correspondence」で発表されました。（f3）さらに、Daganらによる大規模な研究で、ワクチン接種により、SARS-CoV-２感染、症候性COVID-19、入院、重症度、死亡率が低下したと報告されています。（f4）スコットランドでは、Vasileiou らが、COVID-19ワクチンがSARS-CoV-２感染による入院を減少させたと報告しています。（f5）Hall らは、無症候性を含む感染者の数を減らしたとするイギリス医療従事者対象の研究を報告しています。（f6） しかし、これらすべての研究では、有効性がほとんどまたは全く見られないはずの、ワクチン接種後２週間以内に生じる「早すぎる効果」バイアスに対して検討されていません。 この問題について、Vasileiouらは「初期の影響」と呼んで、４つの「これらの初期の影響の考えられる説明」を書いています。しかし、著者たちは最終的な分析でそれらの影響を無視しました。 Hallらは、この「早すぎる効果」の問題は、「症候性、現在PCR陽性、または最近COVID-19症例にさらされた人は、ワクチン接種を延期し、国のガイダンスに従って過小評価される可能性がある」と説明します。イスラエルからの報告にも「早すぎる効果」が現れているのですが、著者はそれの説明をしていません。（f3）（f4） また、この問題はWHOの会議でも検討され、次のように説明されました。「ワクチン接種後の最初の数週間でいくつかのバイアスが発生する可能性がある。」（f7）しかし、ここでは、この問題が「早すぎる効果」以後の最終的な効果efficacyにどのような影響を与えるのかに言及していません。ただし、この問題が「インフルエンザワクチンのように、流行が始まる前に接種された場合、COVID-19ワクチンのように明確な形で現れることはありません。しかし、インフルエンザワクチンのコホート研究では、「健康なワクチン接種者のバイアス」がつきまといます。（f8） 「早すぎる効果」の時間と経過とその強さ、ワクチン接種からの日数とその後の経過を報告間で比較しました。レポート間のデータを比較するために、すべてのデータはファイザー-BioNTechワクチンに限定し、１回目のワクチン接種のデータのみを使用しました。元のドキュメントの単位を使用しました。Hallらの報告ではハザード比の数字が示されていないため、図２Bから手作業で測定しました。DaganNらによる報告は、相対リスクを計算しました。 Hallらのようにアウトカムが「感染」の場合、ワクチン接種後０〜３日でハザード比0.54の「効果」が現れ、４〜６日で効果は0.95に低下しました。その後、７〜９日で0.91、10〜13日で0.77、14〜20日で0.45、21日後に0.32に増加しています。同じアウトカムである「感染」でも、Amitらのデータは、ワクチン接種後０-14日で0.7、15-28日で0.25の「１- Rate reduction」でした。しかしながら、Daganらはワクチン接種後０〜７日で0.83、８〜14日で「影響」がほとんどない0.97の相対リスクを報告しています。その後、15〜21日で0.52、22〜28日で0.41でした。以上のように、ワクチン接種後の初期の報告間の影響の程度は大幅に異なり、その後の影響の時間と程度もかなり異なります。 入院については、Vasileiouらはワクチン接種後のRate Ratioが０〜６日目で0.14、７〜13日目で０。47の非常に大きな「初期効果」を報告しました。14日後、効果は0.31に、35〜41日で0.22に増加しました。一方、Dagan らは、RRがワクチン接種後０日から７日で0.46であったが、その効果は８日から14日で0.87に急速に減少したと報告されています。その後、15〜21日で0.46、22〜28日で0.83、29〜35日で0.66となり、これらの期間の影響はVasileiouらによって報告されたものとは大きく異なります。 「早すぎる効果」が、報告により程度と期間が異なるという事実は、多くの要因によって引き起こされる可能性があります。「早期の有効性」バイアスは、「最初の投与後の最初の数日で」（f７）「初期のCOVID-19症状を経験している、または最近曝露された個人はワクチン接種を延期する可能性がある」ことで発生します。それは、その後の結果にも影響を与える「健康者接種バイアス」などの時間に依存しないバイアスに関連していると考えられます。したがって、少なくともこの「早すぎる効果」＝バイアスが何らかの方法で補正されなければ、ワクチンの正確な効果を推定することはできないと思います。 上記は初回のワクチン接種のみのデータですが、Hallらの論文の図２から、２回目のワクチン接種時に同じバイアスが発生していることが明らかです。(下図)...]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://ebm-jp.com/2021/07/news-549-2021-05-p04/">５月号４〜５ページに掲載しました「コロナワクチンの市販後調査論文の重大な疑問点」</a>という題で、コロナワクチンの効果を調べたコホルト研究に「早すぎる効果」の出現のことを報告しました。その後、さらに検討したものを<span id="more-4855"></span>、BMJ副編集長ピータ・ドーシ氏に相談し、とりあえずすぐに掲載され、多くの人に読んでもらえる方法とのことで、彼に英訳の添削もしてもらい、BMJ openの「Covid-19: Pfizer BioNTech vaccine reduced cases by 94% in Israel, shows peer reviewed study」の「Rapid Response」に掲載されました。その文章を日本語にして、掲載します。</p>
<p>題は「COVID-19ワクチンのコホート研究は、「早すぎる効果バイアス」の影響を明らかにすべきです。」原文や文献を見られる方は、<a href="https://www.bmj.com/content/372/bmj.n567/rr-1" target="_blank">https://www.bmj.com/content/372/bmj.n567/rr-1</a> または、‘covid-19 vaccine keiji hayashi’で検索してください。表がなく読みにくいので、ここでは表・図をつけますので、ご参照ください。また、文献は元の文章をご覧ください。</p>
<p>また、「早すぎる効果バイアス」の問題点を理解していただくために少し解説を加えます。まず、前回紹介しましたようにコロナワクチンはRCTで２週間以内では効果を示していません。ですから、この期間の「効果」は別の要因で効果があるかのように見えるだけ＝バイアスなわけです。その要因を、一部の著者は、「接種対象がコロナ感染者、コロナに似た症状がある、コロナ患者と接触などがあれば接種されませんので、当然接種されたグループから感染者が出にくい」と説明しています。インフルエンザワクチンでもこのような接種除外者が生じるので、インフルエンザにかかりやすい人、重症化・死亡しやすい人が、接種グループから除外され、ワクチンに効果がなくても接種グループはインフルエンザ感染や死亡が少なくなり、「効果あり」とされます。しかし、このバイアスを接種前の健康状態で補正すると、効果がなくなります。これは「健康者接種（病者除外）バイアス」と呼ばれており高橋晄正氏が学童の調査で、最近では「International Journal of Epidemiology 2006;35:337–344」でうまく証明されています。（当誌No.544,p04も参照）コロナワクチンもこのバイアスに影響されるはずですが、コロナだけは初期だけに限られ、最終的な効果に影響しないとしています。しかし、その根拠は全く示されていません。）</p>
<p>以下、英文の日本語訳です。</p>
<p>「編集者殿へ</p>
<p>緊急使用許可が与えられて以来、COVID-19ワクチンは世界中で大規模に接種されてきました。しかし、ワクチンはまだ正式に承認されておらず、RCTはその有効性に多くの未回答の問題を残しています。（f1）例えば、米国規制当局FDAは、RCTが無症候性感染、感染、入院そして死亡の予防に関する疑問にしっかりと答えていないとしています。（f2）</p>
<p>RCT以外では、大規模な予防接種を受けている国からのコホート研究が発表されています。イスラエルのワクチンの有効性に関するいくつかのデータは、Amitらによる「手紙correspondence」で発表されました。（f3）さらに、Daganらによる大規模な研究で、ワクチン接種により、SARS-CoV-２感染、症候性COVID-19、入院、重症度、死亡率が低下したと報告されています。（f4）スコットランドでは、Vasileiou らが、COVID-19ワクチンがSARS-CoV-２感染による入院を減少させたと報告しています。（f5）Hall らは、無症候性を含む感染者の数を減らしたとするイギリス医療従事者対象の研究を報告しています。（f6）</p>
<p>しかし、これらすべての研究では、有効性がほとんどまたは全く見られないはずの、ワクチン接種後２週間以内に生じる「早すぎる効果」バイアスに対して検討されていません。</p>
<p>この問題について、Vasileiouらは「初期の影響」と呼んで、４つの「これらの初期の影響の考えられる説明」を書いています。しかし、著者たちは最終的な分析でそれらの影響を無視しました。</p>
<p>Hallらは、この「早すぎる効果」の問題は、「症候性、現在PCR陽性、または最近COVID-19症例にさらされた人は、ワクチン接種を延期し、国のガイダンスに従って過小評価される可能性がある」と説明します。イスラエルからの報告にも「早すぎる効果」が現れているのですが、著者はそれの説明をしていません。（f3）（f4）</p>
<p>また、この問題はWHOの会議でも検討され、次のように説明されました。「ワクチン接種後の最初の数週間でいくつかのバイアスが発生する可能性がある。」（f7）しかし、ここでは、この問題が「早すぎる効果」以後の最終的な効果efficacyにどのような影響を与えるのかに言及していません。ただし、この問題が「インフルエンザワクチンのように、流行が始まる前に接種された場合、COVID-19ワクチンのように明確な形で現れることはありません。しかし、インフルエンザワクチンのコホート研究では、「健康なワクチン接種者のバイアス」がつきまといます。（f8）</p>
<p style="text-align: center;"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/552-4-01.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-4857" title="552-4-01" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/552-4-01.jpg" alt="" width="550" height="220" /></a></p>
<p>「早すぎる効果」の時間と経過とその強さ、ワクチン接種からの日数とその後の経過を報告間で比較しました。レポート間のデータを比較するために、すべてのデータはファイザー-BioNTechワクチンに限定し、１回目のワクチン接種のデータのみを使用しました。元のドキュメントの単位を使用しました。Hallらの報告ではハザード比の数字が示されていないため、図２Bから手作業で測定しました。DaganNらによる報告は、相対リスクを計算しました。</p>
<p>Hallらのようにアウトカムが「感染」の場合、ワクチン接種後０〜３日でハザード比0.54の「効果」が現れ、４〜６日で効果は0.95に低下しました。その後、７〜９日で0.91、10〜13日で0.77、14〜20日で0.45、21日後に0.32に増加しています。同じアウトカムである「感染」でも、Amitらのデータは、ワクチン接種後０-14日で0.7、15-28日で0.25の「１- Rate reduction」でした。しかしながら、Daganらはワクチン接種後０〜７日で0.83、８〜14日で「影響」がほとんどない0.97の相対リスクを報告しています。その後、15〜21日で0.52、22〜28日で0.41でした。以上のように、ワクチン接種後の初期の報告間の影響の程度は大幅に異なり、その後の影響の時間と程度もかなり異なります。</p>
<p>入院については、Vasileiouらはワクチン接種後のRate Ratioが０〜６日目で0.14、７〜13日目で０。47の非常に大きな「初期効果」を報告しました。14日後、効果は0.31に、35〜41日で0.22に増加しました。一方、Dagan らは、RRがワクチン接種後０日から７日で0.46であったが、その効果は８日から14日で0.87に急速に減少したと報告されています。その後、15〜21日で0.46、22〜28日で0.83、29〜35日で0.66となり、これらの期間の影響はVasileiouらによって報告されたものとは大きく異なります。</p>
<p>「早すぎる効果」が、報告により程度と期間が異なるという事実は、多くの要因によって引き起こされる可能性があります。「早期の有効性」バイアスは、「最初の投与後の最初の数日で」（f７）「初期のCOVID-19症状を経験している、または最近曝露された個人はワクチン接種を延期する可能性がある」ことで発生します。それは、その後の結果にも影響を与える「健康者接種バイアス」などの時間に依存しないバイアスに関連していると考えられます。したがって、少なくともこの「早すぎる効果」＝バイアスが何らかの方法で補正されなければ、ワクチンの正確な効果を推定することはできないと思います。</p>
<p>上記は初回のワクチン接種のみのデータですが、Hallらの論文の図２から、２回目のワクチン接種時に同じバイアスが発生していることが明らかです。(下図)</p>
<p style="text-align: center;"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/552-4-02.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-4856" title="552-4-02" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/552-4-02.jpg" alt="" width="545" height="353" /></a></p>
<p>*有益なコメントや提案をしてくれたPeter Doshiに感謝します。</p>
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		<title>いちどくを この本『国際社会から見た福島第一原発事故─国際人権法・国連勧告をめぐって 私たちにできること』（NEWS No.552 p06）</title>
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		<pubDate>Tue, 19 Oct 2021 06:41:29 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[本の紹介]]></category>
		<category><![CDATA[福島原発事故]]></category>
		<category><![CDATA[552号2021年8月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[『国際社会から見た福島第一原発事故─国際人権法・国連勧告をめぐって私たちにできること』 原発賠償京都訴訟原告団 編 耕文社　700円＋税 2021年5月発行 2012年６月「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律案」が衆議院本会議で可決され「子ども・被災者生活支援法」として同27日から施行されています。 日本の原発は安全、事故は起きないとして、「原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任を負っている」国は、原子炉３基のメルトダウンというレベル７(国際原子力事象評価尺度・最高位)の原発事故により放射性物質の「持続的な放出」(首相官邸ホームページ)に直面しました。生じた事態の責任主体を問わない「被災」という言葉が使われていますが、「被災者生活支援」の予算的措置を講ずるための関連法令を次々と発すべき「責務」を負った筈でした。 しかし国の施策は「支援法の基本理念」は何処へ行ったのかと、「責務」のサボタージュを思わせるものでした。生活基盤である住宅支援に関しても、「期限２年、以後は１年毎の更新」とする「災害救助法」に基づいた施策で、それも2017年３月には打ち切ったのです。 放射性物質の環境への拡散をもたらす原子力災害の実態を無視する一方、「原子力緊急事態宣言」は継続したままオリンピックを開催したのです。 「2021 ZENKO・反原発分科会」に参加された福島原発かながわ訴訟原告団長・村田 弘(ひろむ)氏は「全国で展開されている損害賠償請求の集団訴訟は37、原告は総計１万3000人を超え、わが国の裁判史上、類を見ない規模」と報告されています。 原発事故はなかったことにするべく、「子ども・被災者生活支援法」を骨抜きにして、低線量・内部被曝の危険性を無視する「放射能安全神話」を振りまく国・東電に対し、どの様に戦ったら良いのでしょうか？ 反原発分科会」には、避難者住宅追い出し訴訟(注１) で避難者の権利擁護に尽力されている柳原敏夫弁護士の参加がありました。原発事故被害者の権利を守る法的枠組みが構築されていない現状での「国際人権法」(注２)の果たす役割を報告されています。 (注１)東京都内の国家公務員宿舎に住む区域外避難者を退去させるために、避難者を被告とする福島県の提訴による裁判。 (注２)世界人権宣言(1948年採択)に基づく国連人権委員会作成による国際的な人権規約で、1976年制定の国際法。詳しくは本書をお読み下さい。 医問研ニュース読者の皆様には本年３月号で、原発賠償京都訴訟原告団共同代表の福島敦子氏による「原発事故発災から10年。思いはせること」と題した寄稿を読んで頂きました。 今回紹介の冊子は京都訴訟原告団「冊子プロジェクトチーム」による編集で福島氏も参加メンバーです。編集責任者のM・SONODA氏は「避難者の母親の一人として」、2017年国連人権理事会で「福島原発事故による女性と子どもの人権侵害について」意見陳述をしました。 ’12年には、元双葉町町長の井戸川克隆氏が「避難の有無に関わらず住民達の置かれた真の状況、特に子ども達の健康状態」を報告、’18年には、避難者による「国内避難民としての訴え」がなされています。 このような報告と人権を守るための様々な働きかけに基づいて国連人権理事会は日本政府に対し「福島原発事故被害者の人権問題に関する勧告」を出しています。また個別の国連加盟国からも勧告が出されています。そして今「国内避難民の人権に関する国連特別報告者」の訪日調査要請が’18年より複数回出ていますが日本政府は受け入れていません。 世界の国々は福島原発事故での人権状況をどの様に見ているか？、それらの勧告に対して日本政府はどの様に対応しているか？を自分自身の人権を守るためにも、この冊子を通じて学べると思います。 ここで思い出すのは、同じ国連でも「国連科学委員会」のこと。同委員会は今年３月に福島原発事故に関する「2020年報告」を発表しました。その中で甲状腺がんを始めとする「事故後の健康被害」についてドイツのH.Scherb氏と医問研メンバーが世界に発表した論文を否定しています。(医問研ニュース３月号・４月号を参照下さい) 「避難の権利」の根拠となる「低線量・内部被ばく」による健康障害の実態を否定しているのです。「(えせ)科学」を人権擁護・推進の側に立つ「科学」にするために、人々の力の必要性を痛感します。 (小児科学会員　伊集院)]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/552-6.jpg"><img class="alignleft size-medium wp-image-4861" title="552-6" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/552-6-212x300.jpg" alt="" width="212" height="300" /></a>『国際社会から見た福島第一原発事故─国際人権法・国連勧告をめぐって私たちにできること』<br />
原発賠償京都訴訟原告団 編<br />
耕文社　700円＋税<br />
2021年5月発行<span id="more-4859"></span><br />
2012年６月「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律案」が衆議院本会議で可決され「子ども・被災者生活支援法」として同27日から施行されています。</p>
<p>日本の原発は安全、事故は起きないとして、「原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任を負っている」国は、原子炉３基のメルトダウンというレベル７(国際原子力事象評価尺度・最高位)の原発事故により放射性物質の「持続的な放出」(首相官邸ホームページ)に直面しました。生じた事態の責任主体を問わない「被災」という言葉が使われていますが、「被災者生活支援」の予算的措置を講ずるための関連法令を次々と発すべき「責務」を負った筈でした。</p>
<p>しかし国の施策は「支援法の基本理念」は何処へ行ったのかと、「責務」のサボタージュを思わせるものでした。生活基盤である住宅支援に関しても、「期限２年、以後は１年毎の更新」とする「災害救助法」に基づいた施策で、それも2017年３月には打ち切ったのです。</p>
<p>放射性物質の環境への拡散をもたらす原子力災害の実態を無視する一方、「原子力緊急事態宣言」は継続したままオリンピックを開催したのです。</p>
<p>「2021 ZENKO・反原発分科会」に参加された福島原発かながわ訴訟原告団長・村田 弘(ひろむ)氏は「全国で展開されている損害賠償請求の集団訴訟は37、原告は総計１万3000人を超え、わが国の裁判史上、類を見ない規模」と報告されています。</p>
<p>原発事故はなかったことにするべく、「子ども・被災者生活支援法」を骨抜きにして、低線量・内部被曝の危険性を無視する「放射能安全神話」を振りまく国・東電に対し、どの様に戦ったら良いのでしょうか？</p>
<p>反原発分科会」には、避難者住宅追い出し訴訟(注１) で避難者の権利擁護に尽力されている柳原敏夫弁護士の参加がありました。原発事故被害者の権利を守る法的枠組みが構築されていない現状での「国際人権法」(注２)の果たす役割を報告されています。</p>
<p>(注１)東京都内の国家公務員宿舎に住む区域外避難者を退去させるために、避難者を被告とする福島県の提訴による裁判。</p>
<p>(注２)世界人権宣言(1948年採択)に基づく国連人権委員会作成による国際的な人権規約で、1976年制定の国際法。詳しくは本書をお読み下さい。</p>
<p>医問研ニュース読者の皆様には本年３月号で、原発賠償京都訴訟原告団共同代表の福島敦子氏による「原発事故発災から10年。思いはせること」と題した寄稿を読んで頂きました。</p>
<p>今回紹介の冊子は京都訴訟原告団「冊子プロジェクトチーム」による編集で福島氏も参加メンバーです。編集責任者のM・SONODA氏は「避難者の母親の一人として」、2017年国連人権理事会で「福島原発事故による女性と子どもの人権侵害について」意見陳述をしました。</p>
<p>’12年には、元双葉町町長の井戸川克隆氏が「避難の有無に関わらず住民達の置かれた真の状況、特に子ども達の健康状態」を報告、’18年には、避難者による「国内避難民としての訴え」がなされています。</p>
<p>このような報告と人権を守るための様々な働きかけに基づいて国連人権理事会は日本政府に対し「福島原発事故被害者の人権問題に関する勧告」を出しています。また個別の国連加盟国からも勧告が出されています。そして今「国内避難民の人権に関する国連特別報告者」の訪日調査要請が’18年より複数回出ていますが日本政府は受け入れていません。</p>
<p>世界の国々は福島原発事故での人権状況をどの様に見ているか？、それらの勧告に対して日本政府はどの様に対応しているか？を自分自身の人権を守るためにも、この冊子を通じて学べると思います。</p>
<p>ここで思い出すのは、同じ国連でも「国連科学委員会」のこと。同委員会は今年３月に福島原発事故に関する「2020年報告」を発表しました。その中で甲状腺がんを始めとする「事故後の健康被害」についてドイツのH.Scherb氏と医問研メンバーが世界に発表した論文を否定しています。(医問研ニュース３月号・４月号を参照下さい)</p>
<p>「避難の権利」の根拠となる「低線量・内部被ばく」による健康障害の実態を否定しているのです。「(えせ)科学」を人権擁護・推進の側に立つ「科学」にするために、人々の力の必要性を痛感します。</p>
<p style="text-align: right;">(小児科学会員　伊集院)</p>
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		<title>コロナワクチン国内開発生産体制「強化」を急ぐ政府戦略の憂慮される方向（NEWS No.552 p07）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2021/10/news-552-2021-08-p07/</link>
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		<pubDate>Tue, 19 Oct 2021 06:41:16 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[552号2021年8月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[政府は2021年6月1日、｢ワクチン開発・生産体制強化戦略案」を閣議決定した。「新型コロナウイルスの感染拡大に際しワクチンの国内開発が遅れた反省を踏まえ、」基礎研究から実用化までの一連の体制を見直す。最先端研究に注力できる研究開発拠点の設置、緊急時に対応可能な薬事承認プロセスの整備などを求めている。 7月30日に開かれた関係閣僚の初会合では、後発組となっている国産のコロナウイルスワクチンの実用化に向け、大規模な臨床試験の代わりになる評価法を、「薬事規制当局国際連携組織(ICMRA) での議論を踏まえ、夏から秋にかけて決めるとの見通しが示されたとされる。ワクチン接種後にできる血中中和抗体の量を、先行するワクチンと比べる方法が有力となっているようである。今後の見通しとしては、年内に戦略をとりまとめ、2022年の通常国会に関連法案を提出したい意向と報道されている。 全体として、遅れからの脱出のために、遅れた状態に合わせる強引な措置や制度改正がなされないよう警戒が必要である。 危惧される「条件付き早期承認制度」のワクチン適用の具体化 医薬品等の「条件付き早期承認制度」は、ワクチン・予防薬も対象としている。2020年5月12日医薬品医療機器審査課連名のコロナ関連製品は承認申請時に臨床試験データを必要としないとの通達も、ワクチンにも適用されると国会答弁されている。 第一三共が開発中のmRNAワクチン「DS-5670」がこの制度の適用を受け国に承認を求めるとしており、塩野義の遺伝子組み換えタンパクワクチンも社長が2021年5月11日の決算説明会で「年内の提供開始ができるような準備をしている」と語っており、制度の利用を想定しているようである。 呼吸器感染症での注射ワクチンの効果代替指標 mRNAワクチンが国内でも承認され広く使用される中で、発症の抑制などを調べる大規模な比較臨床試験の実施が困難になっている。これに換え接種後の血中中和抗体量を、先行するワクチンと比較して効果代替指標とする動きが進んでいる。これは適当なのだろうか。 感染後発症・重症化予防と「感染そのものの予防」 現在の筋肉内注射ワクチンは、感染後の発症・重症化を予防できるが、感染そのものを予防するものではない。呼吸器感染症では病原ウイルスは粘膜から侵入する。粘膜には「粘膜免疫」として知られる巧妙な免疫システムが存在する。病原体に対する防御に不可欠な抗原特異的分泌型の免疫グロブリン「IgA」を臓器特異的に誘導するメカニズムとして粘膜免疫システムが構築されている。粘膜にはIgA 抗体を産生する形質細胞が数多く検出され、感染防御の中核的役割を担っている。先行ワクチンで調べられているのは筋肉内注射時の血液中の中和抗体価であり、呼吸器感染症でのワクチン効果代替指標として適当なものでない。 経鼻ワクチン 国内開発体制の強化を言うなら、日本は一番に重要な「感染自体を防ぎ」、粘膜免疫を破って侵入したウイルスの増殖にも一定の効果がある「経鼻ワクチン」開発に総力をあげたい。2021年8月11日、米国では鼻腔スプレーにより投与される6種の新型コロナワクチン候補の第1相試験が行われていると報道された。生体における薬物デリバリーシステムの開発は日本が得意とする分野でないかと思われる。経鼻ワクチンは接種に侵襲性が少なく、扱いやすいなどの利点があり、製品化が待たれる。 薬剤師　寺岡章雄]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>政府は2021年6月1日、｢ワクチン開発・生産体制強化戦略案」を閣議決定した。「新型コロナウイルスの感染拡大に際しワクチンの国内開発が遅れた反省を踏まえ、」基礎研究から実用化までの一連の体制を見直す。<span id="more-4863"></span>最先端研究に注力できる研究開発拠点の設置、緊急時に対応可能な薬事承認プロセスの整備などを求めている。</p>
<p>7月30日に開かれた関係閣僚の初会合では、後発組となっている国産のコロナウイルスワクチンの実用化に向け、大規模な臨床試験の代わりになる評価法を、「薬事規制当局国際連携組織(ICMRA) での議論を踏まえ、夏から秋にかけて決めるとの見通しが示されたとされる。ワクチン接種後にできる血中中和抗体の量を、先行するワクチンと比べる方法が有力となっているようである。今後の見通しとしては、年内に戦略をとりまとめ、2022年の通常国会に関連法案を提出したい意向と報道されている。</p>
<p>全体として、遅れからの脱出のために、遅れた状態に合わせる強引な措置や制度改正がなされないよう警戒が必要である。</p>
<h6><strong>危惧される「条件付き早期承認制度」のワクチン</strong><strong>適用の具体化</strong></h6>
<p>医薬品等の「条件付き早期承認制度」は、ワクチン・予防薬も対象としている。2020年5月12日医薬品医療機器審査課連名のコロナ関連製品は承認申請時に臨床試験データを必要としないとの通達も、ワクチンにも適用されると国会答弁されている。</p>
<p>第一三共が開発中のmRNAワクチン「DS-5670」がこの制度の適用を受け国に承認を求めるとしており、塩野義の遺伝子組み換えタンパクワクチンも社長が2021年5月11日の決算説明会で「年内の提供開始ができるような準備をしている」と語っており、制度の利用を想定しているようである。</p>
<h6><strong>呼吸器感染症での注射ワクチンの効果代替指標</strong></h6>
<p><strong> </strong>mRNAワクチンが国内でも承認され広く使用される中で、発症の抑制などを調べる大規模な比較臨床試験の実施が困難になっている。これに換え接種後の血中中和抗体量を、先行するワクチンと比較して効果代替指標とする動きが進んでいる。これは適当なのだろうか。</p>
<h6><strong>感染後発症・重症化予防と「感染そのものの予防」</strong></h6>
<p>現在の筋肉内注射ワクチンは、感染後の発症・重症化を予防できるが、感染そのものを予防するものではない。呼吸器感染症では病原ウイルスは粘膜から侵入する。粘膜には「粘膜免疫」として知られる巧妙な免疫システムが存在する。病原体に対する防御に不可欠な抗原特異的分泌型の免疫グロブリン「IgA」を臓器特異的に誘導するメカニズムとして粘膜免疫システムが構築されている。粘膜にはIgA 抗体を産生する形質細胞が数多く検出され、感染防御の中核的役割を担っている。先行ワクチンで調べられているのは筋肉内注射時の血液中の中和抗体価であり、呼吸器感染症でのワクチン効果代替指標として適当なものでない。</p>
<h6><strong>経鼻ワクチン</strong></h6>
<p>国内開発体制の強化を言うなら、日本は一番に重要な「感染自体を防ぎ」、粘膜免疫を破って侵入したウイルスの増殖にも一定の効果がある「経鼻ワクチン」開発に総力をあげたい。2021年8月11日、米国では鼻腔スプレーにより投与される6種の新型コロナワクチン候補の第1相試験が行われていると報道された。生体における薬物デリバリーシステムの開発は日本が得意とする分野でないかと思われる。経鼻ワクチンは接種に侵襲性が少なく、扱いやすいなどの利点があり、製品化が待たれる。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡章雄</p>
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		<title>健常者（無症状者）からの感染はあるのか？ 〜PCR検査の結果から結論づけている論文には注意が必要〜（NEWS No.552 p08）</title>
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		<pubDate>Tue, 19 Oct 2021 06:41:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[552号2021年8月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[これまでにいくつかの論文において、無症状者では有症状者に比べてSARS-CoV-２感染を他者に伝播させるリスクは低いものの、感染拡大に重要な役割を果たすということが示唆されています[１][２][３]。これらの論文で結論づけられていることから、各国政府は無症状者からの感染拡大を防ぐためにロックダウンなどの政策を展開しているものと思われます。一方で、昨年ロックダウン後の中国武漢で行われた大規模研究[５]では、無症状者からのウイルス伝播はないと結論づけられています。 最近Lancet誌に投稿されたコメンタリー[６]でも指摘されていたことですが、先に挙げた論文も含めて、これまで報告されてきた無症候性感染に関するほとんどの研究はCOVID-19が感染拡大する最中で行われており、ほとんどの無症状者が感染の初期段階にあった可能性があります。それとは対照的に、この武漢の研究ではロックダウンが解除されてから少なくとも５週間は市内で新規感染者の発生がなく、またPCR陽性になった無症状者に抗体検査陽性例が多かったことからも、その感染は数週間〜数ヶ月前に起こっていた可能性があると考えられます。すなわち、ほとんどの研究における無症状陽性者は、感染初期で感染力のあるウイルスが残存していると考えられるのに対し、武漢での研究における無症状陽性者は感染後期に当たり、まだ除去されていないウイルス、あるいはその死骸・ウイルスRNA断片が残存しており、RT-PCR検査で陽性になったと考えられます。 実際に、ウイルス動態を比較したメタアナリシス研究[７]では、無症候性の場合と症候性の場合の双方で、ウイルス量は感染後数日以内にピークとなり、そのウイルス量は同程度であったことが示されています。つまり、感染初期では無症状者でも症状のある人でも生存ウイルス量にはあまり差がなく、従って有症状者に比べれば程度は低いものの、無症状者からの感染力が認められる可能性があるということです。以上のことが、これまでの研究から一般的に言われていることです。 しかしながら、これらの研究論文において問題があると強く思うポイントとして、「RT-PCR検査陽性者」を「SARS-CoV-２感染者」と同列に扱っている点です。これまでも申し上げてきたように、現在広く使用されている検査では、生きた（感染性のある）ウイルスを区別することは不可能です[7,８]。BMJの批判的な論説[９]でも述べられているように、無症状者がどの程度SARS-CoV-２を感染させるかを調べるためには、生きたウイルスの感染力を調べる必要があり、そのためにはウイルス培養をするしかないのです（それでもウイルスの純粋な単離培養はできない）。ほとんどの論文で示されているような「PCR検査陽性」ということをもって、感染力のあるウイルスが蔓延しているとは限りません。多くの論文で示されているようなPCR検査のサイクル閾値（Ct値）が、ウイルス量の直接的な測定値とはなり得ないことには注意が必要です[10]。 もちろんPCR検査がデタラメでどんな状況でも使用できない検査であるとか、だから無症状者からの感染はどんな場合でも全く起こり得ないわけでは決してなく、例えば感染症が蔓延しやすい特定の介護施設や看護施設、あるいは医療機関などではCOVID-19の有病率が高くなり、無症状であっても感染力の強いウイルスをエアロゾルなどで排出し感染を広げてしまう可能性は高いと思います[11]。その一方で、特に基礎疾患のない主に若年者層の健常者が、無症状にも関わらず感染拡大させるということが本当にあるのか？この疑問は先述した問題が解決されない限りはっきりしないはずですし、従って現在世界中でいまだに行われている人々の生活を縛る政策に対してはあくまでも慎重な姿勢で臨むべきであると考えています。 医療法人聖仁会松本医院　院長　松本有史 ＜参考文献＞ (紙面の都合で正式な文献名を記載できませんでしたが、以下で検索しますと文献を入手できます。) [１] O. Byambasuren et al, medRxiv (2020). [２] Z.J. Madewell et al,  JAMA Network Open ３ (2020). [３] Q. Bi et al,  medRxiv (2020). [４] P. Wilmes et al, The Lancet Regional Health – Europe ４ (2021)....]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>これまでにいくつかの論文において、無症状者では有症状者に比べてSARS-CoV-２感染を他者に伝播させるリスクは低いものの、感染拡大に重要な役割を果たすということが示唆されています<span id="more-4865"></span><strong>[１][２][３]</strong>。これらの論文で結論づけられていることから、各国政府は無症状者からの感染拡大を防ぐためにロックダウンなどの政策を展開しているものと思われます。一方で、昨年ロックダウン後の中国武漢で行われた大規模研<strong>究[５]</strong>では、無症状者からのウイルス伝播はないと結論づけられています。</p>
<p>最近Lancet誌に投稿されたコメンタリー<strong>[６]</strong>でも指摘されていたことですが、先に挙げた論文も含めて、これまで報告されてきた無症候性感染に関するほとんどの研究はCOVID-19が感染拡大する最中で行われており、ほとんどの無症状者が感染の初期段階にあった可能性があります。それとは対照的に、この武漢の研究ではロックダウンが解除されてから少なくとも５週間は市内で新規感染者の発生がなく、またPCR陽性になった無症状者に抗体検査陽性例が多かったことからも、その感染は数週間〜数ヶ月前に起こっていた可能性があると考えられます。すなわち、ほとんどの研究における無症状陽性者は、感染初期で感染力のあるウイルスが残存していると考えられるのに対し、武漢での研究における無症状陽性者は感染後期に当たり、まだ除去されていないウイルス、あるいはその死骸・ウイルスRNA断片が残存しており、RT-PCR検査で陽性になったと考えられます。</p>
<p>実際に、ウイルス動態を比較したメタアナリシス研究<strong>[７]</strong>では、無症候性の場合と症候性の場合の双方で、ウイルス量は感染後数日以内にピークとなり、そのウイルス量は同程度であったことが示されています。つまり、感染初期では無症状者でも症状のある人でも生存ウイルス量にはあまり差がなく、従って有症状者に比べれば程度は低いものの、無症状者からの感染力が認められる可能性があるということです。以上のことが、これまでの研究から一般的に言われていることです。</p>
<p>しかしながら、これらの研究論文において問題があると強く思うポイントとして、「RT-PCR検査陽性者」を「SARS-CoV-２感染者」と同列に扱っている点です。これまでも申し上げてきたように、現在広く使用されている検査では、生きた（感染性のある）ウイルスを区別することは不可能です<strong>[7,８]</strong>。BMJの批判的な論説<strong>[９]</strong>でも述べられているように、無症状者がどの程度SARS-CoV-２を感染させるかを調べるためには、生きたウイルスの感染力を調べる必要があり、そのためにはウイルス培養をするしかないのです（それでもウイルスの純粋な単離培養はできない）。ほとんどの論文で示されているような「PCR検査陽性」ということをもって、感染力のあるウイルスが蔓延しているとは限りません。多くの論文で示されているようなPCR検査のサイクル閾値（Ct値）が、ウイルス量の直接的な測定値とはなり得ないことには注意が必要です<strong>[10]</strong>。</p>
<p>もちろんPCR検査がデタラメでどんな状況でも使用できない検査であるとか、だから無症状者からの感染はどんな場合でも全く起こり得ないわけでは決してなく、例えば感染症が蔓延しやすい特定の介護施設や看護施設、あるいは医療機関などではCOVID-19の有病率が高くなり、無症状であっても感染力の強いウイルスをエアロゾルなどで排出し感染を広げてしまう可能性は高いと思います<strong>[11]</strong>。その一方で、特に基礎疾患のない主に若年者層の健常者が、無症状にも関わらず感染拡大させるということが本当にあるのか？この疑問は先述した問題が解決されない限りはっきりしないはずですし、従って現在世界中でいまだに行われている人々の生活を縛る政策に対してはあくまでも慎重な姿勢で臨むべきであると考えています。</p>
<p style="text-align: right;">医療法人聖仁会松本医院　院長　松本有史</p>
<p>＜参考文献＞</p>
<p>(紙面の都合で正式な文献名を記載できませんでしたが、以下で検索しますと文献を入手できます。)</p>
<p>[１] O. Byambasuren et al, medRxiv (2020).<br />
[２] Z.J. Madewell et al,  JAMA Network Open ３ (2020).<br />
[３] Q. Bi et al,  medRxiv (2020).<br />
[４] P. Wilmes et al, The Lancet Regional Health – Europe ４ (2021).<br />
[５] S. Cao et al, Nature Communications 11 (2020).<br />
[６] C.P. Muller, The Lancet Regional Health – Europe ４ (2021).100082<br />
[７] M. Cevik, et al, The Lancet Microbe ２ (2021).<br />
[８] S. Beale et al,  medRxiv (2020).<br />
[９] A.M. Pollock et al, BMJ 371 (2020).<br />
[10] E. Dahdouh et al, Journal of Infection 82 (2021).<br />
[11] M.M. Arons et al, New England Journal of Medicine 382 (2020).</p>
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		<item>
		<title>小手先の「自宅療養強制」「酸素ステーション」「カクテル療法」でなく、医療機関拡充のための思い切った特別予算を！（NEWS No.552 p01）</title>
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		<pubDate>Sat, 18 Sep 2021 12:57:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[552号2021年8月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[激増する新型コロナ感染と自宅療養者 東京都の自宅療養者は２万２千人を超えています（８/18）。大阪府も、１万２千人を超えました（８/20）。８月２日入院制限が唐突に決められたために従来も多かった自宅療養患者が一層増加したものと考えられます。正月前後や４-５月の、医療崩壊直前の状況を何ら反省せず、緊急的な医療の拡充までさぼってきた結果です。オリンピック・パラオリンピックの開催強行などに影響され、感染が急速に増えたことも考えられます。 自宅療養の強制 ワクチン接種率が増加すればイギリスやイスラエルのように患者増を抑えられると思って実施したとも思えますが、この「自宅療養」政策は、最大の感染源である家族内感染を激増させると共に、ワクチン一辺倒の政策が破たんしたことも示しました。高齢者への接種からより若い人への接種拡大がワクチン入手困難のためにストップしたためとの見方もありますが、たとえワクチンがより多くの人に接種できたとしても、流行は抑えられないことが、この間のイギリス・イスラエルその他国々で明確になってきました。日本でも同様です。確かに高齢者の発症は少なくなりましたが、それでも多数がワクチン後に感染しています。 酸素ステーション そこで、次に出された政策は、「医療機関拡大への大幅予算追加」ではなく、「菅首相が８月13日、打ち出したコロナ対策の一手」が「酸素ステーション」です。これは、いわば医療崩壊をそのままにしておいて、自宅療養を基本に、酸素が必要になれば同ステーションに行って、そこで酸素を吸って元気になり、また自宅療養になるというイメージです。しかし、同様のステーションを始めた神奈川県の責任者は「酸素ステーションに頼る必要のない医療状態に早急にもっていくことが今求められています。」と語っています。 カクテル療法 八方ふさがりで、出てきたのが、「カクテル療法」です。「『デルタ株』による急激な感染拡大の中にあって、軽症や中等症の方が重症化するのを70％防ぐと言われている。これからも極めて対策として大事だ」と、政策の柱にしました。オリ・パラ強行での感染拡大には知らん顔ですが、製薬会社の利益には敏感です。 カクテル療法の疑問 このカクテル療法が、米薬剤の規制当局FDAや欧州EMAで「緊急承認」されましたが、日本は世界に先駆けて７月19日に「特例承認」（商品名ロナプリール）しました。この経過でおかしなことがあります。　①FDAやEMAでの認可は軽症者対象であり、入院患者への適応でありませんでした。この緊急承認の根拠は、「入院」と「死亡」を合わせた大変あいまいな「入院または死亡」を７割減らしたというものでした。②入院患者を対象としたRCTでは主要評価項目の死亡率を30％から24%に２割減らしただけでした。③日本では、対象は入院患者とされているのに、添付文章には外来患者対象の「入院ないし死亡」を７割減らしたとのデータが載せられており、大変矛盾しています。菅首相が入院人数を減らすためにこの「カクテル療法」にすがりついたので、８月25日にあわてて外来でも使用できるようにするとしました。薬剤認可の極めつけの汚点です。④FDAと違い、EMAは、感染やワクチン接種者後などの抗体保有者には（効果がないので）不適とし、先のRCTでも抗体保有者には全く効果なしです。ところが、ロシュの「７割効いた」とする発表にも、日本の添付文章にもこのことは全く触れていません。より深い検討は必要ですが、この「カクテル」もタミフルと同様、大変おかしな薬である可能性大であり、医療ひっ迫改善にたいした成果を上げられないと思われます。 もはや、小手先の「対策」ではその場しのぎもできません。この際、巨大規模予算を使って、医療機関を公的医療機関を中心に拡充することを軸に、当面の医療機関への負荷を少なくすることが求められています。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<h6><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/552-1.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-4839" title="552-1-corona-covid19-pandemic" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/552-1.jpg" alt="" width="512" height="342" /></a></h6>
<h6>激増する新型コロナ感染と自宅療養者</h6>
<p>東京都の自宅療養者は２万２千人を超えています（８/18）。<span id="more-4838"></span>大阪府も、１万２千人を超えました（８/20）。８月２日入院制限が唐突に決められたために従来も多かった自宅療養患者が一層増加したものと考えられます。正月前後や４-５月の、医療崩壊直前の状況を何ら反省せず、緊急的な医療の拡充までさぼってきた結果です。オリンピック・パラオリンピックの開催強行などに影響され、感染が急速に増えたことも考えられます。</p>
<h6>自宅療養の強制</h6>
<p>ワクチン接種率が増加すればイギリスやイスラエルのように患者増を抑えられると思って実施したとも思えますが、この「自宅療養」政策は、最大の感染源である家族内感染を激増させると共に、ワクチン一辺倒の政策が破たんしたことも示しました。高齢者への接種からより若い人への接種拡大がワクチン入手困難のためにストップしたためとの見方もありますが、たとえワクチンがより多くの人に接種できたとしても、流行は抑えられないことが、この間のイギリス・イスラエルその他国々で明確になってきました。日本でも同様です。確かに高齢者の発症は少なくなりましたが、それでも多数がワクチン後に感染しています。</p>
<h6>酸素ステーション</h6>
<p>そこで、次に出された政策は、「医療機関拡大への大幅予算追加」ではなく、「菅首相が８月13日、打ち出したコロナ対策の一手」が「酸素ステーション」です。これは、いわば医療崩壊をそのままにしておいて、自宅療養を基本に、酸素が必要になれば同ステーションに行って、そこで酸素を吸って元気になり、また自宅療養になるというイメージです。しかし、同様のステーションを始めた神奈川県の責任者は「酸素ステーションに頼る必要のない医療状態に早急にもっていくことが今求められています。」と語っています。</p>
<h4>カクテル療法</h4>
<p>八方ふさがりで、出てきたのが、「カクテル療法」です。「『デルタ株』による急激な感染拡大の中にあって、軽症や中等症の方が重症化するのを70％防ぐと言われている。これからも極めて対策として大事だ」と、政策の柱にしました。オリ・パラ強行での感染拡大には知らん顔ですが、製薬会社の利益には敏感です。</p>
<h6>カクテル療法の疑問</h6>
<p>このカクテル療法が、米薬剤の規制当局FDAや欧州EMAで「緊急承認」されましたが、日本は世界に先駆けて７月19日に「特例承認」（商品名ロナプリール）しました。この経過でおかしなことがあります。　①FDAやEMAでの認可は軽症者対象であり、入院患者への適応でありませんでした。この緊急承認の根拠は、<strong>「入院」と「死亡」を合わせた大変あいまいな「入院または死亡」</strong>を７割減らしたというものでした。②<strong>入院患者を対象</strong>としたRCTでは主要評価項目の死亡率を30％から24%に<strong>２割減らしただけ</strong>でした。③日本では、対象は入院患者とされているのに、添付文章には外来患者対象の「入院ないし死亡」を７割減らしたとのデータが載せられており、大変矛盾しています。菅首相が入院人数を減らすためにこの「カクテル療法」にすがりついたので、<strong>８月25日にあわてて外来でも使用できるように</strong>するとしました。薬剤認可の極めつけの汚点です。④FDAと違い、EMAは、感染やワクチン接種者後などの<strong>抗体保有者</strong>には（効果がないので）不適とし、先のRCTでも抗体保有者には全く効果なしです。ところが、ロシュの「７割効いた」とする発表にも、日本の添付文章にもこのことは全く触れていません。より深い検討は必要ですが、この「カクテル」もタミフルと同様、大変おかしな薬である可能性大であり、医療ひっ迫改善にたいした成果を上げられないと思われます。</p>
<p>もはや、小手先の「対策」ではその場しのぎもできません。この際、巨大規模予算を使って、医療機関を公的医療機関を中心に拡充することを軸に、当面の医療機関への負荷を少なくすることが求められています。</p>
]]></content:encoded>
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		<title>ファイザーワクチン先行国イスラエルの教訓（NEWS No.552 p02）</title>
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		<pubDate>Sat, 18 Sep 2021 12:57:20 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[552号2021年8月発行]]></category>

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		<description><![CDATA[イスラエルではファイザーの肝いりで2020年12月20日から医療関係者、65歳以上、長期施設入居者を皮切りにファイザー/ビオンテックワクチン(以下F/B)接種が始まった。週ごとに接種対象を広げ、最終16歳以上のすべての国民対象にワクチンがすすめられた。その結果、世界に先駆けて2021年２月中旬には１回以上の接種者が全国民の40%を超え、３月には集団免疫の流行阻止の目安である60%を超えた。 図１に示すようにこれに呼応するかのように新規患者は減少に転じた。４月３日までのイスラエル保健省の詳細調査では２回接種者は16歳以上の人口6538911名中4714932名(72.1%)、65歳以上では1127965名中1015620(90.0%)に達した。 一方、検査確定新規COVID-19感染者は2021年１月20日の10213名をピークに減少しはじめ４月３日には(Our　data　in　worldでは１月11日、996人/100万、６月９日には1.2名にまで減少)。 なお４月３日までの罹患数とロックダウンと解除についての経過を（図２）に示す。 ロックダウンによる感染者の減少よりワクチンによる減少の効果が上回ると保健省は評価した。 その後、Our World in dataによると、感染者は１月ピーク時の996/100万人から６月９日の1.2/100万人にまで減少し、これらを背景に６月１日ロックダウンの解除、マスク着用などの種々規制解除を段階的に行うと宣言した。 解除直後から感染が増加 ところが、規制緩和宣言直後からコロナは増加に転じ、(図３)に示すように８月20日現在800/100万となお増加している。 この増加傾向は世界的ではあるが、イスラエルは突出している。参考までに(図４)にUSA,UK,日本の現状を示す。接種率はイスラエル、UKが70%、USA60%、日本は50%である。 ついで新規患者の増加のなかで、ワクチン接種の有効率をみる。増加している新規患者の約半数はワクチン２回接種者といわれているが、接種率の違いを考慮して有効率を見る必要がある。 （表１）は６月以降８月14日現在の年齢群別のワクチン未接種者の罹患率とワクチン接種者の罹患率をグラフ化したものであり、（図５）はそれ に加え最終列に実数をあてはめ全体のワクチン有効率を見たものである。これで見ると、ワクチン有効率は37%まで低下していることになる。 もともと95%近くの有効率を誇っていたものが、このように低下したことの原因について、イスラエル保健省は、デルタ変異の影響、ワクチン効果が薄れてきたこと、低年齢層を中心とした未接種者が多いことなどを理由としてあげ、３回目接種、低年齢層の接種を方針化している。が、（表５）に示すように、最も早く接種を終えた70歳以上の高齢者の有効性は比較的保たれているようにみえること、低年齢層を中心とした未接種者での流行というなら有効率はむしろ上昇するはずであることなど論理矛盾がある。ワクチン政策一辺倒でなく、むしろロックダウンの解除やマスクや感染拡大防止の基本方策の解除などを問題視すべきではないだろうか。重症化、死亡については次号に掲載します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>イスラエルではファイザーの肝いりで2020年12月20日から医療関係者、65歳以上、長期施設入居者を皮切りにファイザー/ビオンテックワクチン(以下F/B)接種が始まった。<span id="more-4844"></span>週ごとに接種対象を広げ、最終16歳以上のすべての国民対象にワクチンがすすめられた。その結果、世界に先駆けて2021年２月中旬には１回以上の接種者が全国民の40%を超え、３月には集団免疫の流行阻止の目安である60%を超えた。</p>
<p>図１に示すようにこれに呼応するかのように新規患者は減少に転じた。４月３日までのイスラエル保健省の詳細調査では２回接種者は16歳以上の人口6538911名中4714932名(72.1%)、65歳以上では1127965名中1015620(90.0%)に達した。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-1.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4845" title="512-2-1" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-1.png" alt="" width="500" height="282" /></a></p>
<p>一方、検査確定新規COVID-19感染者は2021年１月20日の10213名をピークに減少しはじめ４月３日には(Our　data　in　worldでは１月11日、996人/100万、６月９日には1.2名にまで減少)。</p>
<p>なお４月３日までの罹患数とロックダウンと解除についての経過を（図２）に示す。</p>
<p style="text-align: center;"><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-2.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4846" title="512-2-2" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-2.png" alt="" width="561" height="345" /></a></p>
<p>ロックダウンによる感染者の減少よりワクチンによる減少の効果が上回ると保健省は評価した。</p>
<p>その後、Our World in dataによると、感染者は１月ピーク時の996/100万人から６月９日の1.2/100万人にまで減少し、これらを背景に６月１日ロックダウンの解除、マスク着用などの種々規制解除を段階的に行うと宣言した。</p>
<h6>解除直後から感染が増加</h6>
<p>ところが、規制緩和宣言直後からコロナは増加に転じ、(図３)に示すように８月20日現在800/100万となお増加している。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-3.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4847" title="512-2-3" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-3.png" alt="" width="408" height="256" /></a></p>
<p>この増加傾向は世界的ではあるが、イスラエルは突出している。参考までに(図４)にUSA,UK,日本の現状を示す。接種率はイスラエル、UKが70%、USA60%、日本は50%である。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-4.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4848" title="512-2-4" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-4.png" alt="" width="424" height="256" /></a></p>
<p>ついで新規患者の増加のなかで、ワクチン接種の有効率をみる。増加している新規患者の約半数はワクチン２回接種者といわれているが、接種率の違いを考慮して有効率を見る必要がある。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-5.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4849" title="512-2-5" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-5.png" alt="" width="500" height="466" /></a></p>
<p>（表１）は６月以降８月14日現在の年齢群別のワクチン未接種者の罹患率とワクチン接種者の罹患率をグラフ化したものであり、（図５）はそれ に加え最終列に実数をあてはめ全体のワクチン有効率を見たものである。これで見ると、ワクチン有効率は37%まで低下していることになる。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-6.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-4850" title="512-2-6" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/512-2-6.png" alt="" width="500" height="365" /></a></p>
<p>もともと95%近くの有効率を誇っていたものが、このように低下したことの原因について、イスラエル保健省は、デルタ変異の影響、ワクチン効果が薄れてきたこと、低年齢層を中心とした未接種者が多いことなどを理由としてあげ、３回目接種、低年齢層の接種を方針化している。が、（表５）に示すように、最も早く接種を終えた70歳以上の高齢者の有効性は比較的保たれているようにみえること、低年齢層を中心とした未接種者での流行というなら有効率はむしろ上昇するはずであることなど論理矛盾がある。ワクチン政策一辺倒でなく、むしろロックダウンの解除やマスクや感染拡大防止の基本方策の解除などを問題視すべきではないだろうか。重症化、死亡については次号に掲載します。</p>
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