<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
	>

<channel>
	<title>医療問題研究会 &#187; 576号2023年8月発行</title>
	<atom:link href="http://ebm-jp.com/tag/576%e5%8f%b72023%e5%b9%b48%e6%9c%88%e7%99%ba%e8%a1%8c/feed/" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>http://ebm-jp.com</link>
	<description>エビデンスに基づく保健・医学・薬学（EBM）の実践的研究を！</description>
	<lastBuildDate>Thu, 26 Mar 2026 06:57:20 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
	<sy:updatePeriod>hourly</sy:updatePeriod>
	<sy:updateFrequency>1</sy:updateFrequency>
	<generator>http://wordpress.org/?v=3.0.3</generator>
		<item>
		<title>2023ZENKO in 横須賀大成功！カジノ中止を実現しよう！（NEWS No.576 p01）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p01/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p01/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 18 Oct 2023 11:25:36 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[576号2023年8月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=5563</guid>
		<description><![CDATA[2023年ZENKOin横須賀は7月29日(土)～30日(日)の2日間に国内外から延べ900人が参加を得て開催され、大成功をおさめました。 第3分科会｢夢洲カジノはつくれない！維新政治による生活破壊を止めよう！｣に参加しました。夢洲カジノを止める大阪府民の会事務局長の山川よしやす氏が基調報告。｢区域整備計画｣は合格ラインぎりぎりの低水準で、来訪者数の過大推計、地盤沈下やアクセスなどの脆弱性、カジノに否定的な人々も含む地域住民との双方向の話し合いの促進、等の7つもの条件が課せられました。関西万博の工事の遅れとともに矛盾は噴出しており、政府に夢洲カジノ｢区域整備計画｣の｢認定｣取り消しを求める、また大阪府市に対して｢認定｣における7つの条件の速やかな実施を求めるという、夢洲カジノ中止運動の新しい局面が切り拓かれています。全府民的な運動で｢認定｣を4月まで遅らせ、｢認定｣に｢7つの条件｣をつけざるを得ないところまで追い込んでいます。9月末までの期間が夢洲カジノを中止に追い込む山場です。府民運動で夢洲カジノ計画を撤回させることは可能と提起されました。 カジノ計画を撤回させた横浜市で精神科医として携わっておられる越智祥太氏が維新のギャンブル依存症対策について報告。カジノ利用抑止として設定している入場回数や入場料は十分依存症をつくるレベルだ。病的賭博(ギャンブル依存症)の進行コースは20歳でギャンブル開始、28歳で借金開始、受診につながるとしても39歳、とギャンブル開始から20年かか るうちに人生も大切な人も失う、生涯かかえる病となる。カジノの80㎞圏の住民が依存症発症率上昇を来すので近畿圏全体が打撃を受ける。カジノ事業者MGMは｢責任あるゲーミング｣を謳うが、自己責任をおしつけるものだ。コロナ禍で箱物カジノは衰退して、MGMはオンラインカジノに傾倒している。すでに公営ギャンブルはオンライン参加が増えている。維新は流行らないランドカジノを進めようとし、若者に対しては｢ギャンブルは娯楽｣と偽っている。また依存症対策を民間に丸投げしている、と痛烈に批判された。 参加者より、地盤沈下問題を追及する報告があり、また、医問研の林さんが、カジノで犯罪率が増えることを否定する維新のうそについて報告（医問研ニュース2023年7月号）。梅田はオンラインギャンブリング対策の可能性を質問しましたが、やはり効果的な方法はないようでした。 カジノはつくれないと希望を得た分科会でした。総括集会では、各分科会の報告を受け、活動方針を採択しました。海外招請者も発言されました。イラク労働者共産党のサミール氏がロシアもNATOも誤っている即時戦争終結だと断言されたのが印象的でした。 横須賀市は、市内に米軍施設・自衛隊関連施設が多く、その面積は合わせて市域の6.4％を占めるそうです。軍港都市に国内外から平和運動や社会の民主化を求める多数の人々がZENKOに参加して国際連帯と闘う決意を強めたと思うと感慨深いです。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/2023ZENKO-1-edited-scaled.jpg"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5565" title="2023ZENKO-1-edited-scaled" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/2023ZENKO-1-edited-scaled-500x375.jpg" alt="" width="500" height="375" /></a></p>
<p>2023年ZENKOin横須賀は7月29日(土)～30日(日)の2日間に国内外から延べ900人が参加を得て開催され、大成功をおさめました。<span id="more-5563"></span></p>
<p>第3分科会｢夢洲カジノはつくれない！維新政治による生活破壊を止めよう！｣に参加しました。夢洲カジノを止める大阪府民の会事務局長の山川よしやす氏が基調報告。｢区域整備計画｣は合格ラインぎりぎりの低水準で、来訪者数の過大推計、地盤沈下やアクセスなどの脆弱性、カジノに否定的な人々も含む地域住民との双方向の話し合いの促進、等の7つもの条件が課せられました。関西万博の工事の遅れとともに矛盾は噴出しており、政府に夢洲カジノ｢区域整備計画｣の｢認定｣取り消しを求める、また大阪府市に対して｢認定｣における7つの条件の速やかな実施を求めるという、夢洲カジノ中止運動の新しい局面が切り拓かれています。全府民的な運動で｢認定｣を4月まで遅らせ、｢認定｣に｢7つの条件｣をつけざるを得ないところまで追い込んでいます。9月末までの期間が夢洲カジノを中止に追い込む山場です。府民運動で夢洲カジノ計画を撤回させることは可能と提起されました。</p>
<p>カジノ計画を撤回させた横浜市で精神科医として携わっておられる越智祥太氏が維新のギャンブル依存症対策について報告。カジノ利用抑止として設定している入場回数や入場料は十分依存症をつくるレベルだ。病的賭博(ギャンブル依存症)の進行コースは20歳でギャンブル開始、28歳で借金開始、受診につながるとしても39歳、とギャンブル開始から20年かか るうちに人生も大切な人も失う、生涯かかえる病となる。カジノの80㎞圏の住民が依存症発症率上昇を来すので近畿圏全体が打撃を受ける。カジノ事業者MGMは｢責任あるゲーミング｣を謳うが、自己責任をおしつけるものだ。コロナ禍で箱物カジノは衰退して、MGMはオンラインカジノに傾倒している。すでに公営ギャンブルはオンライン参加が増えている。維新は流行らないランドカジノを進めようとし、若者に対しては｢ギャンブルは娯楽｣と偽っている。また依存症対策を民間に丸投げしている、と痛烈に批判された。</p>
<p>参加者より、地盤沈下問題を追及する報告があり、また、医問研の林さんが、カジノで犯罪率が増えることを否定する維新のうそについて報告（医問研ニュース2023年7月号）。梅田はオンラインギャンブリング対策の可能性を質問しましたが、やはり効果的な方法はないようでした。</p>
<p>カジノはつくれないと希望を得た分科会でした。総括集会では、各分科会の報告を受け、活動方針を採択しました。海外招請者も発言されました。イラク労働者共産党のサミール氏がロシアもNATOも誤っている即時戦争終結だと断言されたのが印象的でした。</p>
<p>横須賀市は、市内に米軍施設・自衛隊関連施設が多く、その面積は合わせて市域の6.4％を占めるそうです。軍港都市に国内外から平和運動や社会の民主化を求める多数の人々がZENKOに参加して国際連帯と闘う決意を強めたと思うと感慨深いです。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-1.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-5566" title="576-1" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-1.jpg" alt="" width="482" height="301" /></a></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p01/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>臨薬研・懇話会2023年8月例会報告①「統合失調症薬物治療ガイドライン」改訂の要点（NEWS No.576 p02）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p02/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p02/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 18 Oct 2023 11:25:26 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[576号2023年8月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=5568</guid>
		<description><![CDATA[日本神経精神薬理学会・日本臨床精神神経薬理学会編集の「統合失調症薬物治療ガイドライン」(2015)の改訂版が2022年5月に公表されました。2015年版は、科学的根拠に基づいた統合失調症の薬物療法に関する本邦初のガイドラインで、この領域で初めてEBMベース(GRADEや日本医療機能評価機構EBM普及推進事業(以下、Minds)の方法論を採用)で作成されました。今回、ガイドライン普及の一層の推進のため、構成と内容に全面的な改訂がされました。 精神科分野はとりわけ薬物治療に問題の大きい領域であるだけに、真のEBMの実践が強く求められています。時宜を得た重要な内容と考え紹介するとともに、EBMを進めるうえでの治療ガイドラインの位置づけについて、今一度確認します。 「統合失調症薬物治療ガイドライン2022」の本文は、以下のサイトにおいて無料で読むことができます。オンライン版は随時アップデートされる仕組みになっています。 https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0229/G0001355 また、読者が手元に置く便宜のため、有料の冊子版も医学書院から出されています。 今回は、例会での時間的な関係からガイドライン改訂について解説した総説記事を主にして紹介します。 橋本亮太・中込和幸 (国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神疾患病態研究部) 日本病院薬剤師会雑誌2023;59(4):344-8。 中込和幸さんはガイドラインの5名の統括委員のひとりです。橋本亮太さんは、ガイドライン作成委員、ブラッシュアップチーム委員です。 総説の内容紹介 精神科医療では、従来、診断や治療に関して、医師や施設間で考え方やその実践手法に差異があった。統合失調症の薬物療法においても、多剤併用に関することを中心に、専門家間の考え方が統一されていなかった。精神科診療においては未だ向精神薬の多剤療法やほかの向精神薬との併用療法がしばしば行われるが、ガイドラインでは抗精神薬の単剤治療が大前提とされている。 しかし、ガイドライン公開後もその普及は必ずしも十分ではなかった。そこで「精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究」(略称 EGUIDEプロジェクト)が2016年から始まった(全国280以上の医療機関、44大学が参加)。  さらに、患者と医師の共同意思決定 (shared decision making: 以下、SDM) の際に、判断材料の1つとしてガイドラインが利用できるという認識の普及が必要とされていることから、統合失調症薬物治療ガイド「患者さん・ご家族・支援者のために」が2018年に公表された。　ガイドラインが適切にSDMに用いられる基盤ができつつあるなか、これらの流れを踏まえて作成された全面改訂版が、「統合失調症薬物治療ガイドライン2022」である。 治療ガイドラインとは、「医師と患者・家族・支援者を支援する目的で作成されており、臨床現場における意思決定の際に、判断材料の1つとして利用できるもの」とMindsにて定義されている。そして科学的根拠に基づき、系統的な手法により、複数の治療選択肢について、益と害の評価に基づいて作成された推奨を含む文書である。ガイドラインは、最新の根拠に基づきアップデートしていくものとされている。 ガイドラインは、ランダム化比較試験 (randomized controlled trial: RCT)が上位に位置づけられている臨床試験などを科学的根拠としていることから、推奨はあくまでもある状態の患者に対する確率論的な情報であり、個々の患者の経過を完全に予測するものではない。すなわち、異なる患者には異なる使われ方をするものである。 残念ながら、このガイドラインそのものの概念について、精神科領域では十分に知られておらず、「ガイドラインと異なる治療には問題がある」、「ガイドラインは医療者の臨床経験と合わないので使えない」などの誤解が珍しくない。これらはいずれも間違っている。 医療を料理に例えてみると、材料 (=ガイドライン)を使いこなす (=臨床経験) シェフが医師である。「材料 (=ガイドライン)」と「使いこなす (=臨床経験)」は、どちらも少しでも優れたものであるほうがよく、この2つは相反するものではない。優れたシェフは、SDMにより、患者と共に料理を作る (=治療の方針の決定) というイメージとなる。 ガイドライン2022改訂版は、精神科医だけで作成するのでなく、当事者や家族を含む関連のステークホルダー全体の協力を得て作成したところが特徴である。これらを踏まえて、前版においては、臨床疑問 (clinical question: 以下、CQ) のみで構成されていたが、治療の前提となる診断や心理社会的治療を含む治療全般の総論、そしてガイドラインの位置づけについて記載したパート1 「統合失調症の治療計画策定」を追加した。さらに、パート2 「統合失調症治療の臨床疑問 (CQ)」においては、「有効性が明らかでない治療は行うべきではないというメッセージをより明確にしたこと」、「副作用に関する項目や記載を増やしたこと」、「妊娠と出産に関する項目を追加したこと」などが変更点としてあげられる。 パート2 「統合失調症治療の臨床疑問 (CQ)」で取り上げた「治療抵抗性統合失調症」では、クロザピンの使用が推奨されることを明確に記載している。クロザピンには様々な副作用が生じるため、その対応についても解説している。「その他の臨床的諸問題」では、対応について個別的に記載されている。このような問題については、エビデンスが不十分なことが多く、それに対しては根拠のない薬物治療を行わないことが重要であり、生物学的治療以外の治療法や支援方法を組み合わせることが必要である。 ガイドライン本文から 当事者・家族・支援者のための「統合失調症薬物治療ガイド」の作成を計画している。ガイドラインの普及・教育・検証活動であるEGUIDEプロジェクトを通じて、利用者がより深くガイドラインの内容を理解できるよう講習会を行う。ガイドラインの普及阻害要因としては、治療抵抗性統合失調症に推奨されているクロザピン治療が諸外国と比較して極端に普及していない要因として、処方に対する規制が極端に厳しいことがある。 本ガイドラインは概ね4年ごとに改訂を計画しており、次回は2026年の予定である。それまでに重要な新知見が得られた際は部分改訂を検討する。 妊娠中の統合失調症の抗精神病薬治療は再発と入院を減少させると考えられる。本人の有害事象および新生児不適応症候群の増加の可能性があるとはいえ、後者は対症療法のみで治療することが多く、胎児の有害事象のリスクの増加や児の神経発達の遅れのリスクも認められないため、本ガイドラインでは向精神薬による治療を準推奨する。 当日のディスカッションから 精神科の梅田さんから、専門誌「精神科治療学」が、「統合失調症の今を知る」の特集を組んでおり、「最新の統合失調症治療ガイドラインー本邦のガイドラインの変遷と、本邦と海外の最新のガイドラインの比較―」(2023; 38(7): 781-8)、「統合失調症の治療ガイドライン教育 (EGUIDE) の目的と成果」(同、789-94)の論文を掲載していることが紹介されました。内容は今回の総説論文と矛盾したものでないとのことです。2022改訂ガイドラインの内容については、まだエビデンスが整っていない領域なので、診療が具体的にはどうなるのか気になるところもあるが、慎重に検討してくださいとは書かれているので、今後の研究の進展に期待したいとのことでした。 参加者から質問として出されていたのは、「向精神薬」と「抗精神病薬」の使い分けです。「向精神薬」(psychotropic medicine)は上位概念で範囲が広く、一方「抗精神病薬」は本来統合失調症を対象とした薬剤を指す概念とのことでした。「統合失調症に対する第一選択薬は何か」との質問には、錐体外路症状が少ない第2世代抗精神病薬が第1世代よりも勝ることは定着してきている。「第2世代抗精神病薬」が第1選択薬といってよいとのことです。第2世代薬はオランザピン、リスペリドンの他、いまでは多くの薬剤がでています。なお、日本の現状は2剤まで併用が認められ、3剤以上にペナルティが課されます。クロザピンは多くの抗精神病薬に治療抵抗性のケースに対する薬剤で、他剤との併用はできません。また、クロザピンを使用する医療機関・保険薬局・医療従事者は事前にCPMS（クロザリル適正使用委員会）への登録が必要です。クロザピン導入に関しては登録された医師の他、薬剤師などを含む院内委員会で承認が必須です。顆粒球減少症などの害作用もあり、血液内科などとの連携も必須です。（※編集者によりクロザピンについて加筆） 現場の開業医師は「お金に非常に敏感」で、処方の経済的誘導の有効性について話題になりました。エビデンスを踏まえたより良い処方という要点が明確な際には、経済的誘導の手段は一定の効果があり、肯定が可能なようです。 当日議論の中心になったことに、錯綜した現実のもとで、利益相反の問題についてどう対処するかがあります。これはEBMを実践する上で診療ガイドラインがどのように位置づけられるかにつながります。 利益相反の問題は複雑で対処が実効するのは難しいのでないか、しかし方向の明確化への提起・努力は大事なのでないかとディスカッションが揺れました。レポート担当者の私見を問題提起として少し書かせていただければと思います。最も重要な問題を見失わないためには、個々の「利益相反」がどうかにとらわれ過ぎず相対的にみる大きな観点が大事と思います。最も大事なのは診療ガイドラインの全体としての公的な中身で、それがEBMにかなっているかです。書いた人の個々の利益相反などにとらわれ過ぎるのは、方向を誤る危険があります。診療ガイドラインの中身そのものの充実から目を離さず、今後を注視していきたいと思います。 薬剤師　寺岡章雄]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>日本神経精神薬理学会・日本臨床精神神経薬理学会編集の「統合失調症薬物治療ガイドライン」(2015)の改訂版が2022年5月に公表されました。<span id="more-5568"></span>2015年版は、科学的根拠に基づいた統合失調症の薬物療法に関する本邦初のガイドラインで、この領域で初めてEBMベース(GRADEや日本医療機能評価機構EBM普及推進事業(以下、Minds)の方法論を採用)で作成されました。今回、ガイドライン普及の一層の推進のため、構成と内容に全面的な改訂がされました。</p>
<p>精神科分野はとりわけ薬物治療に問題の大きい領域であるだけに、真のEBMの実践が強く求められています。時宜を得た重要な内容と考え紹介するとともに、EBMを進めるうえでの治療ガイドラインの位置づけについて、今一度確認します。</p>
<p>「統合失調症薬物治療ガイドライン2022」の本文は、以下のサイトにおいて無料で読むことができます。オンライン版は随時アップデートされる仕組みになっています。</p>
<p><a href="https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0229/G0001355">https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0229/G0001355</a></p>
<p>また、読者が手元に置く便宜のため、有料の冊子版も医学書院から出されています。</p>
<p>今回は、例会での時間的な関係からガイドライン改訂について解説した総説記事を主にして紹介します。</p>
<p><em>橋本亮太・中込和幸</em><em> (</em><em>国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神疾患病態研究部</em><em>) </em><em>日本病院薬剤師会雑誌</em><em>2023;59(4):344-8</em><em>。</em><em></em></p>
<p>中込和幸さんはガイドラインの5名の統括委員のひとりです。橋本亮太さんは、ガイドライン作成委員、ブラッシュアップチーム委員です。</p>
<h4><strong>総説の内容紹介</strong><strong></strong></h4>
<p>精神科医療では、従来、診断や治療に関して、医師や施設間で考え方やその実践手法に差異があった。統合失調症の薬物療法においても、多剤併用に関することを中心に、専門家間の考え方が統一されていなかった。精神科診療においては未だ向精神薬の多剤療法やほかの向精神薬との併用療法がしばしば行われるが、ガイドラインでは抗精神薬の単剤治療が大前提とされている。</p>
<p>しかし、ガイドライン公開後もその普及は必ずしも十分ではなかった。そこで「精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究」(略称 EGUIDEプロジェクト)が2016年から始まった(全国280以上の医療機関、44大学が参加)。  さらに、患者と医師の共同意思決定 (shared decision making: 以下、SDM) の際に、判断材料の1つとしてガイドラインが利用できるという認識の普及が必要とされていることから、統合失調症薬物治療ガイド「患者さん・ご家族・支援者のために」が2018年に公表された。　ガイドラインが適切にSDMに用いられる基盤ができつつあるなか、これらの流れを踏まえて作成された全面改訂版が、「統合失調症薬物治療ガイドライン2022」である。</p>
<p>治療ガイドラインとは、「医師と患者・家族・支援者を支援する目的で作成されており、臨床現場における意思決定の際に、判断材料の1つとして利用できるもの」とMindsにて定義されている。そして科学的根拠に基づき、系統的な手法により、複数の治療選択肢について、益と害の評価に基づいて作成された推奨を含む文書である。ガイドラインは、最新の根拠に基づきアップデートしていくものとされている。</p>
<p>ガイドラインは、ランダム化比較試験 (randomized controlled trial: RCT)が上位に位置づけられている臨床試験などを科学的根拠としていることから、推奨はあくまでもある状態の患者に対する確率論的な情報であり、個々の患者の経過を完全に予測するものではない。すなわち、異なる患者には異なる使われ方をするものである。</p>
<p>残念ながら、このガイドラインそのものの概念について、精神科領域では十分に知られておらず、「ガイドラインと異なる治療には問題がある」、「ガイドラインは医療者の臨床経験と合わないので使えない」などの誤解が珍しくない。これらはいずれも間違っている。</p>
<p>医療を料理に例えてみると、材料 (=ガイドライン)を使いこなす (=臨床経験) シェフが医師である。「材料 (=ガイドライン)」と「使いこなす (=臨床経験)」は、どちらも少しでも優れたものであるほうがよく、この2つは相反するものではない。優れたシェフは、SDMにより、患者と共に料理を作る (=治療の方針の決定) というイメージとなる。</p>
<p>ガイドライン2022改訂版は、精神科医だけで作成するのでなく、当事者や家族を含む関連のステークホルダー全体の協力を得て作成したところが特徴である。これらを踏まえて、前版においては、臨床疑問 (clinical question: 以下、CQ) のみで構成されていたが、治療の前提となる診断や心理社会的治療を含む治療全般の総論、そしてガイドラインの位置づけについて記載したパート1 「統合失調症の治療計画策定」を追加した。さらに、パート2 「統合失調症治療の臨床疑問 (CQ)」においては、「有効性が明らかでない治療は行うべきではないというメッセージをより明確にしたこと」、「副作用に関する項目や記載を増やしたこと」、「妊娠と出産に関する項目を追加したこと」などが変更点としてあげられる。</p>
<p>パート2 「統合失調症治療の臨床疑問 (CQ)」で取り上げた「治療抵抗性統合失調症」では、クロザピンの使用が推奨されることを明確に記載している。クロザピンには様々な副作用が生じるため、その対応についても解説している。「その他の臨床的諸問題」では、対応について個別的に記載されている。このような問題については、エビデンスが不十分なことが多く、それに対しては根拠のない薬物治療を行わないことが重要であり、生物学的治療以外の治療法や支援方法を組み合わせることが必要である。</p>
<h4><strong>ガイドライン本文から</strong><strong></strong></h4>
<p>当事者・家族・支援者のための「統合失調症薬物治療ガイド」の作成を計画している。ガイドラインの普及・教育・検証活動であるEGUIDEプロジェクトを通じて、利用者がより深くガイドラインの内容を理解できるよう講習会を行う。ガイドラインの普及阻害要因としては、治療抵抗性統合失調症に推奨されているクロザピン治療が諸外国と比較して極端に普及していない要因として、処方に対する規制が極端に厳しいことがある。</p>
<p>本ガイドラインは概ね4年ごとに改訂を計画しており、次回は2026年の予定である。それまでに重要な新知見が得られた際は部分改訂を検討する。</p>
<p>妊娠中の統合失調症の抗精神病薬治療は再発と入院を減少させると考えられる。本人の有害事象および新生児不適応症候群の増加の可能性があるとはいえ、後者は対症療法のみで治療することが多く、胎児の有害事象のリスクの増加や児の神経発達の遅れのリスクも認められないため、本ガイドラインでは向精神薬による治療を準推奨する。</p>
<h4><strong>当日のディスカッションから</strong><strong></strong></h4>
<p>精神科の梅田さんから、専門誌「精神科治療学」が、「統合失調症の今を知る」の特集を組んでおり、「最新の統合失調症治療ガイドラインー本邦のガイドラインの変遷と、本邦と海外の最新のガイドラインの比較―」(2023; 38(7): 781-8)、「統合失調症の治療ガイドライン教育 (EGUIDE) の目的と成果」(同、789-94)の論文を掲載していることが紹介されました。内容は今回の総説論文と矛盾したものでないとのことです。2022改訂ガイドラインの内容については、まだエビデンスが整っていない領域なので、診療が具体的にはどうなるのか気になるところもあるが、慎重に検討してくださいとは書かれているので、今後の研究の進展に期待したいとのことでした。</p>
<p>参加者から質問として出されていたのは、「向精神薬」と「抗精神病薬」の使い分けです。「向精神薬」(psychotropic medicine)は上位概念で範囲が広く、一方「抗精神病薬」は本来統合失調症を対象とした薬剤を指す概念とのことでした。「統合失調症に対する第一選択薬は何か」との質問には、錐体外路症状が少ない第2世代抗精神病薬が第1世代よりも勝ることは定着してきている。「第2世代抗精神病薬」が第1選択薬といってよいとのことです。第2世代薬はオランザピン、リスペリドンの他、いまでは多くの薬剤がでています。なお、日本の現状は2剤まで併用が認められ、3剤以上にペナルティが課されます。クロザピンは多くの抗精神病薬に治療抵抗性のケースに対する薬剤で、他剤との併用はできません。また、クロザピンを使用する医療機関・保険薬局・医療従事者は事前にCPMS（クロザリル適正使用委員会）への登録が必要です。クロザピン導入に関しては登録された医師の他、薬剤師などを含む院内委員会で承認が必須です。顆粒球減少症などの害作用もあり、血液内科などとの連携も必須です。（※編集者によりクロザピンについて加筆）</p>
<p>現場の開業医師は「お金に非常に敏感」で、処方の経済的誘導の有効性について話題になりました。エビデンスを踏まえたより良い処方という要点が明確な際には、経済的誘導の手段は一定の効果があり、肯定が可能なようです。</p>
<p>当日議論の中心になったことに、錯綜した現実のもとで、利益相反の問題についてどう対処するかがあります。これはEBMを実践する上で診療ガイドラインがどのように位置づけられるかにつながります。</p>
<p>利益相反の問題は複雑で対処が実効するのは難しいのでないか、しかし方向の明確化への提起・努力は大事なのでないかとディスカッションが揺れました。レポート担当者の私見を問題提起として少し書かせていただければと思います。最も重要な問題を見失わないためには、個々の「利益相反」がどうかにとらわれ過ぎず相対的にみる大きな観点が大事と思います。最も大事なのは診療ガイドラインの全体としての公的な中身で、それがEBMにかなっているかです。書いた人の個々の利益相反などにとらわれ過ぎるのは、方向を誤る危険があります。診療ガイドラインの中身そのものの充実から目を離さず、今後を注視していきたいと思います。</p>
<p style="text-align: right;">薬剤師　寺岡章雄</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p02/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>臨薬研・懇話会2023年8月例会報告②新型コロナ流行期におけるワクチン効果の検証　非薬物的介入策（Non pharmaceutical Interventions, NPIs）のヒントはあるか（NEWS No.576 p04）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p04/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p04/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 18 Oct 2023 11:25:16 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[576号2023年8月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=5570</guid>
		<description><![CDATA[2020年1月国内患者発生以降、個人生活での手洗い、マスク、換気、三密回避が励行され、人流抑制の緊急事態宣言などがあった。2021年2月新型コロナワクチンの接種が医療従事者から高齢者、全国民へと開始された。この期間、小児を中心とする感染症の流行の減少がみられた(既報)。 １． 予防接種定期化後の水痘の発生状況 水痘は全国3,000か所の小児科定点医療機関から毎週報告され、冬から春にかけ流行を繰り返していた(2009～11年の定点当り年平均1.41)。2014年の定期接種導入後(2016～18年同0.37)に減少し、コロナ流行期に入るとそれを下回っている（2020～23年28週まで同0.09）。2014年接種定期化以降については、国立感染研の報告がある。 年齢別年間報告数の推移をみると2014年以降は5歳未満が減少、致命率が高く小児期帯状疱疹発症リスクとなる1歳未満もほぼ同等に軽減しており、ワクチンの間接効果とされている。 一方、2回接種を受けた7歳を含む5～9歳群での報告は横ばいで推移し、水痘流行の中心的年齢となっている。ワクチン効果の持続に問題ないか、この年台をも減少させているコロナ期の要因の解明と、予防策の可能性の検討が必要である。 ３．ロタ胃腸炎発生推移と予防接種定期化 小児科定点からの報告では、毎年11～12月に急増し2～5月になだらかなピークをつくる。 病原体サーベイランスでは、ロタ検出のピークは２～5月に重なり、11～12月はノロウイルス検出のピークに重なっている。2009年WHOがワクチンの定期化を各国に推奨、日本では2011年から市販され任意接種が始まった。その後、各市町の助成により接種率は60％を超え、重症下痢症、入院率の減少を認めるようになった。入院率では、未接種の3～5歳児での低下が集団免疫効果なのか、一方5～10歳の年長児では差がなかったなど、ワクチン評価は分かれている。このような中、2022年10月からのロタワクチンの定期接種の開始が決まった。その直前の1月に新型コロナ国内初患者が発生して、社会生活全体がコロナ対応に激変した。定点当り 年平均報告数は2019年の0.19から2020年は0.01と20分の1近く減少した。この2年間の推移を拡大してみると、定期接種が始まる10月1日の半年前から減少が認められており、引き続く2021～23年に流行がほとんどみられていないのもワクチンの効果とはいい難い。ロタウイルスの主な感染経路はヒト間で起こる糞口感染であるので、コロナ対応で日常生活に習慣化した手洗い、保育所などの衛生改善などの要因解明、および今後の推移の観察が必要である。 ４．インフルエンザ発生とワクチン量の推移 我が国のインフルエンザの発生は、毎年11～12月ごろに始まり、翌年の1～3月頃ピークとなり4、5月にかけて減少する。ウイルスにはA,B,Cの３型があり流行的広がりはAとBである。 インフルエンザワクチンは1960年から学童への集団接種が行われていたが、1994年中止となり、阪神大震災後から避難所の高齢者への接種再開から、ワクチン供給量、使用量は急速に回復、増加してきている。しかしインフルエンザワクチンの量は毎年の流行パターンにほとんど相関はみられていない。推移をグラフでみる限り、ワクチンの使用が中断された1994～97年と年間2000万本を超えた時期の発生パターンは変わりがない。 また2015年の3価から４価ワクチンへの変更ではむしろ流行は拡大しており、2019年までは効果があるとは全くいえない状況であった。 2019年の流行は例年のパターンとほぼ同様であった。 19年と比べコロナ期に入る20年を細かくみていくと、第1週の立ち上がりは変わらないが、2月のピークは年間平均報告数が19年の7.27から20年は2.20と3分の1に減少し、収束の時期は第８週頃と同じ様であるが、ピーク全体はなだらかであった。日本感染症学会は20，21年の夏に、冬に向けての提言を出した。前シーズンのインフル流行が小規模のため、社会全体の集団免疫が低下しており大きな流行が起こるリスクがあるとし、新型コロナとインフルの同時流行、混合感染による重症化予防のために、例年通りインフルエンザのワクチン接種を勧めた。2018年以降の定点からの年平均報告数の推移をみると2１年および22年の冬季シーズンの報告数は0.00と0.10に止まり流行は全くみられなかった。2022年秋から冬にかけ第7波の収束の兆しがみえコロナの5類引き下げ、療養期間の短縮などの動きの中でコロナ第8波の拡大とともに、インフルエンザの報告の増加もみられたが、その流行の規模・形態は20年のシーズンとほぼ同程度であるが、春以降の収束は長引玖傾向にあり今後の推移を注意深く見守る必要がある。 ５．考察 新型コロナ流行期における５類感染症の推移を、定点観測報告数で分析を試みた。当初、感染症全般の減少の要因として、コロナ流行による受診抑制との見方もあったが、細菌性髄膜炎や突発性発疹などには報告数の減少はみられておらず、定点報告自体は機能していたと考えられる。 ワクチンの普及している水痘、ロタ胃腸炎は、任意接種から定期接種の変遷のなかで、流行抑制効果もみられていたが、コロナ期における減少は、ワクチンによる効果を大きく上回っている。一方、インフルエンザは数十年にわたり毎年何千万人にワクチンを接種してきているが、効果がみられたといえる年を示すことは全くできない。このようなワクチン接種とインフル流行の関係の中で、コロナ流行期中のインフルエンザの流行がほぼゼロに抑えられた現象の解明は重要である。 当初、未知の感染症として新型コロナウイルスにとられた非薬物的介入策(Non Pharmaceutical Interventions, NPIs)としてマスク着用、手洗い、３密回避、換気などの中にヒントがあると思われる。従来より、うがい、手洗い、人ごみを避けるなどは、先人の経験の中で言い伝えられてきたことである。インフルエンザワクチンの様に、解りきった無駄なワクチン一辺倒の思い込みに流され続けることは止めにしたい。保健所など公衆衛生機能を強化し、信頼できるサーベイランスの確立の下に、ウイルス・病原微生物と新たに共存できる生活の手段を見つけていきたいものである。 入江診療所　　入江紀夫]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-1.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5571" title="576-4-1" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-1-500x327.png" alt="" width="500" height="327" /></a></p>
<p>2020年1月国内患者発生以降、個人生活での手洗い、マスク、換気、三密回避が励行され、人流抑制の緊急事態宣言などがあった。2021年2月新型コロナワクチンの接種が医療従事者から高齢者、全国民へと開始された。この期間、小児を中心とする感染症の流行の減少がみられた(既報)。<span id="more-5570"></span></p>
<h4>１．	予防接種定期化後の水痘の発生状況</h4>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-2.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5572" title="576-4-2" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-2-500x331.png" alt="" width="500" height="331" /></a></p>
<p>水痘は全国3,000か所の小児科定点医療機関から毎週報告され、冬から春にかけ流行を繰り返していた(2009～11年の定点当り年平均1.41)。2014年の定期接種導入後(2016～18年同0.37)に減少し、コロナ流行期に入るとそれを下回っている（2020～23年28週まで同0.09）。2014年接種定期化以降については、国立感染研の報告がある。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-3.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5573" title="576-4-3" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-3-500x265.png" alt="" width="500" height="265" /></a></p>
<p>年齢別年間報告数の推移をみると2014年以降は5歳未満が減少、致命率が高く小児期帯状疱疹発症リスクとなる1歳未満もほぼ同等に軽減しており、ワクチンの間接効果とされている。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-4.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5574" title="576-4-4" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-4-500x387.png" alt="" width="500" height="387" /></a></p>
<p>一方、2回接種を受けた7歳を含む5～9歳群での報告は横ばいで推移し、水痘流行の中心的年齢となっている。ワクチン効果の持続に問題ないか、この年台をも減少させているコロナ期の要因の解明と、予防策の可能性の検討が必要である。</p>
<h4>３．ロタ胃腸炎発生推移と予防接種定期化</h4>
<p>小児科定点からの報告では、毎年11～12月に急増し2～5月になだらかなピークをつくる。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-5.gif"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5575" title="576-4-5" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-5-446x500.gif" alt="" width="446" height="500" /></a></p>
<p>病原体サーベイランスでは、ロタ検出のピークは２～5月に重なり、11～12月はノロウイルス検出のピークに重なっている。2009年WHOがワクチンの定期化を各国に推奨、日本では2011年から市販され任意接種が始まった。その後、各市町の助成により接種率は60％を超え、重症下痢症、入院率の減少を認めるようになった。入院率では、未接種の3～5歳児での低下が集団免疫効果なのか、一方5～10歳の年長児では差がなかったなど、ワクチン評価は分かれている。このような中、2022年10月からのロタワクチンの定期接種の開始が決まった。その直前の1月に新型コロナ国内初患者が発生して、社会生活全体がコロナ対応に激変した。定点当り<br />
年平均報告数は2019年の0.19から2020年は0.01と20分の1近く減少した。この2年間の推移を拡大してみると、定期接種が始まる10月1日の半年前から減少が認められており、引き続く2021～23年に流行がほとんどみられていないのもワクチンの効果とはいい難い。ロタウイルスの主な感染経路はヒト間で起こる糞口感染であるので、コロナ対応で日常生活に習慣化した手洗い、保育所などの衛生改善などの要因解明、および今後の推移の観察が必要である。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-6.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5576" title="576-4-6" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-6-500x203.png" alt="" width="500" height="203" /></a><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-7.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5577" title="576-4-7" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-7-500x301.png" alt="" width="500" height="301" /></a><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-8.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5578" title="576-4-8" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-8-500x285.png" alt="" width="500" height="285" /></a></p>
<h4>４．インフルエンザ発生とワクチン量の推移</h4>
<p>我が国のインフルエンザの発生は、毎年11～12月ごろに始まり、翌年の1～3月頃ピークとなり4、5月にかけて減少する。ウイルスにはA,B,Cの３型があり流行的広がりはAとBである。<br />
インフルエンザワクチンは1960年から学童への集団接種が行われていたが、1994年中止となり、阪神大震災後から避難所の高齢者への接種再開から、ワクチン供給量、使用量は急速に回復、増加してきている。しかしインフルエンザワクチンの量は毎年の流行パターンにほとんど相関はみられていない。推移をグラフでみる限り、ワクチンの使用が中断された1994～97年と年間2000万本を超えた時期の発生パターンは変わりがない。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-9.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5579" title="576-4-9" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-9-500x318.png" alt="" width="500" height="318" /></a></p>
<p>また2015年の3価から４価ワクチンへの変更ではむしろ流行は拡大しており、2019年までは効果があるとは全くいえない状況であった。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-10.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5580" title="576-4-10" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-10-500x317.png" alt="" width="500" height="317" /></a></p>
<p>2019年の流行は例年のパターンとほぼ同様であった。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-11.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5581" title="576-4-11" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-11-500x288.png" alt="" width="500" height="288" /></a></p>
<p>19年と比べコロナ期に入る20年を細かくみていくと、第1週の立ち上がりは変わらないが、2月のピークは年間平均報告数が19年の7.27から20年は2.20と3分の1に減少し、収束の時期は第８週頃と同じ様であるが、ピーク全体はなだらかであった。日本感染症学会は20，21年の夏に、冬に向けての提言を出した。前シーズンのインフル流行が小規模のため、社会全体の集団免疫が低下しており大きな流行が起こるリスクがあるとし、新型コロナとインフルの同時流行、混合感染による重症化予防のために、例年通りインフルエンザのワクチン接種を勧めた。2018年以降の定点からの年平均報告数の推移をみると2１年および22年の冬季シーズンの報告数は0.00と0.10に止まり流行は全くみられなかった。2022年秋から冬にかけ第7波の収束の兆しがみえコロナの5類引き下げ、療養期間の短縮などの動きの中でコロナ第8波の拡大とともに、インフルエンザの報告の増加もみられたが、その流行の規模・形態は20年のシーズンとほぼ同程度であるが、春以降の収束は長引玖傾向にあり今後の推移を注意深く見守る必要がある。</p>
<p><a href="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-12.png"><img class="aligncenter size-medium wp-image-5582" title="576-4-12" src="http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/576-4-12-500x312.png" alt="" width="500" height="312" /></a></p>
<h4>５．考察</h4>
<p>新型コロナ流行期における５類感染症の推移を、定点観測報告数で分析を試みた。当初、感染症全般の減少の要因として、コロナ流行による受診抑制との見方もあったが、細菌性髄膜炎や突発性発疹などには報告数の減少はみられておらず、定点報告自体は機能していたと考えられる。<br />
ワクチンの普及している水痘、ロタ胃腸炎は、任意接種から定期接種の変遷のなかで、流行抑制効果もみられていたが、コロナ期における減少は、ワクチンによる効果を大きく上回っている。一方、インフルエンザは数十年にわたり毎年何千万人にワクチンを接種してきているが、効果がみられたといえる年を示すことは全くできない。このようなワクチン接種とインフル流行の関係の中で、コロナ流行期中のインフルエンザの流行がほぼゼロに抑えられた現象の解明は重要である。<br />
当初、未知の感染症として新型コロナウイルスにとられた非薬物的介入策(Non Pharmaceutical Interventions, NPIs)としてマスク着用、手洗い、３密回避、換気などの中にヒントがあると思われる。従来より、うがい、手洗い、人ごみを避けるなどは、先人の経験の中で言い伝えられてきたことである。インフルエンザワクチンの様に、解りきった無駄なワクチン一辺倒の思い込みに流され続けることは止めにしたい。保健所など公衆衛生機能を強化し、信頼できるサーベイランスの確立の下に、ウイルス・病原微生物と新たに共存できる生活の手段を見つけていきたいものである。</p>
<p style="text-align: right;">入江診療所　　入江紀夫</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p04/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>福島汚染水海洋放出を糾弾する！（NEWS No.576 p07）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p07/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p07/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 18 Oct 2023 11:24:58 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[福島原発事故]]></category>
		<category><![CDATA[576号2023年8月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=5584</guid>
		<description><![CDATA[岸田首相は8月20日、東電福島第1原発(1F)を視察し、原発｢処理水｣(汚染水)の海洋放出の時期を判断すると述べ、22日、日本政府は関係閣僚会議にて、1Fでタンクに保管されている多核種除去設備（ALPS）｢処理｣汚染水の海洋放出を、8月24日にも開始することを決定。東電は24日、1Fの汚染水の海洋放出を開始。東電は今年度、約3万1200トンの汚染水を4回にわけて放出する。放出期間は30年程度に及ぶ見通しとする。東電前などでは反原発団体などが抗議の声を上げた。 なお、ALPS「処理水」には、トリチウム以外の放射性物質も、ヨウ素129、ストロンチウム90、ルテニウム106、テクネチウム99、セシウム137、プルトニウム239、炭素14、カドミウム113mなどが基準を超えて残留しており、トリチウムにだけ問題を矮小化させない視点も必要だ。 国際原子力機関（IAEA）が7月にまとめた報告書は日本の放出計画を「国際的な安全基準に合致している」と結論づけたが、中国政府や太平洋島しょ国などは放出へ強く反発している。IAEAは原子力の利用を促進する立場の機関であり、また、IAEAの安全基準と照らしても、少なくとも「正当化」、「幅広い関係者との意見交換」に適合していないはずだが、日本政府の見解をなぞるような結論となっている。 放射線被曝による健康被害の本態は内部被曝による。トリチウムは基本的には体内動態で水素として動き、β線を出す。トリチウムの飛程は約10μm、ほぼ細胞一個分だ。このため内部被ばくの影響が大きい。トリチウムは体内では通常の水素として動くので、トリチウム水の場合は10日前後で代謝されるが、有機結合型トリチウムとなったものは人体の全ての生成物の化学構造式の中に水素として取り込まれる。さらにトリウムは食物連鎖の過程で、濃縮し、さらに生物濃縮したものが人間の体内に摂取される。元素は⽔素と同じ性質を持ち、通常は気体かトリチウム⽔として存在する。このため、世界中の原発施設周辺で事故が起こらなくても、健康被害が報告されているのは、トリチウムが関係していると考えられる。ドイツの原子力発電所周辺の癌と白血病の調査(KiKK 調査)によると、原子力施設周辺5㎞以内の5歳以下の子どもで、白血病の相対危険度が5㎞超に比べて2.19、がん発病の相対危険度は1.61、原発からの距離が遠くなると発病率は下がった。 またトリチウムは発がんだけではなく、いろいろな健康被害にも関与している可能性が示唆されている。カナダでは、トリチウムを大量に出すCANDU原子炉(重水炉)が稼働後、住民の中で新生児死亡の増加や白血病の増加。 調査の結果、トリチウムが関与していることが判明したため、カナダのトリチウムの排出基準は20Bq/Lと極めて少ない基準としている。トリチウムの規制値は日本は6万Bq/L、カナダは20Bq/L と桁違いだ。 水とトリチウム水は沸点が異なり、トリチウム水は1.5℃高いので、通常の水は沸騰させたのち水に戻し、沸点の高いトリチウム水は残るので、それをガラス固化などして地上で保管管理すればよいとして、技術者や研究者も参加する「原子力市民委員会」は、海洋放出や大気への放出ではなく、「大型タンク貯留案」と「モルタル固化処分案」を提案している。 体積は6000分の１となると言われている。福島第２原発は廃炉が決まっており、保管するための十分な敷地はある。 また事故を起こした原発の廃炉も計画されているが、デブリを取り出すためのロボット開発のメドは全く立っていない。出続ける地下水対策も不十分で、この先ほぼ永遠に海洋放出することは緩慢な殺人行為となるともいえる。 1Fの汚染水の海洋放出計画をめぐり、林芳正外相は21日、放出への反発を強める中国を念頭に、「悪意ある偽情報の拡散に対しては必要な対策をとる」と述べ、批判を封じようとしている。汚染水放出によって、風評被害どころか、内部被ばくによる発がんなどの健康障害は避けられない。 今般の汚染水海洋投棄については「海洋放出ありき」のプロセスが強引に進められた。政府・東電は「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」との約束を反故にした。2018年8月以降、公開の場での公聴会は一切行われなかった。漁業関係者をはじめ国内外での反対の声を聞き入れず、内部被ばくの危険性を国外にもばらまく今回の決定、汚染水海洋放出の強行に強く抗議する。 精神科医　梅田]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>岸田首相は8月20日、東電福島第1原発(1F)を視察し、原発｢処理水｣(汚染水)の海洋放出の時期を判断すると述べ、22日、日本政府は関係閣僚会議にて、1Fでタンクに保管されている多核種除去設備（ALPS）｢処理｣汚染水の海洋放出を、8月24日にも開始することを決定。<span id="more-5584"></span>東電は24日、1Fの汚染水の海洋放出を開始。東電は今年度、約3万1200トンの汚染水を4回にわけて放出する。放出期間は30年程度に及ぶ見通しとする。東電前などでは反原発団体などが抗議の声を上げた。</p>
<p>なお、ALPS「処理水」には、トリチウム以外の放射性物質も、ヨウ素129、ストロンチウム90、ルテニウム106、テクネチウム99、セシウム137、プルトニウム239、炭素14、カドミウム113mなどが基準を超えて残留しており、トリチウムにだけ問題を矮小化させない視点も必要だ。</p>
<p>国際原子力機関（IAEA）が7月にまとめた報告書は日本の放出計画を「国際的な安全基準に合致している」と結論づけたが、中国政府や太平洋島しょ国などは放出へ強く反発している。IAEAは原子力の利用を促進する立場の機関であり、また、IAEAの安全基準と照らしても、少なくとも「正当化」、「幅広い関係者との意見交換」に適合していないはずだが、日本政府の見解をなぞるような結論となっている。</p>
<p>放射線被曝による健康被害の本態は内部被曝による。トリチウムは基本的には体内動態で水素として動き、β線を出す。トリチウムの飛程は約10μm、ほぼ細胞一個分だ。このため内部被ばくの影響が大きい。トリチウムは体内では通常の水素として動くので、トリチウム水の場合は10日前後で代謝されるが、有機結合型トリチウムとなったものは人体の全ての生成物の化学構造式の中に水素として取り込まれる。さらにトリウムは食物連鎖の過程で、濃縮し、さらに生物濃縮したものが人間の体内に摂取される。元素は⽔素と同じ性質を持ち、通常は気体かトリチウム⽔として存在する。このため、世界中の原発施設周辺で事故が起こらなくても、健康被害が報告されているのは、トリチウムが関係していると考えられる。ドイツの原子力発電所周辺の癌と白血病の調査(KiKK 調査)によると、原子力施設周辺5㎞以内の5歳以下の子どもで、白血病の相対危険度が5㎞超に比べて2.19、がん発病の相対危険度は1.61、原発からの距離が遠くなると発病率は下がった。</p>
<p>またトリチウムは発がんだけではなく、いろいろな健康被害にも関与している可能性が示唆されている。カナダでは、トリチウムを大量に出すCANDU原子炉(重水炉)が稼働後、住民の中で新生児死亡の増加や白血病の増加。 調査の結果、トリチウムが関与していることが判明したため、カナダのトリチウムの排出基準は20Bq/Lと極めて少ない基準としている。トリチウムの規制値は日本は6万Bq/L、カナダは20Bq/L と桁違いだ。</p>
<p>水とトリチウム水は沸点が異なり、トリチウム水は1.5℃高いので、通常の水は沸騰させたのち水に戻し、沸点の高いトリチウム水は残るので、それをガラス固化などして地上で保管管理すればよいとして、技術者や研究者も参加する「原子力市民委員会」は、海洋放出や大気への放出ではなく、「大型タンク貯留案」と「モルタル固化処分案」を提案している。 体積は6000分の１となると言われている。福島第２原発は廃炉が決まっており、保管するための十分な敷地はある。 また事故を起こした原発の廃炉も計画されているが、デブリを取り出すためのロボット開発のメドは全く立っていない。出続ける地下水対策も不十分で、この先ほぼ永遠に海洋放出することは緩慢な殺人行為となるともいえる。</p>
<p>1Fの汚染水の海洋放出計画をめぐり、林芳正外相は21日、放出への反発を強める中国を念頭に、「悪意ある偽情報の拡散に対しては必要な対策をとる」と述べ、批判を封じようとしている。汚染水放出によって、風評被害どころか、内部被ばくによる発がんなどの健康障害は避けられない。</p>
<p>今般の汚染水海洋投棄については「海洋放出ありき」のプロセスが強引に進められた。政府・東電は「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」との約束を反故にした。2018年8月以降、公開の場での公聴会は一切行われなかった。漁業関係者をはじめ国内外での反対の声を聞き入れず、内部被ばくの危険性を国外にもばらまく今回の決定、汚染水海洋放出の強行に強く抗議する。</p>
<p style="text-align: right;">精神科医　梅田</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p07/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>2021-2年の超過死亡とワクチンとの関連を否定する論理とデータ（NEWS No.576 p08）</title>
		<link>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p08/</link>
		<comments>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p08/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 18 Oct 2023 11:24:47 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[医問研ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス感染症]]></category>
		<category><![CDATA[576号2023年8月発行]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://ebm-jp.com/?p=5586</guid>
		<description><![CDATA[ワシントンポスト電子版は7月24日、「共和党の超過死亡の原因はコロナワクチン政治の可能性があることが研究で判明」との見出しで論説を載せています。１） イェール大の研究は、2021年4月以降共和党の超過死亡率は民主党のそれより7.7%上回っていることと、南フロリダ大は2023年全国調査で「コロナワクチンが安全である」に、『「非常に」又は「ある程度」自信がある』が共和党49%、民主党88%だったこととを突き合わせて、あたかも超過死亡はワクチン接種をしないことで起きるかの記事にしています。 この記事は、アメリカでは超過死亡とワクチンとの関連が、民主党と共和党の政争に使われる大きな問題になっていることを示しています。（なお、イェール大の論文には、分析したデータには個人の死因やワクチン接種の項目はなく、ワクチン接種率を調べたわけでありません。） 【超過死亡はワクチン接種と同時に出現】 超過死亡は、ヨーロッパなどでは2020年末より、日本など東南アジアでは2021年5月ごろより急増しています。ちょうど同じころにコロナワクチン接種が大多数の人々に始まりました。当然、ワクチンとの関連が疑われ、世界的にも色々な指摘がされています。日本政府は、公式には原因はわからない、としています。 【超過死亡の原因はコロナ感染説】 ワクチン会社の立場に立つFactCheck.org® には、「世界的権威」の米CDC の意見を使いながらコロナワクチンと超過死亡の関連を否定する文章を出しています。２） どのようなデータと論理で、超過死亡とコロナワクチンの関連を否定するのか見てみます。 著者らは、まず「超過死亡には様々な原因がある。」として、一つは「超過死亡がワクチンでなくコロナ感染症と密に関連している」と、コロナによる死亡（以下、コロナ死亡）だ、としています。 オミクロンは決して良性のものではなく、感染しやすく、２１-２２年にかけて感染者が激増し、致死率は下がったが死亡率は大幅に増えている、とオミクロンの死亡率（人口に対する死亡の率）の高さを強調しています。 【超過死亡はコロナ死亡だけでは説明不可】 しかし、世界的にも超過死亡はコロナ死亡よりもはるかに多くなっています。日本でも、私達の計算では22年の超過死亡は122,158人、コロナ死亡は38,881人です。もちろん、コロナ死亡は超過死亡の相当部分を占めていることは確かです。ワクチンは巨額の血税を湯水のごとく使った（20・21年度だけでワクチン事業に4兆2千億。22年度は分かりませんでした。）にもかかわらず、コロナ感染も超過死亡も抑えられなかったと考えるべきです。３） 【その他の原因とは】 著者らはパンデミックに至る１０年間で薬物過剰摂取、心臓代謝障害、その他の死亡が増加していること、アルコール・自動車事故は米国では増えている、としています。 しかし、2022年の急激な超過死亡の増加を説明できるほど増えたものを特定できていないようです。なお、日本では少なくとも自動車事故は2022年度まで減少傾向が続いています。 【ワクチンによる死亡者はほとんどない？？】 また、この著者らは、超過死亡がワクチン接種者の方が多いというデータは文献的にない。有害作用のモニタリングシステムでも死亡者はほとんどいない、としています。しかし、日本では医療機関から「疑い」として報告されているだけでも、約2000人。しかも、これらのデータは本誌2022年11月号で述べたように重篤有害事象の報告が事実（RCT試験結果）の約100分の1程度しか報告されていなく、死亡者もその程度の可能性があります。４） 【ワクチンが超過死亡を抑えているデータは変？】 ワクチンがむしろ超過死亡を抑えているというデータはJAMAnetworkに掲載されたResearch Letter5) が引用されています。米国のデータだけでなく、2021年6月から2022年3月までの主に欧州19か国のデータを使っています。米国の、ワクチン上位10州（接種率73%）では10万人当り75，下位10州（接種率52%）では193.3で、接種率21％の違いで超過死亡が３倍にもなっています。ところが、「コロナ死亡以外の超過死亡」が前者で－9.6なのに後者では＋47.3です。これらは、接種率上位と下位の州では、単に接種率だけでなく生活・医療環境などが大きく違うことを示しているわけですが、それらを含めた分析はされていません。この論文がコロナワクチンが超過死亡を下げることを証明しているとはとても言えません。 逆に、小島勢二氏は2022年10月から23年1月の、主にm-RNワクチンを使った39か国のデータを使い、追加接種回数が多いほど超過死亡が多くなるとのデータを「検証・コロナワクチン」に記しています。 超過死亡の原因の解明は、コロナ対策がワクチン中心の政策の今、この問題の一層の解明が求められています。そのため、私達は、ワクチン接種回数との関連性を示すデータを含めて検討中です。 （はやし小児科　林敬次） ＜文献＞ 1)https://www.factcheck.org/2023/04/scicheck-no-evidence-excess-deaths-linked-to-vaccines-contrary-to-claims-online/ 2)https://mainichi.jp/articles/20220507/ddm/002/010/126000c 3)https://www.washingtonpost.com/politics/2023/07/25/vaccine-rejection-may-be-linked-excess-deaths-among-florida-ohio-republicans/ 4)http://ebm-jp.com/2023/01/news-567-2022-11-p04/ 5)https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2798990]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ワシントンポスト電子版は7月24日、「共和党の超過死亡の原因はコロナワクチン政治の可能性があることが研究で判明」との見出しで論説を載せています。<sup>１）<span id="more-5586"></span><br />
</sup></p>
<p>イェール大の研究は、2021年4月以降共和党の超過死亡率は民主党のそれより7.7%上回っていることと、南フロリダ大は2023年全国調査で「コロナワクチンが安全である」に、『「非常に」又は「ある程度」自信がある』が共和党49%、民主党88%だったこととを突き合わせて、あたかも超過死亡はワクチン接種をしないことで起きるかの記事にしています。</p>
<p>この記事は、アメリカでは超過死亡とワクチンとの関連が、民主党と共和党の政争に使われる大きな問題になっていることを示しています。（なお、イェール大の論文には、分析したデータには個人の死因やワクチン接種の項目はなく、ワクチン接種率を調べたわけでありません。）</p>
<h4><strong>【超過死亡はワクチン接種と同時に出現】</strong><strong></strong></h4>
<p>超過死亡は、ヨーロッパなどでは2020年末より、日本など東南アジアでは2021年5月ごろより急増しています。ちょうど同じころにコロナワクチン接種が大多数の人々に始まりました。当然、ワクチンとの関連が疑われ、世界的にも色々な指摘がされています。日本政府は、公式には原因はわからない、としています。</p>
<h4><strong>【超過死亡の原因はコロナ感染説】</strong><strong></strong></h4>
<p>ワクチン会社の立場に立つFactCheck.org® には、「世界的権威」の米CDC の意見を使いながらコロナワクチンと超過死亡の関連を否定する文章を出しています。<sup>２）</sup></p>
<p>どのようなデータと論理で、超過死亡とコロナワクチンの関連を否定するのか見てみます。</p>
<p>著者らは、まず「超過死亡には様々な原因がある。」として、一つは「超過死亡がワクチンでなくコロナ感染症と密に関連している」と、コロナによる死亡（以下、コロナ死亡）だ、としています。</p>
<p>オミクロンは決して良性のものではなく、感染しやすく、２１-２２年にかけて感染者が激増し、致死率は下がったが死亡率は大幅に増えている、とオミクロンの死亡率（人口に対する死亡の率）の高さを強調しています。</p>
<h4><strong>【超過死亡はコロナ死亡だけでは説明不可】</strong><strong></strong></h4>
<p>しかし、世界的にも超過死亡はコロナ死亡よりもはるかに多くなっています。日本でも、私達の計算では22年の超過死亡は122,158人、コロナ死亡は38,881人です。もちろん、コロナ死亡は超過死亡の相当部分を占めていることは確かです。ワクチンは巨額の血税を湯水のごとく使った（20・21年度だけでワクチン事業に4兆2千億。22年度は分かりませんでした。）にもかかわらず、コロナ感染も超過死亡も抑えられなかったと考えるべきです。<sup>３）</sup></p>
<h4><strong>【その他の原因とは】</strong><strong></strong></h4>
<p>著者らはパンデミックに至る１０年間で薬物過剰摂取、心臓代謝障害、その他の死亡が増加していること、アルコール・自動車事故は米国では増えている、としています。</p>
<p>しかし、2022年の急激な超過死亡の増加を説明できるほど増えたものを特定できていないようです。なお、日本では少なくとも自動車事故は2022年度まで減少傾向が続いています。</p>
<h4><strong>【ワクチンによる死亡者はほとんどない？？】</strong><strong></strong></h4>
<p>また、この著者らは、超過死亡がワクチン接種者の方が多いというデータは文献的にない。有害作用のモニタリングシステムでも死亡者はほとんどいない、としています。しかし、日本では医療機関から「疑い」として報告されているだけでも、約2000人。しかも、これらのデータは本誌2022年11月号で述べたように重篤有害事象の報告が事実（RCT試験結果）の約100分の1程度しか報告されていなく、死亡者もその程度の可能性があります。<sup>４）</sup></p>
<h4>【ワクチンが超過死亡を抑えているデータは変？】</h4>
<p>ワクチンがむしろ超過死亡を抑えているというデータはJAMAnetworkに掲載されたResearch Letter<sup>5) </sup>が引用されています。米国のデータだけでなく、2021年6月から2022年3月までの主に欧州19か国のデータを使っています。米国の、ワクチン上位10州（接種率73%）では10万人当り75，下位10州（接種率52%）では193.3で、接種率21％の違いで超過死亡が３倍にもなっています。ところが、「コロナ死亡以外の超過死亡」が前者で－9.6なのに後者では＋47.3です。これらは、接種率上位と下位の州では、単に接種率だけでなく生活・医療環境などが大きく違うことを示しているわけですが、それらを含めた分析はされていません。この論文がコロナワクチンが超過死亡を下げることを証明しているとはとても言えません。</p>
<p>逆に、小島勢二氏は2022年10月から23年1月の、主にm-RNワクチンを使った39か国のデータを使い、追加接種回数が多いほど超過死亡が多くなるとのデータを「検証・コロナワクチン」に記しています。</p>
<p><strong>超過死亡の原因の解明は、コロナ対策がワクチン中心の政策の今、この問題の一層の解明が求められています。そのため、私達は、ワクチン接種回数との関連性を示すデータを含めて検討中です。</strong><strong></strong></p>
<p style="text-align: right;">（はやし小児科　林敬次）</p>
<p>＜文献＞</p>
<p>1)<a href="https://www.factcheck.org/2023/04/scicheck-no-evidence-excess-deaths-linked-to-vaccines-contrary-to-claims-online/">https://www.factcheck.org/2023/04/scicheck-no-evidence-excess-deaths-linked-to-vaccines-contrary-to-claims-online/</a></p>
<p>2)<a href="https://mainichi.jp/articles/20220507/ddm/002/010/126000c">https://mainichi.jp/articles/20220507/ddm/002/010/126000c</a></p>
<p>3)<a href="https://www.washingtonpost.com/politics/2023/07/25/vaccine-rejection-may-be-linked-excess-deaths-among-florida-ohio-republicans/">https://www.washingtonpost.com/politics/2023/07/25/vaccine-rejection-may-be-linked-excess-deaths-among-florida-ohio-republicans/</a></p>
<p>4)<a href="http://ebm-jp.com/2023/01/news-567-2022-11-p04/">http://ebm-jp.com/2023/01/news-567-2022-11-p04/</a></p>
<p>5)<a href="https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2798990">https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2798990</a></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://ebm-jp.com/2023/10/news-576-2023-08-p08/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
	</channel>
</rss>
