ZENKO「国際連帯で戦争をとめよう」報告(NEWS No.588 p08)

パレスチナ・ガザ地区(人口:約220万人、面積:約360㎢、東京都23区の約6割)での昨年10月7日以来の「死者4万人超」「今月上旬時点で、戦闘に巻き込まれて死亡した新生児は115人。このうち、48人は生後一カ月未満」との新聞報道(8月16日、26日毎日)がありました。

「主要マスコミ」では、「ハマスとイスラエル軍との戦闘による犠牲者」と表現されていますが、岡 真理氏(早稲田大学教授)は著書(*)の中で「イスラエルによる未曾有のジェノサイド攻撃」と伝えています。ジェノサイド条約(1948年国連総会決議)で規定されている「集団殺害とは、国民的、人種的、民族的又は宗教的集団を全部又は一部破壊する意図をもって行われた」行為との「条文通りのこと」が実行されていると抗議表明されています。 *「ガザとは何か パレスチナを知るための緊急講義」大和書房

今年の2024ZENKO in 大阪(第54回平和と民主主義をめざす全国交歓会)のメイン集会第1部「オープニング」で、佐藤和義MDS(民主主義的社会主義運動)委員長より「ガザでの虐殺をやめさせ、停戦を実現するチャンス」となる動き「パレスチナのファタハやハマスなど14団体が北京で会談し、分断を終結させ統一政府を発足させることで合意した」との報告がありました。

メイン集会第2部「国際連帯で戦争をとめよう」には、アーマド・マジュダラニPPSF(パレスチナ人民闘争戦線)書記長、翌日の「パレスチナ・ウクライナ即時停戦を」訴える分科会にはモハンマド・アロシュPLSU(パレスチナ労働闘争ユニオン)書記長のオンライン参加がありました。

ZENKOで配布された資料によると、マジュダラニ氏はパレスチナ自治政府社会開発相を務め、ビルゼイド大学(西岸地区ラマラ)の哲学文化研究の教授との紹介があります。アロシュ氏はPPSFの政治局員、昨年12月MDSも参加したIFIR(国際イラク難民連盟)主催のパレスチナ停戦を求める国際オンライン集会でも西岸地区から報告。最近では西岸地区の北西部にある都市トゥルカレムでの占領軍の蛮行(軍用車両やブルドーザーで武装し市民や公共および私有財産を直接標的にして、道路、店舗、インフラ、水道および下水道網を破壊)を糾弾と紹介されています。

マジュダラニ氏の発言を一部紹介します。

「我々人民は…中略…占領軍と植民地入植者民兵による恐ろしい虐殺に直面しています」

「我々の闘争は、占領を終わらせ、自由を達成し、1967年6月4日の国境内に独立したパレスチナ国家を樹立し、東エルサレムをその首都とすることです。これはパレスチナ大義に関連する国際決議に沿ったものです」

「この大会を通じて、同志的連帯関係にある社会主義および共産主義政党に、独立したパレスチナ国家を承認するよう各国*に働きかけることを訴えます。この承認は、『二国家解決』を維持し…中略…国際法および協定に違反してさらに植民地的入植地を設立しようとする試みを阻止するために重要です」(*日本は未承認)

「なぜ世界がパレスチナ人の権利を擁護し、1948年の大ナクバ以来迫害されてきたパレスチナ人に対する正義、公正そして平和を実現するために無活動であるのか問いかけます」

(アラビア語「ナクバ」は厄災と訳されている。

1948年イスラエル建国によってパレスチナの地に住んでいた人々が追われ難民となったこと。)

1967年6月に第三次中東戦争(「六月戦争」または「六日戦争」)でイスラエルは、パレスチナ全土(東エルサレム、ヨルダン川西岸、ガザ),

エジプトのシナイ半島、シリアのゴラン高原を占領。この直後の国連安保理では「占領地からのイスラエル軍撤退」「この地域の全ての国の領土と独立の保障」との決議(242号)が行われていました。マジュダラニ氏の「国際決議に沿ったもの」との発言の根拠と考えられます。

日本の大手マスコミからは「イスラエルによる占領」という表現に接することが少ないように思います。岡真理氏は、イスラエルは「入植者による植民地国家であり、パレスチナ人に対するアパルトヘイト国家(特定の人種の至上主義に基づく、人種差別を基盤とする国家)であるとの事実、この「歴史的文脈」が報道されていないと批判しています。

それでは今、イスラエルに住む人々はどうなるの?との疑問に応えるのが「二国家解決」と考えられます。「パレスチナ国家とイスラエル国家のパレスチナでの平和的共存」です。

日本でイスラエルに対するBDS(ボイコット・投資引き揚げ・制裁)運動が広がっているとの報道があります。ZENKO総括集会でもパレスチナ現地からの訴えに応える街頭抗議行動やイスラエル協力企業への要請行動の報告が続き、声を上げる勇気を頂きました。

(伊集院)