柏崎刈羽原発再稼働の「地元同意」をすべきではない(NEWS No.601 p01)

3月号の一面でも原発再稼働阻止・廃止を訴えましたが、当面の大きな課題は新潟県の柏崎刈羽原発の再稼働です。この原発は、世界最大級の原発であり、実に821万2千kwの出力を持っています。新潟県では 1964年(昭和39年)、マグニチュード7.5の新潟地震が発生、家屋損壊が7万棟以上、とされています。この時に、柏崎刈羽原発でも火災や設備損傷が起こっています。その後も原発は拡大され続けてきました。2007年には中越沖地震でこの原発の原子炉が停止し、その安全性が問題になってきました。

同原発は、2011年の福島原発以後停止していましたが、その再開には安全対策の不備などが指摘され、7号機の再開見通しが2029年に延期され、6号機も制御棒の異常が続いています。

しかし、東電と政府はこの原発の再運転に執着し、それに対抗するため原発再開の是非を問う住民投票を求める大規模な署名活動が行われ、今年3月に必要数の4倍を超える14万3千を超える署名を提出しました。しかし、4月新潟県議会は否決しました。

ところで、私たちは、これまでの、福島原発事故関連の論文を収集し、大枠の内容を検討したところ、原発推進派は「直接的」(被曝)死亡を否定し、それにつじつまを合わせるための医学論文を次々と発表しています。福島では東北で最も多くの避難者を出していまが、ほとんどの論文は、被曝などを避けた「避難」が生活環境を悪化させ、「避難」したこと自体が死亡率を高めとしています。そこからは、多大の被曝があったとしても避難せずにいた方が良かったということになります。(これらの文献はGoogle Scholar)などで「excess mortality fukushima」などで検索すればいっぱい出てきます。特に著者の中に「Tsubokura」を入れるとこの視点の論文に絞れます。)被曝による死亡がないというのはうそです。それは、周産期死亡や低出生体重児が被曝との関連で増加したことを証明した私たちの論文により否定されるものです。

そのことは、再稼働反対運動に一定の影響を持ったと考えらえる、「2023年新潟県原発事故による健康と生活への影響に関する検証委員会」報告書が、私たちの論文も紹介し、原発村の「被曝による障害なし」に疑問を呈していることにも表れています。

とはいえ、たとえこれらの被曝による死亡を否定する論文でも、多くは「避難」所の改善や医療・介護・福祉などの充実を求めていることになります。柏崎刈羽原発の場合にも、他の再開原発と同様、避難経過の検証も不十分とされています。その点でも決して再開されるべきでない原発です。

現在、原発推進勢力は「地元合意」を新潟県知事に求め圧力を強めています。7月26日-27日開催された「相模原ZENKO」では、この問題が議論され、現在「柏崎刈羽原発再稼働のための『地元合意』をしないでください」との県知事へのファックスなど送る運動をしています。ご協力ださい。

(連絡先 nobiscum@wb4.so-net.ne.jp