フィリピン,マラボン地区での小児科健診ボランティアを体験して

私のボランティアの経験は高校時代に障害児のサマーキャンプのお手伝い,社会人になってからは,患者会のイベント参加や,最近では障害者登山の養護ス タッフとしての引率などです。このフィリピン・ボランティア・ツアーには2年ほど前から紹介され興味を持っていましたが,都合がつかずに3年目にしてよう やく参加することができました。

フィリピンの第一印象は,人が優しいこと,食べ物が美味しいこと,緑が豊かだということでした。またフィリピン人のホスピタリティーを行く先々で感じて いました。このツアーを快適でよい体験にしてくれたのは,なにより私たちをガイドし,ガードしてくれたポールさん,アミィさんご夫妻とAKCDFのスタッ フ,ドライバーの方,お手伝いの子らのおかげだと感謝しています。

その感謝と等しく,健診で出会った子どもたちとその家族とのやり取りも,楽しい思い出になって残っています。その中でも忘れられないのは,約9ヶ月の乳 児の訴えるような眼差しです。明らかに黄疸と腹水が認められ,ターミナル期であることが容易に予測されました。このような病気を持つ子どもは国内では治療 が困難であるとのこと。おそらく育児を行なっている母親が,それらのことについて,一番深く感じているだろうと思います。その子にとってその人生が祝福さ れ,喜びを感じられるものであって欲しいと願っています。出来れば,私も抱っこさせてもらえばよかったという思いが残っています。

イーストリバーサイドでも,人々に温かく迎えてもらいました。子どもも大人も挨拶と握手を交わしてくれ,年配の方たちも笑顔を向けてくれて,素直な気持 ちになりました。洗濯場でみんなから少し離れて釣りをしていた子どもは,はじめ顔を合わせなかったけど,近くに来た時に,握手をして頭をなでると,はにか んだ笑顔を見せてくれて,それがとてもかわいかったです。こちらからも一歩近づいて接していくと,交流できるんだなぁと感じられました。

ポールさんとAKCDFの活動について話を聞き,たどたどしくも理解しようとしました。その話がきっかけで,もっとフィリピンのことを知りたいと思うよ うになりました。このツアーを通して,フィリピンの人のほうが人間らしく生きているように感じられました。来年もこのツアーに参加したいと思っています。 嬉しいことに,来年は8月開催で,一週間のツアーを計画のようです。それまでに,今より少しでもフィリピンの国について理解し,コミュニケーション出来る ツアーにしたいと企んでいます。

同行した皆様,そして企画された方々,世話になりました。ありがとうございました。

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