第6回避難者こども健康相談会おおさかを開催しました(NEWS No.469 p01)

9月21日(日)に第6回避難者こども健康相談会おおさかを開催しました。午前中にセミナー、午後に健康相談会を行ないました。
セミナーでは、医問研の入江さんが、「福島甲状腺がん異常多発と健康被害の状況」を解説。福島の子どもの甲状腺がんが103例となりましたが、極めて稀な若年層での多発や容量線量関係などから被曝によるものであると強く示唆される;チェルノブイリ原発事故にみるように甲状腺がん以外にも小児白血病やあらゆる病気の増加が予測される;よって放射線健診や医療保障、避難の権利を国や自治体に認めさせようと主張されました。大阪青年司法書士会からは新たに2名が参加され、岩手での被災地仮設住宅巡回相談について報告がありました。災害復興住宅への移行期で高齢者や経済的弱者が取り残される状況や、原発事故賠償について被災者からの聞き取りや相談会のデータの蓄積を根拠にしていきたいという決意が述べられました。原発賠償関西訴訟の原告の方は、3・11事故以来放射線障害の恐怖から逃れられないことや避難の選択を迫られるすべての人が被害者であって、市民の応援で避難の権利を認めさせたいと決意を述べられました。
午後は子どもの健康相談を中心にアロママッサージや司法書士会による相談待機が行われました。相談来所者数は多くないものの、今回も2家族が新たに参加されました。初回から継続参加されている方は、新たにもう1人の子どもにも甲状腺の結節が見つかって困惑され、医問研の医師の連携で継続してフォロー体制をとることになりました。いつまでも放射線障害の恐怖から逃れられないというやりきれなさと、事故の責任を取らない東電や、健康被害を認めず原子力推進を改めない国に怒りを覚えます。今回初めて相談に来所された方については、放射線障害に関する家族間の葛藤や恐怖感を思うとやはりやりきれないとともに、安心して思いを話せ、健診や医療につなげられる場、避難者仲間と出会える場としての相談会への期待に気持ちが引き締められました。
今回も多くの支援者のご協力で相談会を成功させることができました。継続参加されていない方への連絡も含めて避難者の方々への支援を継続したいと思います。今後もみなさんのご協力をお願いします。