2021年6月医問研例会報告(NEWS No.550 p03)

2021年5月20日、医問研定例会が行われました。
テーマは新型コロナウィルス感染症についてで、
1.新型コロナ罹患による死亡とワクチン接種後の死亡の比較分析、
2.小児へのワクチン接種の動向、
3.新型コロナウィルス分離培養の問題点と抗原検査について
と3点にわたり指定演者が講演後、Zoom参加者も交えて約3時間にわたって活発な論議が行われました。それぞれのテーマについての演者の講演内容は、医問研ニュース本号に内容の詳細が載っていますのでご参照ください。
ここでは簡単に各テーマで論議された内容を紹介します。
テーマ1については、ワクチン接種後の死亡とワクチンの関係については、いくつかの例では時間的に見ても明らかなようであるが、実施者の側はワクチンが原因であるとは絶対認めようとしないこと、この傾向はイレッサの副作用を巡る論争などから続いていることなどが指摘されました。また、データの精度を高め、国際的に提起することも方針化すべきだというアドバイスもなされました。
テーマ2については、国際的にもデータに基づいて小児へのワクチンの緊急性はないことが改めて確認され、接種圧力の中で集団接種は危険性が高いことなどが論議されました。小児科学会については全批判するより、緊急性のないこと、個別の希望接種方針を強めるよう働きかけるべきではという意見もありました。
テーマ3については、分離培養といえども最終的にPCR の結果に委ねている問題点などが大変わかりやすく解説されました。抗原検査の方がむしろPCRより優れている場合のあることも指摘されました。基礎系文献を読む場合でも疫学や統計的見地からの分析も必要ではないかなどの論議もありました。
どのテーマもタイムリーで、白熱した論議の続いた、あっという間の3時間でした。