2023年度日児総会に参加して(NEWS No.573 p04)

今年は、東京品川プリンスホテルを中心開催されました。一時コロナで少なくなった参加者も今年は多く賑やかでした。

今年の第一の目的は、総会でコロナワクチンについて発言することでした。日児の総会は比較的民主的で、代議員でなくても質問・意見を発言できます。執行部の報告後に、質疑に移り、挙手するとすぐ当ててもらえました。

コロナワクチンに絞って、「WHOが接種の適応から健康な若者を外しても良いといと変えたこと、子どもの効果と副作用の検討が必要で、大人のRCTではこれまでは重篤有害事象はワクチンとプラセボの間に差がないというのは嘘で、大きな差があったことをフレイマンらが著名な雑誌ワクチンに掲載している。それによれば、重篤な有害事象率は、コロナで防げたとする入院人数の5倍も多い。再検討が必要」と発言しました。

予防接種・感染症対策委員会から、おおよそ1)WHOは世界全体への宣言であり、日本の現状とは違う、2)国内における感染の3割が子ども、3)日本人で神経系統の合併症が多い、安全性は継続的に評価していく、との回答でした。

私は、発表されたデータだけでなく元データも含めて調べないと、本当のことはわからない、など追加発言。同会長は、私の発言を委員会でも伝えるとの回答を得ました。

<企業提供の「教育セミナー」>

定期ワクチンに組み込むらしい「おたふくワクチン」に参加しました。国立感染研の木所氏がムンプスワクチンの副作用を減らすために、遺伝子を探して改善する研究を紹介。私は副作用が極めて少ないジェリルリン株をどうして導入しないのか不思議だ、と質問。木所氏は「私は答える立場でないが・・、検討中だと聞いている」と述べるだけでした。優秀なジェリルリン株の導入でなく、日本企業開発のワクチン導入が狙われているようです。

<ポスター会場>

コロナワクチン後遺症の症例報告、コロナ患者の症例報告を中心に廻りました。質問したかったのですが、従来の報告者の決められた説明時間は特になかった?ようで報告者と会えたのは2発表だけでした。以下、コロナワクチン有害事象の報告です。

1)愛育病院小児科・順天堂大学から、有害反応調査があり、5-11歳対象で、わずか1回目302名、2回目290名のみのデータから、重篤なAEはなかったとの報告。
2)藤田医科大学の保護者の有害反応に対する意識調査。ここで、有害事象は女性の方が多いことが報告されている。Hシュアブ氏の調査でドイツでの超過死亡は女性が多かったとのデータと整合性はある。「生活に支障あり」が1回目5.8%、2回目4.5%もあった。「患者家族が仕事を休んだ」12.6%と27.7%、「学校を休んだ」が23.3%と28.8%と極めて高く、これまでのワクチンでは考えられない高頻度。
3)①ワクチン接種2回目の翌日肉眼的血尿、重度のIgA腎症、②コロナワクチン1回目接種後2日目でネフローゼ症候群の再発報告。大人での慢性腎炎の悪化報告論文もあり、コロナワクチンによる特徴的な有害事象として広く調査することが求められる。
4)金沢医科大は、コロナワクチン接種直後より蕁麻疹、その後に高度炎症(CRP:29mg/dl)、ステロイドパルスなどした報告。大血管の炎症などがあり、極めて重症例の報告でした。
5)大分大学などは、ワクチン接種後心筋炎が同時発症した一卵性双生児の報告で、遺伝的素因を示唆。
6)中東疎遠総合医療センターから、ワクチン接種後の肺血栓・塞栓、深部静脈血栓の報告もありました。
5)は、有害事象報告として報告されていないとのことでした。その他の例については有害事象の報告がされているかどうか聞けませんでした。

今年は医問研からは一人だけの参加で、寂しく元気が出ませんでしたが、少なくとも、まだ我々が居るよ、というサインは出してきました。
来年はできれば発表も含めて、複数で参加したいものです。

(はやし小児科 林敬次)