ドイツでの死亡率は、特に高齢者ではワクチン開始後 急激に増加、女性が男性より顕著 コロナと全死亡率の関連(2)(NEWS No.573 p08)

先月号では、日本とドイツの全死因による死亡率が2021年と2022年に増加、日本では特に2022年が大きく増加したこと、この増加にコロナワクチンによる死亡も寄与しているのではないかとのHagen Scherbと私の論文を基に報告しました。

今回は、この論文へのKoerblein氏からの批判に対する反論を紹介します。

このLetterで追加した重要な事実は、ドイツでワクチン接種を始めた2020年12月より全死亡率の急増が始まることです。

下の図で説明します。

0-30歳の死亡率の推移。縦軸は週間の死亡人数、横軸は2005年-2022年末までの期間、週別の人数はごく小さい〇、上が男性、下は女性です。

全死亡が0-30歳では、ロックダウンが始まる20年3月に男性で7.1%(P値0.3288),女性死亡者10.0%(p値0.003)死亡が低下しました。これはロックダウンによる交通事故などの死亡が低下したためかもしれません。

しかし、ドイツでコロナワクチンが開始された2020年12月から男性では年間3.3%(p値0.2136),女性では同6.4%(p値0.0026)の増加に転じています。この増加は女性(下の線)の方が明白であることに注目してください。

以上の変化は、若い人たちではあまり著明ではありません。しかし、ワクチンの有害作用も含めて様々な要因による死亡が増加してくる高齢者ではより明白になります。

下図は、70-75歳の週間の死亡数の推移です。先ほどの変化が大きくなっています。ワクチン接種が始まった2020年12月には、男性で20.67%、女性で15.04%も急激に増加(実線が縦線になっている所)しています。その後も、死亡は増え続け、男で年間4.57%、女性で7.82%増加し続けています。

以上のように、このワクチン接種後の急激な死亡率の増加は、ワクチンとの関連を強く示唆するものです。

下図は、前号でも掲載しました、日本の全死亡率の経過です。2020年に低下し、20年には急速に増加、22年にはさらに急速に増加しています。日本でも、2021年4月に高齢者に開始されたコロナワクチンとの関連もありそうですので、今後検討したいと考えています。5月例会ではその一部を紹介しました。今後、より詳しいデータを使いワクチンとの関連などを検討したいと考えています。

(はやし小児科 林敬次)