4月28日に「第三回福島避難者こども健康相談会」を行いました(NEWS No.452 p01)

4月28日に「第三回福島避難者こども健康相談会」を行いました。
多くの皆様の参加、ご協力をありがとうございました。

日時; 4/28(日) 10時~15時
場所;ド-ンセンタ-(京阪・地下鉄谷町線天満橋駅下車)
主催;福島避難者こども健康相談会おおさか実行委員会

福島第一原発事故により、福島県はもとより、東北から関東地方にかけて広範な放射能汚染が生じましたが、政府は、「100mSv以下では健康に問題は生じない。安全である」として、放射線防御のために必要な政策をとっていません。そこで生活する人々は、日々取り残されて被曝している事態が進行しています。このような中で、2月13日福島県県民健康管理調査の結果が報告され、原発事故の年の2011年に、すでに甲状腺がん10名が多発していた事実が判明しました。原発事故の4年後から極めて明瞭な多発が見られ始めたというチェルノブイリ事故の経験から考えると、このままでは甲状腺がんが数年後に爆発的に増加する可能性もあります。

初期被ばくは少なかったという安全キャンペーンがなされていますが、被曝の実態を解明する多くの事実は隠されています。しかし、甲状腺がんの多発が確認された事実は、今回の原発事故において相当の初期被ばくが生じていた事実の反映です。相当量の初期被曝を考えれば、さらに今後、甲状腺がんだけでなく、白血病や様々な小児がん、免疫力の低下、妊娠―出産の異常、先天性障害など様々な小児の健康障害が懸念されています。それまで、国や県が事実を認めなければ、多くの子どもたちの命や健康が犠牲にされてしまいます。福島の子どもたちには緊急に全国からの避難のための支援が必要だと考えます。

2011年6月から福島県で「子どもたちの健康相談会」が行われています。また、放射能汚染から身を守るために福島県から避難した子ども達を対象にした「健康相談会」が東京や大阪をはじめ全国で取り組まれ始めています。

私たちは、大阪での2回の健康相談会の経験から、「避難者の現状」として、1) 低線量被曝の危険性から子どもを守るために故郷を離れた避難者の多くは母子避難で、健康不安とともに、家庭と社会生活の上で、大きな犠牲を背負っての避難生活であること、2) 多くの心配、不安、悩みを抱え、「避難して良かったのか?」とも迷いながら、今まで医療機関にも相談できずに生活して来られていたこと、3) 「健康相談会」ではじめて不安な気持ちを訴えて相談することが可能となったことなどが挙げられます。

今回は第3回目になりますが、今回の相談会は、対象者を福島県から避難した子ども達と同時に、東日本から避難した子ども達にも門戸を広げて開催されました。多く皆様方の参加とご協力をありがとうございました。内容の報告は次号でさせていただきます。