本の紹介 Archive

  • 本「戦争で死ぬ,ということ」島本慈子 著 岩波新書

    本「戦争で死ぬ,ということ」島本慈子 著 岩波新書

    2005月10月,自民党は自衛隊を「自衛軍」と改める新憲法草案を発表した。イラク派兵,教育基本法の改悪・・・財界の本音は「企業の権益擁護のために軍事力をバックアップとして使いたい」ということ。いまこの国は「戦争のできる国」へと走りだしている。 この時代への強い危機感から本書は書かれている。「戦争による死を知らないまま,戦争のことを語ってはならない」という強い思いに貫かれて,戦後生まれの戦争を知らない著者が文献と証言を検証して書き上げている。

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  • 本「EBM漢方 第2版」寺澤 捷年ら 編 医歯薬出版

    本「EBM漢方 第2版」寺澤 捷年ら 編 医歯薬出版

    恐ろしい本をみつけてしまいました。漢方薬のEBMという本です。このタイトルを初めて見たとき,「漢方にエビデンスがあるのか?」と,まず疑ってしま いました。というのも漢方については故高橋晄正先生が徹底した批判を展開されていて,とても本になるはずが無いと思っていたからです。高橋先生がどのよう な批判を展開されたか簡単に言うと,解剖・生理・病理学に基づかない「漢方」の理論は,とても人体のシミュレーションとは言えず,科学的根拠を持たないも のだと断定しておられます。

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  • 本「パンドラの箱を開けたのか」松本分六 著 エヌワイ企画

    本「パンドラの箱を開けたのか」松本分六 著 エヌワイ企画

    著者より送っていただきました。松本氏は30年ほど前,薬害「注射による筋短縮症」の取り組みでいろいろ教えていただいた方です。その後は経営されてい る「天心堂へつぎ病院」の機関誌を拝見させていただいています。最近では,私が書いた医療法改悪案批判の文章を送らせていただいたところ,ご検討いただ き,いくつかの意見の相違点を指摘していただき,大変うれしく思いました。

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  • 本「怖くて飲めない! 」レイ・モイニハン,アラン・カッセルズ 著 ヴィレッジブックス

    本「怖くて飲めない! 」レイ・モイニハン,アラン・カッセルズ 著 ヴィレッジブックス

    この原本は2005年7月オーストラリアで刊行され,原題は「Selling Sickness (病気を売ること)」とあり,日本語版には副題「薬を売るために病気はつくられる」が付けられている。モイニハン(オーストラリア出身)は英国医学雑誌 (BMJ),ランセット誌,ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌などに記事を書く健康ライターで,カッセルズ(カナダ出身)は医薬品問題 に取り組む研究者兼ライターと紹介されている。

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  • 本「インフォームド・コンセント その誤解・曲解・正解」谷田憲俊 著 NPOJIP

    本「インフォームド・コンセント その誤解・曲解・正解」谷田憲俊 著 NPOJIP

    この本は,インフォームド・コンセント(以下,イ・コンセント)について,重要な問題点を解明したすばらしい本です。医薬ビジンランスセンター発行「薬 のチェックは命のチェック」に連載されていた内容ですが,単行本となるとまた違った説得力を持ちます。ここでは特に感服した内容を紹介します。 EBMとイ・コンセントの関連について明確にされています。

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  • 本「朽ちていった命 −被曝治療83日間の記録−」 NHK「東海村臨界事故」取材班 新潮文庫

    本「朽ちていった命 −被曝治療83日間の記録−」 NHK「東海村臨界事故」取材班 新潮文庫

    日本は何時でも核武装できると声高に唱える軽率な政治家が後を絶たない。そんな中で数年前に起こった東海村の臨界事故は,バケツ一つで原爆ができる状況が国内にあったのか,と驚いた記憶がある。 1999年12月21日,その2ヶ月半前まで妻と小学3年生になる息子とまったく健康な日常を送っていた35歳の男性が,体中の細胞が破壊される中で亡 くなった。

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  • 本「児童虐待…現場からの提言」川崎二三彦 著 岩波新書

    本「児童虐待…現場からの提言」川崎二三彦 著 岩波新書

    昨今,児童虐待の記事が新聞に載らない日は無いほどである。児童相談所が統計を取りはじめた1990年度の1101件を1とした場合,16年後の 2005年度は30倍以上の34451件となっており,前年度の33408件を1000件以上も上回る急増である。しかも虐待死は’99年以降,1週間に 1人の割合で出ていると報告されている。

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  • 本「発達障害の豊かな世界」杉山登志郎 編著 日本評論社

    本「発達障害の豊かな世界」杉山登志郎 編著 日本評論社

    最近,本屋に行ってみると,子育て・教育コーナーには「広汎性発達障害」・「軽度発達障害」といった内容の本が目白押しである。相談機関は不安をもつ親 子であふれ予約は3年後とか。養護学校は少子化にもかかわらずパンク状態でマンモス化しているという。ブームというかある種の病的な社会現象が生じてい る。 アスペルガー症候群が全く話題になっていなかった10年ほど昔,名古屋の小学校で数千万円を家から持ち出し,友だちに取られたとする「いじめ事件」の報 道があり,金額の大きさに驚くとともにその子の対人関係の特徴からアスペルガー症候群というものに関心を抱くことになった。

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  • 本「子どもの危機をどう見るか」尾木直樹 著 岩波新書

    本「子どもの危機をどう見るか」尾木直樹 著 岩波新書

    著者は1947年生まれで私と同世代である。22年間の中学・高校教師を経たのち,子育てと教育現場への調査に基づいて,「子どもの状況をめぐる環境 は,いまや危機的状況にあり」「すでに個別の学校や家庭の限界を越え,社会的病理現象とでも言えるような深刻な様相を呈している」「この状況をどうみるの か」「どこに打開の糸口を見つければよいのか」を発信している。

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  • 本「健康格差社会」近藤克則 著 医学書院

    本「健康格差社会」近藤克則 著 医学書院

    著者の第1のメッセージは,現在進められている新自由主義的構造改革がもたらす「勝ち組」と「負け組」に二極分化する格差社会が「死」をも意味する健康 被害をもたらすというものである。日本では1980年代以降生活保護受給者の増大(2004年生活保護受給世帯100万世帯突破),リストラとその結果と しての不安定雇用増大(2004年版労働経済白書では雇用労働者総数5300万人中不安定雇用1500万人)など,社会のあらゆる面で格差が拡大してい る。

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